全国進出記念特集 第1回 山内壮起

男子ソフトボール

▷選手紹介

全総予選(東京都予選、関東予選)全試合で登板した不動のエース。全日本総合選手権東京都予選(東京都予選)は直前にけがをするなど苦しんだが、完全復活した全日本総合選手権関東予選では圧巻の投球。相手に付け入る隙を与えなかった。東京都予選では、初戦の国士舘大戦で相手の流れを完全に断ち切る投球。決勝の中大戦は3回終了時に降板したが、痛みと苦しさを押し殺して、6回から再登板すると最後の気力を振り絞った投球で、チームに勢いを与えた。投手陣は山内壮起(スポ3=千葉・成田国際)が中心となり、今後のトーナメント戦に臨んでいくのは間違いないだろう。

▷全総成績

▽東京都予選

相手 登板機会 球数
国士舘大 先発 80 22
東京AC 中継ぎ 2 1/3 22
中大 先発、再登板 102 26

▽関東予選

相手 登板機会 球数
花王コスメ小田原 先発 110 28
日立大みかクラブ 先発 66 18
関連記事

予選突破に向け、最初の関門を乗り越える!/全日本総合選手権東京都予選(5/18)

最上級生がけん引!初めて優勝旗を掲げる!/全日本総合選手権東京都予選(5/19)

破竹の快進撃! 14年ぶりの全国進出を決める/全日本総合選手権関東予選(6/22)

コメント

――全総予選(東京都予選、関東予選)を勝ち抜いて全日本総合選手権(全総)出場を果たしましたが、いかがですか

丹野さん(太郎主将、スポ4=兵庫・滝川学園)と、5月の東京都予選(全日本総合選手権東京都予選)にピークを合わせようという話を新チームが始まってからずっとしていました。そこで結果を出せて勝てたというのは良かったと思います。ただ、僕個人としては正直運が良かったなと。日体大がいなかったり、関東予選(全日本総合選手権関東予選)も組み合わせ的に良かったので、運も味方につけたのかなという感想です。

――エースとして登板し、関東予選では2試合とも完封をしていますが、トーナメント戦特有の難しさなどは感じましたか

一回間が空いてしまうと、(肩を)つくり直すというのはやはりきついなと感じたんですけど、インカレ(全日本大学選手権)でも勝っていれば絶対にあることなので。練習試合などで一回間が空くということに慣れて、練習していこうと思いました。

――試合後のインタビューで制球力に触れていらっしゃいました。澤優輝選手(人2=東京・国学院久我山)が対談で「制球力が上がった」という趣旨のお話をしていましたが、いかがですか

球種によるかなというところもあるんですが、制球が悪いからというよりは気持ちの面で気が抜けてしまい、突然フォアボールを出してしまったのかなと思います。自分の中ではコントロールが良くなったという印象はそんなにないですが、フォアボールは元々そんなに出すようなタイプではないので、守備のリズムを考えたときに(四球を)なくしていけたらなとは思います。

――投球する上で心掛けていたことは

僕は(球に)スピードがあるわけでもないし、決め球があるわけでもないので、とにかくテンポ良く守備が守りやすいように投げられたらいいなとは、いつも思っています。

――関東予選は連投となりましたが、うまく調整ができた部分はありましたか

相手が大学生ではなかったので、東京都予選では投げていなかった球種も試して投げてみました。その辺がうまくいったかなというのが関東予選では見えたので、良かったなと思います。

――関東予選では全イニングで投球されましたが、他の投手に求めていきたいものはありますか

関東予選は僕が投げたのですけど、正直僕の中では松下(直矢、スポ3=京都・南陽)などとは、そんなに差を感じていないです。松下が投げても、ある程度抑えられるだろうなと思っています。投手陣としてインカレで5試合勝ち抜かないといけないというのは去年のインカレで痛いほど味わったので、みんなで切磋琢磨(せっさたくま)して5試合をどう乗り切れるかというピッチャー陣になれればとは思います。

――インカレに向けて期待されている投手はいますか

やはり松下は最近すごくいいなと思います。今は僕が先発していますけど、松下が先発という駒になってくれたら、もっとバリエーションも広がるし、楽になるのかなとは思います。

――全総で勝ち上がっていく上で、ご自身の強みはどのような部分でしょうか

僕の強み…。自分の強みがよく分からないんだよな。引き出しが多いところというか、逆に言えばこれといった球種があるわけではないのですが、球種の多さというのは、少なくとも早稲田の他のピッチャーにはないところだと思います。いろんな引き出しを持っているところが強みかなとは思います。

――全総はご自身にとってどのような舞台ですか

基本的にはインカレ優勝を目標としてやっているので、正直あまり想像ができないというかあまりまだ実感がないです。どういう舞台なんだろうと楽しみでもあり、不安でもあるという感じです。

――全総は4年生と戦う最後の舞台となりますが

この代になって、自分が中心で投げさせてもらって、最初の方は特に迷惑をかけてしまった部分がありました。それでも、特に丹野さんとかが気を使ってくれたりして、すごく良くしてもらった先輩たちなので、その先輩たちと一つ多く試合ができるというのはうれしいです。

――最後に、意気込みをお願いします

インカレをいいかたちで終えて、最後の全総にみんなで臨みます。自分はその後も(試合が)あるので、成長できる大会にできたらいいなと思います。

――ありがとうございました!

※この取材は7月4日に行われたものです。

(取材 大島悠希、編集 望月清香)

◆山内壮起(やまうち・たけおき)

1998(平10)年12月11日生まれのB型。172センチ、68キロ。千葉・成田国際高出身。スポーツ科学部3年。投手。右投左打。強みは、球種の多さだ!