筑波大相手にクリーンシート ア女がホームで後期初勝利を挙げる

ア式蹴球女子

関東大学女子サッカーリーグ 後期第2節

2025年6月28日(土)16:00 Kickoff

@早稲田大学東伏見サッカーグラウンド

試合結果

チーム 前半 後半 合計
早大 1 0 1
筑波大 0 0 0

得点者

前半

16分 宗形 みなみ

 関東大学女子サッカーリーグ(関カレ)後期第2節、ホーム・東伏見で筑波大戦が行われた。前節の神奈川大戦に敗れ、後期は黒星スタートとなったア式蹴球部女子(ア女)。勝利でチームに流れを取り戻すべく臨んだ今節は、MF宗形みなみ主将(スポ4=マイナビ仙台レディースユース)がPKで先制点を決めると、その後も試合をコントロール。最後までリードを保ち1-0で勝利を収めた。

セットプレーのキッカーを務める宗形。PKを冷静に決めた

  前節から両サイドの選手を変更して臨んだア女。右サイドハーフにはDF佐溝愛唯(社2=大阪・大商学園)、左サイドハーフにはMF福岡結(スポ2=岡山・作陽)が入った。そのサイドを使ったパスワークでア女はペースを握った。ピッチ中央から宗形が積極的にサイドチェンジを多用し、空いたサイドへと一気にボールを運ぶ。攻撃の起点を何度も入れ替えることで、相手の陣形に歪みを引き起こした。16分、右サイドから佐溝がクロスを送ると、ボールは相手に当たりペナルティーエリア手前にいたMF佐藤美海(スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)の下へ。佐藤がボックス内に侵入すると、マークについていた相手選手が後ろから佐藤を倒して、ア女がPKを獲得する。キッカーを務めたのはキャプテンの宗形。冷静にゴール隅へと流し込み先制点を挙げた。その後もゴールへと迫ったが、追加点は奪えずに前半は終了した。

試合中の福岡。今季の関カレ初スタメンとなった

  後半は右サイドのDF新井みゆき(スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)の攻撃参加を機にア女がチャンスをうかがう場面が増えた。自陣からのビルドアップで新井がボールを受けると、前線の佐溝、MF米村歩夏(スポ2=宮城・聖和)とポジションを入れ替えながら敵陣へ侵入。前半同様に相手を押し込み、ボールを支配した。60分にはコーナーキックのこぼれ球を佐溝が拾いシュートを打ったが、ボールは惜しくも枠外へ。71分には素早い攻撃から、MF三宅万尋(スポ2=東京・十文字)が裏へ抜けて決定機を迎えるも、シュートは相手GKに止められた。最後まで攻勢を仕掛けたア女。2点目を決めることはできなかったが、終始試合をコントロールして試合は終了。ホームで勝ち点3を積み上げた。

味方に指示を出す杉山

  前節の敗戦からの流れを断ち切るためにも勝利が求められた今節。ア女は7試合ぶりとなるクリーンシートで勝利を掴んだ。追加点こそ奪えなかったが、守備を重視するア女だけに無失点での勝利は大きな意味を持つはず。上位進出を目指す上での転換点になりえる結果だ。関カレは夏の中断期間に入る前までに3試合が予定されている。対戦相手は十文字学園女子大、日体大、山梨学院大とどれも確かな実力をもったチーム。今節得た自信を基にア女がどのようなサッカーを見せるのか。次節以降の戦いに注目だ。

(記事 荒川聡吾、写真 荒川聡吾、高橋彗人)

シュートを蹴る佐藤

早大メンバー(数字は背番号、◎はキャプテン)

GK 1 田村亜沙美(スポ3=ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)
DF 2 新井みゆき(スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)
DF 3 杉山遥菜(スポ3=東京・十文字)
DF 13 佐溝愛唯(社2=大阪・大商学園)
DF 30 吉田玲音(社2=新潟・帝京長岡)
MF 7 﨑岡由真(スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)
MF 8 佐藤美海(スポ2=埼玉・浦和レッズレディースユース)
MF 10 宗形みなみ(スポ4=マイナビ仙台レディースユース)
MF 17 米村歩夏(スポ2=宮城・聖和)
→79分、千葉梨々花(スポ3=東京・十文字)
MF 19 福岡結(スポ2=岡山・作陽)
→66分、三宅万尋(スポ2=東京・十文字)
FW 9 生田七彩(スポ4=岡山・作陽)

 

 試合後インタビュー

DF杉山遥菜(スポ3=東京・十文字)
ーー試合を振り返っていかがですか
 前期にクリーンシートが2試合しかなくて、そこの悔しさはディフェンスとしてすごく感じていました。前節も後半最後の失点で負けてしまったので。特にディフェンスラインはいつもプレーでのこだわりを持っていますが、いつも以上にこだわって今日は戦えたので、クリーンシートで勝てたことはやっぱり大きかったです。クリーンシートにはディフェンスだけでなくて全員の力が必要だと思ったので、全員で1点を守りきれた良い試合だったと思います。

ーー今季はディフェンスラインの要となっています。昨季と比べて変化はありますか
 昨季はGKもディフェンスラインの隣にも4年生でキャプテンがいるなか、中盤にも4年生がいて周りに引っ張ってもらっていたことが多かったです。その選手たちが抜けたので、自分がディフェンスをまとめないといけないという責任はかなりありますし、クリーンシートできてないことに責任を感じていたので、今日を機に気合い入れ直して残りの後期も頑張りたいです。

ーー堅守を理想とするア女のDFとしてどういったことを求められますか
 昨年からどういう守備をしたいのかはっきりさせて、そこを発信することが求められています。先日の練習でも「どういう守備をしたいか伝わってこない」、「イメージしてるものがあると思うからみんなに伝えろ」と言われているので、ア女が掲げる堅守を実現するためにチーム全員で同じ守備の絵と共通認識を持てるようにお互いで強く要求していきたいと思います。

ーーこれからに向けた意気込みをお願いします
 コンディションの暑さに関しては相手も一緒なので、ア女は熱く、泥臭く、球際と切り替えにこだわって中断期間までの3試合をクリーンシートできるように全員で戦っていきたいと思います。