『集大成』のインカレ 越えられなかった日体大の壁/全日本大学選手権2回戦・準々決勝

男子ソフトボール

第59回全日本大学男子選手権 9月8日 富山・岩瀬スポーツ公園

 前日の中京学院大戦をコールド勝ちで突破した早大。この日は2回戦、準々決勝の2連戦に挑んだ。四天王寺大を4回コールドで下すと、日体大との準々決勝では安打数で日体大を上回るも、最終回に痛恨の適時打を浴び、畠山陸主将(スポ4=高知西)体制で臨む最後の大会となるインカレをベスト8で終えた。

※掲載が遅れてしまい、申し訳ありません

2回戦

TEAM合計
四天王寺大   
早大×   12

※規定により4回コールド

バッテリー

稲垣、佐藤ー鈴木

二塁打

なし

三塁打

稲垣、齋藤拓

本塁打

福永(1回2ラン)

 雨の影響もあり、2回戦は予定を約3時間遅れて開始。試合前のフィールディング(守備練習)でお互いに声を出し合い、自らを鼓舞した早大の勢いは初回から止まらなかった。先発の稲垣拓朗(スポ4=群馬・新島学園)が相手打線を三者連続三振に打ち取ると、その裏、先頭の畠山主将が死球を受けいきなり出塁。齋藤向陽副将(社4=群馬・新島学園)の内野安打などで1死満塁とすると、5番・齋藤拓哉(スポ2=青森・弘前学院聖愛)の適時打で先制する。その後も稲垣に適時三塁打、福永隆稀(スポ2=大阪・北野)にランニング本塁打が飛び出すなど打者一巡の猛攻。前日の1回戦では快音のなかった選手に安打が生まれ、一挙6得点とした。


ランニング本塁打を放った福永

 2回も早大は攻撃の手を緩めず、またも打者一巡の攻撃で6得点。投手陣も稲垣、佐藤玲弥(社3=静岡・飛龍)がテンポ良く相手打線を封じ、4回終了時点でコールド勝利となった。

準々決勝

TEAM合計
日体大
早大

バッテリー

稲垣-鈴木

二塁打

福永

三塁打

なし

本塁打

なし

 2回戦終了から程なくして、日体大との準々決勝が始まった。日体大とは春季リーグから数えて4回目の対戦となるが、ここまで勝利がない。早大の行く手を幾度も阻んできた宿敵と言える。試合前には、早大ベンチから校歌である『都の西北』、日体大ベンチから『日体大コール』が入り乱れ、これまでの対戦とは違う、意地のぶつかり合いを予感させた。

 試合は日体大が先攻。初回、この試合も先発したエース・稲垣が3番打者に本塁打を浴び、先制を許す。しかし早大はその裏、1番の畠山主将が死球を選び出塁。ここまでの2試合、全打席で出塁している頼れる主将が仲間を盛り上げると、4番・佐藤が三遊間を破る適時打を放ち、すぐさま試合を振り出しに戻した。


同点のホームに飛び込んだ畠山主将

 しかし、その後は毎回走者を出しながらもホームが遠い展開に。4回には、左手を骨折している小出拓実(人4=東京・杉並)が代打で出場。4年間の全てをぶつけた渾身(こんしん)のセーフティバントが決まると、早大ベンチと観客席はこの日1番の盛り上がりを見せたが、これも得点にはつながらない。一方の守りでは、稲垣が6回まで相手打線を被安打2に抑え込むと、野手陣も隙のない守備でエースを助け、互角の戦いが続いた。


負傷中ながらバント安打で出塁した小出

 しかし最終回、ついに均衡が破れる。日体大の先頭打者に振り逃げで出塁を許すと、6番に適時二塁打を浴び勝ち越される。さらに1点を失い、2点差を追いかける裏の攻撃では、2死から佐藤が安打で出塁するも、齋藤拓の放った打球は二塁手の正面へ。反撃かなわず敗戦となった。


試合後、仲間を励ます稲垣

 優勝を目標に富山にやってきた早大。敗退が決まり、試合後には涙を流す選手もいたが、畠山主将や稲垣らが「胸を張って帰ろう」と励ます姿が印象的だった。4年生はこの大会で引退となるが、今大会の悔しさは必ず新チームの後輩たちが晴らしてくれるだろう。

(記事 西本和宏、写真 田島凛星、橋本聖)

※コメントは後日掲載します。

 
 
 
 
 
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