3-0と無失点勝利を飾り、連勝を3に伸ばす

ア式蹴球女子
 関東女子リーグ戦首位を走るワセダは、ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU-18と対戦した。前半、多彩な攻撃で敵陣を攻め立て、幾度となく好機を演出するもネットを揺らすことができない。しかし、49分、コーナーキックを起点にFW熊谷汐華(スポ2=東京・十文字)が先制点を奪うと、FW河野朱里(スポ2=静岡・藤枝順心)とFW平國瑞希(スポ3=宮城・常盤木学園)もそれぞれゴールを挙げさらに2点を追加。自陣に釘づけとなる時間帯もあったが、最後まで集中力を切らさず相手FWを完封。結果、3-0で快勝し、連勝を3に伸ばした。

DF三浦紗津紀(スポ2=浦和レッズレディースユース)のアシストで河野が追加点を挙げた

 フィジカルで勝るワセダは、立ち上がりからボールを支配し相手ゴールを脅かす。11分、MF柳澤紗希(スポ2=浦和レッズレディースユース)が高い位置でボールを奪うと、勢いそのままにPA外から豪快な一撃を見舞った。これは枠外となったが、その後も短調を織り交ぜたパスワークで相手を翻弄(ほんろう)し、敵陣でプレーする時間が続く。27分には、MF中村みづき(スポ3=浦和レッズレディース)のスルーパスを受けた平國が仕掛け、シュートを放つなど攻撃的な姿勢を見せた。40分には、フリーキックのピンチを迎えるもGK山田紅葉主将(スポ4=東京・十文字)が相手の前でしっかりパンチング。セットプレーにも冷静に対処し、良い流れで前半を終えた。

 後半に入ると、早々に決定機は訪れた。49分、コーナーキックの混戦から、「自分のところに来るかなって思っていた」と熊谷が押し込み先制点を奪取。すると、64分にはDF三浦紗津紀(スポ2=浦和レッズレディースユース)がゴール前の空いたスペースにボールを放り、それに追い付いた河野がゴール右に流し込んで追加点を挙げる。85分にも、コーナーキックのこぼれ球を平國が詰めて3-0に。押し込まれる時間帯もあったが、粘りの守備で最後までゴールは割らせず。完封勝利を飾り、試合終了のホイッスルを聞いて選手たちは顔をほころばせた。

今季公式戦初ゴールを決めた熊谷

 前半こそ得点を奪うことはできなかったが、終わってみれば3得点、失点も0と、充実の内容となった今試合。攻守ともに安定しており、関東女子リーグ戦優勝に向けて好調ぶりをアピールする結果となった。次節の相手は日テレ・メニーナ。足元に優れる選手の多いチームだが、今節のように自分たちのプレーを展開することができれば、打ち負けることはないはずだ。

(記事 佐藤諒、写真 梶井夏葉、桝田大暉)

スターティングメンバー

関東女子リーグ戦第5節
早大 0-0
3-0
ジェフ千葉レディースU-18
【得点者】(早大)49熊谷,64河野,85平國
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 1◎ 山田紅葉 スポ4 東京・十文字
GK →72分 木付優衣 スポ2 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース
DF 渡部那月 社2 兵庫・日ノ本学園
DF 奥川千沙 スポ3 静岡・藤枝順心
DF 三浦紗津紀 スポ2 浦和レッズレディースユース
DF 32 中田有紀 スポ1 兵庫・日ノ本学園
MF 柳澤紗希 スポ2 浦和レッズレディースユース
MF 中井仁美 スポ3 兵庫・日ノ本学園
MF 10 中村みづき スポ3 浦和レッズレディース
FW →88分 山田彩未 スポ2 ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU-18
FW 河野朱里 スポ2 静岡・藤枝順心
FW 平國瑞希 スポ3 宮城・常盤木学園
FW 22 熊谷汐華 スポ2 東京・十文字
FW →67分 大井美波 社2 大阪・大商学園
◎はゲームキャプテン
監督:福島廣樹(昭45教卒)
関東女子リーグ戦1部順位表
順位 校名 勝点 試合数 得点 失点 得失差
早大 13 12 +11
日テレ・メニーナ 11 11 +5
浦和レッズレディースユース 10 +4
ジェフ市原・千葉レディースU-18
関東学園大 12 -3
東京国際大 -5
慶大 -5
筑波大 11 -7
※第5節暫定
コメント

FW平國瑞希(スポ3=宮城・常盤木学園)

――きょうの試合を振り返って

前半の最初の方はなかなかボールが落ち着かなくて、それで自分たちも焦って攻撃してしまいました。それで流れがちょっと悪かったかなと思います。

――先週の試合後に、早めの段階で自分たちのペースに持っていきたいというお話をされていましたが

今日はなかみ(中村)とやな(柳澤)のところでちゃんとボールが収まっていて、そこからサイドにボールをふっていたので、どんどん試合が良くなっていったかなと思います。/p>

――きょうの自身の得点を振り返っていかがですか

またたまたまだったんですけど、いいところにボールが来たので(笑)。トラップがうまくいって、あとはシュートを打つだけって感じでした。

――きょうの試合はどのように臨まれましたか

試合の前の日には、とにかく前線からプレスをかけてみんなでハードワークしようと言っていました。それがみんなできていて、前の方でボールを取りきれる部分が多かったのかなと思います。

――次節に向けて

メニーナは、足元の技術のある選手が多いので自分たちもそこをやられないようにハードワークをしていきたいです。

DF三浦紗津紀(スポ2=浦和レッズレディースユース)

――きょうの試合を振り返って

何より無失点で良かったです。

――きょうはどのように臨まれましたか

暑いなかでの厳しい試合になるなというのはわかっていたので、しっかりそこはみんなで集中力と声を切らさずに頑張ろうといっていました。

――途中試合が中断する場面もありましたが

そこでちゃんと休めたっていう部分もありましたし、みんなで修正する部分は話せたので良かったのかなと思います

――1得点目のアシストを振り返っていかがですか

昨日の練習でもああいう場面があって、決まらなかったんですけど、次は決めるって言ってくれていました。ずっと狙ってたので決めてくれて嬉しかったです。

――後ろからの組み立てという面ではいかがでしたか

前半ちょっと相手のプレッシャーに苦戦してしまった部分があったのですが、後半はみんなで距離感を意識して、修正していこうというのがありました。なので、うまくできたのかなと思います

――ディフェンス面ではいかがでしたか

相手が縦に蹴ってくるというのは試合前に知っていたのでそこをみんなでチャレンジとカバーをして集中していけば守れるという意識があったので、そういうところができたかなと思います。

――次節に向けて

メニーナの子たちは足元もあってみんな上手だと思うんですけど、しっかり自分たちの強みを生かしてまた無失点で絶対勝ちたいと思います。

FW熊谷汐華(スポ2=東京・十文字)

――きょうの試合を振り返って

自分たちのやりたいことはできたんですけど取り切れなかったので、そういった意味では後半3点取れて勝てたっていうのは良かったと思います。

――前半は惜しい場面がありました

そうですね、個人的にはあんまり左サイド使えていなくて、消えていた時間帯が多かったです。もうちょっと関われたら良かったかなって思います。

――後半得点を決めましたね

2回連続でコーナーだったんですけど、1個目も惜しいところがあったので、こぼれ球が自分のところに来るかなって思っていました。予想通りというか、ラッキーだったかなと思います。決められて良かったです。

――今季初得点ですね

はい。うれしいです。

――3-0と、完勝でした

チームのやりたいこともちゃんとできたし、点も取れて勝ち切れたっていうのは大きかったと思うので、残りも頑張っていきたいと思います。

――来週の試合に向けて意気込みをお願いします

次もクラブチームとの試合になるので、この良い状態をキープできるように頑張っていきたいと思います。