「本当に最高の気分」(MF松川智主将、スポ4=大阪桐蔭)。ア式蹴球部女子(ア女)は、ついに『日本一』の称号を手に入れた。決勝戦で対するは、関東大学女子リーグ戦第3節で悔しいドロー(△1-1)となった神奈川大だ。決して侮れない相手に、早大は序盤から強い気持ちを持って果敢な攻め上がりを見せる。前半22分、FW河野朱里(スポ1=静岡・藤枝順心)が先制点を決め良い流れを引き寄せた。だが、後半開始直後にまさかの失点。それでも早大は持ち味の粘り強さを発揮すると、再び河野が獅子奮迅の活躍で勝ち越しゴール。見事な全員サッカーで、早大は5大会ぶりの学生王者の座を手にした。
「勝たないと笑顔で終われない」(MF高木ひかり、スポ4=静岡・常葉学園橘)。『日本一』のみを目指してきた強い気持ちで、立ち上がりから攻撃的な姿勢でラインを押しあげていく。前半13分、17分と立て続けにCKを獲得。しかし、惜しくも決めきれず、相手ゴール付近での混戦が続いてしまう。そんな中、22分に大きく試合が動いた。DF堀口佳織(スポ4=千葉・幕張総合)のアーリークロスに食い付こうとした相手選手2人が衝突。そのこぼれ球に反応した河野。決定機をつかみ、待望の先制点へと結び付ける。その後は相手の速い突破力と出足の鋭い攻撃に苦しめられる場面が見られたものの、なんとか無失点で前半を終えた。
またも決勝ゴールの神様、河野が君臨した!
迎えた後半、体制を変えてきた神奈川大の勢いに飲まれてしまう。49分には、スルーパスから抜け出され同点に。続くように危ないシーンが幾度か見られたものの、点を奪われ再び火がついた早大は、焦らずに攻撃を仕掛けていく。そして66分、スーパーヒロイン・河野が再び見せた。松川のCKを頭で合わせ、値千金の一撃。「フリーで決められた」と、またも冷静な状況判断が実を結ぶ。一進一退の攻防が繰り広げられる中、残された時間はアディショナルタイム2分。早大イレブンは最後の最後まで走り抜く。そして、長く鳴り響いたホイッスル。それは頂点へ上り詰めた瞬間であり、『追求』してきたものの答えが出た瞬間でもあった。肩を抱き合いながら喜びを爆発させた選手たち。「たくさんありがとうと言いたい」(MF山本摩也副将、スポ4=スフィーダ世田谷)。最高の笑顔を咲かせ、4年生は大学サッカーをあとにした。
追加点を奪った河野(中央)に駆け寄る選手たち
関東3冠に続き、インカレ優勝を飾った今季の早大。「最高の日本一のキャプテンにしてくれたことに感謝」。これまでチームを引っ張ってきた松川の、チームメイトへの思いは涙と共にあふれ出る。王者に返り咲くまでの年月は、非常に長く厳しい道のりであった。カベに突き当たるたびにチームとしての絆を深め、ようやくつかんだ頂点の座。「(後輩たちには)諦めずに夢を達成してほしい」(MG荒川菜摘、スポ4=福岡・明善)。これまでの4年間、選手同様、日本一に向け『追求』してきた荒川の言葉の深さははかり知れない。下級生にとって、4年生は偉大な存在だ。「自分たちの目標であり、超えていかなければならない」(GK山田紅葉、スポ3=東京・十文字)。季節の流れは早いもので、山田紅らを主力とする新体制での戦いがもうすぐのところまでやって来た。大きな目標を達成したア女は、次なる舞台でどのような快進撃を見せてくれるのだろうか。苦境を乗り越え栄冠を手にしたエンジイレブンであれば、どこまでも高みを目指していけるに違いない。
(記事 新庄佳恵、写真 豊田光司、桝田大暉、渡部歩美)
5大会ぶり4度目の優勝を飾ったア式蹴球部女子
結果
第24回全日本大学女子選手権決勝 | ||||
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早大 | 2 | 1-0 1-1 |
1 | 神奈川大 |
【得点者】(早)22、66河野(神)49小森 |
早大メンバー | ||||
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ポジション | 背番号 | 名前 | 学部学年 | 前所属 |
GK | 16 | 山田紅葉 | スポ3 | 東京・十文字 |
DF | 2 | 堀口佳織 | スポ4 | 千葉・幕張総合 |
MF | →45分 | 正野可菜子 | 社4 | 兵庫・日ノ本学園 |
DF | 5 | 松原有沙 | スポ2 | 大阪・大商学園 |
DF | 34 | 三浦紗津紀 | スポ1 | 浦和レッズレディースユース |
DF | 24 | 渡部那月 | 社1 | 兵庫・日ノ本学園 |
MF | 4 | 大島瑞稀 | 社4 | 宮城・常盤木学園 |
MF | 6◎ | 松川智 | スポ4 | 大阪桐蔭 |
DF | 7 | 高木ひかり | スポ4 | 静岡・常葉学園橘 |
MF | 15 | 中村みづき | スポ2 | 浦和レッズレディース |
MF | 30 | 熊谷汐華 | スポ1 | 東京・十文字 |
MF | →45分 | 山本摩也 | スポ4 | スフィーダ世田谷 |
FW | 31 | 河野朱里 | スポ1 | 静岡・藤枝順心 |
◎はゲームキャプテン 監督は福島廣樹(昭45教卒) |
コメント
福島廣樹監督(昭45教卒)
――全日本大学女子選手権(インカレ)優勝おめでとうございます。率直なお気持ちをお願いします
うれしいですね。
――数々のタイトルを獲得し、有終の美を飾った今シーズンを振り返っていかがですか
日本一を目標に掲げてきた中で、皇后杯全日本女子選手権は日テレ・ベレーザに完敗してしまいました。しかし他の大会は全て優勝することができて、チームとしても僕個人としても大きな目標を達成することができたのかな、という思いです。
――昨シーズンはインカレ初戦敗退に終わるなど苦汁をなめた1年でしたが、ことしの監督のご意向としてはどのようなものでしたか
昨年の反省をもとに、強いチームと戦わなくてはならないということで、なでしこリーグ1部のチームと練習試合をして、粘り強さというものを自然とつけることができました。上位のチームに対しても負けない強さを付けてきたことが、いい結果の方に結びついたのではないかな、というのがあります。粘り強さであったり諦めない精神力であったりを最後発揮できたのではないかなと思います。
――勝ち切る力というのもそういった日々の練習や、試合から身についたものでしょうか
そうですね。ただ、サッカーというのは戦術や体力というのも大きな要素の一つではありますが、気持ちというのは非常に大切です。強い気持ちで戦う、諦めない、というのが最後の走りに結びついたりして自然と粘り強さに結びついたと思っています。
――12月下旬から今大会が始まりましたが、この道のりはいかがでしたか
過去2年間は初戦敗退に終わっており、とにかく2回戦を突破することが大きな目標でありました。2回戦の吉備国際大にはPK戦で勝ちましたが、3回戦目の姫路獨協大は2年前に負けていましたのでリベンジに燃えていました。また準決勝では日体大と対戦し、非常に厳しいグループだったと思います。その中でもきょうの神奈川大戦で勝つことができ、優勝できたことは気持ちの面でも戦術の面でも上回って勝てたのではないかと思います。
――このような戦績には、常に4年生の存在があったと思いますが、選手にはどのような話をなさいましたか
今大会を通して、悔いないように自分たちの力を発揮しよう、と話していました。リードされたり苦しい時間があるかもしれないけど、ア女のサッカーを続けてしっかり最後までやり遂げられたということがこの結果につながったと思います。
――来年からも、ワセダとしての戦いは続きますがどのようなチーム像を目指していきたいですか
4年生は今季9名中、常に5人ほどが試合に出ていたということでチームから抜けることは大きな戦力ダウンとなるかもしれませんが、3年2年1年、それから入ってきてくれるであろう新入生含めて、今年や昨年やってきたことをベースとしてやっていきます。それらをどのように積み重ねていくか、それぞれの個人の良さをどう引き出すかが結果につながると思います。
MF松川智主将(スポ4=大阪桐蔭)
――優勝おめでとうございます!お気持ちはいかがですか
本当に最高の気分で、実感はないのですがただただ最高です!
――中一日での決勝となりましたがコンディションに支障は
きのうはアクティブレストとかしてきょうに合わせてきていたので、もう持っていきました(笑)。
――立ち上がりは良好に見えましたが、プレーしていて手ごたえはいかがでしたか
相手のラインが結構低くて、自分たち中盤でも回せてっていう展開ができたので前半は良かったかなと思います。後半に入って早々失点してしまったのですが、のちに修正ができたのは良かったのかなと思います。
――同点に追い付いてからも勝ち切れる強さというのは今季のワセダの特徴があらわれた一戦だったのでしょうか
そうですね。関東女子リーグ戦や、関東大学女子リーグ戦も油断できない試合ばかりで、インカレの予選もキツキツの中で、粘り強さっていうのが徐々に出てきたと思います。最後の最後に、最高の粘り強さを出せたのかなと思いました。
――全体を振り返ってきょうの試合では、今季のワセダの力を最大限に出せたということでしょうか
そうですね、最後は失点しないことが一番だったのですが失点してからもまだまだいける、と誰もが思っていたことだと思うので、一つ一つの積み重ねでそういう風に感じれたのかなと思います。
――松川選手は中盤として、広くチームの流れを捉えていましたがご自身としてはいかがでしたか
自分が中盤としてゲームメイクをするということを意識してプレーしていました。ただ相手の選手も速くて、自由にやらせてしまったり、ファウルで止めてしまったこともあったのですが、大学最後のサッカーということで気持ちの面を大きく出せたのかなと思います。
――準決勝と同じ展開からの失点となりましたがその点についてはいかがですか
裏のスペースを突かれてからの失点だったのですが、パサーに対して中盤が全然入れてなくて。失点してからは、その選手に強くいこうということをDFと中盤で共有しました。そこからは、しっかりと対策を取れて結果として2-1で勝ててよかったです。
――試合終了のホイッスルが鳴った瞬間のことは覚えていますか
自然と涙が流れてきて、日本一になれたんだなっていう思いがこみ上げてきて、この一年間一緒に頑張ってきた同期の顔が思い浮かびました。
――関東3冠に続き、まさに有終の美を飾った今季ではありますが、この一年間を振り返っていかがですか
本当に関東全体のレベルが上がってきていて、日テレ・メニーナや浦和レッズレディースユースのレベルも本当に高くて。自分たちはリーグの中でも負けや引き分けがあった中で、苦しい時期や、チームとしてもうまくいかないときもあったのですが学年同士や後輩たちともしっかり話し合っていまのチームがあるのかなと思います。ことし1年間は、「日本一」になることだけを目標に掲げてきたのでこの瞬間を味わえたのは本当に良かったです。
――勝ち負けを含め、ことしは主将としても濃い1年だったと思いますが、振り返ってみていかがですか
チームが苦しい時期というのは、自分の責任でもあると感じてましたし、負ける試合というのももっと自分が引っ張っていかなくてはならないと思いました。その中で、ゆっくりではありましたが、キャプテンとしてうまく伝えることはできなかったかもしれませんが、同期のみんなが支えてくれて、自分にキャプテンを任せてくれて、1年間本当にいい経験でしたし、最高の日本一のキャプテンにしてくれたことは本当に感謝しています。
――福島廣樹監督に対してはどのようなお気持ちですか
福島さんになってからは2年ですが、その中で5大会ぶりの優勝ということで、監督になってからもうまくいかない時期もあった中で監督自身も日本一になりたい思いがとても強いことを感じていました。チーム全員も日本一に向けて一つになってやってきましたし、監督自身も選手全員に気持ちを伝えてくれたからこそ日本一の監督にできたと思います。
――これまで支えてくれたスタッフに対しては
フィジカルコーチやトレーナー、ゴールキーパーコーチ、あとは川上さん、足立さん、も含めて最高のスタッフが毎日支えてくれました。スタッフからのアドバイスも頂いてましたし、トレーナーはケガのケアをしてくれたり。フィジカルコーチは、フィジカル的な面で支えてくれたというのがこの結果のすべてで。みんなの支えがあったからこそ、日本一をつかみ取れたのだと思います。
――これまで頑張ってきた同期、それからチームメイトへの言葉をお願いします
これまで4年間頑張ってきた同期は、本当に個性が豊かで。時にはふざけることも多かったのですが、真面目に話し合うときはしっかりして、個人個人の持つレベルも非常に高くて、日本一を獲れるチームだなと感じていました。下の3学年が4年生9人を支えてきてくれたことにも感謝していますし、下の学年にも来年再来年と続いていってほしいですね。
――競技を続ける予定はありますか
はい、あります。頑張ります!
MF山本摩也副将(スポ4=スフィーダ世田谷)
――インカレ優勝おめでとうございます!いまのお気持ちをお願いします
試合が終わった時は全く実感なかったのですが、いろいろ式も終わり、本当にうれしいです!
――中1日で迎えた決勝戦でしたがコンディションに何か影響はありましたか
個人的には試合にあまり出ていないので、特に影響はありません。フルで試合に出ている人もケガを持っている人もいたのですが、気持ちの面で補える大会だったので特に大丈夫だったのかなと思います。
――1点リードで迎えた後半、同点に追い付かれましたがその中でどのようなプレーを意識していましたか
相手も選手やポジションを変えて勢いよく入ってきたこともあって、そこでいつものア女の悪い流れになってしまったというか。個人的にも入りがすごく悪くて、試合を通して効率の良いプレーができなかったので、次はないですが反省すべき点だったのかなと思います。
――準決勝と同じ展開での失点でしたが、そこからはどのような課題を見出しましたか
点の取られ方って結構パターン化してきていて、失点してからはみんながもう一度引き締まれて、やるべきことを考えられたのかなと思います。いいのかわからないのですが、点を取られ慣れたので、ここから巻き返せると見据えていたと思います。
――同点に追い付かれても勝ち切ることで、今季のワセダを強く示していましたね
そうですね。さっきも言った通り、点を取られてもリードを離されても勝てるという気持ちの余裕がチームとして持てたというのが今季のチームでしたのでそういった表れかと思います。チームとしてもすごく諦めが悪くて、その点をきょうのような決勝も発揮できたのは大きいことだと思います。
――最後のホイッスルを聞いた瞬間は
ロスタイムの掲示を見た時に2分で短くて、もう終わるな~と思っていたのですが,終わった瞬間というのはほっとしたというか、あんまり実感なかったのですが、そのあと優勝したんだなっていうのがそのあとじわじわ来て、日本一になったのが初めてだったので良かったです。本当にうれしかったです。
――自身の大学サッカーにおける点数を付けるなら
えー(笑)。1,2年でも大会に出ていて、このまま上り調子で行くかと思ったんですけど、3年でも4年でも色々あったし、きょうの出来も全然満足していないですし、本当につけるなら30点くらい(笑)。まだまだ自分には足りないところがあるということをこの4年間でわかったというか、自分はへたくそなんだなと思いました。逆に、できるようになったことがあったり。メンタルの部分でも、少し強くなったのかなというのもあるのですがまだまだだなという意味も込めて30点で!
――ことしの山本選手は、副将としての地位も築いてきたと思いますが、この1年間を振り返っていかがですか
智(MF松川、スポ4=大阪桐蔭)が主将になって、自分は副将という立場で、下の子の面倒を見ようという意識はしましたし、できるだけ智をスムーズに仕切れるように、とか、智が相談してきたときは一緒に考えてやるということはしました。でもほとんど主将である智がやってくれたので、自分が言っても言わなくても素晴らしいキャプテンだったので、ついていく感じで。特に何も残せてないですけど、結果を出せたのはよかったと思います。
――この優勝に至るまでは、同期や下級生などのチームメイトの存在、周囲のサポートがあったからこそだと思いますが、メッセージをお願いします
素直に、ありがとうと。長い人だと4年間で、短い人だと1年生なのですが、たくさんありがとうと言いたいです。3年生以下の人には、特にケガなどで試合に出られていない人とかには絶対チャンスはあるし、それでつかむかつかまないかは努力次第だと思います。何よりも、試合に出るんだという気持ちを出して頑張ってほしいです。もちろん今出ている子たちにも頑張ってほしいけど、まだまだできる子もいると思うので頑張ってほしいです。
――最後に、今後競技を続ける予定は
続けます。2日後にスペイン行ってきます(笑)。
MG荒川菜摘(スポ4=福岡・明善)
――まずはいまの気持ちをお聞かせ下さい
実感がないですね。すごいうれしいんですけれど、ずっと目指してきた場所なので夢みたいです。
――きょうの試合も追いつかれ厳しい戦いでしたが、どんな思いで見ていましたか
いままでこういう展開はよく見ていたので、みんななら大丈夫だと思って、あとはやり切るだけだと思っていました。
――1発勝負のトーナメントはどの試合も息つく暇もありませんでした。振り返ってみていかがでしたか
ことしのインカレはこれまでの4年間の借りを返すようなトーナメントだったので、個人的にはすごくうれしいですね。
――いまお話にもありましたが、昨年、おととしと2回戦敗退に終わった悔しさはチームとしても持っていたのでしょうか
そうですね。やはり負けていて日本一から遠いということは自分たちで分かっていましたし、だからこそ日本一になるために追求できたのかなと思います。
――日本一、に対して特に強い思い入れがあったと伺ったのですが、その気持ちを常に持ち続けていたのでしょうか
私は主務として迷う事もあったのですが、日本一になるためにはどうしたらいいか、という軸はぶらすことなくできたのかなと思います。
――その軸をぶらさずここまで来て、改めてどんな気持ちでしょうか
自分にとっても自信になりましたし、本当に感謝しかないです。
――ことし1年間、試合を重ねるごとにチームが成長し、選手全員が楽しそうにプレーしている姿が印象的でしたが、チームの一員としていかがでしたか
そうですね。劇的に変わるってことはなかったんですけれど、これが地道に積み重ねるってことなんだ、と間近で見たという感じですね。
――支える側からチームを見ていていかがでしたか
何度も辞めてやるって思ったんですけど(笑)。本当には辞めないんですけど、結果を残してくれるので支えがいがあったかなって思います。
――やはりつらい事も多かったですか
私のやっている仕事は直接的に勝利につながるわけではないんですが、私も強いワセダの一人だと言ってもらいたかったですね。日本一という目標があったことが私の力だったんですかね。
――いま見ていても4年生は仲がいいですね
そうですね。良くも悪くも干渉しないんですが、仲いいです。(私は同期に)すごいいじめられてきたんですけど(笑)、でも私の中では最強だと思っていて、その仲間に入れてもらえたことがうれしいです。
――この先も後輩たちがア女の伝統を受け継いでいくことになりますが、メッセージをお聞かせ下さい
勝ちにこだわることや、目標を達成するための気持ちは何にも代えられない大きい力を発揮すると思うので、諦めずに夢を達成して欲しいと思います。
GK河邉花観(スポ4=宮城・常盤木学園)
――日本一おめでとうございます。今のお気持ちはいかがですか
正直にうれしいです。
――ゲームをどのようにご覧になっていましたか
やれるだけの準備はしてきたと思うので、あとはみんなが緊張せずにやってくれればいいなというふうに思いながら見ていました。
――試合終了のホイッスルを聞いた瞬間のお気持ちはいかがでしたか
やったっていうよりは良かったっていう安堵感の方が大きかったです。
――今季1年間を振り返っていかがでしたか
今までになくケガとかに悩んだ年になって個人的にはつらかったんですけど、チームとしてはずっと一緒に練習してきた山田(GK山田紅葉、スポ3=東京・十文字)とかが活躍して優勝できたりとか、4冠を達成できたので、すごい良い1年になりました。
――4年間を振り返って
1試合も出れないこととかもあってつらかったんですけど、そんな中同期とかいろんな人に支えられて、後輩とかにも引っ張るっていうよりも支えられる方の先輩だったんですけど、自分の先輩とかにも引っ張っていただいて、充実した4年間を過ごすことができました。
――同期へ伝えたい言葉はありますか
同期には迷惑しか掛けていないので、ただただ、最後のこの瞬間までチームメイトとして喜びを感じさせてもらえる場にいさせてもらえたのは感謝しかないです。
――後輩へ伝えたい言葉はありますか
連覇目指して頑張って欲しいです。
GK山田紅葉(スポ3=東京・十文字)
――インカレ王者となっていまの率直なお気持ちはいかがでしょうか
喜びすぎて疲れているくらいです。
――優勝が決まった瞬間を振り返っていかがですか
ずっと日本一を掲げてきたのですが、大学1年から初戦敗退でした。ことしで初めて大学王者ということで、本当にうれしかったです。
――きょうの最終戦を振り返っていかがですか
前半はずっと押していたので、常にリスクの管理というのをずっと意識していました。攻めているからこそ後ろにはリスクがあるので、そこは常に意識をしていたつもりです。後半は相手に急に最初に押し込まれてしまって、相手の勢いにのまれてしまったのが今回の反省点かなと思います。
――今回のインカレではPK戦などで大活躍でしたが、振り返ったいかがですか
PK戦は運もあるので、その運が味方をしてくれたというのもあります。特に吉備国際大戦のPKは本当にサッカーの神様が、早稲田にいけと言ってくれたのだと思っています。あの戦いがあったからこそ、いまもあるわけで、チーム全員で勝ち取った1つ1つの勝利だと思います。
――今年度は4冠を達成しましたね
それぞれ関東地区での優勝だったので、あまり王者という気持ちは正直なくて。今回のインカレで初めて大学日本一を取れたので、初めて王者という気持ちになれたのかなと思います。
――きょうで4年生の方々が引退となりますが、伝えたい思いはありますか
感謝しかないんですけれども、ずっとプレーでも私生活でもお世話になりっぱなしでした。自分たちが来年度新4年になるんですけど、いまの4年生がいい姿を見せてくれました。自分たちの目標でもあり、超えていかなければならない存在なのかなと思います。
――来年度は山田選手を中心とするいまの3年生が主力となってきますが意気込みはいかがですか
上の年代として、チームを引っ張っていかないといけないと思うので、言葉というよりは自分たちの姿勢で見せていけるように頑張っていきたいと思います。
DF堀口佳織(スポ4=千葉・幕張総合)
――日本一おめでとうございます。今のお気持ちはいかがですか
うれしいです(笑)。
――きょうはおとといの準決勝と違い、前半からの起用となりました
日体大戦はちょっと緊張しすぎちゃったので、そんなに硬くならずにやってきたことをしっかり出し切ろうって思って臨みました。
――堀口選手のロングボールから得点が生まれましたね
高木(MFひかり、スポ4=静岡・常葉学園橘)、が2列目から飛び出して動いているのが見えたので高木目掛けて思いっ切り蹴ったら運よくこぼれて入ったので良かったです。
――オーバーラップをするなど、攻撃参加も積極的に行っていました
自分の良さっていうところがオーバーラップであったり攻撃参加っていう部分であったので、出せてよかったと思います。
――一方の守備面についてはいかがでしたか
守備面では、相手がテクニックがあったので、簡単に飛び込まないことを意識してやったんですけど、ちょっとMFとの連携が上手くいかなかった部分もありました。まあ、もう次はないんですけど、ちょっと課題であったなって思います。
――試合終了の瞬間のお気持ちはいかがでしたか
4年間苦しいこともあったんですけど、いろいろ頑張って良かったなっていう気持ちと、同期に支えられてありがとうという気持ちでいっぱいでした。
――これで引退となります
正直まだ続けたいって思っちゃたこともあったんですけど、日本一っていう経験を糧に次のステージでも頑張りたいと思います。
――今季を振り返って
今季の振り返りとしては長いケガから復帰して上手くいかないこともあったんですけど、本当に同期や両親、いろんな人に支えられてここまでできて、最後決勝のピッチに立てたことは本当に良かったなって思います。
――同期に伝えたい言葉はありますか
ありがとうの一言です。
――後輩への
ことしの経験を糧に来年もこのピッチに戻ってきて欲しいなと思います。
DF田中宏実(法4=広島大付福山)
――学生日本一になって、いまのお気持ちはいかがですか
この1年間日本一という目標となって、それが現実となったのがまだ実感がないのです。うまくいかない度に話し合いを重ねたり、その1日1日の積み重ねがきょうの結果につながったのではないかなと思います。
――優勝が決まった瞬間は振り返っていかがでしたか
わたしは試合に出ていなかったので、みんなを信じることしかできなかったんですけど、4年生を中心に逆転できると信じていたので感謝の気持ちでいっぱいです。
――インカレを振り返っていかがですか
わたしはインカレ初戦と次の試合は、東伏見に残って練習をしていました。Twitterの速報を見ても、1点入れても追いつかれる展開が多くて。全部の試合でそうだったので、何度負けるかんじゃないかと思ったんですけど、いままで1年を振り返ってやってきたことを思い返してみると、負ける気がしなかったというか、そのくらい自信がありました。何度も追いつかれる場面があったのですが、メンバーを信じてきて良かったです。
――田中選手にとって、4年間ア女はどんな存在でしたか
ワセダの部活はどこも日本一を目指せるような部活が多いと思います。ア女も色んな高校から日本一を目指す人たちが集まってきて、どうすれば日本一になれるか、練習の場だけではなく色々考える環境に4年間いられました。本当にいい経験になったと思いますし、自分も高められる仲間だと思います。
――田中選手自身は4年間がどう変わったのですか
それはめちゃくちゃ変わりましたね。いままでサッカーをやってきて、自分が試合に出て楽しければいいやと思ってやってきました。ア女はチームのためにどうしたらいいか考えているし、その中でチームの中で考えていくうちに、ミーティングで試合に出ていなくても発言して、チームのためにミーティングでの発言でもチームになるためになるめにも、自分の悔いのないように発言していました。自分もそうならなきゃいけないと思って、4年間成長できたのではないかと思います。
――最後に後輩に託したい思いや伝えたいことがあれば教えてください
4冠したのでプレッシャーもあると思うのですが、頑張ってほしいです。先輩に、メンバーに入って試合に出ることを諦めずに続けていってと言われていたのですが、最後にメンバーに入れました。監督が4年生だからという理由かもしれませんが、でも最後に入ることができたので、後輩で出られない人やケガをしている人も、最後の最後まで諦めずに頑張ってほしいなと思います。
DF松原有紗(スポ2=大阪・大商学園)
――いまの気持ちを率直にお聞かせ下さい
まだ優勝という実感はないんですけれど、きょうの試合に勝てた事は本当にうれしいですし、チームがずっと目標にしていた日本一を獲れた事はすごくうれしく思います。
――日本一を掲げて臨んだトーナメントでしたが、改めて振り返っていかがでしたか
この大会で無失点ということを個人的に目標にしていたのですが、全試合で失点してしまいました。その失点も裏に抜け出されてというのが多かったので、そこはこれから改善していかなければいけないところです。その中でもやはり、厳しい試合でも勝てるということや、日体大戦では特に最後まで諦めない気持ちが大事だなと改めて感じました。
――きょうの試合でも裏に抜け出されてからの失点でしたが、あのシーンはどんな状況だったのですか
自分のポジショニングが外に寄り気味で、中に出されてしまったので、その部分で中を締めるポジショニングで裏に出されないようにしないといけないと思いますし、ディフェンス全体でマークの受け渡しをしっかりすれば防げたかなと思います。
――一方で攻撃では積極的に前線へ上がる姿が見られましたが、そういった部分で意識した点はありますか
結構インターセプトとか狙えて、その流れで上がっていけたりしたんですが、やっぱり上がってもミスして終わってしまうので、そこはしっかりつないだりシュートで終われたら良かったと思います。
――今季を優勝で締めくくりましたが、改めて振り返っていかがでしたか
本当に最初はケガでできなかったんですが、途中から試合に出させてもらって、いろんなチームと試合することができました。皇后杯も出場できましたし、こうしてインカレも優勝できて、チームのみんなには感謝しています。自分自身ももっとレベルアップしていかないといけないなと思った1年でした。
――試合を追うごとにチームが楽しくプレーしていた印象があったのですが、いかがでしょうか
やっぱり試合していくにつれて、自信もついてきたというのも個人的にはありますし、最後になっていくにつれて楽しみながら勝てるのが一番だと思うので、そういった気持ちも含めて楽しみながらできたかなと思います。
――チームの中核を担った4年生は、松原選手から見てどんな印象でしたか
本当にサッカーの面ではうまいの一言で、みんなが尊敬できる存在というのが印象ですね。
――この先チームの中核を担っていくことになりますが、どんな気持ちで臨んでいくのでしょうか
やっぱり1年生から3年生は、ここで終わりではなく続いていくので、優勝という歴史をどんどん続けていけるようにチームとしても頑張っていかないといけないですし、個人的にもいまよりもっとレベルアップするしかないと思います。
――今回の優勝で、次もまた連覇を意識しなくてはならなくなりますが、プレッシャーも大きいのでしょうか
いまはまだ実感がないので何とも言えないんですけど、次またこの舞台に立ったらプレッシャーもかかってくると思います。だからこそインカレまでの過程をしっかりチームでつくることができれば、自信を持ってできるのかなと思います。
DF渡部那月(社1=兵庫・日ノ本学園)
――優勝おめでとうございます!いまのお気持ちはいかがです
最高です!
――決勝戦にはどのような思いで挑みましたか
4年生とプレーできるのは最後だったし、みんなで最後の1試合を勝とうと心一つになっていました。
――きょうもピッチとベンチ、そして観客席もつながる円陣を組んでいましたが
全員で戦おうという感じでした。応援してくれる人がいたので、それにしっかり答えなきゃなと思って戦いました。
――きょうは応援部やウルトラスなどの応援もありましたが力になりましたか
はい。前半は応援に近いサイドだったのですが、すごく頑張れました。
――前半は先制点を取って良い展開となりましたが、振り返っていかがですか
準決勝の日体大戦の前半は相手にペースをつかまれていたので、そこを反省点として、今回はみんなでしっかり行こうと話していました。前半からワセダのペースで運べていたのでそこは良かったかなと思います。
――後半はきのうと同じような形で裏に抜け出されて失点してしまいましたね
後半は立ち上がりがあまり良くなくて相手の勢いに飲まれてしまい、その中で失点してしまったのですが、全員全然あきらめていなかったです。点を取りに行こうという雰囲気でやっていました。
――交代して入った42番の選手(FW小森碧伊)に苦しめられたかなという印象がありましたが
そこはセンターバックの二人がちゃんと抑えてくれたので大丈夫かなと思っていました。自分のサイドの選手の方は足が速いと聞いていたので、自分はそこを抑えようと思ってやっていました。
――同期のFW河野朱里選手(スポ1=静岡・藤枝順心)が2点目を決めてくれましたが
もう、さすがだな、やってくれたなと思いました。
――リードした状態で試合が進んでいきましたが、その間どのようなお気持ちでしたか
後半が終わる5分前とかに自分たちのCKがあって、いつも後ろに自分は残っているのですが、たまたま一緒に残っていたのががちゃさん(DF大島瑞稀、社4=宮城・常盤木学園)で。まだ5分も試合時間があるのに二人でニヤニヤしてたら山さん(GK山田紅葉、スポ3=東京・十文字)から「ほら、集中しろ!」と言われて、「はーい」と言っていました(笑)。
――終了のホイッスルが鳴った瞬間はいかがでしたか
みんな泣いていましたね。自分はあんまり泣かなかったです(笑)。うれしくて笑顔しか出てこなかったです。
――高校時代の昨年も選手権を優勝していますが、引き続き日本一になりましたね
やっぱり高校とは違う感じがします。今回は苦しい場面が多くて、4年生の存在がすごく大きかったので、本当に4年生のために優勝しようと頑張りました。
――4年生のために勝ちたいと以前からおっしゃっていましたが、その4年生に何かメッセージはありますか
すごく私生活も身近な存在で、結構かわいがってくれたのですが、サッカーに関しては4年生がいないとチームがしっかりまとまらないというか、すごく偉大な存在でもあって、本当にかっこよかったです。
――次からは新しい世代での戦いが始まりますが目標はありますか
4年生が抜けるのはすごく大きいと思うのですが、今回4年生以外の選手も多く試合に出ていたので、この経験をきょう出られなかったメンバーに伝えていきたいです。来年からは4冠というのがすごくプレッシャーになりますが、これからのメンバーでもできると思うので、また一から頑張りたいなと思っています。
DF三浦紗津紀(スポ1=浦和レッズレディースユース)
――優勝おめでとうございます!いまのお気持ちはいかがですか
うれしいけど、実感はまだないです(笑)。
――金メダルなどをいただいて感想は
勝ったなーって感じです!(笑)。
――きょうの試合を振り返っていかがですか
このインカレで戦ってきてこれまで無失点に抑えた試合が無かったので、後半入る時にも無失点を意識していたんですけど、立ち上がり早々に点を取られてしまって。申し訳ない気持ちと、まだまだだなという気持ちです。
――準決勝の日体大戦と同じかたちでの失点となりましたが
わたしがボールに寄ってボールウォッチャーになっちゃって、裏のスペースを空けちゃったので、そういうところが全然改善できませんでした。これからしっかり直さないといけないなと思います。
――それでも前半は相手を抑えて優位に試合を進められたのではないでしょうか
そうですね。こっちが点を取ってから相手は3バックにしてきて、前に人数を掛けてきたので、そこで守り方をもう少し工夫しないといけなかったです。反省しています。
――プレッシャーはありましたか
日体大戦と比べたら全然ありませんでした。楽しもうと意識して挑みました。
――きょうの自身のプレーの振り返っていかがですか
目標として無失点と得点するというのがあって、両方達成できなかったという部分では満足いくプレーではありませんでした。ただ、結果として絶対勝ちたいというのがあったので、そこが達成できたのは本当によかったです。
――今大会で4年生と一緒に戦うのは最後となりますが
本当にピッチ内でも外でも、人間性の部分でもすごく偉大でまだまだかなわないなと。自分が4年生になった時に、いまの4年生を越えられるようにならないといけないなと思っています。いまは、とにかく感謝しています。
MF高木ひかり(スポ4=静岡・常葉学園橘)
――優勝おめでとうございます。いまのお気持ちをお聞かせください
まだ実感が湧かないですけど、本当にうれしいの一言です。
――優勝までの道のりを振り返っていかがでしょうか
今大会は厳しい試合が多かったんですけど、粘り強く最後まで戦えて、最高の結果を残せたのは本当によかったと思います。
――どのような心境で最後のホイッスルを迎えましたか
もうアディショナルタイムが表示された瞬間に涙が出てきちゃいました。有沙(DF松原、スポ2=大阪・大商学園)が「ひかりさん最後まで笑顔で」と言ってくれたり、ベンチからも声が聞こえていて、最後まで自分らしさを貫けたかなと思います。
――試合前の校歌の際にも感極まる姿がありました
よくわからないんですけど、「校歌を歌うのは最後かな」とか、「ワセダとして出るのは最後かな」とかいろいろなことが頭によぎって感極まって泣いてしまいました。
――大学生活ラストマッチとなったきょう、どのような意気込みで臨まれましたか
やはり勝たなきゃいけないというのはわかってましたし、勝たないと笑顔で終われないというのもわかっていたので、緊張せずに楽しんでやりたいなと思っていました。
――やはりきのうは神奈川大の対策をするのではなく、リカバリー中心だったのでしょうか
そうですね、試合のメンバーだった人は別れてやりました。
――試合は前半からボールを保持する展開でしたが、組み立てに関してはどのようなことを意識しましたか
タッチ数を減らし、テンポ良くボールを運ぶみたいなとことを考えていましたが、ビルドアップのときにテンポが遅く、ボールを奪われたり前にいけないシーンが多かったです。もうちょっとダイナミックにプレーしてもよかったのかなと思います。
――その中でもしっかり先制点を奪うことができました
そういう部分では相手より気持ちで勝っていたのかなと思います。
――FW河野朱里(スポ1=静岡・藤枝順心)選手にボールがこぼれてくる辺りいかがでしょうか
自分が先に競ってファールかなと思ったんですけど、こぼれた瞬間に「決めろ!」と思ったので、しっかり決めてくれてよかったです。
――前半をリードで終え、ハーフタイムにはどのようなことを話しましたか
3回戦までにも後半に追い付かれるかたちが続いていたので、0-0の気持ちで入って無失点で抑えるということを話していました。ですが立ち上がりに1点取られてしまったので、話してきたことをできなかったのは残念でした。
――その失点は準決勝の日体大戦(◯2-2、PK4-2)と同じようなかたちとなってしまいましたが
ラインコントロールをして相手のチャンスを潰そうという話をしていたんですが、パスの出し手も受け手もフリーにしてしまったので、最初のところで潰したりコースを限定できていればあのような失点はなかったのかなと思います。
――接戦をしっかり勝ち切るという今季のア女らしさが出た試合だったのではないでしょうか
1点取られて逆に笑っちゃったというか、「またやったか〜、自分ら本当に懲りないな」みたいに感じでしたね。試合終わった後のロッカールームでも「(点を)取られなきゃ始まらないよね」みたいなことを話していました。苦しい展開だったんですけど、点を取られてもう一回自分たちに火がついたというかたちでした。
――これまでがあったからこそ、精神的にタフだったということですね
そうですね。そんなに追い詰められることなく、焦らずに余裕を持ってできたのかなと思います。
――ラストマッチを最高のかたちで終えられていかがでしょうか
大学1年の時もこのインカレの決勝に立ったんですけど、緊張して自分らしいプレーができずチームの足を引っ張り準優勝に終わったのがすごい残念でした。きょうの朝、その時の先輩がLINEで「落ち着いてやれば大丈夫」と言ってくれて、そういう人たちが応援してくれているということもありますし、このチームだけでなくいろんな人のためにも戦いたいなと思っていたので本当に勝ててよかったです。
――3年前のリベンジは果たせましたか
そうですね、勝てたからよかったのだと思います。
――4年間共にプレーしてきた同期の皆さんへの思いはいかがでしょうか
やっぱりこの同期だったから明るい雰囲気でチームがプレーできましたし、自分がもっと成長しなければいけないなという刺激を受けました。本当に最高の仲間だったと思います。
――その中でも長きにわたり中盤を組んできた相方のMF松川主将の姿はどのように映っていましたか
苦しい中で二人で声を掛け合って、終わった後に1年間よくがんばったねという話をして、一緒に組めてよかったと思います。
――ア女でどのようなことを得ることができましたか
毎年チームのスタイルは違いますけど、選手主体のチームの中で自習性を出すこと、自分のスタイルを貫くことを身につけました。選手が主体だからこそ、いろんなことを主張し合いながらチームをつくることができたのでいろんなことを学べました。
――最後の大会を優勝で飾ると共にご自身もMVPを受賞されました
MVPになる程の活躍はできていないのですが、地味なプレーでもいろんな人が見てくれているんだなとわかりました。自分一人だけではなく、周りの人や支えてくれた人たちのおかげかなと思います。
――ノジマステラ神奈川相模原という新しいステージへ進むことになりますが、どのような選手、どのようなプレーをしていきたいですか
なでしこリーグ2部ということでステージが上がるのですが、その中でも中心選手として試合に出続けたいと思います。やっぱり1部に昇格することがチームの目標でもあるので、その目標に貢献できるよう力を発揮していきたいです。
――これからもア女として戦っていく後輩へはどのような思いですか
4年生の力だけでは多くのタイトルを獲れなかったと思いますし、いろんな意見を主張してぶつけてくれたことによってチームが強くなったと思います。本当に感謝、感謝、感謝です。
――最後に応援してくださった方々へメッセージをお願いします
寒い中スタンドから応援してくださり、わたしたちの力にもなりましたし、応援の人たちががんばっているからこそ自分たちもがんばらなきゃと思えました。本当にありがとうございますの一言です。これまで支えてくださった監督(福島廣樹、昭45教卒)やコーチ、スタッフの方々や両親にもっと成長した姿を見せられるようにしていきたいです。
MF大島瑞稀(社4=宮城・常磐木学園)
――優勝おめでとうございます
ありがとうございます。夢みたいですね。ほんとにそれだけです。
――5大会ぶりの優勝ですが
自分たちが1年生の時に決勝、国立競技場で負けて。その後2年間二回戦敗退というかたちで、やっぱり1年生の時に勝てていたので、勝つことの難しさ、強さを維持することの難しいと感じていた中で、自分たちの代になって、3年前みたいな圧倒的な強さは示なかったんですけど、自分たちらしい粘り強さを出せたのが良かったです。
――前半から前線のポジションでしたが、どういう意気込みで臨みましたか
< p>最後の試合になるので、悔いが残らないように、というのと自分の強みをしっかり出していきたいというので、前半から飛ばしていきたいと思っていました。
――実際にプレーしていかがでしたか
硬くなってしまった部分があって、失点した場面で、柔軟な対応ができなかったというのが悔しく残りました。
――なかなか追加点が得られませんでしたが、どう打開しようとしていましたか
自分たちがプレーできているというのはありましたが、いまひとつシュートまでいけないというのがあって、自分たちでもっているけど、優勢かといったらそうではないというのが続いていて、後半になってメンバーが代わったのもあって、かなこ(MF正野可菜子、社4=兵庫・日ノ本学園)とかまやさん(MF山本摩也副将、スポ4=スフィーダ世田谷)の強みをしっかり出していこうとハーフタイムで話していました。
――失点した場面振り返ってどうでしょうか
裏に抜けられてしまったことで、自分が入る前の前半はラインもしっかりできていたし、無失点に抑えられていたということもあったので、ラインを揃え切れなかったと思いました。
――前半はうまくプレーできていないように見て取れましたが
うまくいかなかったところが顔に出ていたみたいで、ベンチからも「笑って」と言われていたので、やり切ろうと思ってやりました。
――「I play for 日本一」の目標は達成されましたね
書いた時にありきたりすぎるなと思ったんですけど、やはり日本一に尽きるなと。それがしっかり達成できて感無量です。
――ア女として最後の試合でしたが4年間を振り返って
出られない時が多かったですけど、苦しいと思ったことは全然ないし、1年1年充実していたということ。4年目は必死だったし、ほんとにこの瞬間のためにやってきたというのを優勝した瞬間に感じました。
――同期のみんなに一言
大好きだし、ほんとにありがとうって(笑)。みんなまた遊んでねって(笑)。
――後輩に残したい言葉は
とりあえず4年間必死でサッカーをやってきて、ほんとにサッカーしかやってきていないと感じる4年間だったんですけど、ほんとに後悔していないですし、この4年間は本当に楽しかったので、必死に頑張ってほしいです。
――優勝して楽しい旅行ができますね
そうですね(笑)。インカレの事しか考えていなかったので、切り替えて旅行の事を考えようと思います。
――これからこのア女の経験をどう生かしていきたいですか
高い目標を持ってそこにどう向かっていくのもというのを結構特にこの1年間考えてやったので、そういうことは社会に出ても役に立つと思うので、頑張っていきたいです(笑)。
MF正野可菜子(社4=兵庫・日ノ本学園)
――優勝おめでとうございます!いまのお気持ちをお聞かせください
率直にうれしいです。
――正野選手にとっては1年生のとき以来の決勝進出となりましたが
1年のときは優勝まであと一歩のところで負けてしまったのがすごく悔しくて。でも2、3年ではそこまで行くことができなかったので、今回はここまできたし、みんなで笑って終わりたいという気持ちが強かったのですごく良かったと思います。
――前半はベンチからのスタートとなりましたがどのような思いで試合をご覧になっていましたか
仲間を信じるというか、やってくれるだろうなということはすごく感じていました。自分にチャンスが回ってくればやってやろうという気持ちがありました。
――後半にそのチャンスが回ってきましたが、試合に入る上で意識していたことはありますか
点を決めたいという意識はあったのですが、そこまでのプレーができなかったので、そこは次の機会に頑張りたいと思います。
――後半は序盤に失点し、同点となってしまいましたが
失点しないというのが一番良かったと思うのですが、失点しても、ことしのチーム的に焦りはなくて、負ける気はしなかったです。なんとかなるかなという気持ちがあった中で朱里(FW河野朱里、スポ1=静岡・藤枝順心)が決めてくれたので、すごく良かったです。
――負ける気がしなかったというのは今大会などで厳しい戦いを乗り越えてきたからですか
そうですね。ことしのチームは粘り強く戦えていたので、そこで焦りが出ずにみんなで戦えたのかなと思います。
――正野選手は攻撃面だけでなく、スライディングでボールを奪うなどアグレッシブな守備も見られましたが
攻撃だけというわけにもいかないので、みんなで守ってみんなで攻めるという意識でやっていました。攻撃にそんなに自分自身が役に立てなかったので、何かで役に立てたら良いなと思っていました。
――2ー1で試合終了のホイッスルが鳴りましたが、その瞬間はどのようなお気持ちでしたか
うれしかったんですけど、あまり実感がなかったです。
――涙している選手も多くいらっしゃいましたが
そうですね。終わっちゃったのかなという感じですかね。
――試合終了してどなたと一番最初に言葉を交わされましたか
智かな。智の周りに、わーっていっぱいいたので、そこにちょんと行きました(笑)。
――正野選手にとっては最後のインカレですが、優勝というかたちで終えることができましたね
このような結果で終われたことはすごくありがたいです。自分自身のプレーには納得がいっていないので、それは次の進路で果たしたいと思います。
――今回優勝できたチームの勝因は何だと思いますか
チームが団結できたというか、みんなで戦えたというところだと思います。みんながみんなのために戦ってくれたというのはすごく伝わってきました。
――チャンピオンTシャツを着たお気持ちはいかがでしたか
すごくうれしかったです。あれは、きのうから手作りしてくれていたらしくて。昨日の夕方から佑美(MG高野佑美、スポ1=東京学芸大国際中教校)とかは朝までやってくれて、そのためにも絶対に勝って着なくちゃいけないなと思っていたので良かったです。
――これで学生生活最後の大会が終わってしまいましたが、4年間を振り返っていかがですか
早かったですね。でも楽しかったです。
――チームのみなさんに伝えたい思いはありますか
ありがとうとしか言えなくて…。感謝しかないです。
MF中村みづき(スポ2=浦和レッズレディース)
――優勝おめでとうございます!いまのお気持ちはいかがですか
うれしいですし、ちゃんと日本一を取ることができてよかったという思いです。ただ、まだ実感がないので、あしたになればそのあたりも湧いてくるのではないかなと思います(笑)。
――試合内容を振り返っていかがですか
立ち上がりを悪くしたくなかったので、失点なくいくことを心がけていました。前半はそれをしっかり実行できましたし、先制もできたことで、後半も追加点を狙っていこうという気持ちになりました。ただ、後半の立ち上がりにまたいつも通りの課題を突きつけられてしまったというか、同点にされてしまったのですが、それでも焦ることがないのがことしのチームですし、とにかく全員が焦ることなく、自分たちのサッカーをすることができたと思います。勝ち越し点も奪えたことで、より落ち着いてプレーできました。
――では、後半立ち上がりの押し込まれた時間帯も焦りはなかったのですね
そうですね。相手が前がかりに来ていて、それに対応しきれなくて失点しまったのですが、準決勝の時と比べて、緊張感は保ちつつも焦りはなかったと思います。
――ボール支配率で相手を上回っていた中で、セットプレーから勝ち越し点を奪いました。選手の皆さんはピッチ上で、もみくちゃになって喜びを爆発させていましたね
私はそれに少し出遅れてしまったんですよね(笑)。場面としては、どっちが2点目を取るかわからない状況だったのですが、それを自分たちが取ることができて、ゲームを大きく動かすことができたと思います。
――きょうは90分間攻守にわたってかなり広い範囲を走っていたという印象ですが、ご自身のプレーに関してはいかがですか
めっちゃきつかったですね(笑)。攻撃面でなかなか貢献できなかったのですが、とりあえずハードワークだけはしっかりやろうという気持ちでプレーしました。
――今季は今大会以外にも数多くのタイトルを獲得されました。これを達成できた要因は何だと思いますか
やはり日テレ・ベレーザと対戦できたことが大きかったと思います。レベルの高いサッカーを同じピッチで体感できたことは、全員にとってもすごく大きな財産になったと思いますし、実際その後の練習への意識なども変わったと思います。
――4年生にとってはこれが最後の試合となりました。どういった思いですか
私は1年間しか一緒にプレーをすることができなかったのですが、それでもすごく充実した1年間を過ごさせていただいて、それはみんなが感じていることですし、だからこそ、この試合にも強い思いで臨めたと思います。ただ、その尊敬する4年生がいなくなったところからどうやってまたチームを作っていくかということが、今後の大きな課題だと思います。
――最後に来シーズンへ向けての意気込みをお願いします
自分としてはア女2年目ということになるのですが、学年は3年生になりますし、そういった意味でもチームを引っ張っていくという視点を持ってやっていくということと、個人的には今季は得点が少なかったので、もっと得点に対して貪欲にプレーしたいと思います。
MF熊谷汐華(スポ1=東京・十文字)
――優勝おめでとうございます!いまの率直なお気持ちは
いやもう、本当にうれしいの一言です(笑)。
――試合内容を振り返っていかがですか
試合を通して本当に落ち着いた時間がないというか、バタバタした展開になってしまったのですが、最終的に勝つことができてよかったです。
――ご自身のプレーに関してはいかがですか
自分としては、いつも以上に積極的に仕掛けていくことを心がけてプレーしました。自分が潰れることによって、周りの選手が生きたりもしていたので、それに関してはよかったかなと思います。
――優勝を決めた瞬間はどんな気持ちでしたか
自分はいままで日本一という経験がなかったので、優勝した瞬間は本当に本当にうれしかったです。
――今季は今大会も含めて数多くのタイトルを獲得されましたが、それを達成できた要因は何だと思いますか
1年間通して余裕で勝てたという試合はなくて、どれも粘り強く戦って、全員で乗り越えてきたという感じですし、その粘り強さが今季は本当に大きかったと思います。
――熊谷選手は1年生ながらチームの主力として大活躍されましたが、今季を振り返っていかがですか
最初は思ったようなプレーができなくて、なかなかうまくいかない時期もあったのですが、最終的にこうして4年生のために、そして優勝のために貢献できてよかったです。
――その4年生はこの試合で引退となります。どういった思いですか
4年生は本当に偉大で、自分たちの目標ですし、なんていうか、本当にすごすぎるので、その4年生を越えられるように頑張りたいです。
――最後に来季への意気込みをお願いします
4年生が抜けてしまうことは心細いですが、それに負けないぐらいもっと頑張らないといけないと思いますし、ことし以上の成績を残したいと思います。
FW河野朱里(スポ1=静岡・藤枝順心)
――優勝おめでとうございます!いまのお気持ちは
まだ実感がないんですけど、優勝することができて本当にうれしいです!
――トロフィーを掲げたりは
トロフィー持ってないです!一回だけ可菜子さん(MF正野可菜子、社4=兵庫・日ノ本学園)から賞状を持たされて、それで写真を撮りました(笑)。
――金メダルも首に掛けることができました
金メダルを獲るのが中学生の時以来だったんですけど、なんかメダルってこんな感じなんだ、って思いました。
――それは思ってたより軽かったとかですか
いや軽くはないんですけど、裏に書いてある「優勝」の文字とかもかっこよくないというか、全体的に可愛い感じでした(笑)。でもうれしかったです。
――この決勝の舞台で2得点を挙げる活躍でしたが、ご自身の出来は
得点できたのはよかったんですけど、ほかの場面でパスミスだったり細かなミスがあったので、そういうところがもう少し修正できたらよかったなと思います。
――準決勝が終わった後は「決勝に向けて緊張している」とコメントされていましたが、当日を迎えてはいかがでしたか
試合の前はやっぱり緊張していて無理やり笑っている感じだったんですけど、試合が始まったらリラックスして楽しめました。
――きょうの1得点目は相手GKのこぼれ球を蹴り込むか