皇后杯関東予選 第2回戦 | ||||
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早大 | 5 | 3-0 2-0 |
0 | FARINA高崎FC |
【得点】 (早大)2分 廣澤真穂、31分 三谷和華奈、34分 髙橋雛、47分 船木和夏、80分 並木千夏 (高崎)なし |
※得点者の記載に一部誤りがございました。訂正してお詫び申し上げます。
心地良い風が吹く会場で、ア式蹴球部女子(ア女)が目指す『四冠』の一つ、皇后杯関東予選優勝のタイトルを懸けた戦いが始まった。この大会でシード権を持つア女は、この日の2回戦から大会に参加する。相手はFARINA高崎FCだ。試合開始直後にゴールを決めると、前からプレッシャーをかけるディフェンスで相手にボールを持たせない。主導権を握ったまま前半のうちに2点を追加すると、後半はPKや途中交代で入った選手の活躍でさらに2点を追加。最後まで相手を圧倒し続け、5-0で勝利した。
追加点を奪った三谷
「私たちが優位に立ってボールを回せるということは分かっていた」とGK近澤澪菜(スポ3=JFAアカデミー福島)が話すように、ア女はゲームの入りから力の差を見せつける。試合開始直後の2分、MF三谷和華奈(スポ2=東京・十文字)のカットインからFW廣澤真穂(スポ3=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)が左足で先制。ゴールライン際をえぐり、角度のないまま打ったボールがそのままゴールネットを揺らした。ディフェンスでもア女は相手にボールを持たれてもすぐに取り返し、常に相手の陣地でプレーすることで、自分たちのペースに持ち込む。31分にはまたも三谷がエリア内でボールを受け、相手のGKの頭上を狙ってゴールを決める。勢いが衰えないア女は34分、廣澤のクロスをFW髙橋雛(社3=兵庫・日ノ本学園)がゴールマウスに背を向けたままシュート。技ありの追加点を押し込み、3―0で試合を折り返した。
後半もア女の猛攻は止まらない。47分、DF船木和夏(スポ3=日テレ・メニーナ)がエリア内で相手GKと接触し、転倒。PKを獲得した船木本人がPKを冷静に決め、相手を突き放す。守備面では選手交代をしながらも、FWからプレッシャーをかけて相手を誘導しボールを奪うなど、一度も相手に好機を与えない。80分には、廣澤が狙ったシュートが惜しくも右ゴールポストを直撃する。こぼれ球を途中出場のMF並木千夏(スポ4=静岡・藤枝順心)が冷静に流し込み、ダメ押しの5点目を獲得した。その後も試合終了まで全く相手を寄せつけず、5―0で皇后杯関東予選初戦を突破した。
PKを落ち着いて決める船木
『四冠』の1つを目指す大会の初戦で、ア女は落ち着いた戦いぶりを見せた。最初の『冠』まではあと3勝が必要だ。特に明日の相手は、今季の公式戦でア女が唯一敗北を喫している筑波大であり、「絶対に勝たなければならない試合」(並木)だ。一筋縄ではいかないが、「今日と同じように自分たちがやるべきサッカー、積み上げてきたサッカーをしっかりと体現する」と近澤。やるべきことは変わらない。ライバルともいえる筑波大相手にどんなサッカーを見せてくれるのか。明日行われる大一番に注目だ。
(記事 内海日和、写真 内海日和、手代木慶)
スターティングイレブン
早大メンバー | ||||
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ポジション | 背番号 | 名前 | 学部学年 | 前所属 |
GK | ◎1 | 近澤澪菜 | スポ3 | JFAアカデミー福島 |
DF | 2 | 船木和夏 | スポ3 | 日テレ・メニーナ |
DF | 5 | 後藤若葉 | スポ2 | 日テレ・メニーナ |
DF | 20 | 浦部美月 | スポ2 | スフィーダ世田谷FCユース |
→52分 | 29 | 田頭花菜 | スポ1 | 東京・十文字 |
DF | 22 | 夏目歩実 | スポ2 | 宮城・聖和学園 |
MF | 26 | 木南花菜 | スポ1 | ちふれASエルフェン埼玉マリ |
→68分 | 8 | 並木千夏 | スポ4 | 静岡・藤枝順心 |
MF | 6 | ブラフ・シャーン | スポ3 | スフィーダ世田谷FCユース |
MF | 18 | 三谷和華奈 | スポ2 | 東京・十文字 |
→62分 | 12 | 黒柳美裕 | スポ4 | 宮城・聖和学園 |
MF | 19 | 笠原綺乃 | スポ2 | 横須賀シーガルズJOY | →68分 | 28 | 白井美羽 | スポ1 | ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ |
FW | 9 | 廣澤真穂 | スポ3 | ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ |
FW | 11 | 髙橋雛 | 社3 | 兵庫・日ノ本学園 |
→62分 | 30 | 築地育 | スポ1 | 静岡・常葉大橘 |
◎=ゲームキャプテン 監督:福田あや(平20スポ卒=神奈川・湘南白百合学園) |
MF並木千夏(スポ4=静岡・藤枝順心)
――復帰戦となりましたが、辛い道のりでしたか
そうですね。前にハムストリングスをけがしていて、ももの前を痛めちゃってやっと今日(復帰しました)。まだ全然調子は戻っていませんが。
――初戦でしたが、上級生としてどんな心持ちで臨んでいましたか
主将(加藤希、スポ4=アンジュヴィオレ広島)と副将(桝田花蓮、スポ4=ちふれASエルフェン埼玉マリ)が不在で4年生があまりいなかったので、自分が代わりになるという気持ちでした。自分は全然(及ばない)ですが、プレーや声出しで自分なりに頑張りました。
――前半はピッチから戦況を見守るかたちでしたが、チームの戦いぶりはどう見えていましたか
(スタメンで)出ている選手や下級生はすごく信頼しているので、不安感は全くありませんでした。うまくいっていない時間帯はありましたが、みんななら大丈夫だと思って見ていました。
――後半起用されて、復帰戦でゴールを決めました。その場面を振り返っていかがですか
監督からは、とにかく前線への動き出しを増やしてほしいと言われていました。それを意識しつつ、本当はシュートのシーンではもうワンプレー早く廣澤(真穂、スポ3=ノジマステラ神奈川相模原ドゥーエ)が(エリアに)入った時にサポートに入って、左に落としてもらって打ちたかったのですが、出遅れました。でも、そこでシュートのこぼれがちょうど自分のところに来て、あれはもう流し込むだけでしたね(笑)。
――初戦は5-0で好スタートを切りましたが、明日の準々決勝は上級生としてどのようにチームを勝たせていきたいですか
自分たちがやってきたことを出して、今日分かった課題をピッチで改善していきたいです。自分は改善点を明確に言葉にしていきたいです。明日も絶対に勝たなければならない試合なので、全員でいい雰囲気を作って試合に臨みたいと思います。
GK近澤澪菜(スポ3=JFAアカデミー福島)
――今日の試合を振り返っていかがですか
スカウティングの時点から、私たちが優位になってボールを回せるということは分かっていました。その中で今まで自分たちが積み上げてきたサッカーを体現することをテーマに試合に臨みました。前半から思っていたようにボールを持って3点取れて、後半も2点取れてかなり良いかたちで試合を進められたと思います。
――DF加藤希主将(スポ4=アンジュヴィオレ広島)やDF桝田花蓮副将(スポ4=ちふれASエルフェン埼玉マリ)が不在の中でゲームキャプテンとして意識していることはありますか
特にはないです(笑)。のんさんがいても、かれんさんがいても自分がキーパーとしてやるべきことは特に変わらず、後ろから声を出し続けられるところが自分の特徴だと思うので、そこをしっかりやって、その結果チームがまとまっていけば良いなあという気持ちでした(笑)。
――最後列から見ていて今日のディフェンスの出来はいかがでしたか
誘導して取ることもできていましたし、個人の部分でもフィジカルで勝っている部分が多かったので、あまり心配することはなかったと思います。
――皇后杯予選の具体的な目標は何でしょうか
『四冠』というのを目標に掲げていて、その中の一つがこの皇后杯予選で優勝することなので、優勝したいと思います。
――明日は筑波大が相手ですが、どのような試合になると思われますか
前回の関カレで負けているので、ライバルとも言えると思います。相手がやってくることの想定はできているので、そこをしっかりと抑えて、今日と同じように自分たちがやるべきサッカー、積み上げてきたサッカーをしっかりと体現して、それが勝利につながれば良いと思います。
――明日の意気込みを教えてください
絶対勝つぞ!!