関東女子リーグ戦展望

ア式蹴球女子

 1月に行われた全日本大学女子選手権(インカレ)で、5大会ぶりの日本一に輝いてからはや3ヶ月。いよいよあしたから始まる関東女子リーグ戦(関東リーグ)と共に、待ちに待ったア式蹴球部女子(ア女)のシーズンが開幕される。昨年はア女史上初めての四冠という偉業を成し遂げ、中でも関東リーグは7連覇を達成。近年ますます1部所属チーム全体のレベルが上がっている中でも粘り強さで強敵を撃破し、苦しみながらも勝ち抜いてきた。ことしの初戦相手は、今季から1部に昇格した慶大。新チーム一丸となって、何としてでも負けられない早慶戦で白星発進を狙う。

 ことしのア女のスローガンである「挑越」には、「昨年の結果に決して満足することなく、選手一人ひとりが過去の自分を越えていけるように」という意味が込められている。「再び日本一の景色をみんなで見れるように、1つ1つ全力で取り組んでいきたい」と語るのは、ことしのチームを率いるGK山田紅葉主将(スポ4=東京・十文字)。ことしのインカレでは1対1の場面でも反応鋭く身体を張り、数々のファインセーブでピンチを救った。後ろから常に味方に声を出し続け、チームをまとめあげる熱意溢れる主将である。ことしもア女はタレント揃いだ。ドリブルとゴールへの得点能力に長けているFW川原奈央副将(スポ4=兵庫・日ノ本学園)は現在ケガ中であるものの、「少しでも早く治してチームに貢献して活躍したい」と語るように、ピッチで再び魅せるドリブラーの姿が待ち遠しい。正確なキック力で攻撃の起点をつくるDF松原有沙(スポ3=大阪・大商学園)、高いキープ力と裏への飛び出しの鋭さを誇るMF中村みづき(スポ3=浦和レッズレディース)。そしてU-20日本女子代表候補にも選出されたFW河野朱里(スポ2=静岡・藤枝順心)の活躍にも目が離せない。

信頼感と存在感抜群の絶対的守護神、山田主将

 関東リーグで対するのは1部に所属する7チーム。東京国際大、浦和レッズレディースユース、日テレ・メニーナ(メニーナ)、ジェフ市原・千葉レディースU-18(ジェフ千葉レディースU-18)、関東学園大、筑波大、そして今季2部から昇格してきた慶大だ。近年1部全体のレベルが上がり、どのチームも決して侮れない相手である。気の抜けない戦いが続いていくことが予想されるものの、確実に一試合ずつ勝利をつかんでいきたい。まずは初戦の早慶戦。何としてでも負けられない慶大から勝ち点3をつかみ、関東リーグを良い流れにつなげていきたいところだ。

ことしで8連覇が懸かる関東リーグ

 「挑越」というスローガンからもわかるように、今季のア女は過去の自分やチームを少しでも越えていくという果てしない向上心を選手全員が持ち合わせている。「一人ひとりが考えながらプレーをし、主体的になった気がします」と山田が述べるように、選手一人ひとりがチームを意識しながら自ら主体的に行動ができている。再びア女が日本一になるためには、まずは目の前の関東リーグで一試合一試合を大切に白星を挙げていくことが大前提。今シーズン、ア女の歴史にどんなストーリーが新たに刻まれようとしているのか、いまから楽しみだ。

(記事 新庄佳恵、写真 新庄佳恵、渡部歩美氏)

早大の対戦日程は以下の通り。


関東女子リーグ戦前期日程


第1節 慶大戦

4月17日(日) 11:00 K.O.

@早大・東伏見サッカー場


第2節 筑波大戦

4月24日(日) 11:00 K.O.

@早大・東伏見サッカー場


第3節 関東学園大戦

4月30日(土) 13:00 K.O.

@群馬・関東学園大学グラウンド


第4節 東京国際大戦

5月8日(日) 11:00 K.O.

@埼玉・東京国際大学坂戸キャンパス第3グラウンド


第5節 ジェフ市原・千葉レディースU-18戦

5月15日(日) 11:00 K.O.

@早大・東伏見サッカー場


第6節 日テレ・メニーナ戦

5月22日(日) 11:00 K.O.

@早大・東伏見サッカー場


第7節 浦和レッズレディースユース戦

5月28日(土) 16:00 K.O.

@埼玉・浦和駒場スタジアム