全国進出記念特集 第8回 吉原陸

男子ソフトボール

▷選手紹介

東京都大学連盟春季リーグ戦でも苦戦した、難敵・国士舘大戦との再戦となった全日本総合選手権東京都予選。吉原陸(スポ3=福島・安積)は先頭打者本塁打を放ち、初回から早大に流れを手繰り寄せた。1番として出場した試合では、リーディングヒッターとしての働きを特に意識している。小技もできるが、長打も放つことができるのは吉原の魅力である。守備範囲も広く、外野守備にも定評がある。今後はチームの主軸になっていくべき存在であると言える。

▷全総成績

▽東京都予選(14打席12打数4安打2打点)

国士舘大戦:右本①、投ゴ、一ゴ、一ゴ、右飛

東京AC戦:中三、二ゴ①、左前、死球、一ゴ

中大戦:中前、左飛、右飛、四球

▽関東予選(5打席4打数3安打2打点)

花王コスメ小田原戦:投安、二ゴ①、投安

日立大みかクラブ戦:投安、一犠①

(丸数字は打点つき)

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コメント

――全総予選(東京都予選、関東予選)を勝ち抜いての、全国の舞台となりましたが

日体大が全日本総合選手権東京都予選(東京都予選)にはいなくて、全日本総合選手権関東予選(関東予選)もくじ運が良くて、かなりラッキーなかたちではありました。全国の舞台に進めて、なかなか経験できる大会でもないので、その点に関しては良かったと思います。

――東京都予選までは主に1番を打つことが多かったですが、以前からこだわりがある先頭打者という点で、国士舘大戦の先頭打者弾を振り返ってもらってもいいですか

春季リーグ戦(東京都大学連盟春季リーグ戦)では一打席目になかなか結果が出なくて、(チームも)初回に点数が入ることが少なかったのですが、東京都予選は3試合とも一打席目に安打を打てて、国士舘大戦では本塁打まで打てて、あの打席は自分の中で初めて本塁打を狙わずに打てた打席でした。今までにはなかった感覚で、試合の打席の中で成長を感じれた大会となりました。

――東京都予選はご自身の状態はいかがでしたか

一打席目はすごく良い結果が出たのですが、二打席目以降に打てたヒットが1本だけでチャンスも結構つぶしてしまいました。僕が打てていればもう少し楽に勝てていた試合なのかなと思います。

――先頭打者という点で、初回に意識することはありますか

もちろん(意識)しています。高杉さん(聡監督、平10人卒=群馬・前橋育英)もよくおっしゃるのですが、初回に一番点数が入るように打順を組んでいるので、もちろん先頭の僕が(塁に)出なければいけないという意識は強くあります。

――関東予選では打順が入れ替わりましたが、いかがでしたか

1番だとシートノック中も相手のブルペンとかをちらちら見ていたりして、そっちに気を取られていたりしました。8番だと試合が始まってからピッチャーを見たり、打席が終わった人に話を聞いたりという準備の面でもかなり楽だし、プレッシャーもありません。甘い球も8番だと多く来るのでかなり楽だなとは思いますけど、正直なところは、また1番を打ちたいなという気持ちはあります。

――関東予選での成績を振り返っていかがですか

4打数3安打で、1つの凡退も内野安打で打点がついているので、無駄な打席がなかったという点は僕らしくなく、すごく良かったと思います。

――全総(全日本総合選手権)とは、ご自身にとってどのような舞台ですか

まだ経験したことないので、なんとも言えないのですが、僕たちの最終的な目標はインカレ(全日本大学選手権)優勝、大学日本一というところなので、全国だから特別構えるということはあまりないのかなと思っています。

――4年生と戦う最後の舞台が全総になりますが

4年生と戦う最後の大会になりますし、すぐに秋リーグ(東京都大学連盟秋季リーグ戦)が始まってしまうので、新チームが始まる前にすごくレベルの高いところで試合ができるという点に関しては3年生以下も良い刺激になると思うし、他のチームはなかなか経験できないことなので早稲田にとって良い機会なのかなと思います。

――今後に向けて、ご自身の課題はどこですか

またこれから(チーム内の)競争も激しくなってくると思うので、しっかり生き残ってチームの勝利に貢献できるような活躍ができるように、頑張っていきたいと思います。

――ご自身の強みはどこですか

去年から外野手の競争はかなり激しくて、その中で生き残るためには、左バッターでそこそこ足があるという特徴を生かすことだと思います。外野守備には絶対的に自信を持っていますので、足があるという特徴を生かしてプレーに幅があるというのは強みなのかなと思います。

――最後に、全総に向けての意気込みをお願いします

自分たちの力で勝ち取った全国の切符なので、14年ぶりにレベルの高い舞台でプレーできるし、4年生との最後の大会ということもあるので、新チームにもつながるような収穫のある大会にしたいです。

――ありがとうございました!

※この取材は7月9日に行われたものです。

(取材 大島悠希、編集 望月清香)

◆吉原陸(よしはら・りく)

1997(平9)年9月17日生まれのAB型。169センチ、70キロ。福島・安積高出身。スポーツ科学部3年。外野手。右投左打。強みは、足を生かしてプレーに幅があることだ!