プロ内定の廣澤&ブラフが会見 共になでしこJAPAN入り誓う

ア式蹴球女子

 7日、早稲田大学大隈会館にて『2023シーズンJリーグ・WEリーグ加入内定選手合同記者会見』が行われた。プロ内定という意味では7名の男子、2名(7日現在)の女子、ともに早大史上最多の内定者数を記録した今季の4年生。総勢9名、豪華な顔ぶれが並ぶ内定者の声を聞くべく、会場には記者や各内定先クラブの関係者などが多く集った。ア式蹴球部女子(ア女)からは現時点で公式発表されているFW廣澤真穂(スポ4=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)、DFブラフ・シャーン(スポ4=スフィーダ世田谷FCユース)の2選手と後藤史監督(平21教卒=宮城・常盤木学園)が出席。廣澤はマイナビ仙台レディースへ、ブラフはアルビレックス新潟レディースへの2023年2月加入が内定している。2選手とも、憧れであったプロでの活躍を誓うと共に日の丸への野心も口にした。また、ア女からは今後数名のWEリーグ内定者が出ることが明かされた。

 

廣澤(写真左)とブラフが会見後、来年から袖を通すユニフォームを着てWポーズを見せてくれた

 ア女を引っ張り続けた2選手がプロへと旅立つ。廣澤は1年時から主力としてゴールを量産し続けた。今季は開幕時から破壊力を見せつけると、早々にプロ内定を勝ち取り特別指定選手としてWEリーグカップにも出場した。一方のブラフも1年時からスタメンに名を連ねた実力者。その後は負傷離脱もあり出場機会を減らしたものの、3年目からはチームの核として躍動。後ろからの配球やフィジカルを生かした空中戦での強さはア女サッカーの基盤となった。そんな2人への後藤監督の期待も高い。来年7月に女子W杯が開催されることに触れつつ、「この2名にも志高く日々精進していって欲しい」とWEリーグだけでなく世界での活躍に期待を寄せた。廣澤、ブラフも「日本を背負って世界で戦うという夢に向かって努力したい」(廣澤)、「自分の目標は日本代表になること」(ブラフ)と、そろってなでしこJAPAN入りへの思いを力強く語った。

 

色紙にプロでの意気込みを記した

 秋春制のWEリーグは現在シーズン真っただ中だ。今季のタフな日程を1年間こなした後、休む間もなくレベルが上がる新しい環境でのプレーとなる。大学時代もそうであったようにリーグを引っ張る、そして日本を引っ張る存在へ。2人のサッカー人生はまだまだ道半ばだ。

(記事、写真 前田篤宏)

 

以下、コメント全集

後藤史監督(平21教卒=宮城・常盤木学園)

 ア式蹴球部女子の監督をしております、後藤と申します。本日はお忙しいところお集まりいただきまして、またこのような機会をいただきましてありがとうございます。ここにおります2名(廣澤、ブラフ)は2022-2023シーズンの途中から加入をさせていただく形になります。WEリーグはまだ2年目で、発展途中のリーグだと思っています。女子サッカー界が発展するためには選手個々の自覚だったり責任だったり、そして成長が必要だと思っています。この2名にも加入した後にア式蹴球部女子で学んだこと、大学4年間で学んだことを生かして女子サッカー界だけでなく社会に貢献できる人材であってほしいと願っています。また来年には女子W杯が開催されます。この2名にも志高く日々精進していって欲しいと思っています。最後に、まだ女子部は今週末にも皇后杯がありまして12月にもインカレもございます。4年生として最後、悔いのないよう日々を過ごしてくれればと願っています。

 

廣澤真穂(スポ4=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)

 マイナビ仙台レディースに加入内定しましたスポーツ科学部4年、廣澤真穂です。小さい頃からの目標であったプロサッカー選手というスタートラインに立ったことをうれしく思います。この先の道のりは厳しくて困難な道のりになると思いますが、人としてもサッカー選手としても成長していけるように日々努力していきたいと思います。また、日本を背負って世界の舞台で戦うという大きな夢に向かって努力していきたいと思います。応援よろしくお願いします。

 

ブラフ・シャーン(スポ4=スフィーダ世田谷FCユース)

 アルビレックス新潟レディースに加入が内定しております、スポーツ科学部4年のブラフ・シャーンです。まず素直に自分の幼いころの夢だったサッカー選手というキャリアのスタートラインに立てることを大変うれしく思います。私は今までのサッカー人生の中で様々な経験をし、向上し続けること、進化を止めないことを大切にしてきました。これはプロサッカー選手になってからも決して忘れてはいけないことですし、これからもその志を忘れずに常に高みを目指して頑張っていきたいと思います。そして早稲田大学で過ごした4年間の中で本当に多くの経験をさせていただき、自分自身大きなけがもあったりして思うようにサッカーができない時期もありました。その中で多くの人とのかかわりやいろんな方に支えられて今この場に立てていると思っていますし、そういった方々への恩を結果で返していかなければならないと思います。自分が憧れとしていた選手たちのように自分も小さい子供たちや女の子たちの夢となれるようにこれからも精いっぱい戦いますので応援のほどよろしくお願いします。