マネージャーから始まる新たな試み 「私たちは知っている」 /ア式蹴球部女子部

ア式蹴球女子

 早稲田大学ア式蹴球部女子部(ア女)で、新たな試みが始まっている。その名は「私たちは知っている」。全日本大学女子選手権(インカレ)に向けて、マネージャーの山下夏季(スポ3=静岡・浜松北)と菊池朋香(政経1=東京・早実)から選手・学生トレーナー計35人に特別動画を送るという企画だ。11月20日から企画は始まり、すでに20人以上の選手の動画がアップされている(2020年12月13日現在)。

 きっかけは、「インカレ前に、チームのために何かしたい」という思い。そして、今シーズンからア女の監督に就任した福田あや監督(平20卒)の「ア女をかっこよくプロデュースしてほしい」という言葉。その言葉に、マネージャー2人が応えた。わずか1分半の動画の中に、選手たちの苦悩や熱き思いが詰まっている。「ア女の魅力とは?」。ある時、福田監督にこのような質問を投げかけたことがある。指揮官から返ってきた言葉は「選手たちが熱く、ギラギラしているところ」。そのようなア女の魅力がまさに詰まっているのが、この企画・動画だ。

学生スタッフ対談にて「私たちは知っている」について語る山下

 そしてこの企画にはもう一つ、思いが込められている。インカレをはじめとする多くの試合が無観客で行われる中、「ア女を応援してくれるサポーター、ファンの方に選手一人ひとりについてもっと知ってもらいたい」という思い。今季行われた公式戦18試合中、有観客で行われたのはわずか2試合のみ。その会場も栃木・兵庫と決して近くはなく、例年、毎試合のように東伏見に訪れ声援を送るファンの姿も、今年は見ることが出来ていない。そのような状況の中でも、女子サッカーを、大学女子サッカーを、そしてア女を応援してくれるファンに向け、発信をしている。

今シーズンは多くの試合が無観客で行われた

 インカレ開幕まで2週間を切った中、「私たちは知っている」も3年生に入り佳境を迎えている。上記企画は毎日、早稲田大学ア式蹴球部女子部学生スタッフの公式Twitter、Instagramアカウントにて更新中。12月24日から開幕するインカレをより楽しむためにも、要チェックだ。

(記事 稲葉侑也 写真 内海日和、手代木慶 )