東日本大学選手権が開幕! 初戦は大量得点で快勝

男子ソフトボール
TEAM
早 大 15 26
長岡大
○松木、杖子、吉田―山本
◇(本塁打)鳥岡、松木 ◇(三塁打)実重◇(二塁打)笠井、飯泉2、実重、増形、丹野

 全日本大学選手権(インカレ)の前哨戦となる東日本大学選手権(東日本)が開幕した。3年ぶりの優勝を目指す早大は初戦で長岡大と対戦。早大は初回、打者19人の猛攻で15点を奪い、試合を決めた。投手陣は3人の継投で一人の走者も許さなかった。4回コールドの26-0で勝利。2回戦に駒を進めた。

 打線は制球難の相手につけ込み、初回から得点を重ねていく。7-0となり、1死満塁で打席には鳥岡健(スポ2=岡山・高梁)が立った。フルカウントで迎えた7球目。中堅方向への打球はグングンと伸びてフェンスを越える。3番打者の満塁弾が勝敗の行方を決定づけた。その後は多くのベンチ入り選手を起用した早大。なかでも目立ったのは、2本の長打を放った実重僚右(人2=島根・松江北)と3本の適時打で6打点を挙げた飯泉召(教3=埼玉・与野)。ともに普段の試合で出場機会は決して多くない。「求められた役割全てに120パーセントで応えられたらいい」(飯泉)。その言葉通りの活躍を披露した。

持ち味のパンチ力のある打撃を披露した実重

 投手陣は盤石のリレーだった。先発を任された松木俊皓(スポ4=宮崎・日向)は初回に三者連続三振。2番手・杖子量哉(スポ2=岡山・新見)は躍動感のあるフォームから勢いのある球を投げ込み、2回を無失点に抑える。4回のマウンドに上がった吉田尚央(人3=長崎・佐世保西)も打者3人で片付けた。きょうは3投手による継投で12個のアウトの内、9個が三振。一人の走者も出さない完璧な投球で、最後まで相手を寄せ付けなかった。

杖子は2回を投げて無失点

 大量得点を挙げたきょうの試合。格下相手だったが、最後まで隙を見せることなくゲームセットを迎えた。順当に勝ち上がっていけば、その度に相手との力量差は小さくなっていく。そこで大事なのが接戦となったときの戦い方だ。チームは夏の大会に向け「与えられた役割を果たしていくこと」(鳥岡)に重点を置き練習に励んできた。きょうはベンチ入りした選手が自らの仕事を全うし、目指すべき戦い方がかたちとなって表れた。この『全員ソフトボール』を続ければ、3年ぶりの栄冠も見えてくる。

(記事 石川諒、写真 久野映、本田京太郎)

コメント

飯泉召(教3=埼玉・与野)

――きょうの試合を振り返って

初戦をしっかり勝てたので良かったです。

――春から夏にかけて取り組んだことは

個人的には数多くバットを振ることを心掛けてきました。でも、この大会直前にケガをしてしまって、トレーナーの西岡(卓哉、スポ3=香川・高松)と相談して、自分にできることを確実に1つずつ準備してきました。なので、その成果が出たのかなと思います。

――きょうの6打点というのはやはり自信になりましたか

良い形で自分に出番が回ってきて、結果的にチームに点が入ったので、そこは良かったと思います。

――この大会、ご自身の役割というのは

僕自身、毎回スタメンで出場するというよりは穴を埋めたり、途中で出場したりすることが多いです。僕の役割は『どこででも出場できる』という部分だと思っているので、求められた役割、全てに120パーセントで応えることができればいいなと思っています。

――次大会である全日本大学選手権(インカレ)に関しては何か特別な思いはありますか

学年が上がって段々とチームの中心的な存在になってきて、特にインカレでの勝利への思いというのは強くなってきました。昨年、負けてしまったので、ことしこそはという気持ちが強いです。

――インカレに向けて、ご自身の課題は

きょうみたいな打撃ができればスタメンで使ってもらえると思うし、チームの勝利にもつながってくると思うので、特に打撃で良い場面で打てるように取り組んでいきたいと思います。

――あす以降への意気込みを教えてください

きょうの試合ではかなり点差がついてしまいました。なので、気を緩めることなく、あすはワセダのソフトボールをして一戦必勝でやっていきたいと思います。

実重僚右(人2=島根・松江北)

――本日の試合を振り返っていかがでしたか

自分は普段キャッチャーをやっていて、久しぶりにサードに入りました。それもあって緊張しながらだったんですけれど、ベンチから先輩、後輩の声が届いたおかげでいつも通りに近い感じでプレーすることができました。

――第1打席目の時は、ベンチからの応援がすごかったですね

そうですね。すごくうれしかったです。キャッチャー練習をやってる関係もあってあまり試合で打席に立つ機会がないのですが、その中で頂いたチャンスだったのですごくベンチが後押ししてくれました。

――春から集中的に取り組んできたことはありますか

春のリーグ戦の途中にポジションのコンバートがあって、ゼロからキャッチャーをやることになったので、ひたすらその練習をキャッチャーの先輩から指導いただきつつ行っていました。

――第2打席目にあたる3回には三塁打を放ちましたね

自分の持ち味は力強いバッティングができることだと思っているので、あとはベンチの方からも思いっきり振っていけという風に言っていただいたので、思い切り振ることだけを心掛けていました。自分はああいう方向に打球が飛ぶことってあまりなかったので、これまでの練習の成果が出たのかなと思います。打球も自分が思っている以上に飛んでくれて、成長を感じることができました。

――打ったのはどのような球でしたか

外の緩い球でした。一応ストレートではあると思うんですけど。そんなにスピードがないってことはベンチから見ていても分かったので、しっかり引きつけて体の内側に呼び込んで打つことを意識していました。

――4回にも二塁打を放ち、2打席連続の適時打となりました

点差もあったので、思いっきり打つことだけ心掛けました。

――守備でも声でピッチャーを盛り立てる姿が印象的でした

キャッチャーをやるようになって色々視野が広がって、声で盛り上げることが大切だと改めて実感したので、しっかり声を出すようにしていました。

――最後にあすへの意気込みをお願いします

きょうみたいな暑い日が続くかもしれませんが、試合に出る人出ない人でそれぞれ試合を作って、自分にチャンスが回ってこれば思い切ってやりたいです。部としては東日本の優勝を目指しているので、あした2試合は絶対勝つという気持ちでいます。自分はどういう形であっても、優勝に貢献したいです。

鳥岡健(スポ2=岡山・高梁)

――第2打席の本塁打はいかがでしたか

2ストライクまでの追い込まれ方がタイミングが合っていなくて、泳いだかたちでした。最後は詰まってもいいからしっかり振り切ろうというのを意識しました。打席の中で修正ができたと思います。

――多くの選手が出場しました

1年生や普段試合に出ない選手も出て経験を積んだというのは、チームにとってプラスだと思います。その中で大勢の人が結果を出すことができたので、チームとしてあす以降につながる試合だったと思います。

――この大会に向け重点的に取り組んだことはありますか

チームが接戦になったときに勝ちきれないというところがありました。なので、自分の与えられた役割を果たしていくことを練習から意識してやってきました。まだ初戦に勝ったばっかりで何とも言えないんですけど、この大会で今まで練習してきたことが出せればいいと思います。

――今大会の目標を教えてください

優勝しかないので、インカレに向けてここでしっかりと優勝して良い流れをチームに持ってこれるように頑張りたいです。