守勢を強いられた後半に2失点 悔しい逆転負けを喫する

ア式蹴球女子

関東大学女子サッカーリーグ

2025年5月24日(土)16:00 Kickoff

@早稲田大学東伏見サッカーグラウンド

試合結果

チーム 前半 後半 合計
早大 2 0 2
東京国際大 1 2 3

得点者

前半

26分 生田 七彩

28分 弦間 結月(相手)

36分 千葉 梨々花

後半

74分 弦間 結月(相手)

90分 山田 実来(相手)

 関東大学女子リーグ(関カレ)前期第8節。ア式蹴球部女子(ア女)は、ホームで東京国際大を迎えた。前半はFW生田七彩(スポ4=岡山・作陽)とMF千葉梨々花(スポ3=東京・十文字)が得点を決め、2-1で試合を折り返した。しかし、後半に同点弾を食らうと試合終了間際に勝ち越しゴールを奪われることに。2-3と悔しい逆転負けとなった。

先制点を喜ぶ選手一同

 2位対3位の上位対決となったこの試合、立ち上がりからア女が攻撃を展開した。18分、得点とはならなかったが、DF新井みゆき(スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)のスルーパスから生田がこの試合最初の決定機を迎えた。すると26分、ピッチ中央でMF佐藤美海(スポ2=埼玉・浦和レッズレディースユース)が最前線の生田へパスを送る。生田はトラップで相手DFをはがして一気にペナルティーエリア内へ侵入。そのまま冷静にボールを流し込み、先制点を挙げた。しかし、直後のプレーで相手に自陣で左サイドを崩され同点弾を許してしまう。それでも36分、敵陣に侵入し右サイドの深い位置で起点をつくると、MF米村歩夏(スポ2=宮城・聖和)が細かいパスから相手を突破し、クロスを送る。ボールは相手にクリアされたものの、セカンドボールを拾った米村が再び中央へパスを出す。すると中で合わせたのは千葉。倒れこみながらも執念でボールを押し込んだ。ア女が再び勝ち越したまま前半は終了した。

戦況を見つめる千葉

 追加点を決めリードを広げたい後半。しかし、前半とは一転して相手ペースで試合が進むことになった。勢い良くプレスをかけるア女だったが、相手の素早いパス回しとロングボールを使った攻撃にうまく対応できない。すると74分、自陣でフリーキックを与えることに。相手のクロスボールを一度は跳ね返したが、セカンドボールから送られた2度目のクロスには対応できず、相手に合わせられた。試合が終盤へと進むなか、試合は振り出しに戻された。その後は両チーム一進一退の時間が続く。共に決勝点を狙って攻勢に出ると、試合はオープンな展開になった。そんな中迎えた90分、ア女に隙が生まれた。相手のパスをピッチ中央でカットすると、ア女の選手たちはここぞとばかりに一気に前進。しかし、ボールを相手に奪われてしまう。すると、相手は手薄になったア女陣内へカウンターを展開する。自陣に残されたア女の選手は2人しかいないという数的不利な状況のなか、ゴールを守り切ることはできなかった。試合終了間際に痛恨の一撃を食らうことになった。

セットプレーのキッカーを担当する佐溝

 悔しい逆転負けに終わった今節。ハーフタイムを機に試合内容が大きく変わったことが印象的だった。ペースを握っていた前半に対し、後半は終始相手の攻撃に押し込まれる展開となった。「しっかりマイボールにしきって、自分達のサッカーを体現する力が欲しかった」と振り返った千葉の言葉通り、最後までペースを取り戻すことはできなかった。終わってみれば3失点。理想とする「堅守」とはほど遠い結果となった。それでも課題がはっきりとしている状況は、チームにとって救いとも言える。得点数はリーグトップなだけに改善すべき点は守備。相手の攻撃をシャットアウトする守備と爆発力を持った攻撃が兼ね備えられることに期待したい。

(記事 荒川聡吾、写真 荒川聡吾、堤健翔)
※掲載が遅れてしまい、申し訳ございません

得点を決めた千葉(中央)を囲んで喜ぶ選手たち

早大メンバー(数字は背番号、◎はキャプテン)

GK 16 勝間田葵(スポ1=大阪・大商学園)
→22分、田村亜沙美(スポ3=ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)
DF 2 新井みゆき(スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)
DF 3 杉山遥菜(スポ3=東京・十文字)
DF 13 佐溝愛唯(社2=大阪・大商学園)
MF 5 淀川知華(商4=山梨・日本航空)
MF 6 千葉梨々花(スポ3=東京・十文字)
MF 7 﨑岡由真(スポ3=埼玉・浦和レッズレディースユース)
MF 8 佐藤美海(スポ2=埼玉・浦和レッズレディースユース)
MF 11 三宅万尋(スポ2=東京・十文字)
MF 17 米村歩夏(スポ2=宮城・聖和)
→80分、河合結月(スポ2=福井工業大附属福井)
FW 9 生田七彩(スポ4=岡山・作陽)

試合後インタビュ

MF千葉梨々花(スポ3=東京・十文字)
ーー試合を振り返っていかがですか
 先制点も取れて、自分達の流れの時間帯もあった中で、決める所を決めきれずに相手の勢いに押し負けたなという印象です。

ーー前半と後半でピッチコンディションが異なっていたように見えましたが、その部分に対応出来たと思いますか
 やっていて、そこまでは気にならなかったですけど、相手が蹴り込んできて、ピッチというよりは相手の戦い方に対して自分らが対応出来なかったなというイメージです。

ーー得点を決めました。攻撃参加の部分ではどのようなことを意識していましたか
 前の試合と違って、1列前のポジションだったので、打てるところは打つという所と結果は欲しかったので、点を取れたことは良かったかなって思います。

ーー逆転負けとなりました。どのような課題があると感じますか
 やはり自分達の流れの時に決める所を決め切れる力だったり、相手の勢いにのまれず、(不明)、まだまだ課題かなと思います。

ーー後半では相手チームの支配率は高かったですが、その部分はどのように受け止めていますか
 相手が割り切って、蹴ってくるサッカーに対して、やっぱり相手の勢いに押し負けるじゃないですけど、完全に受け身になってしまったので、そういう時こそ、こ自分達の時間帯になった時にしっかりマイボールにしきって、まあ自分達のサッカーを体現する力が欲しかったなというふうに思います。

ーー次戦に向けた意気込みをお願いします

 ここから上位対決になってくると思うので、ここでの負けを引きずらずに、しっかり勝ち点3を積み上げられるようにまた全員で頑張っていきたいと思います。