【連載】全日本大学女子選手権直前特集 第2回 夏目歩実×石田心菜×築地育×千葉梨々花

ア式蹴球女子

 第2回はDF夏目歩実(スポ4=宮城・聖和学園)、GK石田心菜(スポ3=大阪学芸)、MF築地育(スポ3=静岡・常葉大橘)、FW千葉梨々花(スポ1=東京・十文字)の4人。ポジションの全く異なる4人に、全日本大学女子選手権(インカレ)へのそれぞれの思いを伺いました。

※この取材は12月10日に行われたものです。

 

「歩実さんがミスするとちょっと嬉しい」(築地)

関東大学女子サッカーリーグ(関カレ)前期第8節日体大戦、ゴールを決めて喜ぶ築地(写真下)

――まずは他己紹介から行っていきたいと思います。夏目選手についてお願いします

千葉 色々な人とよく話していて、周りが見えているなと思います。後輩に結構話しかけてくれているイメージです。

石田 話しかけてくれるし話しやすいし、サッカーの時とギャップがあるというか。サッカーではもちろんコミュニケーションは歩実さん(夏目)の強みだと思うんですけど、サッカー以外のところでも…。うーんなんて言えばいいんだろう。

築地 (対談って)こんな固いっけ?

一同(笑)

――普段サッカー以外のことではどういう話をされるんですか

石田 K-POPの話とかします。あとBリーグの観戦がお互い好きなので、推しの選手の話はしますね。

夏目 自分はアルバルク東京っていうチームが好きで、そこの安藤周人っていう選手の地元が一緒なんですよ。三重の四日市っていうところまで一緒で。本当に中学校のことも知っているくらいに近くて、まんまと推しになりました(笑)。

築地 2人の話す量が足りないから歩美さんが話してくれてるよ。

一同(笑)

石田 私はチームというより西野曜君っていう選手が推しで、試合を見に行った時にちょっと好きになっちゃって。プレーもだし、顔もだし(笑)。推しトーク的なのを(Bリーグの)試合の時にしています。

夏目 こっちの方が勝ってるから、勝率的に。

石田 「あー、はいはい」って(笑)。

一同 (笑)

築地 歩実さんはバリバリの仕事人で。学連(学生連盟)の仕事が一緒で、今年は色々教えてもらいながらやったんですけど、歩実さんが1人で出来すぎているものを引き継いだから、自分のキャパに合わなすぎて最初はめちゃくちゃ困っていました。どの学年もそうだとは思うんですけど、やっぱり4年生としてチームを見て、時間をかけて考えてくれているんだなっていうのを3年生になって感じます。ただきっちりかっちりという人だと思っていたけど、今年(夏目を)3年生の立場から見ているときにすごく人間味があるなって(笑)。自分達が勝手に完璧と思っていたけど、人間味があるところを今年1年で見られました。

――それはどういうところで見られたんですか

築地 なんか風のうわさで…。

夏目 こわ!(笑)

築地 でもみんなの前でいじってみたり、歩実さんがミスするとちょっと嬉しいみたいな(笑)。そんな感じです。

――夏目選手はそれを聞いていかがですか

夏目 この3人とは喋る方なので、2者間だけのやり取りだけじゃなくて、自分のそういう姿を見て感じてくれてシンプルに嬉しいなと思います。戸惑いながら喋ってるのがかわいいな、やっぱり後輩だなと思いました(笑)。

――では築地選手についてお願いします

石田 育(築地)とは中学生の頃からずっと選抜で知っていて、高校の時とかは代表とかでもずっと一緒にいる仲で、その時からこのキャラが変わってない。最初からずっと面白いんですけど結構しらけることもあって、それでも自分だけ笑ってる時もあります(笑)。ア女だけじゃなくて、学校でも1番うるさいって言われてるくらい元気だし、明るい。学年とか関係なく、というか1番くらいチームのムードメーカー的な存在だなと思います。

千葉 育さんはコミュ力が高すぎて、人見知りとかしないんだろうなって。自分が入った時から、1年生全員にゴリゴリに話しかけて。自分はそういうのが苦手だからすごいなって思います(笑)。下の学年だけじゃなく先輩とも距離感を詰めるのが上手だし、試合の前とかに踊ったりするので(笑)。チームで1番明るいし、雰囲気が良くない時にも盛り上げてくれる存在です。

夏目 自分も最初に会ったのは中学の時なんです。東海で地区の予選みたいなのが一緒だったんですけど、1個下なのに超怖くて。ずっとうるさいんですよ!だから育が(ア女に)入ってくるってなった時に、「え…」みたいな(笑)。

築地 「え…」って(笑)。

夏目 「来るんだー」みたいな、言い方悪いけど(笑)。入ってきてからも最初は少し苦手だったんです。すごく悪く言うと「外向きは話せるけど、それ以上は干渉しない」くらいの距離感で、嫌いなわけじゃないけどそんなに得意じゃないなという感じでした(笑)。でもかれこれ3年目の付き合いで役職も一緒で、必然と話す時間とか増えるようになってきて。みんながムードメーカーと言うようにおちゃらけていたりするんですけど、めっちゃ根が真面目。学年が上がるにつれてそういう部分見える機会が増えるようになって、特にこの1年は「よく考えているんだな」と感じた部分が多かったです。今年1年で仲良くなれたんじゃないかなと勝手に思っていますし、今では普通に色々な話もできて、信頼している存在です。

――チームメイトからの言葉を聞いていかがですか

築地 みんなが言ってくれたように意識してやってるわけじゃないけど、自分の性格の部分がチームのためになってると言ってもらえて嬉しいです。それこそ自分のふざけた部分以外のところも評価してもらえて、やっと仲良くなれて(笑)。確かに外に明るい分深くまで話すことはしていなかったから、そこは歩実さんには見抜かれていたのかなと思います。

――インスタグラムでもサッカーについてよく書いていますよね

築地 真面目な部分が…。もうちょっとふざけよう。

一同 (笑)

――石田選手について他己紹介お願いします

千葉 心菜さん(石田)は最初は結構怖くて、クールな印象だったから話すまで時間があったんですけど。今は可愛がってもらってると勝手に思っています(笑)。仲良くなってからはふざけてもくれるし、意外と抜けてるところもあって可愛いなと思います。

――何を機に仲良くなったんですか

千葉 多分心菜さんが自分に話しかけてくれたと思います。

石田 亜沙美(田村、スポ1=ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU18)を介してかな。可愛いって思ってて…。

一同 (笑)

夏目 直接やれよ!(笑)

石田 仕草とか可愛いなとは思っていたけど、自分から話しかけられないから(笑)。(田村は)キーパーで仲が良いからよく話してて、そのつながりで。

夏目 「つなげてもらった」みたいな(笑)。

築地 (千葉は)どう思うの?「かわいいな」って狙われてるなみたいな。ちょっと怖くない?(笑)

夏目 しかも怖いと思っていた先輩からね(笑)。

築地 (石田のことは)結構前から知っていたけど、ア女に来るまで同じチームでプレーすることは無かったから、意外と抜けてるなみたいな。ヘラヘラしていてちゃんと考えてないように見えるけど、それこそオフの部分で話したりとかは1番してきました。外には出さない熱いものをもっていて、選手として同じ目線で同じ立場で話してくれる、対等に話せる人かなって。それ以外の部分はちょっと…。勉強を頑張ろうって(笑)。

夏目 心菜は、ア女で1番私生活やプライベートが充実しているんじゃないかって思う。ア女でサッカーしてるとは思えない、オフとのギャップがあります。「ほんとにサッカーしてるの?!」みたいな。

築地 スケジュールとかね。

夏目 そう、めっちゃおしゃれなカフェ行ったりとか。それが1番印象強いけど、ここにきたらみんな抜けてるって言ってて。まあでも本当にそうかな。

築地 実はオフでめっちゃ頑張ってるんじゃない?(笑)。

夏目 あとは考えてなさそうに見えるけど、意外と考え込んでいたりとか。「どっち?!」みたいな。

築地 見せないんだよね。

夏目 そうそう。見せないというか見えない?(笑)でも本当にプライベートを充実させているし、そこがサッカーと相乗効果で右肩上がりだからすごく良いと思います。

――それを今聞いてどう思われましたか

石田 オフのところは、別に頑張って過ごしてるわけじゃないけど(笑)。

築地 そこの否定から入るの(笑)。

石田 でも結構自分の中で、オンとオフの切り替えは意識しているところではあります。ア女でいる時間が長い分、外とのコミュニケーションはア女だけにならないようにじゃないけど、そういう感じで考えたりもしていますね。あとはあまり自分から(後輩とかに)話しかけにいけないから、怖いと思われているのは気づいていたというか。自分から話しかけない分、話したいことはあってもなかなか話せないこともあります。でもア女のみんなはコミュニケーションを自分からとれる人が多いので、それに刺激されて自分も行かなくちゃみたいな。それに良い影響をもらって、今までの自分なら話しかけに行かないところを、話しかけに行くようになりました。そういうところは自分がア女にいて、良い意味で変わったところだなって思います。

――次に千葉選手についてお願いします

築地 フォワードなのもあるし、もう少し自信を持っているのかなと思ったら意外と自信ない。私生活もすごくふわふわしている感じで、唯一無二だなと思います。十文字高校出身なのもあってかっちりしている子かなとも思っていたけど、人との関わり方もすごく優しいし、色々考えて動いてくれているんだなって。部のことじゃなくてもピッチ外の部分で、1年生の同期内での気づきとかは梨々(千葉)から見られるなと思いますね。

――プレー中は結構パスを要求しているイメージですが、私生活とのギャップはありますか

築地 むしろもっと要求して良いんじゃないかなって。「自分はこうしたかった」ってところとかも言って良いと思います。ピッチ外ではこうやって自分を出せているし、自分の解釈だけど「今この人はこうしたからこう思ってるんじゃないかな」って考えていると思うから、もっと自分を出して良いのになと思います。

石田 梨々の最初のイメージは、見た目からは強そうというか。もっと「自分自分」というイメージがあったんですけど、今まで一緒に過ごしてきたサッカー以外の部分を見ると、話しやすくて人懐っこくて。そういう一面を見たら、後輩ということもあってすごく可愛いなと思っています。

夏目 すごく責任感が強いイメージです。(部内の)役職は1年生が部荷物なんですけど、夏合宿の時に自分含め数人で1年生に向けて即興でドッキリをしたことがあって。夏合宿で使っていたゴールネットが破けてしまって、練習終わりに上級生何人かでゴール補修をしてたんですね。自分と璃子(堀内、スポ4=宮城・常盤木学園)がいたんですが、その時に1年生が写真を撮っていて。丸山(翔子、スポ3=スフィーダ世田谷FCユース)が亜沙美(田村)に、「歩実さんと璃子さん(堀内)が怒ってる」って伝えたんですよ。そしたら亜沙美と梨々が「やばいやばい」って本気で受け止めて、そのあとネタバラシしに行った時に泣いちゃって(笑)。本当に怒ってると思ったらしくて、それくらい責任感が強いし冗談が通じない(笑)。

築地 璃子さんと歩実さんだったら、自分でも泣く(笑)。

――丸山選手が仕掛けたんですか?

夏目 そうそう、勝手に仕掛けたんですよ。自分達にも「歩実さんと璃子さんが怒ってるって言ってくる!」って。あれは丸山が悪い。

一同 (笑)

夏目 あとは1年生なのに、っていう印象が強くて。昨日も朋香(菊池、政経4=東京・早実)がしょげてる時に、「胸はれよ!」って(笑)。でも1年生なのにいろんなところに気を使える。それこそさっき(自分のことを)「周りが見えてる」と言ってくれたけど、1年生なのになんでそんなに気付けるんだろうっていう感じです。

――千葉選手はこれを聞いていかがですか

千葉 自分はもともと年上の人と関わるのが苦手で。高校時代は上下関係も厳しくて、上の代とあんまり話せなかったんです。でもア女に来てからみんな本当に優しくて、年上と話すのが苦手じゃなくなったっていうのがあって。自分の中ではここに入ったから年上の人とも話せるようになったし、コミュニケーションが取れるようになったかなと思います。

 

「もう『育と歩実は合わない』って言わせません!」(夏目)

今季開幕前の大学女子地域対抗戦にて同チームだった夏目(写真右)と築地

――次にプレー面についての他己紹介を行って行きたいと思います。夏目選手についてお願いします

千葉 常に声を出していて、歩実さんの声掛けから守備がはまることもあります。1対1の対人が強くて、足もめっちゃ早いなと思っています。

石田 ディフェンスのリーダー的存在というか、試合を見ていたら分かると思うんですけど、1番声を出していますね。1対1の守備も強いんですけど、ゴールカバーにも行ってくれます。もちろん最後のところは(GKの)自分の仕事ではあるんですけど、最後までゴールを割らせないというところは重要になるので、歩実さんの姿から刺激や影響を受けています。

築地 心菜が言ってくれたようにア女のディフェンスリーダーで、声は試合中1度も止まらないんじゃないかなって(笑)。ア女の守備を1番理解してそれを全体に伝えられるっていうのが、歩実さんの1番の強みなんじゃないかなと思っています。それこそ自分たちの守備は連動あってできるものだし、それを動かしてくれる指揮官がいないと成り立たないので、今それをやってくれてるのが歩実さんですね。ただピッチ内でも歩実さんのできることが多すぎて、3年生としていなくなった来年のことを考えると心配です(笑)。

――夏目選手の守備の指示はその場で考えているのか、哲学みたいなものがあるのかどちらなのでしょうか

夏目 考え方というか、守備のやり方のベースがあるのでそこはブレないんですけど、言うこと自体はその場で考えています。だからその場で思ったことをそのまま喋っちゃうし、独り言も喋っちゃう。それこそ名前とか間違えても、そのまま同じ声量で喋っちゃいます(笑)。

築地 あと「ゴー、ゴーゴー!」ね。1回言う数を数えていたんだけど、最高で9回言ってました。

一同 (笑)

築地 ちょっと気になったから数えてみた。自分は2桁目指します(笑)。

夏目 結構(プレスの)序盤から言わないと間に合わないよ。ていうか数えてるのはやばい(笑)。

築地  試合中は数えてないよ!試合中こうやって(指を折って数えていたら)たらやばいよね(笑)。

――次に築地選手についてお願いします

石田 育はチームの軸みたいな感じです。アンカーというポジションだから守備にも攻撃にも関わるけど、どっちもできるからこそチーム全体として欠かせない存在だなと思います。もちろん同期というのもあって話しやすさとかはありますし相談もしやすいんですけど、そういう時も自分だけじゃなくてみんなの意見を聞きながらプレーしているんだなと感じます。自分の思っていることを周りに伝えたり、全員とのコミュニケーションを大事にしたりして、試合に出ていない人にも要求したりプレー面でも教えたり、そういうのはすごく見られますね。結果として今季チームで1番点を取っていますし、守備でもしっかり指示を出して、ピッチ内を端から端まで走ってくれたり。そういう姿や結果を見ると、やっぱり自分も頑張ろうって思わせてくれる存在だなと思います。

――ゴールキックの時に築地選手がターゲットになりますが、そこはやはり練習されたりコミュニケーションをとったりするんですか

石田 (コミュニケーションは)そうですね。

築地 特に練習はしていないけど合うよね。

石田 絶対に競ってくれるから、自分もそれに合わせられるようにキックしなきゃと思ってやっています。

千葉 育さんはピッチ内でも外でも、チームに欠かせない存在だと思います。試合だったら本当にチームの心臓じゃないですけど、守備面でも攻撃面でもいなきゃいけない存在で。欲しい時に点を決めてくれるし、コーナーキック(CK)は自分は育さんのブロックに入ってて、自分も本当は競りたいんですけど(笑)。

一同 (笑)

築地 そういうの大事(笑)。

千葉 でも育さんだったらしょうがないかなって。上手くブロックが決まった時は点を決めてくれるし、そこもやりがいに感じられるくらい、ここぞという時に決めてくれる先輩だなと思っています。

夏目 自分が言いたいワードの『ア女の軸』も、『ア女の心臓』も2人に言われました(笑)。ポジション的な部分もあって、このチームに育は絶対に必要だと思っています。でもシーズンの初めは史さん(後藤史監督、平21教卒=宮城・常盤木学園)に「育と歩実は合わない」って言われるくらい、合わないってことはないけどお互いに自我が強くて。自分も育も譲れないところがあって、それがぶつかり合っちゃうみたいな。でも一緒にプレーする時間が必然的に増えるので、特別コミュニケーションを取ろうとしたってわけじゃないけれど、自然と「これは任せちゃって良いや」という部分が増えてきました。多分信頼しきっちゃってもダメなんでしょうけど(笑)。それこそ競り合いの部分はどのレベルでやっても対等かそれ以上にやれるので、普通だったらカバーに入らなきゃいけないシーンでも「育だったら大丈夫」と思ったりとか。だからピッチ内でも外でも、もう「育と歩実は合わない」って言わせません!(笑)

――戦術上合わないというイメージだったのでしょうか

築地 多分もっている守備のイメージをお互いが言えるから、それを言ったときに周りに混乱が生まれてしまっていたのかなと思います。自分はここで奪いたかったのに、ということもあって。でも合わないと言われてから、自分も歩実さんの指示を理解しないとダメだなと思って、聞きに行く回数が増えました。自分はこうしたいっていうのも、言いに行くようになったかな。

夏目 そうだね、結構育とはしゃべるかも。練習中とか試合の後とかにぼそっと。

築地 それまでは自分の中で「さっきは歩実さんの守備のやり方と合わなかったな」で終わらせていたけど、擦り合わせなきゃなっていうのは、今シーズンに入って喋れるようになったきっかけです。前は自分が頑固だったんです(笑)。

――次に石田選手のプレー面についていかがですか

千葉 自分はフォワードだから、キーパーにクリアされたボールを一生懸命拾わなきゃいけないんですよ。中学からフォワードをやってきて、言い方は悪いけど結構雑なボールになることも多かったっていうか(笑)。でも心菜さんは、ちゃんと自分の周りに(ボールを)置いてくれるから競りやすいし、収めやすいです。あとは相手のCKの時に競りに戻るんですけど、自分はそれがあんまり好きじゃなくて。ストーンになるのは良いんですけど、足が速くないのもあってマークとボールを見るのが難しいんです。でも心菜さんなら前の方でキャッチしてくれることが多いので、あまり怖くないというか。心菜さんがいるから大丈夫だと思いますし、「やばい」と思っても弾いてくれるのでとても信頼しています。

築地 キーパーとしてのスキルはもちろんだけど、サッカー選手としての足元の技術がすごくあって。自分たちがボールをもっている時に、キーパーというよりビルドアップをするもう1人の選手というふうにゲームが作れるのは、心菜の強みだなと思います。自分はパスをつなぎたいと思う人だから、その意図を理解してくれてギリギリで判断を変えられるというところは、キーパーの中でもずば抜けているなと思います。キーパーだから守備の面を言うべきなのかもしれませんが、攻撃の人数としてカウントできるキーパーというのは心菜しかいないと思います。

夏目 何をとっても、それこそ攻撃の部分もキーパーとしてのセービングの部分もレベルが高いなと思います。すごく声を張り上げるタイプでもないし、強く要求したりチームに対して怒ったりというタイプではないんですけど、心のうちに秘めているものがしっかり熱い選手です。『圧倒的信頼感』みたいなものがあって、「心菜が後ろにいたら大丈夫」とよく思います。別にシュートを撃たせる気はないんですけど(笑)。際どいクロスに対しても「心菜だったらそのボールは大丈夫だわ」とか、挙げたらきりがないんですけど、何のプレーに対しても気を抜いてしまうくらい信頼しています。落ち着いてもいるので、こっちが焦ってるのがバカみたいですね(笑)。

――次に千葉選手のプレー面についていかがですか

築地 プライベートのところで出ていたけど、本当に責任感が強いと思います。ストライカーは我が強い人たちが多いと思うけど、梨々は自分に矢印を向けて「今は自分がこうだったから」とか、思うだけじゃなくて練習後に自分の課題のための練習をしていたり。オフの日も練習していることとかを部員の人たちも知っていると思うから、そういう意味でのチームからの信頼はすごくあるのかなと思います。フォワードが昨年から多く抜けてしまったのもあって、ポストプレーをできる人がいたら良いなという自分たちの願望に対しても、すごく真剣に向き合ってくれて。結果的にそれは梨々の強みにもなっていると思いますし、自分でも前を向けるようになっていて成長を感じます。あとは梨々に「ゴールを目指してほしい」「前を向いてほしい」という意図をもって前にボールを送る時、「もしかしたら取られちゃうかもしれない」という不安なくパスを出せるのは、1年生なのにチームからの信頼を努力で勝ち取っているからだな、ということをすごく感じるところです。

石田 梨々自身がどう思っているかは分からないけれど、1年生という立場でフォワードで、自分のやりたいこととチームで求められていることが違ったり、途中出場で試合に関わったりとか、チームの状況によって梨々の気持ちの部分が大きく左右されるんじゃないかって思うことはあるんですけど。そういう中でも結果を残してくれますし、自分のボールにも梨々だったらしっかり競ってくれるっていう安心感がありますね。難しいことはあると思うんですけど、自分を含めチームのみんなからしたら梨々への信頼はすごく大きいのかなと思います。よく自主練をしている姿とか、責任感が強くて結果を残す姿はチームの強さにつながっているとも思うし、要求することも難しいとは思うんですけど1年生ながらたくましいです。

夏目 『ザ・ストライカー!』みたいなイメージです。「オレが絶対点決める!」みたいな。

築地 漫画の主人公みたい(笑)。

夏目 そのわりに、さっきの育が言ったように「要求するけど…」みたいなことを言われたら、「そうなんだ…」みたいな。「あーじゃあ、自分が悪かった」と、意外とそこはくるっと変わっちゃったり(笑)。本当は1年生だからもう少しのびのびプレーしてほしいという気持ちはあるんですけど、前線で求められる技術もレベル感も高い中で、しっかりとそれに応えようとしてくれて結果もついてきています。きっと途中出場とか、同じポジションの選手が同学年にいることとか、悩むところもあると思うんですけど、梨々ができる最大限のことをいつもチームのためにしてくれていて。その姿は1年生ながら頼もしいなと思います。紅白戦では(千葉が)逆にいることが多いんですけど、でかくてボールは見えないし、がっちりしているからブレなくてめんどくさいんですよ。だから絶対に勝てるって言えるのはスピードくらい(笑)。そのくらい、相手にいたらすごく嫌な存在なので、やっぱり味方にいると頼もしいなって思ってます。

――この評価は嬉しいですね

千葉 はい!

一同 (笑)

 

「初めて『早く試合が終われ』と思った」(石田)

関カレ前期第10節、帝京平成大戦で味方に指示を出す石田

――今季1番心に残ってることを教えてください

夏目 皇后杯(全日本女子選手権)関東予選の十文字高戦(9月9日、●0-3)。あれが1番、マジで屈辱的な試合でした。あんまり1対1で抜かれたりしないので、久しぶりにぶち抜かれたな、みたいな。しかも高校生に。自分が良いプレーした試合はあまり記憶に残らないのですが、あの試合は圧倒的にやられたから記憶に残っていますし、本当に悔しかったです。あの試合に勝ったら皇后杯出場の切符が掴めていたという試合で、自分たちでプレッシャーをかけましたし、次の試合に勝たないと本戦にも出場できなくなるので、先のことを見据える意味でもすごく印象的な試合で。今年1年というか、ア女4年間でも何本かの指に入るくらい印象に残っていますね。

千葉 自分は関カレ(関東大学女子リーグ)後期の日体大戦(9月30日、△1-1)です。引き分けたのですが、自分がキーパーと1対1のシーンでシュートを打てなくて、試合が終わってから死ぬほど泣いて。史さん(後藤監督)にも歌を歌われるくらいめっちゃ泣いたんですけど(笑)。いろんな人に迷惑をかけましたし、自分が決めていたら勝っていた試合だったのですごく印象に残っています。

石田 関カレ前期の帝京平成戦(6月24日、●0-4)です。技術云々ではなく気持ちの面で完全に崩れた試合だったし、初めて「早く試合が終われ」って思ったくらい。

夏目 思ったよねー。

築地 思った思った。

石田 本当にどうすればいいかわからないまま終わったし、自分も何もできなかったなと思った試合でした。後期にホームで当たった時(10月21日、〇1-0)は、それもあって「絶対に勝ちたい、どんな形であっても負けたくない」という気持ちがあったので、その中で勝てたのがリベンジじゃないですけど。内容的には色々あるけど、気持ちの面で負けずにしっかり勝ち切れたというところは、自分だけじゃなくチーム全体で大きく成長した部分じゃないかなと思います。

――あの試合は何がいけなかったんですかね

夏目 悪くなかったんだよね、前半は。

石田 (先制点を)失点したのがコーナーで、自分が弾けるところも弾けずにそのまま決まってしまったというところもあって、自分自身気持ち的にダメージを受けて、そのまま切り替えずに後半に望んでしまい、立て続けに失点しました。自分の中で反省しましたし、まだまだだなというのをすごく感じた試合でした。

築地 心菜が言ってくれた後期の帝京平成大戦は前期のリベンジというのもあって、本当に全員が集中できていたなと思います。結果として勝つことができたのもそうですが、本当に負けたくないという気持ちが全面に出ていた試合でした。ギリギリだったけど勝った後も、負けたくない相手に勝てるってこんなに気持ちいいんだ、というのをあの試合で感じられました。あとは、皇后杯の逆転ゴールはやっぱり気持ちよかった(皇后杯1回戦吉備国際大Charme岡山高梁戦、11月18日、〇2-1)。もちろん点を決めたこともだし、点を決めた時の動画を見返してスタンドの人がこんなに喜んでたんだっていうのを見返すのが大好きで。何回も見て1人1人の動きを確認して、この人こんな喜び方してたんだとか(笑)。コーナーキックは狙っていたので「ここは誰がブロックしてくれてたんだ」とか、見返しているとやっぱりこれがサッカーの1番気持ちいい瞬間だなと思えたから、1番印象に残っています。

 

「こんなに素敵な人に囲まれて楽しくサッカーができて、本当に嬉しい」(千葉)

関東女子リーグ後期第5節、VONDS市原FCレディース戦で得点した千葉。名前を呼ぶベンチのメンバーにガッツポーズで応える

――個人とチーム両面で今季ここまでを振り返って、どんなシーズンですか

夏目 昨年までは毎試合に一喜一憂する感じだったんですけど、今季は何に関しても、どのリーグでも全員で積み上げてこられたと思います。負けたり勝ったり色々あったけど、どの試合も無駄じゃなかったです。自分は毎年恒例ながらどちらのリーグ(関カレ、関東女子リーグ)にも関わらせてもらっていて、一緒にやるメンバーも組む選手も違う中で、誰がどういう思いでピッチに立っているのかだったり、同じピッチに立ってそれを感じられるからこそ分かることもあって。4年生として良い機会でした。今年は全員で「早稲田の誇りをもって泥臭く闘う」みたいなことは大事にしてきましたし、関カレも関東リーグもホームでもアウェーでも、出場しているメンバーもそうでないメンバーも全員で戦うことができたと思っています。

千葉 自分は昨年、正直そんなにサッカーが楽しくなくて。ここに来てシーズンが始まるまで、「本当にサッカーを続けられるのかな」と思っていたんです。でもア女で「サッカーってやっぱり楽しいな」と思えたし、昨年は自分が活躍できていれば良いという感じだったんですけど、今は本当に「自分が活躍しなくてもチームが勝てれば良い」と思うくらいになりました。こんなに素敵な人に囲まれて楽しくサッカーをやれていて、自分はそれが本当に嬉しくて。純粋に、ここにきて良かったなと思えるシーズンでした。

石田 今まではケガもあってスタメンとして定着したことがなかったのですが、今年はやっとシーズンを通してしっかり試合に関わることができたシーズンだったのかなと思います。それこそ今までは急に関カレに出たり関東リーグに出たりで、1試合ごとに一喜一憂していたのですが、今季は長期離脱することなく継続的に試合に関わる中で、1試合1試合次に向けて切り替えてやっていこうという気持ちが大きかったかなと。それもあって前期は改善しなきゃいけないこともしっかりと考えて、後期は勝ち切ることができたり良くなったことが多かったりしたので、改善し成長できたことをピッチ上で表現することができたシーズンだったのかなと思います。

――石田選手は弱点がないプレイヤーという印象ですが、何を課題に練習されているのでしょうか

石田 これという強みがない分、全部に課題をもっているという感じです。色々なことができても完璧ではないというところは、内田さん(内田謙一郎GKコーチ、平11卒=東京・早大学院)ともよく話します。でも1番はキックですかね。ア女は攻撃する時間が多くてフィードやビルドアップのタイミングが多いので、そこで関わるためにはもっともっとやっていかなければいけないです。プレーを振り返る時にも失点シーンだけでなく、フィードとかは特に振り返って改善しようと取り組んでいます。

築地 チームとしては急激に悪くなることも良くなることもなかった中で、本当にちょっとずつ積み重ねてきているなという印象です。毎試合の課題をみんなで共有して話し合って、どうやって解決するかを考えるというのを何回も繰り返し、徹底してきたシーズンでした。シーズン最初の頃の守備とかを見返したら、全然意図していないところではめようとしていたりとか、多分ぼろぼろだと思います。そこから比較すると、今の自分たちのサッカーは形にできているかなと。個人としては、ちゃんと結果を残すことができているシーズンだなと思います。大きなブレや波がなく試合をこなせているのは、チームの中心選手としてすごく大事な部分かなと思っていて。自分のアクロバティックなプレーも出しつつ、アンカーというポジションとしてどうやって試合を組み立てるかというところ、チームのことを考えながらプレーできるようになったというのが今季の1番大きな変化かなと思います。

――築地選手は今季10番をつけている中で、アンカーというポジションに窮屈さを感じることや、もっと前でプレーしたい気持ちはありますか

築地 自分は守備の強みの方が大きいから、(昨年のポジションから)1つ下で守備をしたり組み立てたりするのは、アンカーの良いところかなと思います。ただ欲張りだからどっちにも自分の気持ちはあって、アンカーをやっている時は「今上がりたかったな」と思うこともあります。でも自分の守備の部分を買ってもらってアンカーでプレーさせてもらっているので、どのポジションにいても自分の強みは生かせますし、特に前・後ろの絶対というこだわりはないですね。でもサイドハーフは嫌です。

一同 (笑)

夏目 懐かしい!

築地 (1年生時)もう泣きながらやってた。「自分そんなに足速くないです…」って(笑)。あれはもうやりたくないです。

――チームとして今季ターニングポイントだったと思う試合やタイミングはありますか

築地 (関カレ前期で)帝京平成大に負けた後くらいかな。シーズン前半で区切りがついて1回合宿も挟んだし、結果的に後期は良くなったと思うので自分はそこかなと思います。

夏目 夏合宿は大きかったな…。

築地 夏合宿の最後のゲバ(紅白戦)やばかったよね。関カレメンバーとか関係なくごちゃまぜにしたチームで「このチームで絶対勝とう!」みたいな。

夏目 「久しぶりにゲバだな」って感じでした。

――夏合宿ではメンタル面で変化したという感じですか

夏目 メンタル面もプレー面もそうですが、ピッチ外で他学年も含めてあんなに密にコミュニケーションをとる機会ってあまりないと思うんです。4年目にして夏合宿は初めてで、走るイメージが強すぎてやりたくなかったんですけど(笑)。それでもそれを上回るくらいの、やって良かったなというポジティブな印象があります。

 

「西が丘のピッチに私の声を響かせたい」(夏目)

関カレ後期第9節、東洋大戦でスローインの出しどころを探る夏目

――インカレについて率直にどのような印象や思いをもっていますか

夏目 このチームで、マジで絶対に優勝したくて。2年前もあの雪景色の中で無失点で優勝して、もちろんあの時もシーズンを通して関わらせてもらっていたのですごく嬉しかったんです。ただ4年目だからなのか分からないのですが、このチームにかけている思いはすごく強いですし、もう一度みんなであの景色を絶対に見たくて。ありきたりかもしれないけど、どの大学よりも長い冬を過ごして、最後はみんなの笑顔を見てア女を去りたいです。

千葉 今は純粋に楽しみです。学年が上がるにつれて緊張やプレッシャー、背負うものが増えてくるとも思いますが、自分は初めてなので、1年生らしく楽しんで堂々とプレー出来ればよいと思うし、どんな状況であれ出場した時には自分らしくがつがつとプレーしたいです。そこに結果がついてくれば尚良いですね。自分が得点を決めて(周りが)喜んでくれているのを見たいと思うし、泣くところは二度と見せたくないので(笑)。最後は笑って終わりたいです。

石田 今まで皇后杯とかには出場したことはあるのですが、学生として日本一を目指せる大会に立つのは初めてです。最後の最後まで自分が試合に出られるか分からないですが、今までよりはそのチャンスはあると思います。この舞台に立ったこともないので楽しみですし、夢みたいな場所に近かったから自分の中でも「どういう感じなんだろう」という感じで。ただまずはピッチに立つために、最後の最後まで(インカレに)出るんだという気持ちをもって準備したいですし、もちろん日本一を目標にチームとして1年間やってきて、自分の中でも目標としてきたことなので、大会を通して妥協せずに自分たちにできることをやりたいなと思います。

築地 インカレは悔しい思いをしたというのが自分の印象です。1年生のときの決勝は最後に10分くらい出させてもらって、その10分で何かしたいと思ったけど何もできなくて。もちろんピッチに立ってメダルをもらえたけど、何もしていないのにもらったメダルだと自分は思っていました。昨年のインカレ(12月26日、インカレ3回戦日大戦、△1-1、PK2-3)でもPKをとめられてしまいましたし、そういうのを払しょくできるのもインカレの舞台だけだと思うので。

――皆さんの注目選手・スタッフを教えてください

千葉 朋香さん(菊池主務、政経4=東京・早実)で。自分は結構泣いたり色々してきたんですけど、その時に歩美さんと朋香さんに支えてもらって。「自分がこういうプレーをしてこのチームを勝たせたい」というような思いも伝えてきたし話してきました。朋香さんのこのチームにかける思いだったり、このチームを日本一にするという思いをもって行動してくれているのがすごく伝わるので、朋香さんを日本一にしたいなと思っているし、そのための行動を見せてくれると思うので、注目してほしいです。

築地 自分は綺乃さん(笠原、スポ4=横須賀シーガルズJOY)で。歩実さんだったら声、和華奈(三谷副将、スポ4=東京・十文字)さんだったらサイド突破と、4年生はみんなすごい武器を持っているんです。でも綺乃さんはそういうところではなくて、ボールが無い時や味方に対する動きが同じ中盤の選手としてすごく尊敬できるというか。オールマイティで誰にでも合わせられるというところが、目立つわけではないけど、綺乃さんの大きな武器の1つかなと思ったので、マニアックな部分だけど注目して見たら面白いと思います。あとは得点が決まった後の史さん(後藤監督)のガッツポーズは何度見返しても気持ち良いので、そこにも注目してもらいたいです。

石田 4年生全員に注目してほしいです。色々な立場の4年生がいると思うんですけど、試合になった時にどの立場であってもチームのために行動してくれているなというのを感じていて。もちろん試合になればピッチ内の選手にみんな注目すると思うんですが、ベンチから声を出してくれていたり、ベンチ外でも応援して仕事をしてくれたりというのは今季感じたところではあります。試合に出ている4年生もそうですが、出ていない人たちも1番に行動してくれている姿も見てほしいなと思います。

夏目 自分も4年生って言おうとしたんだけど…。じゃあやめよう。

築地 えー!同期が泣くよ。

夏目 心菜がある程度言ってくれたから(笑)。みんな4年生を挙げてくれたから、自分はあえて梨々。他己紹介でも言ったのですが「ザ・ストライカー」な感じで、「オレがチームを勝たせる!」みたいな、1年生のくせしてよく言ってくれているんですが(笑)。あと「自分が先制点を取ったら絶対負ける」とか言ってるんです(笑)。

千葉 それは本当にそうなんです…。

夏目 そんなジンクスを勝手に作るくらい、このチームに気持ちをもってプレーしてくれているのは伝わっているので。「自分が先制点を取ったから逆転負けした」とかはインカレでは言わせないようにこっちも守りますし、「オレが点とって勝ったよ!」みたいに1回でも言ってほしい(笑)。ゴールを決めて喜んでいる梨々の姿をインカレの舞台で見たいと思います。

――最後にご自身の注目プレーと意気込みをお願いします

夏目 みんなが挙げてくれたと思うんですけど、自分の1番の強みはコーチングなので、守備陣の1人としてチームの守備を支えることもそうですが、鼓舞する声でチームの雰囲気を盛り上げられれば良いなと思います。特にそれを意識して臨むわけではないですが、最後のインカレの舞台、西が丘のピッチに私の声を響かせたいです。あとはやっぱりこのチームで最後は笑って終わりたいので、絶対に優勝したいと思います。

千葉 自分はゴール前というところで、どんなかたちでも恰好悪くてもなんでも良いので、得点をとってこのチームを勝たせたいと思います。

石田 もちろんシュートを決めさせないということは大前提として、攻撃参加というところはやっていきたいです。そういったプレーは「自分がやらなくてもチームは回る」というふうに消極的になってしまうとやらなくなってしまいますし、今まで練習してきたからこそ、インカレでもビビらずにチャレンジしたいと思います。また守備陣がシュートを打たせないように守ってくれることは大前提にあるけれど、もしシュートを打たれたとしても絶対にゴールを割らせないというところはプレーとしてやっていきたいと思います。最後まで無失点に守り切りたいです。

築地 自分の注目プレーはデュエルのところかなと思います。やっぱり1対1で負けないところとか、球際でマイボールにしきるとか、なるべく高い位置で攻撃が始められるようにというのはずっと自分の強みなので、そこはインカレでも出していきたいです。あとは1つポジションが下がってアンカーをやっているからこそ、ここぞという時での攻撃参加。点が欲しい時に決められる「超攻撃的アンカー」としてやっていきたいと思います。見ている人がワクワクドキドキするプレーというのはずっと自分の中で思っているので、見に来てくれるであろう沢山のお客さんたちの前でプレーするのは楽しみですし、思い切り楽しみたいなと思います。

――ありがとうございました! 

 

(取材 大幡拓登、勝野優子)

 

インカレに向けての意気込みを書いていただきました!

 

◆夏目歩実(なつめ・あゆみ)

2002(平14)年2月19日生まれ。159センチ。宮城・聖和学園高出身。スポーツ科学部4年。クレーンゲームにはまっているという夏目選手。カービーを取るのがお気に入りだそうです!

 

◆石田心菜(いしだ・ここな)

2002(平14)年4月23日生まれ。172センチ。大阪学芸高出身。スポーツ科学部3年。K-POPを見るのが好きだという石田選手。オーディション番組『プロデュース101』では毎日投票していたそうです!

 

◆築地育(つきじ・いく)

2002(平14)年11月13日生まれ。161センチ。静岡・常葉大橘高出身。スポーツ科学部3年。『進撃の巨人』のアニメにドはまりしたという築地選手。しゃべり方もいつの間にか影響されてしまったそうです!

◆千葉梨々花(ちば・りりか)

2004(平16)年11月30日生まれ。165センチ。東京・十文字高出身。スポーツ科学部1年。昨年からププという犬を飼い始めたという千葉選手。犬と一緒に遊ぶことにはまっているそうです!