【男子ソフト】壮絶なシーソーゲームも… 無念の逆転負けで初戦敗退/全日本大学男子選手権

男子ソフトボール

第60回全日本大学男子選手権 9月6日 富山・岩瀬スポーツ公園

TEAM 合計
福岡大
早大

◆バッテリー

●佐藤ー鈴木

◆二塁打

◆三塁打

なし

◆本塁打

鈴木(1回2ラン)

 第60回全日本大学男子選手権(インカレ)で、「優勝」を目標に掲げた早大男子ソフトボール部は、大会1日目に富山県岩瀬スポーツ公園にて福岡大と対戦。3番・鈴木寛汰朗(文構3=東京都市大付)の2点本塁打で先制し、その後逆転されるも6回に見事な集中打で再逆転。しかし直後の7回にまたもやリードを許しそのままゲームセット。日本一を目指した戦いは早すぎる結末を迎えた。

 4年生の、これまでのソフトボール生活の集大成の場ともいえる全日本インカレ。マウンドに立ったのはもちろん、エースの佐藤玲弥副将(社4=静岡・飛龍)。いきなり先頭打者に安打を浴びるも無失点で切り抜けると、その裏、鈴木がセンター方向へ豪快な2点本塁打を放ち、幸先良く先制する。

力投する佐藤副将
本塁打を放ち、田島春樹木(写真右、スポM1=長崎・上五島)と抱き合う鈴木

 粘投を続ける佐藤副将だったが3回、わずか3球で二死を奪うも連続四死球でピンチを招き、3者連続適時打を浴びて一気に逆転を許す。序盤で3点を追いかける苦しい展開となった。

 ただ、早大は諦めない。4回に金丸佳史(人3=東京・佼成学園)のセンター前ヒットで1点を返すと、再び3点差に突き放された6回、齋藤拓哉(スポ3=青森・弘前学院聖愛)のライト前ヒットを皮切りに鈴木が四球でつなぎ、田中雄輔主将(スポ4=東京・筑波大付)、武晃平(スポ3=東京・狛江)らにも快音が響いて4点を奪い、再逆転に成功する。

 あとアウト3つで白星をつかみ取れる状況だったが、最後に悪夢が待っていた。7回表、先頭打者に4球目をセンター前に運ばれると、次打者への投球が暴投となった際に二塁へ進塁される。四球で一、二塁となると、続く打者の打球はショートへの内野安打となり無死満塁。相手8番打者にレフトオーバーの適時三塁打を打たれ、またもや相手にリードを許してしまった。

 後がなくなった早大はその裏、二死無走者から佐藤副将のレフト前ヒット、田中主将が四球をもぎ取るも続く武が打ち上げた打球はファーストフライとなりゲームセット。早大の全日本インカレの戦いが終わった。

劣勢でもチームを盛り立てるベンチメンバーの姿が多く見られた

 4年生は2人で、下級生主体で構成された若いチーム。あまりにも早く、悔しい敗戦となってしまったが、早大の覇権奪回のための戦いはまだまだ続く。彼らの爆発的な成長で、夢半ばで敗れた先輩たちのリベンジを果たしてくれることを強く願いたい。

(記事 稲積優一、写真 田島凜星、藤井一成)

コメント

◆田中雄輔主将(スポ4=東京・筑波大付)

ーーインカレを振り返って
 新チームが始まってからうまくいかないことの方が多かった中で、集大成となるこの全日本インカレで、個人、チームとしては納得した形で終われた、やりきったのかなと思います。ただ、自分は(大会、リーグ戦で)優勝というものを経験したことがないし見たこともないので、それは後輩に託したいと思います。

ーー主将として過ごした1年間はどのようなものでしたか
 関東インカレ(関東大学選手権)で屈辱的な負け方をして、「一から鍛えよう」と一冬を過ごしてから迎えた春季リーグ戦でもそこまでいい結果が出せず、全日本総合も予選で負けてしまって、結果的に東日本インカレ(東日本大学選手権)も2次予選までもつれ込んで、決して順風満帆ではなかったんですけれども、玲弥(佐藤玲弥副将、社4=静岡・飛龍)から檄をもらい、後輩達からも助けてもらいながらここまでやってこられました。まだまだ理想のキャプテン像からは遠いんですけれども、早大男子ソフト部の「田中組」のキャプテンとしてはやりきったなという感じです。

ーー早大男子ソフトボール部での4年間を振り返って
 やはり同期2人はきついですね(笑)。何度も話している「人は宝」というのは本当にその通りだなと思っていて、今の3年生は10人いて個性豊かだからこそ切磋琢磨して、チームのスタメンはほぼ3年生という結果になっていると思います。ただ、自分たちも2人だからこそ近いところで2人で切磋琢磨して、お互いにこの1年は(2人とも)かなりレベルアップ出来たのかなと思います。

ーー後輩たちに向けてメッセージをお願いします
 「わがままは個性」と捉えると、すごく難しいと思うんですけれども、そのわがままはは消さずにソフトボールのプレーの中でどんどん発揮できれば、優勝も狙えると思っています。次(新チーム)は齋藤拓哉(スポ3=青森・弘前学院聖愛)が主将になると思うんですけれども、「齋藤組」が富山の地で優勝旗を持っている姿を今から楽しみにしています!

◆佐藤玲弥副将(社4=静岡・飛龍)

ーーインカレを振り返って
 まずは悔しいなという気持ちと、もう少しやりたかったなという気持ちです。

ーー副将として送った一年はどんな期間でしたか
 なかなか仕事をしない副将だったんですけどみんなが支えてくれて、感謝しかないです。

ーーソフト部での4年間を振り返って
 一番最初、コロナ禍の時期から始まって今に至るんですけど、一年生のとき以外は試合に出させてもらっていて、(自分の)ソフト人生はほぼ最後になると思うんですけれども、すごい記憶に残るものだったなと思います。

ーー新チームとなる後輩へのメッセージをお願いします
「楽しむこと」以上。