関東大学女子サッカーリーグ
2025年6月7日(土)16:00 Kickoff
@早稲田大学東伏見サッカーグラウンド
試合結果
チーム | 前半 | 後半 | 合計 |
---|---|---|---|
早大 | 0 | 0 | 0 |
東洋大 | 0 | 1 | 1 |
得点者
後半
91分 伊藤 愛唯(相手)
関東大学女子リーグ(関カレ)前期10節。ア式蹴球部女子(ア女)は、ホームにて首位・東洋大との一戦に臨んだ。前半はア女が攻め込む時間が続いた。しかし得点を奪えないまま後半に入ると、試合内容は一転する。東洋大がボールを保持してゴールへと迫る展開となった。それでも粘り強い守備を見せたア女だったが、91分にセットプレーの流れから失点。0-1の悔しい完封負けに終わった。

上位連戦のラストに迎えた首位・東洋大との対決。立ち上がりから球際での激しい攻防が繰り広げられるなか、主導権を握ったのはア女だった。11分、敵陣で連動したハイプレスからMF千葉梨々花(スポ2=東京・十文字)がパスカット。すぐさまショートカウンターに転じ、MF米村歩夏(スポ2=宮城・聖和)が決定機を迎えたが、シュートは惜しくもそれる。16分には自陣でのビルドアップで相手を引き付けると、相手DF裏へボールを供給。FW生田七彩(スポ4=岡山・作陽)が飛び出した相手GKを交わしてシュートを放ったが、ボールは枠を捉えきれなかった。23分には、コーナーキックのボールに千葉がタイミング良く頭で合わせたものの、決められず。素早い攻守の切り替えと相手のハイプレスの裏を取ったパス回しで再三チャンスをつくったが、得点を奪えずに前半は終了した。

前半同様に猛攻を仕掛けて先制点を挙げたいア女。しかし、後半は立ち上がりから相手にボールを支配されることになった。前からプレスをかけるもボールを取り切れずにいると、徐々に自陣に押し込まれることに。相手が高いディフェンスラインを維持してパスを回すなか、前半に見られた連動したハイプレスも鳴りを潜めた。後半中盤には立て続けにサイドの攻撃からシュートを打たれたが、どれも枠を外れた。攻勢に出たいア女は、64分にケガから復帰したMF宗形みなみ主将(スポ4=マイナビ仙台レディースユース)を投入。しかし相手の勢いを止めることはできず、守勢を強いられた。終盤に入るにつれ、相手の勢いは増していく。82分にはゴール前でシュートチャンスをつくられたが、MF淀川知華副将(商4=山梨・日本航空)が身体を張ったブロックを披露。粘り強い守備を見せ、何とかゴールを守った。だが、迎えたアディショナルタイムに自陣でフリーキックを与えてしまう。相手キッカーがクロスを送ると、ペナルティーエリア内で空中戦が展開される。何とかクリアしてボールを跳ね返したいア女だったが、この競り合いに勝ったのは東洋大だった。相手選手がヘディングでボールに触ると、ボールはゴール前へとこぼれる。このこぼれ球を押し込まれて失点。最終盤にゴールをこじ開けられた。

強豪同士の対決なだけに毎回激戦になるこの顔合わせ。今節は両チームともに攻守にペースを握る時間をつくった。そんな互角の戦いとなったなか、チャンスをものにできるかどうかが勝敗を分けた。「前半のうちにしっかり点を取りたかったところで取れなかったのが、敗因です」と振り返った指揮官。振り返ってみれば今季負けた3試合はどれも1点差の試合だ。大量得点で快勝を収める一方、接戦の末勝ち点を落とす試合が続いている。目標である頂点に立つためにも『勝負強さ』にこだわりたい。
(記事 荒川聡吾、写真 大村谷芳、河野紗矢)

早大メンバー(数字は背番号、◎はキャプテン)
GK 1 田村亜沙美(スポ3=ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)
DF 2 新井みゆき(スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)
DF 3 杉山遥菜(スポ3=東京・十文字)
DF 13 佐溝愛唯(社2=大阪・大商学園)
MF 5 淀川知華(商4=山梨・日本航空)
MF 6 千葉梨々花(スポ3=東京・十文字)
→89分、河合結月(スポ2=福井工業大附属福井)
MF 7 﨑岡由真(スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)
MF 8 佐藤美海(スポ2=埼玉・浦和レッズレディースユース)
MF 11 三宅万尋(スポ2=東京・十文字)
MF 17 米村歩夏(スポ2=宮城・聖和)
→64分、宗形みなみ(スポ4=マイナビ仙台レディースユース)
FW 9 生田七彩(スポ4=岡山・作陽)
試合後インタビュー
後藤史監督(平21教卒=宮城・常盤木学園)
ーー試合を振り返っていかがですか
前半のうちにしっかり点を取りたかったところで取れなかったのが、敗因です。後半は完全に相手ペースになってしまったなか、耐えきれるかなとも思いましたが、押し込まれ甘くないなと思いました。
ーー前半はペースを握っていたと思います。どういった狙いがありましたか
毎年東洋大と戦うなか相手の狙いは分かっているので、まずしっかりと守備をして、狙いたいところで奪い切ることを意識しています。そうすると相手のスリーバックの横が空いてくるので、そこを狙ってしました。そうした流れで決定機もあったので、取り切れなかったのが大きかったです。
ーー攻守の切り替えが早かったのが印象的でした。意識していた部分ですか
切り替えの部分は言い訳できないので。やはり敗因の1つに、前半できていた守備の攻守の切り替えが、後半落ちてしまった点があったと思います。もっとフィジカルの部分やボールを持ちながら相手を抑えるといった部分を伸ばしていかないといけないなか、後半は相手に上回られました。前半の切り替えは良かったですが、90分やり続けないと意味ないので、足りない部分が突き付けられたと思います。
DF佐溝愛唯(社2=大阪・大商学園)
――今日の試合を振り返っていかがですか
前半は結構自分たちのやりたい守備などができて、うまく攻撃まで繋げられたところがありましたが、まずそこで決めきれなかったというのが少し悔しいです。後半でなかなかうまくいかなかった時に流れを変えられなくて、最後の部分で甘さが出て失点して負けてしまいました。試合の中で自分たちで流れを変えなければいけなかったです。もう一つ、ラストの守備で粘り強くするところはもっと徹底しないといけないかなと思います。
――カバーでの活躍が目立っていました。周囲の選手との連携はどういうことを意識していましたか
自分は左サイドのセンターバックでしたが、右サイドが特徴のある選手でした。練習から左サイドバックの由真さん(﨑岡由真、スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)とそこのリスク管理や誘導するところを話していたので、それが上手く形になりました。
――次戦に向けた意気込みをお願いします
ここから前節はあと1戦あると思うので、そこでしっかり勝ち切って終わらせたいです。今回の負けをしっかり活かして、もっと練習から自分たちでレベルアップできるようにしていきたいと思います。