【連載】インカレ直前特集『追求』 第3回 GK山田紅葉×DF菅原靖巴×DF渡部那月

ア式蹴球女子

 第3回目となる今回は、これまでの数々の勝利を支えてきた守備陣の3人。ピッチに響き渡る鼓舞、ナイスセービングでピンチの芽を摘むGK山田紅葉(スポ3=東京・十文字)、安定感ある守備が光るDF菅原靖巴(スポ2=浦和レッズレディースユース)、最下級生ながらにスタメンの座をものにしたDF渡部那月(社1=兵庫・日ノ本学園)だ。笑いを交えつつ、これまでの今季について振り返った。その先に見える全日本大学女子選手権(インカレ)への思いとは。

※この取材は12月5日に行われたものです。

「気持ちをしっかりとプレーで表せたのが勝利につながった」(菅原)

仕事をまっとうしてきた菅原

――今シーズン初の優勝を獲得した皇后杯全日本女子選手権(皇后杯)関東予選を振り返って

菅原 昨年関東予選で負けてしまってことしは皇后杯には出たいなという気持ちがあったので、結果的に優勝まで行けたのはすごく良かったなと思います。

山田紅 チーム全体として日本一を掲げていたので、いま言ってくれたようにきょねん本戦に行っていない悔しさもありますし、ことし絶対に行くぞという思いがありました。あまり先を見ずに目の前の一戦一戦を戦っていくんだという気持ちで行った結果、優勝というタイトルが獲れたのではないかなと思います。

渡部 自分はワセダに入って1年目なのですが、高校のときも皇后杯に出場していて、それまでは関西予選をずっと戦っていました。初めて関東のチームと皇后杯の予選を戦うとなって、関西とは違う雰囲気で少しやりにくかった部分はあったのですが、きょねんワセダが本戦に出られていないと聞いていたので、ことしは出られたらいいなと思っていました。決勝戦は浦和レッズレディースユースでしたが、前期の関東リーグ(関東女子リーグ戦)では負けていたので絶対に負けたくないなと思っていて、そこに勝って優勝できたのはすごく大きかったかなと思います。

――続いて、関東大学女子リーグ戦(関カレ)でも優勝を果たしたと思いますが、やはり皇后杯予選での優勝がチームを勢いづけたのでしょうか

渡部 それはあったと思います。

山田紅 そうですね。全く大会的には別物ですが、勢いはついたと思います。また、チーム自体の自信もついたのかなと思います。

――劇的な流れで最終節の日体大戦を迎え勝利しましたが、その試合を振り返っていかがですか

渡部 日体大戦は勝ったら優勝という感じだったので、負けるわけにはいかなかったし、いままでやってきて積み重ねてきたものをしっかり出せれば勝てるかなと思っていました。それで無失点で勝てたことが一番良かったなと思います。

――山田紅選手はいかがですか

山田紅 自分が最終節の一個前の順大戦でミスをしてしまって勝てた試合を引き分けにしてしまったんですよ。正直そのときに終わったと思ったんです。これでタイトルが獲れなくなったと思って。みんなもそう思って泣いていた人も何人かいました。

――順大戦が終わったときに泣いていた選手がいたのですね

山田紅 そうです。引き分けになってしまったのでこれで終わったと思っていたのですが、調べてみたら勝てば優勝できると分かったんです。これで取り返すチャンスができたから、その1試合に懸けて4年生のためにも絶対に貢献しようと思って最終節の優勝決定戦に臨みました。日体大にはきょねん負けていて特別な思いのある相手だったので、そういった意味でもチームのために絶対死ぬ気で守るんだという思いで戦いました。

――菅原選手はいかがですか

菅原 チーム全体として日体大戦に懸ける思いが強かったのでやはりプレーにも強い気持ちも入っていました。昨年は日体戦の最終節に引き分け以上で勝てるというところで負けてしまったので、そういう意味でことしは真逆の立場で挑むことになりました。引き分け以上で優勝とかではなく、勝てばワセダが優勝という条件だったのですが、勝たなければならないという状況の方が勢いや気持ちの入り方が全然違うと思うので、気持ちをしっかりとプレーで表せたのが勝利につながったのかなと思います。

――日体大戦の前は気持ち的にいかがでしたか

渡部 絶対に勝つというイメージしかなかったので、負けるイメージはなかったです。

――勝たなければいけないという緊張はなかったですか

山田紅 まあ緊張はする(笑)。

渡部 若干ね(笑)。

山田紅 でも試合はいつ入っても緊張する。それで終わった瞬間に「良かった~!」ってなる(笑)。

渡部 ディフェンスだとなおさらです。

山田紅 そうそう!守備陣は点を取られずに終われた試合は「良かった~」ってなると思います。

菅原 どんなにリードしていてもね(笑)。

渡部 勝った試合でも1失点でもすれば反省(笑)。

菅原 改善していかないと次につなげられないからね。

――春から戦ってきた関東リーグもようやく優勝が決まりましたが振り返っていかがですか

菅原 関東リーグはシーズンの初めから始まって、間に他の大会を戦いながら、長い期間戦ってきた大会です。現在後期第6節までやってあと1節を残しているのですが、6節で勝ったら優勝ということだったのでそこは勝って優勝を決めたいというのがありました。浦和レッズレディースユースには今シーズン1勝1敗で前期の関東リーグでは負けてしまっていたので、絶対に負けられないなというか勝つしかないっていう気持ちで臨んでいました。結果として関東リーグ7連覇達成ということもうれしいのですが、今シーズン1勝1敗となっていた相手に対して勝って優勝を決めることができたのが良かったなと思います。

渡部 一緒になってしまうのですが、一番最初の公式戦というのが関東リーグだったのですが、前期でやったときと後期でやったときでは全然相手チームのまとまりやサッカーの仕方も違いました。前期はお互いチーム作りの最中でまだまだな部分があるのですが、後期になるとだんだんチームが出来上がってくるので、お互いに難しい試合になりました。ワセダもワセダで1年間しっかり夏合宿とかいろんなことをして成長した結果、前期で負けたレッズに勝って終われたのが良かったかなと思います。

山田紅 前節を振り返ったときに失点が多かったので、後期では失点もありましたが少し抑えて改善できたのではないかなと思っています。そこが自分たちの欠点でもあったので、そういった意味で前期あっての後期の結果なのかなと思います。まだまだな部分はあるのですが、チーム全体で課題に取り組むということを練習からできていたと思います。特に夏合宿では守備に関して徹底的にやったので、そこから自分たちの失点の数が減ったのも事実ですし、夏合宿をきっかけにチームの雰囲気を良いものになってきたので課題の克服についてもそこから変わっていったのではないかなと思います。それが結果的に皇后杯予選や関カレにもつながっていて、そういった部分ではリーグ前期は大きなものを得ることができたのではないかなと思います。

――それを後期につなげられたということですか

山田紅 そうですね。でもまだ1節残っているので、そこを自分たちがどんな状況であっても勝ち切るというのが大切なことだと思うので、最後まで気を抜かずにやっていかなければいけないなと思います。

――ここからはお一人ずつに質問をしたいと思います。渡部選手は今季ルーキーながらもスタメンとして試合に出場していましたが、どのような思いで挑んでいましたか

渡部 最初の方はまだワセダのサッカーをまだまだ分かっていなかったのですが、高校と違って対戦する相手もとてもレベルの高いチームですし、高校時代は右サイドをやっていたのですが、大学に入ってからはずっと左サイドで、慣れない部分もあったのですが、周りの先輩が声を掛けてくれたり、いろいろアドバイスをしてくれたりして初めてピッチに立ったときも思いっ切り自分のプレーができました。ワセダのチームに入ってすごく良かったなと自分でも思います。

――続いて菅原選手にお伺いします。今シーズンは途中交代で出場する機会も多かったと思いますが、ご自身でチームとして求められていることは何だと思いますか

菅原 ディフェンスなので、途中交代で入ると失点してはいけないという気持ちが強いので緊張したりするんです。でも、そつなくこなすと言いますか、何もなく終わるのが一番なので、入ったときに自分が考えられる最善の策をしたいなと考えていつも取り組んでいます。途中から入るとどうしてもマークの受け渡しなどが相手によって違うのでそこで戸惑ってしまうのですが頑張ってやっています。

――守備での交代はやはり難しいのですか

山田紅 プレッシャーだよね、バックラインの交代は(笑)。

菅原 プレッシャーですね(笑)。

山田紅 周りも緊張するしね(笑)。

菅原 終盤になるにつれてプレッシャーが大きくなるので(笑)。

山田紅 それな。交代するなら早めに交代してって感じだよね(笑)。

一同 (笑)。

渡部 試合ギリギリで交代してバランス崩れることもあるので(笑)。

山田紅 でも、やっちゃん(菅原)はそつなくこなすので。

渡部 最初からいたみたいに(笑)。

山田紅 そうそう。「え?いましたよ!」みたいな感じでスッとチームに溶け込む柔軟性があります(笑)。

菅原 目指すべきはそこ(笑)。最初からいたかのようにプレーできるのが一番ですね!

――続いて山田紅選手への質問です。山田紅選手は関カレあたりからスタメンになりましたが、ピッチでプレーしてみていかがでしょうか

山田紅 リーグ前期は1試合も出られずに終わってしまったのでいつ出てもやれる準備と、もっとこうしたいっていう気持ちを常に持っておかなければいけないなと前期で思っていました。ピッチ外でも貢献できることなど自分なりに探していて、それが分析だったり、コーチングだったりしたのですが、それがいまに生かせているのは大きいです。スタメンになれたのはピッチに立ったときに自分の得意なシチュエーションが多く出たというのもあるのですが、決定的なシーンを止められたときにストロングポイントが出てくれたというのがあります。それも結構運が良かったと思うのですが、その結果後半の方は試合に出させてもらいました。でもさっきも言ったようにゲームに対しての緊張感はいまだに消えなくて、いつミスしてもおかしくないと自分の中では思っているので、常に安定したプレーをしようという思いは最初からいまでも変わらない気持ちではあります。

「ちまたでハイビスカスがちょっとしたブームに」(山田紅)

学年のカベを感じさせない3人

――渡部選手は内田篤人選手が好きと最初の取材のときにお伺いしたのですが、それがサッカーを始めたきっかけなのですか

渡部 いや、小さいころから鹿島アントラーズが好きで、それで初めて試合を見に行って印象に残ったのがウッチーだったっていう。

山田紅 えー、顔じゃないの(笑)?

渡部 全然日本代表とか入ってないころに試合を見て、そのときになんか印象に残ったのでそこからもう好きになったというか。しかも同じポジションでもあったので、ウッチー好きだなと思っています(笑)。

山田紅 じゃあ、ミーハーじゃないぞ、と。

渡部 そう。代表に入ったから好きとかじゃない。代表に入る前から好きだったっていう。

山田紅 なるほどね。他の人と一緒にすんなよって(笑)。

渡部 ミーハーじゃないから(笑)。イケメンだから好きとかじゃなくて(笑)!

山田紅 顔じゃないんだ(笑)。

渡部 顔じゃない。でも、顔も好き(笑)。

山田紅 顔も好きなんかい(笑)!

一同 (笑)。

――山田紅選手と菅原選手は好きな選手はいますか

山田紅 やっぱりノイアーですよ!いままであまりW杯を観ていなかったんですが、ブラジル大会でいままでになくW杯を観たんですよ。そのときにめちゃくちゃはまって。いままでずっとアシックスだったのに、スパイクも感化されて変えてみたりとか(笑)。

渡部 え?アシックス?

山田紅 そうだよ。いまはナイキに変えて、生粋のナイキとか言ってるけど、つい最近までアシックスだったんだよ(笑)。まあ、そのW杯でノイアーとか観たりしていいなと思って。それぐらいですかね、ノイアーが好きな理由(笑)。好きな理由浅いな〜(笑)。

渡部 浅いね(笑)。

菅原 年数が違う(笑)。

山田紅 ミーハーだもん(笑)。

――菅原選手はいかがですか

菅原 そうですね、そんなに入れ込んで好きという選手はいないですね(笑)。

渡部 ぽいぽい(笑)。

菅原 本当に関係ないところで言うと、いとこのいとこが鹿島アントラーズの西大伍っていう選手で。

一同 えー!

菅原 だからいとこにすごく顔が似ていて(笑)。

山田紅 そうなの!?

菅原 だからハガキが来る。

山田紅 ハガキが来るの!?

渡部 えー!ほしい!それほしい!

山田紅 ・・・ちなみにその選手、知らない(笑)。

一同 えー(笑)!

渡部 すごく盛り上げてたのに(笑)。

菅原 山さん(山田紅)も知ってるかと思った(笑)。

渡部 一番知ってるみたいだった(笑)。

山田紅 すみません(笑)。お邪魔しました(笑)。

菅原 まあ、そういう意味で応援している選手ですね。

山田紅 ディフェンスの選手なの?

渡部 そう。サイトバック。

山田紅 へぇー、サイドバックなんだ。西大伍が好きなんじゃないの?

渡部 いや、好きだけど、ウッチーの方が好きだよっていう(笑)。

――最近ちまたではことしの流行語大賞が決まりましたが、ア女での流行語大賞は何でしょうか

渡部 ハイビスカスじゃん(笑)。(※山田紅選手が作った『ハイビスカス』という一発芸のこと)

山田紅 あー、あれね(笑)。しかもちょうどいるし!ハイビスカスの根源、なつ(渡部)なんですよ。

菅原 そうなんだ!

山田紅 ハイビスカスの根源を喋ってもいいですか。やっちゃん知らない?

菅原 それやってるのを見てた(笑)。

山田紅 ツイッターにあげたらお気に入り84までいっちゃって(笑)。ハイビスカスの一人歩きですよ(笑)。

渡部 「これ誰の芸人の元ネタ?」みたいにね(笑)。

山田紅 そうそう。ハイビスカスって検索しちゃう人もいて(笑)。自分の持ちネタなので検索しても出てこないんですけど(笑)。

――では、その起源を教えていただいてもよろしいですか

山田紅 はい、初ですよ。本邦初公開。ハイビスカス独占ですね(笑)。えっと、根源を言いますと、那月の着ていたウェアの柄が肩あたりにハイビスカスの絵がばーっと書いてあるウェアだったんですよ。そのウェアを見て「何その柄?」って聞いたら、那月が「ハイビスカスだよ」って答えて。そこで「いいね、そのハイビスカス(ハイビスカスとリズム良く言いながら、カメハメハのようなジェスチャーを上下を変えて2回作る)」ってやったのが始まりです(笑)。

渡部 そしたらジャンケンも出てきて(笑)。

山田紅 ジャンケンを派生させたのはやな(MF柳澤紗希、スポ1=浦和レッズレディースユース)。やながハイビスカスを発展させてジャンケンしようって言い出したんですよ。それでいきなりあいつがムービーを撮り始めて、「エンドレスハイビスカス」ってむちゃ振りしてきて。そのときアドリブで「ジャーンケーン、ハイビスカス。あーいこーでハイビスカス」ってやりました。ジャンケンしてないしエンドレスだしぜんぜん意味ないんですけどウケたっていう(笑)。それをツイッターで流したらブワーって広がりました(笑)。

――周りの反響はいかがでしたか

山田紅 反響はすごかったです。ア女でもはやったのですが、またでハイビスカスがちょっとしたブームになりました(笑)。すれ違うたびにハイビスカスやって、みたいな。でも、ハイビスカスを振るからにはエンドレスなので止めなきゃいけないんですよ(笑)!その人に止める義務があるんですよ。終わらないから笑って止めるだとか、「いつ終わんだよ!」っていうツッコミが入らなければ、ハイビスカスは終わらないのに、振るだけ振って「フフフフ」みたいな(笑)。いや、いつ止めてくれるのみたいな(笑)。だから振るからにはちゃんと止めてと言いたいです(笑)。

――止めるの方法としては何がありますか

山田紅 ツッコミか、爆笑かですね。それを広めてもらわないと(笑)。

――何かハマっていることや休日にしていることはありますか

菅原 移動時間が長いので電車の中で時間を潰すことが多いのですが、その間に漫画を読んだり、キャンディークラッシュソーダをやっています。

山田紅 まだやってるの?どれくらいいった?

菅原 400とか。

山田紅 すご!

菅原 どんどん極めていっちゃうんですよね。

山田紅 そうだね。常にダークホースだよね。がちゃさん(DF大島瑞稀、社4=宮城・常盤木学園)もすごいんだよね。

菅原 通学時間が長いとそうなるんですよね(笑)。

――渡部選手もゲームはしますか

渡部 摩也さん(MF山本摩也副将、スポ4=スフィーダ世田谷)と始めたのがねこあつめ。

山田紅 猫好きだもんね(笑)。

渡部 摩也さんといたらずっと語れるくらい猫が好きなんですよ。今度猫カフェ行きます(笑)。

――山田紅選手は休日をどのように過ごされますか

山田紅 家には2歳と0歳のいとこがいるんですが、その子たちとたわむれています。

渡部 良い休日。

山田紅 めちゃくちゃかわいい(笑)。

渡部 パパって言われない(笑)?

山田紅 言われない(笑)。

渡部 お兄ちゃんって言われる(笑)?

山田紅 いや、それもない(笑)。

「無失点だったら、あとは攻撃陣を信じてやれば勝てる」(渡部)

インカレへの思いを語る渡部

――インカレを前にしてチームの雰囲気は以前と変わりましたか

渡部 皇后杯のベレーザ(日テレ・ベレーザ)戦からレベルの違いを実感して。でもあんなチームになったら優勝できるのだろうな、自分たちもそういうサッカーをできたらいいなと思って、そのあとの練習とか少し意識が変わりました。いままでの自分たちはダメだったんだとその試合で思いましたね。

山田紅 確かに。最近はもうベレーザ戦に尽きるね。

菅原 ベレーザとの違いをリストアップしてこれが全部できたら勝てるんじゃないかってね。取り組み次第で全部できると監督(福島廣樹、昭45教卒)はおっしゃっているので。切り替えの速さなどは気持ち次第でできるからというのが練習への意識というのにつながってきて、そういう意味では練習の雰囲気まではいかないですが意識は変わったかなと思います。

――実際にハイレベルなものを体感できたのは大きかったですか

山田紅 そうですね。良いものを目の前で見たのでこれだけやればできるんだというように思いました。

――学びも多かったということですか

山田紅 はい。学べるところは盗もうと思いました。ていうか、試合終わった瞬間にその雰囲気出たよね。

渡部 屈辱とともに、あそこを目指そうってなりました。

山田紅 もう泣きながらね(笑)。

渡部 でもあそこまでいけばどこのチームにも勝てそうな気がするからね。

――インカレはいつもの大会と違うなというイメージはあるのですか

山田紅 そうですね。皇后杯とインカレは2大トップの大会ですし、日本一を決めるということでそれを目標にもしているので、大事な試合というのは間違いないかなと思います。

菅原 特にインカレは今シーズンラストの試合になるのですが、ことしの集大成になる大会でもあるので、やっぱりそこで良い結果を残せるか残せないかというのが今シーズンやってきた結果にもなると思うので、そういう意味では思い入れは強いです。また、4年生にとっては大学最後の大会なので。

渡部 そのチームとしてやるのも最後なので日本一になりたいです。

――渡部選手は初めてのインカレとなりますが

渡部 多分高校のときとは全然違うのかなと思います。高校のときも全国とかの大会に出ていて優勝したのですが、大学に入って自分は1年で上は4年までいて本当に体格の差など違ってくるので簡単には優勝できないなと思っています。でも、このチームで優勝したいという思いがあるので、頑張りたいです。

――最後にインカレへの意気込みをお願いします

渡部 ディフェンスとしては無失点が目標です。無失点だったらあとは攻撃陣を信じてやれば勝てるのでそれを目標にやっていきたいです。

菅原 昨年、悔しい気持ちを味わったので、そういう意味ではことし絶対に雪辱を果たしたいと思います。また、トーナメントなので優勝だけを見過ぎて足もとをすくわれないように一戦一戦大事に戦っていって結果的に優勝できたらいいなと思います。

山田紅 きょねんの反省は足もとをすくわれたというのが大きいと思うので、やす(菅原)も言ってくれたように目の前の試合を必ず勝つという思いで一戦一戦を大事にするということに尽きるのではないかなと思います。自分たちは守備陣なのですが、失点しなければ負けることはないので、常に安定したプレーでチームを支えていきたいなと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 松本理沙)

インカレへの意気込みをハイビスカスポーズで飾っていただきました!

◆山田紅葉(やまだ・くれは)(※写真中央)

1994年(平6)11月15日生まれ。身長165センチ。東京・十文字高出身。スポーツ科学部3年。ア女の流行語『ハイビスカス』の生みの親である山田紅選手。対談中も常に場を盛り上げてくださり、笑顔の絶えないインタビューとなりました。インカレもハイビスカスのような満開の笑顔で終われるような結果を残してほしいですね!

◆菅原靖巴(すがわら・やすは)(※写真左)

1995年(平7)6月11日生まれ。身長152センチ。前所属・浦和レッズレディースユース。スポーツ科学部2年。通学という隙間時間をスマホゲームで埋めている菅原選手はピッチのスペースを埋めるのもお手のもの。いち早くピンチを察知し、ア女の堅守を支えてくれています!インカレでもそのひたむきなプレーに注目です!

◆渡部那月(わたなべ・なつき)(※写真右)

1996年(平8)8月7日生まれ。身長160センチ。兵庫・日ノ本学園出身。社会科学部1年。取材当日に行われた野球部との合同優勝パレードで見知らぬおじさんに「野球の応援か?がんばれ!」と言われた渡部選手。ア女の認知度が低いことを痛感したそう。ア女の強さを知ってもらうためにも日本一を獲得したいですね!