早大OG・高畑元主将がなでしこJAPAN入り!

ア式蹴球女子

 ベトナムで行われる女子アジア・カップに向け、全日本代表メンバーが2日発表された。澤穂希(INAC神戸)や宮間あや(岡山湯郷ベル)ら選抜常連メンバーに加え、初選出されたのがOG・高畑志帆(平24教卒=現浦和レッドダイヤモンズレディース)である。「なでしこジャパンに入って活躍したい」(高畑)。卒業時に語った夢をかなえた高畑とはどのような選手であろうか。

 早大に入学するや主力として活躍し始め、献身的な守備で最終ラインを統率。正確なロングパスで攻撃の起点も生み出し、3年時には早大初となる全日本大学女子選手権(インカレ)2連覇を成し遂げた。最終学年では主将を務め、プレーでチームを引っ張るまさに『闘将』を体現。関東でのタイトルを総なめにするなど、常勝軍団・ワセダの礎を築きあげた黄金世代の一人である。苦しいときこそ大きな声を出し、チームを鼓舞する姿が印象的であった。しかし、最も欲していた『インカレ3連覇』を達成することだけはかなわなかった。

早大主将時代の高畑

 「もう一つ高いレベルでプレーすることが必要だと感じた」(高畑)。ワセダを卒業すると、日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)へ。上位に君臨する浦和レッドダイヤモンズレディース(レッズレディース)に。新たな舞台においてもその実力が評価され、ルーキーながら開幕3節連続フル出場を果たした。今季はスタメンに定着し、現時点において首位に立つなど、なでしこリーグ制覇に向けて確実に欠かせない存在となった。

 そして2014年、与えられた一世一代の大舞台を前に「このチャンスをものにしたい」(高畑)と気合は十分。まずは5日から始まった強化合宿でのアピールが求められる。「身体を張った守備で日本のゴールを守る」(高畑)。そのタフさを武器にワセダから世界へ――。高畑の挑戦はまだ始まったばかりだ。

(記事 芦川葉子、写真提供 松田拓也氏)

コメント

高畑志帆(平24教卒=現浦和レッドダイヤモンズレディース)

――日本代表に選出され、夢をかなえられた感想はいかがですか。また、逆に重圧などはありますか

正直なところ、まだまだ遠い夢であり目標だと思っていたので驚いています。しかし、選出していただいたからにはこのチャンスをものにしたいと思う気持ちが強くなりました。重圧というかプレッシャーはあります。W杯連覇への大事な予選なので、結果が必要だからです。

――主将を務められるなどワセダでの経験が現在に生かされていると思う点はありますか

もちろんあります。2年間のインカレ(全日本大学女子選手権)連覇や、インカレ予選敗退など様々な経験をさせてもらいました。4年目に連覇を途切れさせてしまい、後輩たちには申し訳なく思っています。選手としても人としても、成長が必要であると痛感しました。それが現在に生かされています。

――平日は銀行員をされていると伺いました。仕事と競技の両立をする上で大変なことはありますか

一番は体調管理です。どちらにも迷惑を掛けることはできないので、体調管理には気を使っています。

――浦和レッズレディースの記事で「わたしにしかできないプレーを」というコメントを拝見しましたが、具体的にどのようなプレーを目標とされていますか。またチームは高畑選手にどのようなプレーを求めているとお考えですか

ポジション的にも、守備面は絶対なので身体を張った守備で日本のゴールを守りたいです。また競り合いの強さを守備面、攻撃面で発揮できればと考えています。