強豪・山梨学院大相手に0-2で敗れる ア女は関カレを2位で折り返すことに

ア式蹴球女子
試合結果

関東大学女子サッカーリーグ 第11節

2024年6月23日(日)13:00 Kickoff
山梨学院向町サッカー場

試合結果

チーム 前半 後半 合計
早稲田大学 0 0 0
山梨学院大学 0 2 2

得点者

後半

50分 相手

63分 相手

 前節、首位東洋大との一戦を引き分けに終えたア式蹴球部女子(ア女)は、今節3位に位置する山梨学院大と対戦。2週続けての上位対決に臨んだ。前半はア女がペースを握った。ピッチ中央で相手のパスをカットし、ショートカウンターで相手コートに攻め込むシーンが目立った。相手に押し込まれる時間でもシュートを打たせない守備で失点を許さない。しかし、後半の立ち上がりにDFラインの裏を返され先制点を奪われると、セットプレーから追加点を許し、今季2敗目を喫した。

ドリブルで仕掛けるFW﨑岡由真(スポ2=浦和レッズレディースユース)

 ア女は、試合が始まると同時に前線からのプレスで相手にボールを持つ時間を与えなかった。前線のプレスに呼応してディフェンスラインも高い位置を取り、相手のパスを遮断する。奪っては縦に速い攻撃で相手陣地へと侵入した。この勢いに乗って先制点を奪いたかったが、ゴール前では相手の粘り強い守備に遭い得点を奪えない展開に。その後も膠着した状態が続き、両チーム共にスコアレスのまま前半が終わる。

サイドを突破するMF新井みゆき(スポ2=浦和レッズレディースユース)

 前半同様に後半の立ち上がりから攻め込みたいア女。しかし、50分に相手DFのクリアボールがア女のディフェンスラインの裏に抜けた相手FWにつながると、飛び出したGK石田心菜(スポ4=大阪学芸)の頭上を越えるシュートを打たれ、先制点を許すことに。63分には自陣でフリーキックを与える。すると石田とディフェンスラインの間を狙った相手のクロスに誰も反応できず、ボールはゴールへと吸い込まれ痛恨の追加点を奪われた。2点を追う展開になったア女は、FW生田七彩(スポ3=岡山・作陽)の投入をきっかけに攻撃を仕掛けるが、なかなか相手の守備を崩せない。42分にはMF大山愛笑(スポ2=日テレ・東京ヴェルディメニーナ)のコーナーキックに千葉が頭で合わせる。完璧にゴールを捉えた一撃だったが、相手キーパーの好セーブに遭う。続く44分に前線でボールをキープした生田が反転してシュートを打つも、クロスバーに阻まれ得点を奪えない。最後までゴールネットを揺らせず、0-2で試合は終了した。 

パスを出すMF築地育(スポ4=静岡・常葉大橘)

 関カレの前期を東洋大、山梨学院大との上位2連戦で終えたア女。開幕から好調を維持してきただけに、この上位対決を制して首位に立ちたかったが、結果は1分け1敗。第9節の日大戦を含めると直近の3試合で白星がないことになり、目標の前期1位には届かなかった。それでも関カレはまだ折り返し地点。試合ごとに成長する姿を見せていたア女は、この敗戦を機にチームとして進化し残された試合を戦うはずだ。例年と異なり、今季の関カレは後期がすぐに始まる。来週末の国際武道大戦から新たな姿を見せてくれることに期待したい。

(記事 荒川聡吾、写真 勝野優子)

スターティングメンバー

早大メンバー (数字は背番号、◎はキャプテン)
GK 1
石田心菜(スポ4=大阪学芸)
DF 3 杉山遥菜(スポ2=東京・十文字)
DF 5 ◎ 田頭花菜(スポ4=東京・十文字)
DF 28 佐溝愛唯(社1=大阪・大商学園)
MF 2 新井みゆき(スポ2=埼玉・浦和レッズレディースユース)
→53分、白井美羽(スポ4=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)
MF 11 宗形みなみ(スポ3=マイナビ仙台レディースユース)
MF 14 大山愛笑(スポ2=日テレ・東京ヴェルディメニーナ)
MF 27 福岡結(スポ1=岡山・作陽)
→81分、三宅万尋(スポ1=東京・十文字)
FW 7 﨑岡由真(スポ2=埼玉・浦和レッズレディースユース)
→53分、生田七彩(スポ3=岡山・作陽)
FW 15 千葉梨々花(スポ2=東京・十文字)

 

試合後インタビュー

MF築地育(スポ4=静岡・常葉大橘)
––今日の試合を振り返っていかがですか
 自分たちのペースでしっかりできているなという時間が、攻撃守備とともに短くて、そこが苦しかった原因かなというところと、そうなった時にどうしていくのかと、チームで同じ方向を(向いて)、試合中に修正できないのがやっぱりすごく弱いところで、誰かがやってくれるという空気が、ずるずる悪い試合の展開のまま、最終的に失点に繋がってしまうところが自分たちの課題なのかなと思います。
 
––築地選手にとって3週間ぶりの試合でしたが、どういった意気込みで臨みましたか
 3週間試合を見ながらチームに関わる形だったんですけど、自分がいないとダメだなと思ってもらえるようなプレーをしなきゃなと思いながら1週間準備して今日の試合に臨んで、自分のコンディションの部分も反省点が多かったし、自分が出たからにはプレーはしっかりやったけど、周りまで巻き込めたかっていうとそうじゃない部分があって、そこをしっかり巻き込みながら勢いをつけるのが、このチームでの自分の役目なのかなと思うので、自分のプレープラスアルファをもっとできるように、すぐ後期が始まるので、そこはまたしっかりやりたいなと思います。
 
––3週間の離脱中、チームの試合結果だったり、チームの状況はどういう印象を受けてましたか
 日大で初めて負けて、東洋は引き分けて、良い雰囲気じゃないなというのは感じてて、誰が練習からそこを意識させるのかとか、インカレ日本一というところを全員が自分で見ながらできているのかという部分は、足りてないんじゃないかなとそこを自分が入って伝え続けている部分ではあるけど、それをインカレ決勝まで自分が言い続けなきゃいけないのかっていうのは、もっと全員が日本一のチームになるためには周りから言われる前に、自分でこだわったりっていう部分ができるチームが強くなると思うので、そこは全員で日本一のチームを作っていくためには誰がいなくても、どういう状況でも当たり前にできるようになっていかないといけないかなと思います。
 
––リーグ戦上位に位置する山梨学院大に対して、どういった対策をしてきましたか
 相手に対して、自分たちが何かを大きく変えるということはほとんどなくて、相手の特徴に対して自分たちがやりたいことをどう出していくかというのは毎週同じなので、守備の仕方だったり、相手のストロングはここにあるからじゃあここに合わせようとか、積み上げてきたものを出せるようにそこは合わせようとか話し合ってきた中で、やっぱりまだまだ自分たちのサッカーに磨きをかけなきゃいけない部分と、理解を深めなきゃいけない部分はあるなと思います。
 
––今日の試合では度々セットプレーのチャンスがありながらも、得点に繋げることができませんでした。これからどういった面で攻撃を改善していきたいですか
 今言ってもらった通り、セットプレーでしかチャンスがないというのは危機感を持たなきゃいけないところで、これだけウィングにスピード持っている選手がいたり、終盤で上手く収める選手がいたり、ハードワークできるFWがいたり、人が揃っている中で1試合の中で出しきれないのはすごく勿体無い部分で、一瞬の迷いだったり判断が自分でできてない部分があるのかなと思うので、そこの自信をつけるところと、チームの戦術を理解しつつ、自分を出していくところは、日本一のチームにいる選手としては全員が意識して出していってほしいので、1週間ですぐ変わる部分は少ないかなと思うんですけど、今日の修正はいっぱいあるので、優先順位考えながら積み上げていけたらなと思います。
 
––次戦に向けて意気込みをお願いします
 例年と違って後期がすぐ始まってしまうので、普段だったら前期を振り返りながらチームですり合わせをする時間がたくさん取れるんですけど、厳しい状況の中でやることが求められてくるのかなと思うので、今日この負けはすごく大きいし、みんなもそこは理解していると思うので、1週間どういう行動をするのかというのはそれぞれに考えてもらう部分で、チームとしては4年生を中心に同じ方向を向いていかなきやいけないという面で、何を求めるのかという基準はしっかり示し続けたいなと思います。