逆転勝利も課題の残る内容に

ア式蹴球女子

 関東大学女子リーグ戦(関カレ)5連勝とし、目標である『全勝優勝』に向け視界良好なワセダ。第6節ではここまで9位と低迷する尚美学園大と対戦した。試合は開始からミスや相手のプレスでボールを奪われ先制される苦しい展開に。それでも後半同点に追いつくと、終了間際にFW権野貴子(スポ4=宮城・常盤木学園)が決め勝負あり。不安の残る試合内容ながらも、関カレ開幕からの連勝を『6』に伸ばすと同時に全日本大学選手権(インカレ)への出場権を獲得した。

 課題である立ち上がりを克服した前節(○4-0筑波大)から中2日、またしてもここ数試合の悪癖が顔をのぞかせた。高い位置からファーストディフェンスを始める相手に対しボールを前線へと運べないワセダ。開始早々の3分にいきなり最初のシュートを許すと、シンプルに裏を突いてくる攻撃に対処し切れず試合の主導権を握れない。すると22分、クロスの跳ね返りを叩き込まれ格下相手に先制を許してしまう。これでようやく目が覚めたのか、DF大島瑞稀(社3=宮城・常盤木学園)のサイド攻撃やMF正野可菜子(社3=兵庫・日ノ本学園)の個人技で反撃開始。CKも含め何度もゴール前にクロスを供給するが、フィニッシュの場面で精度を欠き前半をスコアレスで折り返した。

同点弾を決めた川原。関カレではチーム最多の6点目となった

 後半は打って変わってエンジイレブンが圧倒する展開となる。積極的に裏を狙うボール、途中出場のFW一原梓(社4=宮城・常盤木学園)のドリブル突破などを継続的に披露し、相手DFラインは徐々に後退。50分には右サイドでの崩しからFW川原奈央(スポ2=兵庫・日ノ本学園)がポストすれすれのシュートを放つなど、得点の予感がピッチに漂い始める。すると56分、再び右サイドを起点とするとルーズボールに反応した川原が反転から右足を一閃。ここまで全試合で得点している背番号『11』の一撃で試合を振り出しに戻した。こうなると試合は完全にワセダペースに。FWを一枚下げ守備に比重を置いた尚美学園大に対し、得意とする両翼から何度もチャンスをつくっていく。そして89分、ついにその攻撃が実を結んだ。再三狙い続けた左サイドの裏のスペースにパスが出ると、松川のセンタリングに飛び込んだのは権野。「入るしかないと思って飛び込んだ」というエースの一撃がネットを揺らし、ついに逆転に成功する。ロスタイムにはスローインからの決定的なシュートをGK三田一紗代副将(社4=京都精華女子)がファインセーブ。そのまま点差を守り切り、何とか勝ち点3を手にした。

試合終了間際に勝ち越し点を決め喜ぶ権野ら

 ハーフタイムを挟んで見事に修正し逆転勝利を収めたワセダ。だが、「全体を通してあまり良くない試合だった」(川原)と満足する気配はない。今節でも再び立ち上がりの入りを課題として残してしまった。インカレ、皇后杯全日本女子選手権での優勝を目指すならば、先制を許す展開はあってはならない。最大の目標に向け、まだまだ道のりは険しそうだ。

(記事 増山祐史、写真 橘高安津子、桝田大暉)

スターティングメンバ―

関東大学女子リーグ戦第6節
早大 0-1
2-0
尚美学園大
【得点者】(早)56川原、89権野 (尚)20織田
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 前所属 学部学年
GK 三田一紗代 京都精華女子 社4
DF 大島茉莉花 鹿児島・神村学園 スポ4
FW →45分 一原梓 宮城・常盤木学園 スポ4
DF ◎4 小野田莉子 宮城・常盤木学園 スポ4
DF 松原有沙 大阪・大商学園 スポ1
DF 12 大島瑞稀 宮城・常盤木学園 社3
MF →60分 山本摩也 スフィーダ世田谷 スポ3
DF 23 奥川千沙 静岡・藤枝順心 スポ1
MF 松川智 大阪桐蔭 スポ3
MF 高木ひかり 静岡・常葉学園橘 スポ3
MF →84分 高須咲帆 福井工大附属福井 スポ4
MF 10 正野可菜子 兵庫・日ノ本学園 社3
MF 権野貴子 宮城・常盤木学園 スポ4
FW 11 川原奈央 兵庫・日ノ本学園 スポ2
◎はゲームキャプテン
監督は福島廣樹(昭45教卒)
コメント

DF小野田莉子主将(スポ4=宮城・常盤木学園)

――きょうの試合を振り返って

相手がすごく蹴ってくる中で、最初はうまくボールを弾き飛ばせず流れが悪くなり失点してしまいました。前半は自分たちのサッカーがあまりできなかったと思うのですが、後半でうまく立て直して、2点決めて最終的に勝てたのは良かったと思います。

――きょうの勝利で全日本大学選手権(インカレ)出場が決まりました

あまり実感はないです。そこを目指しているわけではないので、まずは関東大学女子リーグ戦(関カレ)で優勝できる様にやっていきたいと思います。

――今季初対戦の尚美学園大でしたが

スカウティングはしていたのですが、それよりも蹴ってくるなと感じました。ディフェンスとしてはプレーしにくかったです。

――前半は自陣でボールを回される時間が多かったですが、後半はどの様に修正しましたか

前半は相手のプレスが前線からきていたのですが、後半はルーズになってきたので自分たちの回せる時間が増えてきました。また、ハイボールに対する意識は後半の方が持てたのではないでしょうか。

――後半はFW一原梓(スポ4=宮城・常盤木学園)選手を中心に裏をとる攻撃ができていたと思います。ハーフタイム中に攻撃に対する指示はありましたか

自分たちがボールを持ってサッカーできる時間が増えてくると思っていました。また、相手のCBなどヘディングに強い選手が多かったので、それを越えるボールを出していこうと話しました。

――きょうの反省も踏まえ、次節はどのように臨みますか

DFとして先制を許してしまったのは反省です。失点をせずしっかり守っていきたいと思います。立ち上がりという点ではまだ改善できていないと思うので、そこを改善して次は完封勝利をしたいです。

GK三田一紗代副将(社4=京都精華女子)

――逆転勝利を収めました。試合を終えた感想はいかがですか

素直にうれしい気持ちはあるんですけど、個人的には悔しい気持ちがあります。

――悔しい部分とは

失点と最後まで自分のプレーができなかったという悔しさです。

――前節から中2日での今節でしたが、チームに疲れはありましたか

筑波大戦は激しい試合をしていたので、みんなの体としてはしんどかったと思うんですけど、その分中2日でしっかり調整してこの試合に向かおうという気持ちはあったので、みんな頑張ってきたと思います。

――課題となっていた立ち上がりが後々に響いてしまったような印象ですか

今季というよりは関カレ(関東大学女子リーグ戦)が始まってから立ち上がりが良くなくて、その部分をしっかりやっていこうという意識はチーム全員が持ってやっていたんですけど、ファーストタッチであったりファーストボールへの対応があまり良くなかったので、そこはチーム全体でしっかりやっていかないといけない部分かなと思います。

――失点のシーンを振り返って

まず相手のFKに対してのカベをつくる時点で、コーチから(カベは)1枚で良かったということを言われましたがそこは自分の判断のミスでもありますし、そこからサイドに流れた時に迷ったんですけどしっかり取り切れなかったというのもまた1つのミスです。最後もDFが並んで固まってしまい、押し出す声も出せなかったので、そこが全部重なって失点になってしまったかなという感じです。

――攻撃面に関しては、前半はなかなかゴールに迫る場面がつくれませんでした

(尚美学園大は)1人に対してすごく枚数を掛けて守ってくるチームなので、その1人に対してのサポートが少なかったり、サイドを使ってのダイレクトや少ないタッチ数でのプレーができていなく崩し切ることができなかったと思います。

――1点ビハインドで前半を折り返し、ハーフタイムにはどのような指示がありましたか

とにかく後半は気持ちで絶対に負けない、絶対にシュートまでいくということで、そこはチームとして統一してやっていこうという風に話していました。細かいところも負けないように、少ないタッチ数でどんどん展開してやっていこうというのはありました。

――後半はポゼッションを高めていき、守備面でも危ない場面は減っていきました

前半よりかは少なかったかなと思うんですけど、相手は前に前に掛けてきていたのでそこで押し込まれて自分たちのクリアミスなどでピンチが続いてしまったと思います。ハイボールに対してもチーム内でしっかり統一していかないといけないなとは思います。

――関カレ開幕戦(○3-2国士舘大)と同じように前半をビハインドで折り返しても後半逆転するという試合になりました

1点ビハインドはすごく悔しかったし、みんなで勝ちたいと思っていました。(逆転できるというのは)チームとして成長している部分かなとは思います。

――今節の結果で全日本大学女子選手権(インカレ)への出場を決めました

まだまだ通過点かなと思います。

――次節は今季2戦2勝(○3―1、○3―0)の武蔵丘女子短大戦です

やり慣れている相手ではあるんですけど、怖い選手がいたり怖いチームではあるので、ここで気持ちを緩めずにしっかり勝ち切って、開幕から7連勝したいなと思います。

FW権野貴子(スポ4=宮城・常盤木学園)

――劇的なかたちとなりました

とりあえず勝てて良かったという気持ちです。

――試合立ち上がりは高い位置で奪われる場面がありましたが振り返って

立ち上がりはずっと相手を裏返すことができず、逆に相手がDFから蹴ってきて裏を狙ってきていたんですけど、それを蹴らせないような守備をしていかないといけないなと感じています。

――なかなかFWにいいかたちでボールが入らない印象を受けました

そうですね。相手が蹴ってくることに関してこっちも裏返そうとしていたんですけど、こっちも蹴り合いになっちゃいました。つなげる場面はつながないとこういうかたちになると痛感しています。

――ハーフタイムの修正点は

立ち上がりが悪かったので後半は立ち上がりからしっかりいくのと、相手の裏のスペースを狙って、2列目の選手からも裏を狙って仕掛けていこうと話していました。

――後半はシンプルに裏を狙い相手のラインを押し下げていきましたが手応えは

前半よりも裏を狙うシーンが多く、ボランチや2列目の選手も仕掛けていけたのでそこは良かったと思います。

――両サイドの攻撃も効果的でした

得点したかたちもサイドからだったので、そういったシーンをもっと増やしていければと思います。

――2点目のヘディングの場面を振り返って

もうこれは入るしかないと思って飛び込んだ中で、いいボールが来たのであとは叩き込むだけでした。

――きょうの試合を踏まえてチームの完成度は何パーセントくらいでしょうか

何パーセントだろう…。意識で変えられる部分があると思うので何パーセントというのは難しいんですけど、前回の試合は立ち上がり良くて今回は良くなかった中で、後半は改善できたのも意識の部分だと思います。これを始めから意識してやれればとは思います。

――逆転したことをポジティブに捉えるか、苦しい試合にしてしまったことにフォーカスするかと言えばどちらでしょうか

個人的にはポジティブに捉えたいと思います。0-1で前半は負けていましたけど、ひっくり返すことができたのでポジティブに捉えたいです。

――きょうの試合の勝利で全日本大学選手権(インカレ)の出場権を手に入れましたがその点に関しては

目標であるインカレ優勝のための出場権が得られたのでまずは良かったです。

――次節に向けての意気込みをお願いします

きょうの課題もしっかり反省して、次の試合も勝てるよう頑張ります。

FW一原梓(スポ4=宮城・常磐木学園)

――きょうの試合を振り返って

前半は相手のプレーに押され気味だったのですが、後半は段々と自分たちのプレーを出していけたので、勝ちはしましたが内容的にはまだまだ課題があるかなと思います。

――先制されるという苦しい立ち上がりでしたがいかがでしたか

先制されても、やばいなというよりまだいけるという気持ちで、負ける気はしませんでした。

――きょうの相手は今季まだ対戦していなかったチームでしたが、戦いづらかったですか

分からないことが多かったし、相手はチャレンジャーだったので、勢いで劣ってしまったかなと思います。

――これで1位をキープできた上に全日本大学選手権(インカレ)出場が決まりましたがいかがでしたか

ホッとしました

――同点ゴールが決まった時はどんな気持ちでしたか

同点よりも勝ちたかったので、あと1点という感じで、皆でまとまっていけたので良かったと思います。

――逆転ゴールが決まった時は

うれしかったです。でも向こうも勢いがまだ劣っていなかったので、最後危ないところもありました。そこは課題というか、しっかり修正していきたいと思います。

――裏を取ろうとサイドを走り続けて、その努力が実を結んで結果が出たように見えましたがいかがですか

裏には抜け出せたのですが、最後のパスがうまくいかなかったので、もうちょっと練習したいと思います。

――次節へ向けての意気込み

最初から出ても途中から出ても自分のプレーができるように、しっかりフィジカルを鍛えてチームに貢献できるように頑張ります。

MF正野可菜子(社3=兵庫・日ノ本学園)

――きょうの勝利で全日本大学選手権(インカレ)出場が決定しました

そうですね。ただインカレは決まったんですけど、チームとしてはまだできあがっていません。1位をキープできましたが、2位の日体大も本メンではなくて、ワセダと戦うときもどうなるか分からないので。

――試合前にはどのようなことに気を付けようと思っていましたか

前節やその前から入りが悪いということで、入りに気を付けようということをチームで共有していました。ですがなかなか自分たちの流れに持っていけなかったので、課題ですね。

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか

きょうはいつもと比べてボールに触る機会が少なかったです。どれだけボールを引きつけるか、どれだけボールを集めるかが点にもつながります。右が起点となることも少なかったので、練習していきたいです。

――後半の立ち上がりは積極的に攻めた印象がありますが、ハーフタイムで共有したことは何ですか

シュート数が少ないということで、シュートで終わろうということ。またセカンドボールなどでしっかり競っていこうということです。

――終盤は左右どちらからも展開できていたと思います

誰が入るかにかかわらず、ア女(ア式蹴球部女子)のサッカーというのは個の技術も生かしながらもそれができているので、すごく良いことだと思います。

――次節への意気込みをお願いします

きょうの課題を反省して、しっかり勝てるように頑張りたいと思います。

DF大島瑞稀(社3=宮城・常盤木学園)

――今節の内容を振り返っていかがですか

立ち上がりから相手に押し込まれてしまって、落ち着いた試合運びができなかったなと思います。

――押し込まれてしまった要因は何でしょうか

蹴ってくることに対してファーストがしっかり競れていなかったことや、セカンドボールを拾えなかったことが原因ではないかと思います。

――前節から中2日の影響はありましたか

中2日でしっかり調整していたので、あまり疲れというのはなかったです。

――失点のシーンを振り返っていかがですか

失点の時に前が空いていたのは分かっていたんですけど、自分のマークと1回競ってからいこうと思ったら一足遅れてしまって。もう少し詰められたら良かったと思います。

――ディフェンス全体の課題は見つかりましたか

あの失点のようなマークのずれやファーストディフェンダーがマイボールをしっかり競るということが課題だと思います。

――攻撃面に関してクロスを供給してもなかなかシュートまでつなげられないシーンが多く見られました

相手が枚数を多くかけてきて囲まれてしまっていたので、もっと早い段階で簡単に展開できたら良かったと思います。

――ハーフタイムに何か話し合ったことはありましたか

相手が人数を多くかけて守備をしてくるので、もっと簡単にはたいてサイドチェンジを増やしていこうと話し合いました。

――後半にその点を生かすことはできましたか

そうですね。DFを使ってしっかりサイドに揺さぶれていたと思います。

――次の試合へ向けての意気込みをお願いします

次の相手はしっかりつないでくるので、自分たちもそれに対応して自分たちのサッカーをして勝ちたいと思います。

MF山本摩也(スポ3=スフィーダ世田谷)

――試合内容を振り返っていかがですか

最終的に勝てたことは良かったです。でも外から見ていて勢いのある相手に対して少し受け身になってしまって、先制点も取られてしまいました。先制点を取られるというのはこれまでにない展開でしたし。でもそれほど悪い内容ではなかったので勝てて良かったと思います。

――逆転勝ちできたということはチームにとって大きな意味があるのではないでしょうか

そうですね。悪い流れの中で勝ち切れたということは良かったです。

――尚美学園大は今季初対戦となりましたが印象はいかがですか

きょねん戦っていて、個人的にはそれほど苦手意識はなかったんですけど、今季戦っていない分、スカウティングはしていましたけど、どのような戦い方をしてくるのかわからなかったです。

――特に対策や戦略は考えていなかったのでしょうか

相手に合わせることなくいつも通りやろうと言っていました。

――山本選手が途中出場する際に何か指示を受けたりしましたか

チャンスは多くあるから決めてこいと言われました。

――2点目のシーンを振り返っていかがですか

智(MF松川智、スポ3=大阪桐蔭)のボールがすごく良かったのと権ちゃん(MF権野貴子、スポ4=宮城・常盤木学園)がいいかたちで入ってくれて。チーム的にはいい攻撃ができていたので、あとはいつ入れるかということだけでした。

――きょうの勝利で全日本大学選手権(インカレ)への出場が決まりましたね

ほっとしました。でもきょうは1失点してしまいましたし、インカレになるとどのチームと当たるか分からないし事前に情報が無いチームとやることが多くなるので、そういうことも見据えてもっともっと上げていかないといけないと思います。

――次節へ向けての意気込みをお願いします

自分がどういうかたちで出るのかわからないですけど、個人的にはいつもと変わらず点を取りにいくことと、チーム全体としてはきょう悪かった分すっきり勝ちたいという思いはあるのでしっかりしてやっていきたいです。

FW川原奈央(スポ2=兵庫・日ノ本学園)

――試合を終えて全体の感想をお願いします

立ち上がりからチームの雰囲気が悪くて相手に押されてしまって、早い段階で得点を入れることが出来たらチームの雰囲気も変わっていたんですけど、シュートの意識がなかなかありませんでした。シュートを打つのが前半は遅くて、失点もしてしまったので全体を通してあまりよくない試合だったかなと思います。

――話にもありましたが、失点を許すなど不安定だった立ち上がりについては

やっぱり相手は強豪のワセダに対して強い気持ちを持って戦ってくるのに対して、自分たちの気持ちが相手より上回っていなくて、それが失点という形につながったと思います。

――中2日のハードな日程などコンディション面の影響はあったんでしょうか

ケガ人も段々増えてきてコンディションを整えるのが難しい中で結果としては勝てたんですけど、休憩が中2日しかない中でも内容良くしっかり勝ち切れるようになったらいいと思います。

――1点ビハインドで折り返し、ハーフタイムには何を話し合いましたか

失点をくらっていたのでシュートをたくさん打つということと、絶対気持ちでも負けないということを監督(福島廣樹監督、昭45教卒=東京・獨協学園)にも言われて、チーム一丸となって後半は戦えたと思います。

――同点ゴールの場面を振り返っていかがですか

FWとしてもっとシュートを撃っていかないと駄目だったんですけど、決められたのは良かったと思います。

――すぐ自陣に戻る姿が印象的でしたが

自分の短所が守備が出来ないことだったんですけど、最近はまず守備をしっかりしてから攻撃につなげるという目標を持ってやっていたので、そういう面は良かったかなと思います。

――しっかり勝ち切れた点については

負ける相手ではなく絶対勝たないとダメだったので、次は失点をなくして大量得点で勝てたらいいなと思います。

――これで全日本大学選手権(インカレ)出場が決まりましたが

もっともっとチームがレベルアップしていかなければ駄目なんで、関東大学女子リーグ戦(関カレ)でもっと改善していって、インカレは優勝目指して頑張りたいと思います。

――次節武蔵丘女子短大戦に向けて意気込みをお願いします

やっぱり自分たちの悪いところでもある立ち上がりからしっかり相手に負けないで、圧倒して勝ちたいと思います。

DF松原有沙(スポ1=大阪・大商学園)

――何とか逆転勝利しました

なかなか立ち上がりから自分たちのプレーができなくて、押し込まれる場面が多く先制されてしまうという苦しい展開だったんですけど、後半に2点取り返してしっかり勝ち切れたことは良かったと思います。

――中2日という短い期間で臨んだ今節でしたが、疲労はありましたか

中2日という中でもしっかりやらなくてはいけないと思うので、そこはチームの中でも苦しいけど頑張ろうという話はありました。高いモチベーションで臨めたと思います。

――関東大学リーグ戦(関カレ)から課題となっている立ち上がりについては

立ち上がり攻め込まれることが最近多いので、そこでいかに自分たちのプレーをしていけるかがカギになっていくと思います。立ち上がりから自分たちのサッカーをできるように改善していけたらいいかなと思います。

――前半はなかなかパスがつながらず逆に相手に回される時間帯が続いてしまいました

全体的に相手が前からプレスを掛けてきてDFラインでポゼッションがなかなかできずに1つ飛ばしのパスをしていましたが、もっとボランチを使って簡単に少ないタッチで相手をはがしてパスを回していければこういう相手でも打開できるのかなと思います。

――失点の場面を振り返ってみて

自分たちDFの枚数は多かったんですけど全員が後ろに下がり過ぎてしまって、PA付近のところのケアができていませんでした。これからは危ないスペースを埋めるというか、そこのケアを声を掛け合って改善していけたらと思います。

――前半は相手陣地に攻め入る時間帯やチャンスをなかなかつくり続けることができませんでした

確かに前半はなかなか自分たちらしいサッカーはできなかったんですけど、後半はうまく自分たちのサッカーができたと思いますし、2得点することもできました。あとは最後のシュートを決め切るところが課題だと思います。

――いま後半から自分たちらしいサッカーができたというお話がありましたが、後半に向けてハーフタイムに話していたことは

自分たちのミスからこういう状況になっていると言われて、後半に向けてもう一度モチベーションをつくり直すというか上げて臨みました。

――後半の守備面については危ない場面が前半よりも少なかったという印象がありますが

相手が前半から蹴ってきていて後半も蹴ってくると分かっていたのでカバーはしっかりしようという話と、なるべくボランチに競らすというところを徹底してできたと思います。

――結果として逆転して勝ち切れたというのは、試合を通して収穫もあったのではないでしょうか

負けている中で本当に苦しくて、後半もなかなか点が入らなかったんですけど、みんなで最後まで絶対に諦めないという気持ちで戦えたので、それが結果につながって良かったと思います。

――今節の結果で全日本大学選手権(インカレ)出場を決めました。ご自身にとっては初めてのことだと思いますが、実感はいかがですか

高校の時も何回か見に行ったことがあります。関西での開催ということで地元でもありますし、インカレ出場も関東1位でいけるようにしたいので、関カレは全勝したいです。

――次節は武蔵丘女子短大戦となります

武蔵丘女子短大は個々の選手の力が強くて、ファーストディフェンスがしっかりしないとどんどんボールを回されてしまうと思います。立ち上がりにまず自分たちのペースにするということももちろんですし、もっとファーストディフェンス、セカンドディフェンスをはっきりさせて、自分たちの持ち味を生かしながら臨めたらいいなと思います。

DF奥川千沙(スポ1=静岡・藤枝順心)

――きょうの試合を振り返って

先に失点してしまって、前半も流れが悪い中で自分たちで立て直せなかったので、そういう点は次の試合に向けて直さなければいけないと思ったんですけど、後半2点決めて勝ったことは良かったなと思います。

――相手の尚美学園大は今季初対戦の相手でしたが、具体的に準備してきたことはありますか

試合の中ではうまくいかなかったんですけど、相手がコーナーからの失点が多かったのでセットプレーはしっかり狙っていこうということを話したりだとか、逆に自分たちの守備のコーナーのときに相手の背の高い選手が入ってきたりするので、そういうのにもしっかり対応していこうという話もしました。

――立ち上がりは苦しんでいる様子でしたがディフェンス面についてはいかがですか

攻め込まれたときに中途半端なクリアをして相手にボールを与えてしまったりだとか、ファーストボールの競り合いはできていてもセカンドボールを拾われてしまって、そこかれ攻撃につなげられる場面もあったので、守備としてはもう少し締めて次の試合に臨みたいです。

――前半リードされて折り返して、ハーフタイムにはどのようなお話をされましたか

前半の中でも立ち上がりは流れが悪かったんですけど、徐々に自分たちのプレーも出てきたので、そういう部分を後半もっと生かしていこうということであったり、負けていても取り返すという力を自分たちの中で出していこうという話をしました。

――ご自身で攻撃面について意識されていたことはありますか

3バックなのであまりオーバーラップしない方がいいんですけど、自分の中では攻撃参加できるときにしっかりして、厚みのある攻撃をしようということを意識しています。

――次の試合に向けて意気込みをお願いします

次の相手は武蔵丘女子短大で、何度か対戦している相手なので、向こうもしっかり分析してくると思います。その対応に負けないくらい、自分たちのサッカーを見せられたらいいなと思います。