18日、ウィメンズ・スーパーリーグ(WSL)に所属するマンチェスター・シティーWFCは、MF大山愛笑(スポ2=日テレ・東京ヴェルディメニーナ)の加入を発表した。入学から2シーズンにわたってア女の攻撃をつかさどった司令塔が、欧州きっての強豪クラブへと飛び立つ。
早大進学直後は高校時代に負ったケガからのリハビリを強いられた大山。それでも、1年時の9月に復帰してからは、チームの主力として活躍。特に全日本大学女子選手権(インカレ)では、1年生ながら4試合で2ゴール3アシストを挙げるなど、全試合で得点に絡む圧巻のパフォーマンスを披露した。今季の関東大学女子リーグ(関カレ)では、代表活動により離脱する時期もあった中、16試合に出場。インカレでは全3試合にフル出場を果たした。ア女での主なポジションはインサイドハーフ。自陣からのビルドアップにかかわりながら、敵陣に侵入すると長短のパスで相手を揺さぶり、相手の隙を突いたスルーパスで決定機を演出するプレーが特徴だ。
アンダー世代の日本代表にも選出されてきた大山。2022、24年に開催されたFIFA Uー20女子ワールドカップでは2大会連続で全試合に出場し、両大会とも決勝へと進んだチームの攻撃をけん引した。常に世界レベルで活躍してきた大山の姿は、ついに欧州強豪クラブの目に留まった。
加入先のマンチェスター・シティーWFCは、今季のWSLでは2位につけている。近年はWSLにて優勝争いを繰り広げ、UEFA女子チャンピオンズリーグにも継続的に出場。所属メンバーにはフィフィアネ・ミデマーやアレックス・グリーンウッド、カディジャ・ショーなど各国代表のレジェンドが名を連ねるビッグクラブだ。日本人選手も多く在籍しており、大山は、なでしこJAPANの主力選手である長谷川唯、藤野あおば、清水梨紗、山下杏也加に続く5人目の日本人選手となる。日テレ・東京ヴェルディベレーザの下部組織メニーナで育った大山にとって、長谷川と清水は同じアカデミー出身の先輩。メニーナ在籍時にはWEリーグの試合にも出場しており、清水と藤野とは共にプレーした経験がある。ア女での2年間を通して成長を遂げた世代屈指のミッドフィルダーは、早稲田から世界へ羽ばたく。
(記事 荒川聡吾、写真、荒川聡吾、髙田凜太郎、勝野優子)