試合終了間際に生田が同点弾 帝京平成大と勝ち点1を分け合う

ア式蹴球女子

関東大学女子サッカーリーグ

2025年5月31日(土)14:00 Kickoff

@帝京平成大学千葉キャンパスうるいどグラウンド

試合結果

チーム 前半 後半 合計
早大 0 1 1
帝京平成大 1 0 1

得点者

前半

20分 太田 凪砂(相手)

後半

87分 生田 七彩

 関東大学女子リーグ(関カレ)は第9節、ア式蹴球部女子(ア女)はアウェーで帝京平成大と対戦。序盤からア女がボールを握る展開が続く。しかし、20分に自陣での連係ミスから先制点を奪われる。それでも動揺することなくボールを保持し続けたア女。しかし、なかなか得点を奪えないまま時間は進むことに。徐々にタイムアップが近づくなか、87分にFW生田七彩(スポ4=岡山・作陽)が同点弾をゲット。試合は1-1の引き分けに終わった。

戦況を見つめる杉山

 大粒の雨が降りしきるなか、おこなわれた今節。ア女はそんな雨にも動じないプレーを序盤から展開する。ディフェンスラインを高く保ち、敵陣でボールを保持。右サイドを使った攻撃で相手を敵陣へ押し込むことに成功する。しかし、決定機を迎えることはできずにいると徐々にボールは相手のもとへ。すると20分、相手のロングボールを使った攻撃から自陣の左サイドで起点をつくられると、ペナルティーエリア内へクロスを上げられる。このクロスに対し、DF杉山遥菜(スポ3=東京・十文字)とGK田村亜沙美(スポ3=ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)間での対応がうまくいかず、相手に合わせられ、失点。ビハインドとなったア女だが、立ち上がり同様にボールを保持し続けた。38分には、カウンターから相手ゴールへと迫ったが、惜しくもシュートは打てない。そのまま試合は後半へと進んだ。

プレスをかける米村

 なんとか得点を奪い逆転したい後半。ア女はMF河合結月(スポ2=福井工業大附属福井)を投入し、右サイドに加えて左サイドからのチャンスメイクを伺う。しかし、攻勢に出るにつれ相手のカウンターに遭う場面も増えることに。それでもゴール前では杉山、田村、DF佐溝愛唯(社2=大阪・大商学園)が身体を張った守備を見せ追加点を与えない。すると、時間が進むにつれア女が確実にゴールを脅かすプレーを展開していく。64分にはMF佐藤美海(スポ2=埼玉・浦和レッズレディースユース)が強烈なミドルシュートを放ったが、ボールはクロスバーに弾かれる。79分にはセカンドボールを拾ったMF﨑岡由真(スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)がシュートを打つも、枠を捉えられない。そんな中迎えた42分、待望の同点弾が生まれた。佐溝が相手DFの背後を狙ったパスを送ると、このボールにMF三宅万尋(スポ2=東京・十文字)が反応。武器のスピードを生かして一気にゴール前へと迫ると、三宅は中央へパスを選択する。このパスに走り込んできた生田が合わせて、ア女がついにゴールネットを揺らす。しかし、残された時間で逆転ゴールを決めることはできずに試合は終了。勝ち点1を分け合う結果となった。

パスを出す河合。後半から攻撃の起点となった

 アウェーで勝ち点を何とか拾った今節。試合終了間際に追いついたという展開だけに楽観的に受け止められる結果だが、試合後の指揮官は「勝ち点3を取りたかった」と悔しさをあらわにした。上位対決が続く中、失点が重なっていることが勝ち点3が遠のく原因となっている。今節はコミュニケーションのミスから失点と確実に防げた場面だっただけに試合後の選手たちからは悔しさが見受けられた。それでも後半に入ってからは、粘り強い守備が披露されたのも事実。ミスと向き合いながら手ごたえとなったプレーを基に準備を重ね、次節・首位東洋大相手に堅守を見せることに期待したい。

(記事、写真 荒川聡吾)

同点弾をアシストした三宅

早大メンバー(数字は背番号、◎はキャプテン)

GK 1 田村亜沙美(スポ3=ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)
DF 2 新井みゆき(スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)
DF 3 杉山遥菜(スポ3=東京・十文字)
DF 13 佐溝愛唯(社2=大阪・大商学園)
MF 5 淀川知華(商4=山梨・日本航空)
→45分、河合結月(スポ2=福井工業大附属福井)
MF 6 千葉梨々花(スポ3=東京・十文字)
MF 7 﨑岡由真(スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)
MF 8 佐藤美海(スポ2=埼玉・浦和レッズレディースユース)
MF 11 三宅万尋(スポ2=東京・十文字)
MF 17 米村歩夏(スポ2=宮城・聖和)
FW 9 生田七彩(スポ4=岡山・作陽)

試合後インタビュー

後藤史監督(平21教卒=宮城・常盤木学園)
ーー今日の試合を振り返っていかがですか
 最後に引き分けに持ち込みましたが、勝ち点3を取りたかった試合でした。

ーー前節に続き左サイドからの失点となりました。どのような課題があると感じますか
 しっかり前に弾くことはマストかなと。今日の失点もGKとDFのコミュニケーションミスから入った点だったりと、自分たちのところで修正できる失点をいかに減らしていくかというところは、勝負強さにつながる部分だと思います。なのでミスは必ず起きてしまいますが、そのミスが2つ3つと続くのではなく、1つめで終わらせるという部分を突き詰めてやっていく必要があると感じます。

ーーボールを保持しているが、得点を奪えない時間が続きました。攻撃ではどのような点を改善していきたいですか
 後半に関しては、ほとんど私たちがボールを握っている展開の中で決めきれないという時間が続いて。後半からは河合が入りましたが、あそこで少しボールが落ち着いたりとか、ラストパスが出たりとか、状況が少し変わったところはプラスの部分かなと。最後の部分は、やはり先ほどの失点と同じで、クロスの入り方が合ってるのか、ミドルシュートの精度をどこまでこだわってできてるのかといった細部が勝負の分かれ目だと思います。

ーー次戦に向けた意気込みをお願いします
 首位の東洋大相手に、今日できたことと自分たちが積み重ねなければいけない部分と向き合って準備していきたいと思います。