初戦敗退。優勝の夢は次の世代へ

女子ソフトボール
1回戦
早 大
武庫川女大 2X 3X
(7回サヨナラ)
廣瀬、伊藤、●増田-手塚、加藤
◇(二塁打)神、増子

 二塁走者が三塁を離れ、本塁に向かって駆け込んでくる。歓喜に沸く相手ベンチを背に、夢破れた『覇者』は、ただその場に立ち尽くした――。全日本大学選手権(インカレ)2日目、前日の降雨によりサスペンデッドゲームとなった早大の初戦は、壮絶な幕切れとなった。「勝つ自信はめちゃくちゃあった。最後のプレーが自分たちに最後まで残っていた隙だった」(増子奈保、スポ3=東京・日出)。12年ぶりの全国制覇だけを見据えて臨んだ大舞台。頂点への道のりは、その一歩目にして絶たれてしまった。

 武庫川女大を相手にしたこの試合。先攻の早大は、初回から好機をつくる。2番に入った神樹里乃(スポ3=北海道・とわの森三愛)が左前打を放つと、左翼手が打球を弾く間に一気に二塁へ。次打者が四球、続く4番・加藤千陽主将(スポ4=愛知・星城)も左前打でつないで1死満塁とする。しかし捕手がボールを弾く間に本塁を狙った三塁走者が憤死し、5番に入った綱島香依(国教4=東京・日出)は空振り三振。この回は無得点に終わった。直後の守備、バッテリーを組むのは、高校時代から互いをよく知る廣瀬夏季(スポ3=北海道・とわの森三愛)と手塚麻菜美副将(スポ4=北海道・とわの森三愛)。廣瀬は安打こそ許したものの、雨の降るなか落ち着いたマウンドさばきを見せ、初回を無失点に抑えた。つづく2回はお互いに三者凡退となったが、この直後から雨が勢いを増し、試合は中断。3回以降は翌日に持ち越しとなった。

中断にも動じず、持ち前の安定感を発揮した廣瀬

 翌日も豪雨により、予定から2時間遅れて試合が再開された。1死の後、1番・増子が右中間への二塁打を放つと、2番の神も四球でつなぐ。次打者は空振り三振で2死となり、好機でまたしても加藤に打席が回る。ファウルで粘った7球目、しぶとく合わせた打球は中前適時打となり、先制に成功。つづく綱島も右前に鋭く抜ける適時打を放ち、4年生コンビの活躍で見事2点を奪った。
 3回裏も無得点で抑えた廣瀬だったが、4回に山場を迎えることになる。相手先頭打者がスラップ打法で内野安打を放つと、犠打と安打でピンチは拡大。2死となったのち、相手6番打者に中前打を浴び1点を返される。しかし廣瀬は後続を断ってリードを守り、伊藤貴世美(スポ2=千葉経大付)にマウンドを託した。今季思うような投球ができず苦しむこともあった伊藤だったが、「吹っ切れて、今この瞬間に全力を懸けてプレーした」と闘志あふれる投球を披露。2イニングを6人で切って取り、いままでの鬱憤を晴らすような快投を見せた。

先制の中前適時打を放つ加藤主将

一方の打線は、先制した3回以降、歯がゆい攻撃が続く。4回から6回まで毎回走者を得点圏に進めるも、『あと1本』が出ない。7回表は先頭の落合未稀(人4=栃木・大田原女子)が安打で出塁するも、次打者が併殺。続く打者も三ゴロに倒れ、早大は1点差のまま最後の守りに臨むこととなった。
 マウンドには、いままで多くの試合を締めくくってきた守護神・増田侑希(スポ1=香川・高松南)。「流れが確実にできあがっている」と吉村正監督(昭44教卒=京都・平安)も話す、盤石のリレーだ。ところが、相手先頭打者に鋭い右前打を浴びると次打者もバントヒットで続き、無死一、二塁。ここで続く打者がバントを打ち上げ、飛び出した一塁走者もアウトに。2死二塁となり、『波乱はあったが、この日もいつもと同じく継投で勝利する』。そう誰もが思った。しかし、試合終了まであとアウト1つと迫りながらも、相手代打に右前打を浴び同点に追い付かれてしまう。次打者にも安打でつながれ、2死一、二塁。絶対絶命の危機を招く。一打サヨナラの場面で、相手打者は三塁方向へゴロを放った。重圧がかかる場面で一瞬の判断を迫られた三塁手は、三塁への送球を選択。しかし塁上で待つ選手はおらず、ボールが転々とする間に二塁走者は本塁へ生還した。その瞬間、早大の敗北が決定。12年ぶりの全国制覇への道は断たれた。

サヨナラ負けを喫しうなだれる選手たち

 「本当に終わりなのか、自分の中で整理がつかない」。試合後、綱島はこう語った。だが、ときに勝負の世界は残酷な現実をつきつける。吉村監督が「全国制覇できると思っていた」と認めるこの世代ですら、思わぬ結末を迎えることとなったのだ。学生スポーツが有限であるからこその、非情な幕切れと言えるだろう。しかし、学生スポーツならではの良さもある。それは、世代から世代へ夢が受け継がれることだ。見守る立場にまわった者は残る者へと夢を託し、残る者はその夢を力に変える。「先輩の思いを背負って、もう誰にも負けないチームになりたい」と話した廣瀬。道のりは険しく、立ちはだかる壁は高くとも、その闘志が消えることはない。

全国制覇の夢は次世代に託された

(記事 望月優樹、写真 柴田侑佳、石﨑開、守屋郁宏)

コメント

吉村正監督(昭44教卒=京都・平安)

――今年一年間のチームの戦いぶりを振り返っていかがですか

話は遠回りになりますけれど、(職業として成り立つ)野球やラグビーだったら良いかもしれないけれど、ソフトボールの場合は勝つだけの職人ではなくて人間的な魅力を育てる、人間教育をやってこなければいけないと思っています。去年(監督を)引き受けたんですけど、去年が終わってこれではいかんと。天下のワセダがこれではいけないと思って、そこからかなりピッチャーを育て始めましたね。それが加藤の代です。加藤は忍耐力があって立派なんです。黙々と(果たすべきことを)やってくれますからね。そこに廣瀬、伊藤が育っていって、1年生に増田が入って。そこで廣瀬と手塚が高校時代にバッテリーを組んでいたということで、手塚と加藤が(キャッチャーというポジションで)競い合うような体制をつくって、二人は良くやってくれたと思います。綱島がチームを離れていたのでプレーできる4年生があと落合だけだということで、(戦力を)下級生に頼らざるを得ない状況だったんです。そうなると頼れる加藤と手塚でなくてはならないということで、結構(私はその二人に)注意しましたね。そこをよく耐えて、キャプテンシーを発揮して、良いチームをつくってくれたと思います。それからリーグ戦が終わったあたりから、私がバスターだ、ヒットエンドランだと作戦で、チームを壊したらいけないと思って。私は男子を5連覇、3連覇させた時は、学生を信頼していたんです。小技は7割、強打は3割。目標は最終回に1-0で勝つということではなくて、3回で15-0で勝てるというルールがあるわけですから、まずそこを目標にしなさいという指導をして、片っ端から強打という指導でした。女子にもそれはいけるのではないかと信じて、だから選手たちはみんないいスイングをするようになりました。その時、これしかないと。学生を信頼して、学生が自立して、みんなで考えろと。打てなかったら、次のバッターやキャッチャーをしっかり見るとか。それで、東日本でガラッと変わった。決勝戦、私はいなかったですけど、(準決勝では)自分たちだけで淑徳に勝ったじゃないですか。日体にはちょっとボロボロに負けてしまったんですけど、私のなかでは選手が成長してきたかなという喜びがあって。そのあとはそれを続けよう、続けようという指導をしました。(今日は)選手たちもしっかりとバットを振ってくれたし、ボールは見逃してくれましたし。(今回こそ初戦で負けたので)笑われるかもしれないですけど、私はこのチームは全国制覇できると思っていたんです。最初からバスターだ、ヒットエンドランだとするのではなくて、1つ勝って、2つ勝って、盛り上げていってしまえば優勝できるだろうと。それが私のストラテジーで、きょうも否定的な言葉がけは一切しなかったんですけども、負けるときというのはこういうもの。最後もそのまま伊藤でいけば8割から9割勝ちます。増田でいっても8割から9割は勝ちます。私が勝手に決めてはいけないので加藤に「増田でいくぞ」と言ったら、加藤は「結構です」とにっこりしたので。ピッチャーの3人はここまで上手に競わせてきたんです。それから、増田は知ってのように、春のリーグ戦は自責点0です。そういう流れが確実にできあがっているわけですから、加藤たちも努力してつくり上げてきたチームで戦えたという満足感はいま持っているんじゃないかという分析をしています。冷静過ぎて申し訳ないですけど、インカレで優勝するためのストラテジーとしては、全員でやるためにこういう作戦でいこうと。無理はなくやれたと思っています。最後も加藤がゲッツーでしたけど、本当なら4番で打点を挙げていたとしても、バントでいって追加点をとって相手にプレッシャーをかけて。でも打ってくれているしね。もしバントしてアウトになったり、フライを上げてしまったら「なんだ」となるじゃないですか。だから「打て」と。そこで思い切り振ってゲッツーだったのは自己責任、しょうがないと。その前の小野寺もそうでした。心残りは見逃し三振。これはずっと、やってはいかんと言っていました。そこがまだまだ徹していなかった。その点綱島は、昨日は打てなかったけど、きょうはパチーンと打っていました。そういうところはやっぱり、4年生は信頼しているだけのことはあるよ、というメッセージが伝わった試合だったかなと思います。

加藤千陽主将(スポ4=愛知・星城)

――4番として試合に臨まれましたが、どのような心境でしたか

私自身元々バッティングが凄いわけではないので、4番に起用していただいたのもインカレの直前でした。ワセダの4番は代々そのチームの中核を担う選手がついていて、去年だと山内さん(実咲、平30スポ卒=神奈川・向上)が不動の4番打者だったんですけど、自分はそういうのではなくて。先生が4年間自分のことを見てくださって、最後4番を任せてもらえたので、自分が打席に立つ時の意識としては、「自分がいままでやってきたことや先生に指導していただいたことを発揮するだけだ」と思って、自分のスイングを思い切りしようと。先生が信頼して託してくださったので、自信を持って打席に入ることができました。

――13年間の競技人生にひとまず幕を下ろすかたちとなりました。どのような13年間でしたか

競技人生が終わることがまだピンとこないんですけど、小学校4年生から部活でソフトボールを始めて。いろんな方に指導していただいて、いろんな仲間に出会って、優しくて信頼できる先輩に出会って、自分を助けてくれる心強い後輩に出会って……。これまでがあったからこそ、自分が早稲田大学でキャップテンをやらせていただいて、本当にこれまでたくさんの経験をさせていただいたと思いますし、大会の時毎回応援に来てくれるおじいちゃんおばあちゃんの支えなどもあったので、いろんな人に感謝してもしきれない13年間でした。

――最後の質問になります。加藤選手にとって早大ソフトボール部とは、どんな場所ですか

4年間が本当にあっという間で、多くの先輩や後輩に出会って。それは大学に入ったらみんな同じだと思うんですけど、高校までは自分が中心に立って引っ張っていくかたちだったんですが、ワセダは一人一人がしっかり考えていて自立しているので、先輩はもちろん後輩からも学ぶことが多くて。自分は先輩に比べたら本当に何もできない主将ではあったんですけど、吉村先生という偉大でいろんなことを教えてくださる先生にも出会えて、いろんなことを指導してくださって。13年間の競技人生の中で最も成長できた4年間で、特にこの1年は本当にたくさんのことを学ばせていただいたと思います。

手塚麻菜美副将(スポ4=北海道・とわの森三愛)

――率直に今の感情を聞かせてください

廣瀬が投げるときは自分が座るという組み合わせがほぼ決まっていたので、最終回の守りはいつでも戻れるように準備をして待っているような感じで、あんまり終わったなという感じはしないです。負けたので悔しさはありますけど、これが自分たちの実力であり、今までやってきたことの結果なのかなと思います。

――試合の内容を振り返っていかがですか

廣瀬とバッテリーを組んで高校からずっと今日まで来ました。調整もしっかりやって、自分たちの良い状態で試合に入れて、それがゲームでもできたことはすごく良かったかなと思います。

――昨日2回で中断し、3回から再開という状況でした。やりづらさなども感じていたのでしょうか

いや、選手のなかではそういう感じではなく、3回からスタートでも最初から自分たちの力を出していくんだという盛り上がった雰囲気はありました。

――副将としての一年間をどう振り返りますか

副将はやったことがないポジションだったので、どういう風にやったら良いかという役割を自分で考えてやるような一年でした。

――早大でのソフトボールについて、ご自身にとってどういった環境だったと考えますか

今までやってきたそれぞれのチームによって、プレースタイルであったりチームの方針がいろいろ変わっていって、ワセダではワセダのやり方でできて、新しい発見であったり学びができて良かったと思います。ソフトボールの技術の向上だけを目指すのではなくて、文章からいろいろ学んだり、社会貢献をしたり、いろいろな面からソフトボールを見たり考えたりする機会がある環境だったなと思います。ここ何カ月かは吉村先生も「選手たちに任せる」ということをよくおっしゃってくださっていて、『選手自身がやる』という気持ちを大事にしてくださる環境でプレーができたと思います。

落合未稀(人4=栃木・大田原女子)

――最後のインカレに臨むにあたり、どのような思いでしたか

インカレ優勝っていう目標はずっと掲げてきたので、初戦で負けるとかは考えたことがなかったので、優勝っていうことしか考えていなかったですね。

――今日の試合を振り返ってみていかがでしたか

こんなもんじゃないぞっていう感じなんですけれど、私自身も緊張とかあって出し切れなかった部分もありましたし、やり切れない感じです。

――どのようなソフトボール人生でしたか

小中高まではずっとピッチャーをやっていて、全国大会でも勝ってきた経験とかもあったんですけれど、優勝はしたことはなくて。大学に入ってからは野手に転向して、バッターとして活躍することで日本一を目指していました。中学では全国3位で、高校は全国2位になったということで、いい結果も出してこれたんですけれど、嬉しいのは一瞬で、苦しいことの方が多くて。でもそこで出会ったから色々なことを学んで、成長できたのかなと思います。

――早大ソフトボール部はどのような場所でしたか

ソフトボール13年間やってきた中でも一番学ぶことが多くて、自分が一番成長できた場所だったのかなと思っています。この最後の一年が特に濃い一年間だったので、そこで成長して学んできたことをこれからの人生に生かしていきたいなと思います。

鎌田彩花(文4=神奈川・平塚江南)

――マネージャー兼主務という忙しい生活だったと思いますが、振り返っていかがですか

長いようで短かったです。

――プレーヤーとして出場されたこともありましたが、思い出に残っている出来事はありますか

元々マネージャーとして入部したので選手としてプレーできると思っていなかったので、公式戦に出場させていただいたことがもう思い出です。確かショートゴロしか打てなかったのですが、とても貴重な機会をいただきました。

――早大ソフトボール部は、どのような場所でしたか

妹たちがいっぱいいるような場所でした。そんな感じで日々を過ごせました。

――マネージャーとしては部員の皆さんを日々支える生活だったと思います。振り返ってみていかがですか

いろいろ忙しかったんですけど、自分がやったことは確実にチームにつながっていると実感できたし、すごくやりがいのある仕事でこのチームに関われたと思います。

――最後に後輩の皆さんへメッセージをお願いします

今までありがとうございました。絶対に観に行くので、来年こそはインカレ制覇してください。

綱島香依(国教4=東京・日出)

――インカレの初戦でクリーンアップ起用ということになりました。試合に臨むにあたってどんな思いがありましたか

インカレ前くらいから最後の大会に向けて自分の中でも調子が上がってきているのを実感していました。練習とか練習試合から結果が出るようになっていて、練習試合でチャンスが自分のところに1度回ってきたときに、そこで一発決められて、そこから起用してもらえるようになりました。インカレ直前だったんですけど、試合に出られるようになって、そこから先生が自分のプレーを見てくれていたので、5番起用というかたちになったと思います。最後の大会でここまで期待してもらって、とにかく結果を出したいという思いで臨みました。

――3回から再開というイレギュラーな状況がありましたが、感情として難しい部分もあったのではないですか

そうですね。でも昨日は少しばたばたして試合に入ってしまったところはあったので、今日はピッチャーを見ているし、みんなもイメージがついているなかで、アップとかも準備した上でいいコンディションで臨めたなという感じはありました。

――その中で3回に適時打がありました。あの打席について振り返っていただけますか

あの時は自分の中で良い状態で、気持ちも入っていました。落合、加藤、私という風に4年生が続いている中で加藤が打ってくれて、ここで絶対に私も打つという気持ちでは入れました。最初からいけいけでスイングしていけたので、良かったと思っています。

――試合が終わった今、どういう感情が一番に浮かんできますか

悔しいというよりは、もっとこのチームでやりたかったという未練というか、そういう気持ちのほうが大きいです。優勝を目指していたので、ここで負けるつもりではなかったので、放心状態というか。本当に終わりなのか自分の中で整理がつかないというところもあるなかで、本当にこのチームのことが好きだったので、もうちょっとやりかったなという思いがあります。

――競技人生という意味でも大きな節目になる大会だったと思います。その点で振り返っていかがですか

小学校低学年の頃から(競技を)始めて、中高も強豪校でやっていて、トータルで見たら辛いことのほうが多かったです。でも、大学で入ってやっていると、今までよりも楽しいことが多くて、今回も最後はいい思いで終わりたい、勝ちたいという思いがありました。集大成という意味では勝てないことが多かった競技人生ですけど、良い経験をさせてもらえたなと思います。

――早大ソフトボール部での競技生活を振り返って、どういう環境だったと感じますか

人間力を鍛えるということを先生がもともとおっしゃっているんですけど、それが顕著に実現できたなというのがあります。私は留学もしましたし、ソフトボール漬けになるような生活ではなかったので、いろんなことを経験して、それが最終的にソフトボールにつながっていたなという風に思います。

廣瀬夏季(スポ3=北海道・とわの森三愛)

――昨日は豪雨によりサスペンデッドゲームとなりましたが、今日の調子はいかがでしたか

昨日と変わらず体調やモチベーションは悪くなかったです。

――同じ試合の中で時間が開くことになってしまいましたが、モチベーションはどのように保ちましたか

私は登板していなかったのですが、ワセダはサスペンデッドゲームをおととしにも経験しているんです。2イニング終了時からの再開ということで意識してモチベーションを保つよりは、新しい試合の初回として考えたほうがいいんじゃないかなと昨日の夜に考えたので、あまり意識せずに臨みました。

――きょうは途中で降板されましたが、降板した後はどのような気持ちで試合を見ていましたか

ピッチャーが自分を含めて3人いるんですけど、それぞれが良いものを持っているので。自信を持って、後輩二人にのびのびと投げてほしいなと思っていました。

――来年度はどのようなチームを目指していこうと思いますか

正直まだ、この大会が終わってしまったばかりなのではっきりと言うことはできないのですが。先輩の思いを背負って、もう誰にも負けないチームになりたいです。

増子奈保(スポ3=東京・日出)

――東日本大学選手権までと違い、1番として試合に出場されました。どのような気持ちで試合に臨まれましたか

1番になったのは2週間くらい前で、「状態がいいから1番で使う」と言われました。今までは神が1番を打っていたんですけど、自分は自分らしくバットをしっかり振っていければと思って、インカレでは自分から勝つ流れをつくれるように臨んでいました。

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

う~ん……。勝つ自信はめちゃくちゃあったんですけど。最後のプレーが、自分たちに最後まで残っていた隙だと思います。

――来季からは主将としてチームを引っ張っていく立場になります。どのようなチームをつくっていきたいですか

もちろん『勝ちまくるチーム』なんですけど、一人一人がソフトをやっていて楽しいと思えるようなチームづくりをしたいし、もちろん試合でも勝てるようなチームを。ワセダのソフト部にいることが全員のプラスになるようなチームづくりができるようにしたいです。

――すでに秋季リーグ戦が迫っており、初戦の相手は日体大です。そこに向けた意気込みをお願いします

いつの年も日体は強いと思うので。新チームの初っ端の試合だし、そこは絶対勝たなきゃいけないと思います。この大会の悔しさもあるだろうし、新チームのスタートという意味で新鮮な気持ちもみんなあると思うので、その気持ちを全部ぶつけて戦えたらいいなと思います。

伊藤貴世美(スポ2=千葉経大付)

――まず、インカレにはどのような思いで臨まれましたか

4年生が最後の大会で、悔いのないようにやりたいということで、ごちゃごちゃ考えるよりも本当にとにかく悔いの残らないようにやる、今の実力を全力で出し切るというのを思ってプレーしていました。

――今年度は悔しいマウンドが続いていましたが

やっぱり調子が悪かったり波が激しかったりしたので、あまり良いプレーができていなくて。良いイメージができていないなかで臨んでいたんですけれど、そのときそのときを真剣に取り組んで、インカレではもう吹っ切れて、今この瞬間を全力を懸けてプレーしたら、けっこうよかったなと思います。

――今年の4年生はどのような存在でしたか

4年生のキャッチャーが二人いてくれて、ずっと組んできた先輩なので、(二人が)いなくなってこれからどうしようという思いもあります。でも4年生がいてくれたからここまでやってこられたと思うので、(4年生は)一人一人が考えていることも深いし、一人一人の存在が自分にとってもチームにとっても大きくて、支えになっていたと思います。

――最後に東京都大学連盟秋季リーグ戦に向けての意気込みをお願いします

新チームで開始するので、新チームでどう勝っていくかっていうのを考えて、そこにまた自分のベストを持っていければと思います。