またも悔しさ残る引き分けで、決着つかず

ア式蹴球女子

 ことしも勝負の行方はお預けに――。意地とプライドがぶつかり合う早慶女子サッカー定期戦(早慶サッカー)。昨年、スコアレスドローの苦汁をなめただけに、ことしに懸けた思いは強かった。しかし試合は思わぬ方向へ。前半にセットプレーからの先制点を許し、追いかけるかたちで迎えた後半。MF正野可菜子(社4=兵庫・日ノ本学園)が同点弾を放つと、テンポ良いボール運びで追加点への兆しを見せる。だが、その1点までが遠かった。終始闘志をむき出して戦うも、1-1で試合終了のホイッスル。ことしも決着をつけることができぬまま伝統の一戦が幕を閉じた。

 宿敵・慶大は現在、関東女子リーグ戦(関東リーグ)2部に所属。関東リーグ2部では2位の座を手にしており、格下とはいえ侮れない相手である。5バックのフォーメーションを有する相手に、どのようなサイド攻撃を仕掛けるか、ワセダの真価が問われた今大会。試合は序盤からワセダペースで繰り広げられる。時折わずかなズレからパスミスをすると、ドリブル突破を仕掛けられ自陣を脅かされてしまう。CKを与えた19分、ゴール前に全員守備への意識で身を投じるが、こぼれ球を押し込まれ先制点を奪われるまさかの展開に、チームに暗雲が立ち込めた。ワセダの苦手とする引きのプレーを講じられる中、ロングパスを交えたワイドな展開を繰り広げるなど、多様な技術を用いて逆襲を図ろうとする。しかし、「ただボールを回してしまった」(MF山本摩也副将、スポ4=スフィーダ世田谷)と振り返るように、単調なプレーで肝心なシュートにまでつなげることができない。何とかして食らい付きたい、その一心で前半を折り返した。

セットプレーからの失点を喫し、試合は追いかける展開に

 気持ちを入れ替え挑んだ後半。52分にMF熊谷汐華(スポ1=東京・十文字)が放ったシュートのこぼれ球に好反応を示したMF中村みづき(スポ2=浦和レッズレディース)がネットを揺らす。しかしこれは惜しくもオフサイド判定。ここからワセダが攻撃の足を止めることはなかった。迎えた56分には右クロスを上げた山本から、熊谷汐がボールを一度下げたところを正野がすかさずゴールに押し込む。誰もが懇願した同点弾により、さらに選手たちの動きは軽さを増した。73分には熊谷汐から受けた中村がシュートを放ち、ゴール左にそれるも猛攻は止まることを知らない。対する慶大の勢いは落ち、積極的なプレスで相手陣へ攻め込むワセダ。熊谷汐が起点となったゴールへの気迫あふれるプレーで終盤にかけて追い込みをかける。「絶対に勝ちたい」。(MF松川智主将、スポ4=大阪桐蔭)だが、再び枠内にボールを収めることができぬまま時間切れを告げる笛だけがピッチに鳴り響いた。

同点弾を決め、大会MVPに選出された正野

 「この試合の悔しさをずっと忘れない」(GK河邊花観、スポ4=宮城・常盤木学園)と各々が遺憾を口にしたワセダ。昨年も引き分けと無念を味わっただけに思い残しは大きいことだろう。しかし、「来年は絶対に結果を出したい」(中村)と悔しさ交じりに語った選手の瞳は、すでに前を見据えていた。2年間の屈辱を晴らすべく、来季こそは最高の瞬間を演出すること間違いなし。大学女子サッカー界の名門というプライドを胸に、苦境を乗り越え、大きく飛躍する絶好のチャンスだ。

(記事 渡部歩美、写真 豊田光司、松本理沙、進藤翔太)

スターティングメンバー

結果
第14回早慶女子サッカー定期戦
早大 0-1
1-0
慶大
【得点者】(早)56正野、(慶)19堀井
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 河邊花観 スポ4 宮城・常盤木学園
DF 堀口佳織 スポ4 千葉・幕張総合
DF 大島瑞稀 社4 宮城・常盤木学園
DF 34 三浦紗津紀 スポ1 浦和レッズレディースユース
DF 24 渡部那月 社1 兵庫・日ノ本学園
MF 山本摩也 スポ4 スフィーダ世田谷
MF →56分 三田村桃子 スポ2 宮城・常盤木学園
MF 6◎ 松川智 スポ4 大阪桐蔭
MF →76分 安部由希子 スポ1 宮城・聖和学園
MF 10 正野可菜子 社4 兵庫・日ノ本学園
MF 15 中村みづき スポ2 浦和レッズレディース
MF 30 熊谷汐華 スポ1 東京・十文字
FW 31 河野朱里 スポ1 静岡・藤枝順心
◎はゲームキャプテン
監督は福島廣樹(昭45教卒)
コメント

MF松川智主将(スポ4=大阪桐蔭)

――まず昨年と同様にドローという結果に終わってしまいましたが

やっぱりきょねんも引き分けだったのでことしこそは、という思いだったので残念という気持ちです。

――4年目の早慶戦となりましたが実際に試合に入ってみて

ワセダの友達とかも結構応援に駆けつけてくれるということで、ことしの早慶戦は勝ちたかったのですが、実際にプレーしてみると慶大も固いDFをしてきて、そこを打開できなかったのは実力不足を感じました。

――前半、ボール保持率が高かった中で時折ドリブルで仕掛けられてピンチを迎えました

やっぱりボールを保持していたのはワセダだと思いますが、その中で仕掛けのパスやくさびに入れるパスはなかなか入れられませんでした。シュートも前半はなかなか打つことができなくて、シュートを打つ意識を高めていかなくてはならないと思います。

――相手のDFの印象はいかがでしたか

スカウティングとかもしてくれてたので、5バックということはある程度わかっていたのですが、サイドを使うことがなかなかできなくて5バックに対しての攻撃の仕方がまだまだ甘かったのかなと感じました。

――セットプレーからの失点シーンを振り返っていかがですか

あの時間帯も集中しなくてはいけないところだと思って。ちょっと攻め込まれる時間帯になっていたので、大きく展開をすることができたらよかったのかなと思います。

――後半、得点を取ってからは選手の動きが軽くなったように見えましたが

シュートを決めてからは慶大も結構ミスとかも増えてきたので、それに対してワセダのプレーができたのかなと思います。最後の最後で慶大にはじかれることが多くて、なかなか点が取れなかったと思います。

――追加点への意識は

慶大には勝ちたいと思いが全員強かったので、追加点は本当に欲しかったのですが、なかなか遠くて。惜しい場面も後半多くて、積極的にゴールを狙うことはみんなできていたと思うのですが、前半からもっとできていたらよかったのかなと思います。

――週末には関東女子リーグ戦(関東リーグ)となりますがそちらへの意気込みをお願いします

次の相手はジェフ千葉レディースユースということなのですが、きょうの早慶戦で負けた悔しさが大きいのでまずは無失点というところから意識をしていきたいです。そこからどのように攻撃につなげるところをもっと強化していかなくてはならないかなと思います。それからシュート数を増やしていきたいです。

MF山本摩也副将(スポ4=スフィーダ世田谷)

――きょうはどのようなお気持ちで試合に臨みましたか

早慶戦ということで、技術云々よりは気持ちで勝負だなと思って、その気持ちの部分を全面に出してやりました。

――結果についてどうお考えでしたか

引き分けという結果は全然いいと思わないし、勝ち以外はいいとは思わないです。ただ、先制点取られた後に追いつけたので、そこはよかったなって思います。

――慶大は守備に枚数をかけてカウンターを狙う戦法でしたが、やりにくさなどはありましたか

引いてくるのは分かっていたことなので、やりにくさっていうか、自分たちがどんなサッカーをするかっていう部分で、ちょっと前半は蹴りすぎちゃったかなっていうのはありました。

――失点シーンを振り返って

CKにしてしまったのが悪くて、そこで自分が絡んでるのもそうだし、いらないミスでコーナーにさせてしまったので、自分の責任かなって思います。

――失点したときのお気持ちは

いらないCKだったので、嫌なムードの中で慶応に決められて、がくっとなったんですけど、まだ時間はあったのでそこは切り替えてやっていこうと思いました。

――ボール支配率はワセダの方が上でした

回せましたし、ずっとボールも持てて、そこの部分では想定内だったんですけど、ボールを持つのが目的になっていた時間帯もあったので、持っている中で引いてる相手をどう崩すかっていうのをゲームの中でもっと変えていかなければならなかったと思います。

――ハーフタイムではどのようなお話があったのですか

いま言ったように、回すだけでは全然ダメだ、きれいにではなく、泥臭くっていう話です。一点入ったらこっちのゲームになるのは分かっていたので、気合いを入れ直してやりました。

――得点シーンの振り返り

自分のミスで点取られたので、ちょっと前がかりでいって、クロスを決めてくれた可菜子(MF正野可菜子、社4=兵庫・日ノ本学園)には感謝しています。

――少し客席からは分かりずらいところだったので、細かい部分も教えていただいてもよろしいですか

あまり覚えていないんですけど、一回可菜子に預けて、そこから可菜子に再度縦でもらって、クロスを上げれば誰か中にいると思って、上げてああいうかたちでシュート打てて、あそこの前に攻撃参加していたことに大きな意味があったのかなと思います。

――得点を機にチームが活性化したように見えました

点を決めればもうこっちのゲームというかもう1点決めるだけだったので、チーム全体が気持ち的にもほっとしたと思うし、気持ちに余裕ができた分、逆にケイオーがぐっと下がっちゃったので。後は追加点を決めるだけっていうと気持ちがほっとしたのかなって思います。

――惜しいところまでいくものの最後精彩を欠いていた印象を受けました

もうちょっとシュートがあってもいいのかなって思うのと、ハーフタイムに言われた通りきれいにきれいにやろうとし過ぎたところもあったと思うので、もうちょっと強引に個でいったり、怖さのあるプレーをしていけばまた中が空いて、つなげたりっていうのがあるので、そこはワセダの課題かなと思います。

――ユニバーシアード女子代表の3名を欠いていましたが、やりにくさなどはありましたか

他のメンバーがユニバーシアード組と同じ役割もそうなんですけど、自分の色を出したり、代わりの選手だけで終わらないように、いない中で自分たちがどう成長していくかだったり、いないからこそもっともっと強くなるチャンスだと思うのでいないのは戦力的にきついですけど、それでどうこうっていう問題でもなくて、残されたメンバーでやれることをやれば結果はついてくると思います。

――次の試合に向けての意気込み

ユニバーシアードの3人がいない中で、残されたメンバーでどう戦っていくかだったり、みんな個人個人が感じていますし、誰が出ても同じサッカーで同じ強さで戦えるっていうのをすべきだし、絶対できると思うので、この引き分けっていうのは忘れて、関東リーグに切り替えて勝ちにいきたいと思います。

GK河邊花観(スポ4=宮城・常盤木学園)

――初めての早慶戦となったと思いますが

いつもと全然違くて、声とかも届かないし、きょう失点したのですが、自分自身あまりボールを触る機会がない中でできることがあまりなくて。ちょっと悔いが残る試合になりました。

――前半はボールを保持していた中で、時折ドリブルで攻められるシーンがありました

特に怖さはなかったのですが、DFの人も攻撃に意識が行っていた中でプレスとか甘くなっていたので、危ないなとは感じました。

――セットプレーからの失点シーンを振り返って

1本中1本決められたということで、GKとして何もできなかったなと思います。

――後半はピンチがなかったように思われましたが

ただ単に外を回しているだけだったのですが、結構中を使ったりして動くことで味方との距離感も良くなったので守備で攻められることがなかったのかなと思います。

――ドローという結果については

すごく悔しいです。あの失点がなければ、といまでも思いますしこれからもずっとこの悔しさを忘れないんじゃないかなと思っています。

――週末にはまた試合となりますがそちらに向けての意気込みをお願いします

次の相手は、関東リーグ前期で2点失点して苦戦したジェフ千葉レディースユースなので気持ち切り替えて次こそは無失点で勝てるように準備したいと思います。

DF大島瑞稀(社4=宮城・常盤木学園)

――最後の早慶戦でしたが、どのような意気込みで臨まれましたか

きょねん悔しい思いをしたので、ことしこそは勝って4年間の集大成にしたいと思って臨みました。

――結果は2年連続でドローとなりましたが

悔しいですね。きょねんは自分たちのサッカーができなかったということで悔しさがあったんですけど、ことしは良いサッカーができたと思いますし、90分間ずっと得点が入ると思っていたので、それでも勝ち切れなかったのが悔しいです。

――ワセダが圧倒的にボールを支配していましたが

前半はペースがつかめなくて低い位置でのボール回しになっていたと思うんですけど、後半に入って連動性も出てきたので、高い位置でのポゼッションからサイド展開ができていたので、最後の得点につなげられたらよかったと思います。

――セットプレーからの失点シーンを振り返っていかがですか

こぼれ球に反応できてはいたんですけど、最初から相手がフリーになってしまったことと、詰めた時にみんな飛んでしまったので、飛ばずにもう一歩寄せられたらよかったと思います。あとは、CKにならない守備ができたらもっとよかったと思います。

――カウンター攻撃を狙われる場面もありましたが守備の意識は

相手がカウンター攻撃をしてくると分かっていたので、しっかりDFラインでそのカバーをしていこうという話はしていました。

――リーグ戦を控えていますが、それに向けて意気込みをお願いします

気持ちを切り替えて、得点力を高めていければ勝てると思うので、精度を高めていきたいと思います。

DF堀口佳織(スポ4=千葉・幕張総合)

――きょねんは出られなかった早慶戦への思い

きょねんは運営に回っていて、たくさんの人に支えられてこの試合が行われているのだなと感じたので、きょうはその人たちの分も頑張ろうという気持ちで臨みました。

――引き分けという結果に終わりましたが

何もできなかったので、悔しいの一言ですね。

――ドリブルで仕掛けられる場面が多かったように思いましたが

リスクマネジメントが少し甘かったかなと思います。ボールに対してもう少し強く行ければよかったかなと思いますね。

――セットプレーからの失点については

試合にあたって、DFは無失点でいこうということをみんなで話していたので、セットプレーから失点してしまったことはやってしまってはいけないことだったかなと思います。次に向けてここは改善しなければならない箇所だなと感じました。

――0-1で前半を終えましたが、後半はどのような意識のもとで迎えましたか

失点はしてしまったのですが、自分たちのリズムでやれていたので、このままでいけば後半いけるだろうという気持ちで焦らずに臨みました。

――慶大の勢いが落ちていたように見えましたが

後半は自分たちのペースで良い感じでやっていけたと思います。可菜子の特典の前にも幾度かチャンスがあったと思うので、後半の流れはよかったと思います。

――ここで一区切りですが、後期に向けての意気込みをお願いします

日本一になるというのがチームの目標なので、もっともっとチームのレベル、個人のレベルを上げていく必要があると思います。個人的なことですが、ケガを治して、万全の状態で次戦に臨みたいと思っています。

MF正野可菜子(社4=兵庫・日ノ本学園)

――ラストイヤーで迎えた早慶戦いかがでしたか

やっぱり勝って終わりたい思いが一番あったのですが、引き分けてしまい悔しいです。

――前半はまさかの先制点を譲ってしまいましたがその失点シーンを振り返って

CKからの失点ということで、こぼれた球を抑える詰めの甘さが出ていました。そこのCKに持っていく前のプレーでもどこか改善できるところではあったと思います。これからまた開幕戦でも慶大と対戦するので、そこまでに改善できたら良いなと思います。

――相手はDFに厚みをかけている印象でしたが

最初はとてもやりづらさというか、どう崩せば良いかという戸惑いがありました。後半に入るにつれ、ワセダもやり方がわかってきたのかなと思いました。そこで点を決めきれないというところはこれからの課題になるのかなと思います。

――そのDFへの対応について話されたことは

単発な攻撃が所々多かったので、そこはもったいないという話でした。もっとパスをつなげれば崩せるということが挙がっていたので、どんどん積極的に顔を出していこうという話は出ました。

――ゴールへの姿勢が見える中、再三のチャンスを逃してしまいましたが

前半でもゴール数は少なくて、そこはもっと意識付けをしていかないといけない部分でもあります。後半は決められるところをもっと決めなければならないし、そういったことが結果に出てしまったと思います。

――正野選手自身は同点ゴールを決められましたが、振り返って

あれは良いところにボールが転がってきてくれたので、ラッキーでしたね。偶然です(笑)。

――見事、MVPを受賞されていましたが

MVPをもらったことはとてもありがたいことですが、結果としては勝ちきれませんでした。ワセダの勝ちに持っていけるプレーがもっともっと必要だと思うので、そこにこだわっていけたら良いなと思います。

――きょねんと同様にドローという結果で終わってしまいましたが

慶大もとても気合が入っていたので、絶対にこっちも負けないという姿勢で挑んだのですが、何が起こるか分からないことがあると思います。あとは成長するのみだと思います。

――今試合で関東リーグに生かせる課題は見つかりましたか

勝ちにこだわるということで、内容だけが良くても結果が付いて来なかったら意味が無いと思います。早慶戦ではそれが顕著に出ていたと思うので、決めるところは決めるなどゴールへの意欲を高めていけたら良いかなと思います。

MF中村みづき(スポ2=浦和レッズレディース)

――初めての早慶戦でしたが、どのようなお気持ちで試合に臨まれましたか

自分自身、試合に出られるようになったのが最近でしたから、それまで努力したものを全て出そうと思って、気持ちを高くして臨みました。

――早慶戦と普段の試合との違いは

大学の女子サッカーで、ここまでお客さんが入ることはなかなかありません。そのため皆緊張が高まってしまい、前半の入りは固かったと思います。

――前半はなかなか得点に結びつかない時間が続きましたが、振り返って

緊張していたのと、グラウンドがスリッピーで悪く、パスがずれたのが滑って、それを拾えないかたちが多々ありました。そういう意味では最後の最後まで攻撃のかたちを作れませんでした。それがリズムが悪かった原因かと思います。

――後半は固さもとれてきましたが、いかがでしたか

前半よりは後半も落ち着いていて、つなげていたと思います。しかし、リズムが良くてもシュートまで持っていけるかたちが少なかったです。

――引き分けという結果についてはどのように受け止めていらっしゃいますか

皆勝つつもりで臨みましたから、引き分けは悔しいです。絶対に来年はピッチに立って結果を出したいと思います。

――本日見つかったご自身の課題は

ボールをもらう位置が悪くて、自分がボールを受けたときに周りのサポートがいない位置で受けていることが多かったです。周りともっとコミュニケーションをとって、いい距離感を持って攻撃できたらいいと思います。

――今後へ向けて意気込みをお願いします。

今回はシュートを打てなかったので、シュートの意識を持って敵を切り崩していきたいと思います。

MF三田村桃子(スポ2=宮城・常盤木学園)

――初めての早慶戦でしたが、どのような意気込みで臨みましたか

出る前は緊張していましたが、ピッチに入ってからは周りの選手が頑張れと言ってくれて、結構リラックスしてそのあとはプレーすることができました。

――得点直後での交代でしたが、どのような思いでしたか

攻撃のチャンスを増やすために自分が良い場所に展開しようと考えてピッチに入りました。

――チームからはどのようなことを期待されていると感じましたか

相手の守りが結構遅くなっていたので、その段階で早めに裏へのボールを送ることなどが自分の役割だと思ってやっていました。

――セットプレーを任される機会が多かったですが

セットプレーに関してはワセダも強い選手がいるので、そこを狙って得点できるように、自分が合わせにいきました。

――最後のチャンスの場面でもCKを任されていましたが

絶対に決めてほしいという思いで蹴ったのですが、点にはつながらなくて、そこは悔しかったです。

――結果的に引き分けというかたちですが、どのように捉えていますか

4年生の分もあったので、悔しいのですが、それを無駄にしないように次は勝ちたいという気持ちです。

――来年の早慶戦ではどのようなプレーをしたいですか

ことし以上にもっとチームに貢献して、たくさん点を取って勝てるように頑張っていきます。

DF三浦紗津紀(スポ1=浦和レッズレディースユース)

――初めての早慶戦でしたが雰囲気などはいかがでしたか

いつもと違う緊張感を感じました。

――2年連続ドローという結果はどうお考えでしたか

やはり勝たなきゃいけない相手なので勝ちたかったですが、この一戦に懸ける慶大の思いを試合中にも感じて、その勢いにのまれてしまったかなと思います。

――ワセダのボールの所持率は高い一方カウンターから押されることもありました。そのとき守備として意識したことはなんですか

スピードのある選手が慶大にはいっぱいいると知っていたので、スピードを抑えてシュートまでいかれないというのをしっかり意識して注意していたので、シュート数はそんなになかったかなと思います。しかし失点の部分に関しては、CKになる前のプレーが中途半端だったかなと思うので、次はそういうのがないようにしたいです。

――3日後に控える関東リーグへの意気込みを教えてください

勝ちきれなかったという経験をこの後のいろいろな大会に生かせるようにしっかり反省して強くなりたいと思います。

DF渡部 那月 (社1=兵庫・日ノ本学園)

――初めての早慶戦となりましたが、どのような意気込みで挑みましたか

 たくさんの人がこれに向けて準備をしてくださるのでこの人たちの思いも受けて勝とうかなと思っていましたが、攻撃が上手くいかなくて。後半からは良い形がつくれたのですが、決めきれるプレーができたら良かったのかなと感じています。

――昨年と同じ引き分けという結果についてはいかがですか

ことしは絶対に勝とうとみんなで言っていたのですが、なかなか簡単には勝てませんでした。らいねんこそは勝てるようにチーム全体がレベルアップしていけたらいいと思います。

――CKから生まれた失点の場面を振り返って

きょうのピッチ的にはスリッピーだったので、打たれたときにGKにこぼれたのですが、CKでしっかりクリアできていれば良かったのかなと思います。

――全体的にワセダがボールを支配していたと感じましたが、勝利できなかった原因はどこだと感じていますか

前半のうちからもっとシュート数を増やしていければ良かったなと感じています。

――その点後半はシュート数が多かったですね

前半全然打てていなかったので、ハーフタイムに負けた状態だったので、点を取りに行くしかないということで、みんなでシュートへの意識は強くしました。

――早慶戦の独特な雰囲気というのもいつものプレーができなかった要因だったのですか

やっぱりこういう雰囲気の中でもいつも通りにできるようなチームがもっと上に行けるのかなと思います。インカレ(全日本女子大学選手権)などの舞台に立ったときでも、勝てるようなチームになっていけたらと思います。

――来年の早慶戦への意気込み

次は前半からシュートを打って1-0ではなく、点差を付けて勝ちたいと思います。

MF安部由希子(スポ1=宮城・聖和学園)

――初めての早慶戦いかがでしたか

他の試合とは違う独特の雰囲気があって、それはそれで楽しかったです。

――緊張はされましたか

緊張はしましたが、ベンチメンバーや監督が声を掛けてくれて、自分ができることを精一杯やろうと入りました。

――出場の際は何か指示されましたか

監督からは自分の長所を生かしたプレーである、縦に速いパスを入れてゴールを狙うようにと言われました。

――試合前のチームとしての目標は

この伝統ある早慶戦で勝利を収めようという意気込みで戦いました。

――雨の後のピッチの状態はいかがでしたか

雨でしたが、この素晴らしいグラウンドだったので気にすることなくやりやすかったです。

――MF堀井美月(慶大)がスピードもありキーマンになっているようでしたが

試合前にスカウティングをしていて、その時から注意しようとなっていたので予想通りでした。

――相手のDFについて

5というか6バックというか、とても厚みがありました。見ていても分かったと思いますが、うまくシュートエリアまでいけない部分が多かったなと思います。

――途中出場の時、自身の役割はなんだと考えましたか

時間がなかったので、ゴールに結びつくようなプレーであったり自身のシュートが求められていたと思います。シュートを打つことはできなかったので、そこは課題です。

――ドローで終えてしまいましたが、そのことについて

自分は1年生ということもあり、来年もあるのでこの借りを絶対に返したいと思います。

MF熊谷汐華(スポ1=東京・十文字)

――きょうの試合を振り返ってみていかがですか

先に相手に点を取られてしまって追いかける状態だったのですが、後半になって点を取ることができたので良かったです。でも、決めなければいけないところで決められなかったりして勝ち切れなかったのが悔しいです。

――初の早慶戦でしたがどんな意気込みで臨みましたか

初めての早慶戦で何も分からない状態だったのですが、本当に大事な試合だとは分かっていました。なので、4年生のために勝って少しでも貢献したいなという気持ちで臨みました。

――前半のセットプレーからの失点シーンを振り返ってみていかがですか

ごちゃごちゃしたシーンだと失点しやすい場面ではあるので、そこでいかに集中力を切らさずにしっかり守りきることができるかというのが大事だったと思います。しかし、その前半の気の緩んだ時間帯にセットプレーで失点してしまったのは大きかったと思います。

――前半はパスミスも多く目立っていました

雨だったので地面が滑りやすく、それに慣れていなかったのでそういうミスにつながってしまったのが多かったですね。

――後半は同点弾を入れた後は追加点を得られず苦しい場面が続きましたね

後半はリズムの良い攻めだったりとか、ボールを持ちながら縦に攻める動きがたくさんできていたと思います。ですがそこで点を取りきれなかったというのは、決め切る力というのがこれから必要だということだと思いました。

――慶大の印象はいかがでしたか

慶大の人たちから負けられないという意思が伝わってきました。自分たちもそうなのですが、お互いの気持ちがすごい出ていて良い試合になったと思います。

――ご自身の強みでもある突破力とドリブルは今試合で生かせましたか

前半はそんなにできてなかったのですが、後半は徐々にできたのかなと思います。もっと点に絡めていたら良かったです。

――最後に3日後に再び始まる関東リーグへの意気込みをお願いします

これで早慶戦が終わって、また関東リーグが始まるので気を引き締めて、新たに集中をし直して頑張ります。

FW河野朱里(スポ1=静岡・藤枝順心)

――初めての早慶戦ですがどのようなお気持ちで試合に臨まれましたか

早慶戦というと緊張してしまうと思ったので、ただの慶大との試合と思うようにしました。

――前半の立ち上がりは固かったようですが

応援もあって、普段とは違うピッチで、なかなかやりにくい相手のフォーメーションがありました。それが崩しづらく、自分たちのペースになかなか持っていけませんでした。

――前半、失点したときを振り返って

自分たちのミスでコーナーキックにしてしまい、その後も一度弾いたのですが、ツメがまくフリーで打たせてしまいました。そこはもっと詰めていくところだと思います。

――後半はシュートを打つ場面も見られましたが、いかがでしたか

ハーフタイムにコーチ方からアドバイスをいただき、自分たちもモチベーションが上がりました。後半は良いかたちで回せて、相手に何もさせなかったのでまだ前半より良かったと思います。

――引き分けという結果をどのように受け止めておられますか

2点ほど自分が決められる場面があって、チャンスがあったのに決め切れなかったことも、自分のせいでもあると思っています。1対1というスコアは、負けてもいないですが買ってもいないという微妙な結果で、リベンジしたいです。

――この試合で見つかったご自身の課題は

変則的なフォーメーションの相手に対して、試合中に自分たちでどのように改善策を立てるかという、コミュニケーションをとっていかないといけないと思いました。

――今後へ向けて意気込み

個人的にはFWとしてもっと点をとること、チームとしてはきょう出た課題を克服できるように毎日練習していきたいと思います。