初回の失点が重くのしかかる。1勝4敗で特別ページシステムへと進む

女子ソフトボール
TEAM
早  大
東女体大
●宮川―加藤

 秋季リーグ戦(リーグ戦)は5戦目を迎え、特別ページシステムに向けての最終戦が行われた。試合は初回に2点を失って以降、早大が立ち直り、両者の実力が拮抗(きっこう)した展開となる。しかし打線がわずか1安打にとどまり、敗戦。1勝4敗でリーグ戦の最終順位が決定する特別ページシステムへと進むこととなった。

 「また同じ失敗をしてしまいました」(加藤千陽、スポ2=愛知・星城)。ここ数試合で相手に先制を許している早大。この日も、同じ過ちを繰り返してしまった。緩急をつけた投球術で相手打線を打ち取るプランであったが、立ち上がりの宮川眞子(スポ3=福島・帝京安積)は球速で緩急差をつけることに苦戦。簡単にタイミングを合わせられ、3連打を浴びて2点を失ってしまった。しかし、2回以降は完全に立ち直る。再三、走者を背負うも、緩い変化球でタイミングをずらし、時には速球で押し込み打球を詰まらせた。また守備陣も安定しており、7イニングを無失策で貫く。試合を通して、初回の2点が悔やまれる結果となった。

宮川は立ち上がりに苦しむも、それ以降は立ち直った

 昨日、二桁安打で8得点の早大打撃陣がこの日は鳴りを潜めた。チーム通じて、わずか1安打。特に試合の序盤は「みんなが同じスイングをしてしまった」(加藤)とボールの下をスイングをしてしまい、ほとんどの打者が飛球死に倒れた。この要因を「相手投手に関してチーム内であまり情報共有ができていなかった」と加藤は分析。そして、チームの課題の1つでもあると振り返った。来週から始まる特別ページシステムでの勝利へのカギは打線の奮起かもしれない。

打線は昨日の勢いを維持することができなかった

 リーグ戦の最終順位が決定する特別ページシステムまでの5戦を早大は1勝4敗という結果で終えた。決して良いスタートを切ったとは言えないだろう。しかし、この5戦を戦い抜いたことで各校のデータが出そろった。選手たちが口をそろえて話す『ワセダらしさ』。それは目標達成のために頭を使い、それを考え抜くことだ。緻密な戦略を立て、それに見合った努力をする。特別ページシステムこそは全勝での優勝を狙う。早大の逆襲はここから始まる。

(記事、写真 本田京太郎)

コメント

加藤千陽(スポ2=愛知・星城)

――きょうの試合を振り返って

きょうは絶対に勝ちにいかないといけない試合でした。いつも初回からリズムをつくれなくて、また同じ失敗をしてしまいました。それが敗因だと思います。

――初回からリズムをつくれないということについて、もう少し教えてください

立ち上がりが悪くてリズムをつくったり、野手との連係であったり、テンポがつくれないんです。毎回、初回に点を取られてしまいます。きょうの試合でも、初回に点を取られてしまったのでまた同じ失敗をしてしまいました。

――捕手として、宮川投手をどのようにリードされましたか

試合前に先生(吉村正総監督、昭44教卒=京都・平安)から「速い球と遅い球の緩急で抑えてみたらどうだ」とアドバイスをいただきました。試合でもその通りに実践していたのですが、あまりスピードでの緩急をつけることができなくて、打たれてしまいました。

――打撃陣は相手投手のボールの下をスイングしてしまっている印象を持ちました。それについていかがでしょうか

相手投手に関してチーム内であまり情報共有ができていなかったと感じました。それが原因でみんなが同じスイングをしてしまって、フライでの凡退が多くなってしまったのかなと思います。相手投手の投球に関して、「相手投手は〜だから、こうした方がいいんじゃないか」というアドバイスをすることができていなかったと思います。

――同じ捕手として、大内佳那前女子主将(スポ4=千葉・木更津総合)が抜けた穴をどう感じてらっしゃいますか

大内さんは偉大な捕手でいつも大内先輩から学ばせてもらっていたのですが。きょう、吉村先生に「大内をしっかり見ていたのか」という言葉をいただきました。大内さんが引退するまでに吸収し切れなかったので、これから経験を積んで、大内さんを超えられるような捕手になりたいと感じました。

――大内選手の特に尊敬しているところを教えてください

その日の投手の調子を理解して、調子が良い球を使ったり、見せ球の使い所。強打者の打ち取り方であったり、緩急のつけ方であったり、配球の面で学ばせていただくことが多くありました。

――特別ページシステムへの意気込みを教えてください

今回は1勝4敗という結果に終わってしまったんですけど、特別ページシステムで勝ち続ければ秋季リーグ戦の優勝につながってくると思うので全勝で優勝したいです。