打線爆発！　リーグ戦初日を２連勝で飾る

　東京都大学連盟春季リーグ戦（春季リーグ戦）が開幕した。早大のリーグ戦初日は、日大と桜美林大とのダブルヘッダーとなった。第１試合目の日大戦では、初回から打線が躍動し渡邊幸太（人３＝千葉・市川）が本塁打を放つなど５点を先制。３回にも大量得点し、計12得点でコールド勝ちを収めた。続く第２試合目の桜美林大戦でも早大打線はとどまることを知らず、５イニングで19点を奪う。稲垣拓朗（スポ３＝群馬・新島学園）と佐藤玲弥（社２＝静岡・飛龍）が相手打線に安打を許さない投手リレーを披露し、５回コールドで完勝。春季リーグ戦初日を２連勝で飾った。

　初戦の相手は１部に昇格した日大。勝って勢いに乗りたい早大は、初回、先頭打者の服部耕太郎（スポ３＝東京・本郷）が安打で出塁すると、２つのタッチアップと暴投で先制のホームを踏む。その後二死一、二塁とし、６番・畠山陸（スポ３＝高知西）の左前適時打で２点目を追加。続く７番・渡邊が公式戦初打席でセンターフェンスを越す３点本塁打を放ち、この回５点を先制する。３回には、先頭の畠山が二塁打を放つと、渡邊、稲井宏平副将（法４＝埼玉・早大本庄）、中内俊太朗（スポ３＝東京・筑波大付）、服部も続き、５連打で４得点。さらに、５番・佐藤玲がとどめの３点本塁打を打ち、点差を12に広げた。

日大戦で本塁打を打つ渡邊

　先発の稲垣は、投球に関して「あまりいいイメージはなかった」と話したが、ライズボールとツーシームを投げ分け３イニングを無安打、７奪三振と素晴らしい投球を見せた。４回のマウンドに立った川崎晴（スポ４＝東京・早稲田）は、４番に本塁打を許したものの最少失点で切り抜け試合終了。早大は初戦を４回コールド勝ちで飾った。

本塁打を放ち、兄・佐藤慶弥副将（スポ４＝静岡・飛龍）とハイタッチをする佐藤玲

　日大戦が終了した約30分後には、桜美林大戦が開始。初戦とオーダーを変えずに挑んだ早大は、先発の稲垣が２試合目も圧巻の投球。「バッテリーでコミュニケーションを良く取れていた」と、山崎祐太郎（商４＝埼玉・早大本庄）のリードにも支えられ、４回を投げて安打を許さず７個の三振を奪った。対する打線は３回に小出拓実（人３＝東京・杉並）と稲垣の連打で先制すると、佐藤玲、渡邊、稲井も適時打を放ち４得点。続く４回には稲垣の満塁本塁打が飛び出し、８点のリードを奪う。５回も打線は止まらず、稲井の３点本塁打など７安打７四球の猛攻で11点を追加。二番手の佐藤玲が５回を三者凡退で締め、こちらもコールドで勝利を収めた。

桜美林大戦で満塁本塁打を放った稲垣。投打で大活躍を見せた

　春季リーグ戦は全日本大学選手権（インカレ）東京都１次予選を兼ねている。「１位通過するということが目標」、「目標はリーグ優勝」と稲垣や渡邊が話すように春季リーグ戦を優勝してインカレに乗り込むために、絶好のスタートが切れたのではないだろうか。次戦の相手は中大。昨年度の秋季リーグ戦で敗北した相手にリベンジを果たしたい。

（記事　沼澤泰平、写真　星野有哉）

コメント

稲垣拓朗（スポ３＝群馬・新島学園）

――今日の調子はいかかでしたか

ピッチングの面では、あまりいいイメージはなかったですが、ドロップボールなら低めに集める、ライズボールなら高めに投げるということを意識できていた冷静さはあったと思います。バッティングの関しては、久しぶりの公式戦で緊張していて、３番打者ということでプレッシャーも感じていてスタートは悪かったです。ですが、思いっきり打つのが僕の持ち味なので、そこを意識したら桜美林大戦でやっと打つことができました。

――２試合ともに無安打投球でしたが、その要因は何でしょうか

２つあって、バッテリーでコミュニケーションを取れていたことと、守備のエラーがなかったことです。バッテリーに関しては、ツーシームをストライクゾーンで動かしていこうということをあらかじめ決めていたり、この場面ではこう投げようと、ケースバイケースで投球できたりしたのがすごく良かったです。守備のところで言うと、守備に信頼を持ちながら投げることができたというのが無安打投球の要因だと思います。

――また、三振も多く取れていましたが、決め球は何だったのですか

ツーシーム系を低めに集めることを意識していて、そこの空振りが多かったかなと思います。

――続いて打撃について伺います。本塁打含め３本の長打を放ちましたが、どのようなことを意識して打席に立ちましたか

（ヒットを）打つまでは腰が引けている部分があったので、思いっきり踏み込んで打ってみよう、と意識を変えて打席に立ったらヒットを打てました。

――春季リーグの目標を教えてください

インカレ（全日本大学選手権）の出場権というのが絶対なので、そこを確実に獲れるように一戦一戦戦っていきたいです。また、今までは日体大が東京都予選を一位通過で勢いに乗ったままインカレに臨んでいるので、そこを打破し、自分たちが１位通過するということが目標です。

――次戦の意気込みをお願いします

次は中大との試合になります。相手もソフトボール出身者が多く手強いですが、臆することなく自分たちが力を十分に発揮できれば勝てる相手だと思います。それまでの一週間の練習では、身体のコンディションの調整と気持ちを切らさないことを意識していきたいです。

渡邊幸太（人３＝千葉・市川）

――初の公式戦でしたがいかがでしたか

初の公式戦ということで不安な気持ちもありましたが、２試合とも勝利に貢献できたので良かったと思います。

――スタメン伝えられたのはいつでしたか

アップが終わった後です。練習試合でもスタメンで使ってもらっていたので、（スタメン出場が）あるかなとは思って準備していました。

――日大戦の１打席目は公式戦初打席で初本塁打となりましたが振り返って

初の公式戦なので、深く考えず自分のスイングをすることを心がけました。それが良い結果に繋がってくれたと思っています。

――その後の打席でも安打が続きましたが振り返って

チームのみんなが良い流れを作ってくれていたので、上手く波に乗ることができたと思います。

――春季リーグ戦での目標を教えてください

チームとしての目標はリーグ優勝なので、自分はそれに貢献できるように、役割を全うすることです。

――次戦の意気込みをお願いします

次は中大戦で、自分は対戦したことがまだないのですが、今日の２チームよりもさらに手強いチームだと聞いているので、今日の良かった流れを切らさず、１週間しっかり調整していきたいです。次の試合でも打ちまくれるように頑張ります。