満塁本塁打で再逆転!伝統の一戦を制す

男子ソフトボール

早慶定期戦 11月3日 早稲田大学所沢キャンパス

TEAM 合計
早大
慶大

バッテリー

佐藤、高篠、隄、佐藤-鈴木

二塁打

なし

三塁打

なし

本塁打

佐藤(6回ソロ)、金丸(6回満塁)

 早大の最高のライバル・慶大との定期戦。雲一つない秋晴れの下、今年も伝統の一戦が開催された。初回、田中雄輔主将(スポ3=東京・筑波大付)の適時打などで先制する。一時逆転を許すが6回、佐藤玲弥副将(社3=静岡・飛龍)、金丸佳史(人2=東京・佼成学園)の2人に走本塁打が生まれ、再びリードを奪う。最終回にピンチを迎えるも逃げ切り、秋季リーグ戦に続いて白星を収めた。

 先攻の早大は初回、先頭の齋藤拓哉(スポ2=青森・弘前学院聖愛)が四球で出塁すると、続く鈴木寛汰朗(文構2=東京都市大付)が左前打でチャンスを広げる。1死二、三塁の場面で、この日4番にすわった田中主将が右前適時打を放ち、首尾よく先制する。さらに内野ゴロの間に1点をあげると、6番の髙岡信太郎(法1=大阪・清風南海)に中前適時打が生まれ、3得点で序盤は早大がリードする展開となった。

先発した佐藤副将

 先発マウンドに上がった佐藤副将は、1回と2回を危なげなく無失点に抑える。ところが3回、四死球で2人の走者を出すと、3連打で同点に追いつかれてしまう。1死を取るも再び連打を浴び、この回4失点で逆転を許すこととなった。

 中盤は互いに無得点だったが、6回に大きく試合が動く。この回先頭の佐藤副将は右翼線へ大きな当たりを飛ばすと、打球処理の間に4つの塁を全て陥れ同点に。さらに代打で出場した間山剛(商1=東京・早実)がバント内野安打を決めると、2四球で満塁となったところで打順は3番・金丸へ。ストライクゾーンへの3球目を振り抜いた中越え打はランニングホームランとなり、再逆転に成功した。さらにこの回2打席目が回ってきた佐藤副将に適時打も生まれ、一挙6点を奪った。

内野安打を放った間山

 6回裏に中継ぎ登板した高篠翔和(文2=東京・早実)は、ピンチを招くも1失点で切り抜ける。最終回、この試合ここまで4打数4四球の齋藤が中前打で出塁するも、得点にはつながらない。その裏には隄俊介(スポ2=埼玉・栄東)がマウンドに上がる。2死を取り試合終了まであと1人とするが、ここで内野安打を許すと四球と暴投を重ね、一気に点差を詰められてしまう。このまま勝ちたい早大は左翼に移動していた佐藤副将を再び登板させると、最後は空振り三振に切り、2点差で逃げ切った。

2番手で登板した高篠

 一時はリードを譲ったものの、圧倒的な打力で定期戦優勝を飾った早大。下級生含めほぼ全員が出場し、その中で勝利することができたのも収穫だろう。あと少しでオフシーズンに突入し、来季を見据えて練習を重ねる時期となる。数か月後に見られるであろう、成長した「田中組」の姿に期待したい。

(記事 田島凜星、写真 西本和宏)

写真ギャラリー

本塁打を放ち、パフォーマンスする金丸
2番手で登板した高篠
3番手で登板した隄
間山は優秀選手賞を獲得した
試合前の部員たち

試合後コメント

佐藤玲弥副将(社3=静岡・飛龍)

ーー試合を振り返って
 関カレで負けた以来で、負け癖がつきそうなイメージがあったので、まずは勝ててよかったという安心感があります。

ーー慶大とはリーグ戦以来の対戦となりましたが印象は
 今までの慶応とは違って、ちゃんと低めに投げないと点数を取られてしまうチームです。

ーーその中でご自身のピッチングを振り返って
 自分はライズがあまり良くなくて、ピールドロップが1番いい球種なので、それをメインにして今日の試合に臨みました。実際にライズが1割、2割ぐらいで、ピールドロップが9割ぐらの割合で投げました。関カレでは逆にライズ4割、ドロップ4割、チェンジアップ2割ぐらいで投げていて、それでライズが歌れてしまうのはもったいないなと思っていました。自分の1番いいドロップ、 低めの球で空振りを取る方針で今日1日投球して、それなりに自分の中で成果もあったのかなと思いました。三振が増えた点が良かったです。

ーー後を投げた高篠選手、隄選手の投球を振り返って
 どちらも成長してるんですけど、高篠に関してはすごく成長したなと思っていて、落ち着いて、考えながら投げれるようになったなと思います。前までは何も考えず、ただ投げればいいみたいな感じになっていたので、その頃から比べると成長したなと思いました。隄に関しても2連続でアウトをとっていて、後一つのところまで来ていたのでよかったと思います。ただ、4連続で四球を出してしまった点は課題だと思います。(連続四球なので)全部で16球あった中で、どう修正できたのかをしっかり振り返って、次も頑張ってほしいと思います。

ーー冬に重点的に取り組みたいことは
 重点的に取り組むことはピールドロップです。やはり自分の1番いい球を生かして打ち取れるようにしたいので。その悪いところを改善するのも重要ですが、いいところをさらに良くして、全体のレベルを上げていく方向を重要視して、この冬はやっていきたいと思います。

金丸佳史(人2=東京・佼成学園)

ーー今日の試合を振り返って
 今日の試合は早慶戦ということもあって皆やる気あって、下級生も全員出す感じでいこうと思ってたんですけど、なかなか点取れずに、自分もいいところで打てなくて。でもそういう流れの中でちゃんと最後に打てて、下級生を出す機会を作ることができたので、良かったなと思います。

ーー走者一掃のランニングホームランで逆転。この打席を振り返っていかがですか
 初球と2球目がボールで外れたので、3球目はストライク取りにくるだろうなと思ってヤマ張った結果、いい感じに捉えることができたので、良かった打席だなと自分の中では思います。

ーー秋季リーグ戦ぶりの慶大との対決でしたが、前回と意識面などで変わった点はありますか
 リーグ戦の時に思ってたより慶大の選手のスイングが速くて、自分たちより速いんじゃないかなって思う部分もあったので、平日練とかリーグ戦の後の練習でスイング量の確保はしていて。バッティングに対する意識は上がっていたと思いますし、結果に出ていた部分もあったので、それが良かったと思います。

ーー冬の間に力を入れたいことは
 自分は(打球を)取ってからをもう少し早くしたいなっていうふうに思っているのと、送球の確実性と。バッティングは、打線の中で自分は打たなきゃいけない人だと思うので、今よりももっと打てるようになって、体も大きくして、もう一皮むけた状態で春リーグに向けていきたいなと思います。

ーー来季の目標は
 打って打率5割を目指したいです。