第28回関東女子リーグ戦 後期第1節 | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | 0 | 0-0 0-1 |
1 | 南葛SC |
【得点】 (早大)なし (南葛SC)80分:人見のどか |
ア式蹴球部女子(ア女)は18日、関東女子リーグ後期1節を戦った。キックオフ2時間前まで東伏見で山梨学院大との激戦を繰り広げていたア女は、監督と複数の選手が関カレ終了後、大急ぎで東伏見を後にし今節の会場まで移動した。DF井上萌(スポ4=東京・十文字)やMF白井美羽(スポ2=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)はキックオフ直前に会場入りしスタメン出場。試合開始から11分が経過してから後藤史監督(平21教卒=宮城・常盤木学園)がベンチで指揮を執り始めるなど、精神的にも落ち着かない状況での試合となった。
そういった状況は少なからずア女の戦いに影響を及ぼし、前半は難しい45分となった。相手がボールを保持する戦況を変えることができない。全体的に重心が下がっていた影響が大きく、ボールを奪っても前線で相手DFに回収されてしまう。そうなればおのずとピンチも迎えることになる。開始直後にCKのこぼれ球を巡る攻防がペナルティエリア内で繰り広げられピンチになるも、必死のディフェンスで掻き出した。前半はシュートだけでなく、シュートにつながらなかったもののゴール前まで運ばれるシーンも数多く見受けられた。それでもGK丸山翔子(スポ2=スフィーダ世田谷FCユース)の安定したプレーや井上を中心とした粘り強い守備でゴールを守り抜いた。
スターティングイレブン(ア式蹴球部女子提供)
一方の攻撃ではシュートさえも打てない状況であったが、時間が経つにつれ徐々にリズムをつかみ始める。35分辺りから白井が長短のパスで展開し、相手陣内でもボールを持てるようになってきた。さらに後半から投入されたFW生田七彩(スポ1=岡山・作陽)がトップで相手の脅威となり、チャンスとシュートが増えていった。50分、MF阪本環(スポ1=日体大FIELDS横浜U18)の完璧なスルーパスにFW大森美南(スポ3=東京・八王子学園八王子)が抜け出し、1vs1を迎えるも放ったシュートはわずか左に外れる。そして78分、生田が相手2人に囲まれながらもドリブルでペナルティエリアに侵入すると、相手がたまらずファウル。貴重なPKを獲得した。これを自ら蹴った生田だったが、少しコースが甘かったうえに相手GKにコースを読まれ、セーブされてしまう。すると直後の80分、セットプレーから失点を許してしまった。
『流れ』に大きく左右された試合に、ア女は惜敗した。それでも内容は濃い試合になったのではないだろうか。序盤相手の勢いは自陣での堅守によって弱まり、ア女が押し返す展開に持ち込んだ。ピッチの外で避けられない事情を抱えながら、好ゲームをみせた部分にア女のメンタリティが垣間見えた。ア女は何年に1回訪れるか否か、という異常日程を乗り切ったと言えるだろう。
(記事 前田篤宏、写真 ア式蹴球部女子提供)
早大メンバー | ||||
---|---|---|---|---|
ポジション | 背番号 | 名前 | 学部学年 | 前所属 |
GK | 21 | 丸山翔子 | スポ2 | スフィーダ世田谷FCユース |
DF | ◎8 | 井上萌 | スポ4 | 東京・十文字 |
DF | 17 | 木南花菜 | スポ2 | ちふれASエルフェン埼玉マリ |
DF | 22 | 藤田智里 | スポ3 | 神奈川・大和 |
DF | 28 | 小林舞美 | スポ1 | ちふれASエルフェン埼玉マリ |
MF | 12 | 渡邊奈美 | スポ4 | 埼玉・大宮開成 |
→HT | 27 | 生田七彩 | スポ1 | 岡山・作陽 |
MF | 18 | 白井美羽 | スポ2 | ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ |
MF | 24 | 生谷寧々 | スポ2 | 東京・吉祥女 |
MF | 29 | 阪本環 | スポ1 | 日体大FIELDS横浜U18 |
FW | 20 | 大森美南 | スポ3 | 東京・八王子学園八王子 |
FW | 23 | 栗田彩令 | スポ2 | 静岡・藤枝順心 |
◎=ゲームキャプテン |