終盤にDF佐溝が決勝点! ア女がクリーンシートで勝利収める

ア式蹴球女子

関東女子サッカーリーグ 後期第3節

2025年6月15日(土)15:00 Kickoff

@早稲田大学東伏見サッカーグラウンド

試合結果

チーム 前半 後半 合計
早大 0 1 1
日体大SMG横浜サテライト 0 0 0

得点者

後半

82分 佐溝 愛唯

 関東女子サッカーリーグ(関東リーグ)後期第3節、前日の関東大学女子サッカーリーグ(関カレ)に引き続き、ホームでの連戦となった。立ち上がりからア式蹴球部女子(ア女)がボールを保持したが、得点を奪えずに前半は終了。後半もチャンスを伺い続けると、82分にセットプレーの流れからDF佐溝愛唯(社2=大阪・大商学園)が先制ゴール。1-0でア女が勝利した。

パスを出すDF小林睦(スポ1=湘南ベルマーレU18ガールズ)

 試合は序盤からア女がペースを握った。最前線のMF三宅万尋(スポ2=東京・十文字)が積極的にハイプレスを仕掛け、パスコースを限定する。相手が味方へと出したパスは、MF千葉梨々花(スポ3=東京・十文字)を中心に中盤の選手が奪取。フィールドプレーヤー全員が連動した守備を見せた。ボールを敵陣で回収し、すぐさまショートカウンターを展開。12分にはMF福岡結(スポ2=岡山・作陽)のスルーパスから三宅がチャンスを迎えたが、決められず。26分にも速攻からMF川本美羽(社3=新潟・帝京長岡)がシュートを放ったものの、相手GKの好セーブに遭った。続く27分には左サイドでボールを持った三宅がドリブルで相手DF2人2を交わして、強烈なシュートを打つ。しかし、ボールは惜しくもクロスバーに弾かれた。その後もチャンスをつくったア女。しかし、ゴールを奪えずスコアレスで試合を折り返した。

シュートを打つ河合

 得点がほしいア女は、前日フル出場の三宅と千葉に代えてMF宗形みなみ主将(スポ4=マイナビ仙台レディースユー)とMF佐藤美海(スポ2=埼玉・浦和レッズレディースユース)を投入する。さらにMF河合結月(スポ2==福井工業大附属福井)を送り込んだ。選手交代を利用することで、前半同様にハイプレスを保つことに成功。相手を敵陣に押し込むと、サイドチェンジを使ったパス回しで両サイドから攻撃を展開する。71分には左サイドから中央へ侵入した河合が枠を捉えたミドルシュートを放ったが、相手GKにふさがれる。直後のコーナーキックでは、クロスボールにMF淀川知華(商4=山梨・日本航空)がヘディングで合わせるもボールはゴールをそれた。迎えた82分、ア女はコーナーキックを獲得する。キッカーの宗形は、ショートコーナーからゴールへと向かう鋭いクロスボールを供給。するとボールは一度はポストに弾かれたが、佐溝がこぼれ球を確実に押し込んでゴールイン。終盤に待望の先制点を挙げることに成功した。試合はこのまま1-0で終了し、ア女がクリーンシートで勝利を収めた。

戦況を見つめる阪本

 最高気温が30度に届く厳しいコンディションのなか、おこなわれた今節。それでもア女の選手たちは終始プレスをかけ続け、試合をコントロールした。「最後まで全員で声切らさずにできたのが勝てた要因」と振り返ったMF阪本環(スポ4=日体大FIELDS横浜U18)の言葉通り、ホイッスルがなるまでア女の選手が集中を切らす場面は一切なかった。相手に決定機をつくらせずに得たクリーンシートでの勝利は、理想とする「堅守」そのもの。ピッチに立った全員がプレッシャーをかけ、球際での勝利を徹底する姿からはチーム内での熾烈な競争が伝わった。ポジション争いを通してお互いが成長していくことで、ア女はさらに強くなるはずだ。

(記事、写真 荒川聡吾)

スターティングメンバー

早大メンバー(数字は背番号、◎はキャプテン)

GK 31 近澤澪菜(令5スポ卒)
DF 3 杉山遥菜(スポ3=東京・十文字)
DF 13 佐溝愛唯(社2=大阪・大商学園)
DF 25 小林睦(スポ1=湘南ベルマーレU18ガールズ)
MF 5 淀川知華(商4=山梨・日本航空)
→80分、米村歩夏(スポ2=宮城・聖和)
MF 6 千葉梨々花(スポ3=東京・十文字)
→HT、宗形みなみ(スポ4=マイナビ仙台レディースユース)
MF 11 三宅万尋(スポ2=東京・十文字)
→HT、佐藤美海(スポ2=埼玉・浦和レッズレディースユース)
MF 12 阪本環(スポ4=日体大FIELDS横浜U18)
MF 15 川本美羽(スポ3=新潟・帝京長岡)
MF 20 今井双葉(スポ2=兵庫・日ノ本)
→HT、河合結月(スポ2=福井工業大附属福井)
FW 19 福岡結(スポ2=岡山・作陽)

試合後インタビュー

MF阪本環(スポ4=日体大FIELDS横浜U18)

ーー右サイドバックでの出場となりました。どのような役割が求められていますか
 前半はしっかりと自分のサイドで相手を嵌める流れではなかったですが、後半に自分のサイドで嵌めるとなった時に、球際の強さや相手に強く当たることを意識していました。

ーー堅守を理想とするなか、クリーンシートでした。手ごたえはいかがですか
 関東リーグでなかなか点を取って勝てる試合が続いていなかったなか、1点取れたので、ゼロで抑えようと意識をしていました。最後までディフェンスラインで集中を切らさずに声をかけ続けながらできたことは良かったです。

ーー攻撃参加という点ではどのようなことを意識していますか
 前半は右サイドで前線の結(MF福岡結、スポ2=岡山・作陽)が孤立してしまうことがあったなか、後半に右サイドに入った美羽(MF川本美羽、社3=新潟・帝京長岡)ミ足元で繋ぎたい選手なので、そこで関わることをみなみ(MF宗形みなみ、スポ4=マイナビ仙台レディースユース)と話しながら意識してました。

ーー厳しいコンディションのなか、最後まで集中を切らさずにプレーできた要因はどこにありますか
 今日は湿度が高く暑くてきつかったですが、最後まで全員で声切らさずにできたのが勝てた要因だったと思います。

ーーこれからに向けた意気込みをお願いします
 関東リーグは中断期間に入りますが、関カレは続くので全員で切磋琢磨しながら頑張っていきたいと思います。

MF川本美羽(社3=新潟・帝京長岡)

ーー試合を振り返っていかがですか
 気温と湿度が高いなか、最初はハマってなかったり上手くいかなかったですが、声を出して修正できたことはチームとして良かったと思います。

ーー前半はプレスの起点になっていたと思います。どのような役割がありましたか
 最初にプレスのスイッチのところで、後ろの声を聞くことを意識していましたが、もう少しうまくできたかなと思います。

ーー後半は右サイドでのプレーとなりました。どういった点を意識していましたか
 自分の役割としては攻撃のスイッチを入れるところで、自分でもゴールを狙いつつ、中の味方と繋がりながらプレーするという点は意識していました。

ーークリーンシートで終えた結果への手ごたえはありますか
 無失点というところは最後キツイなかでも全員で守れた証だと思うので、自信持って次も頑張りたいと思います。

ーーこれからに向けた意気込みをお願いします 
 関東リーグは中断期間が長いので、その中でもう一つ二つ強くなれるように練習で強度高く頑張っていきたいです。