権野ハットトリック!7得点で初戦突破

ア式蹴球女子

 全日本大学女子選手権(インカレ)優勝と共に掲げるチーム目標、『皇后杯ベスト8』。その第一歩となる関東女子選手権が山梨の地で幕を開けた。2回戦から登場した早大は、山梨県代表の日本航空高と対戦。MF権野貴子(スポ3=宮城・常盤木学園)が3得点を挙げるなど序盤から立て続けにゴールを奪い、7―1の大勝を果たした。次の3回戦では、昨季のインカレ覇者・日体大と対戦する。

ハットトリックの活躍を見せた権野

 関東大学女子リーグ戦では6連勝中と、上々の仕上がりで臨む今大会。早大はFW瀬口七海(スポ3=兵庫・日ノ本学園)、FW山本摩也(スポ2=スフィーダ世田谷)が先発の2トップを組んだ。立ち上がりは日本航空高がアグレッシブに早大ゴールに迫るも、すぐさま立て直し主導権を握る。13分、グラウンダーのフリーキックをDF千葉梢恵主将(スポ4=宮城・常盤木学園)がスライディングで押し込み先制。これを皮切りに、立て続けに得点が生まれる。MF大宮玲央奈(スポ4=浦和レッズレディースユース)のクロスから権野が合わせて追加点。続いて左サイド角度の無い場所から再び権野が決める。さらには鮮やかな右サイドの崩しから山本のヘッド、前半終了間際には権野のハットトリックとなるゴールが飛び出し、前半だけで5点差を付ける一方的な展開で試合を折り返した。

起用に応えるゴールを決めた杉森

 ハーフタイムに3選手を入れ替え、後半はFW福沢真菜美(スポ4=北海道・室蘭大谷)、FW杉森愛希(スポ1=東京・十文字)の2トップ。その杉森が起用に応えるゴールを見せたものの、前半のようなゴールラッシュには至らず。またディフェンスのミスから失点も喫するなど「勝っている中での戦い方が良くなかった」(権野)という課題も見られた。ハイレベルな戦いとなる3回戦以降では、より高い集中力、慎重な試合運びが求められる。

 今週末12日(土)に行われる3回戦を突破すれば皇后杯本選の出場が確定。そこに立ちはだかるのは宿敵・日体大だ。公式戦での対戦は、涙を飲んだ昨季のインカレ決勝以来初となる。9ヶ月越しのリベンジを果たし、全国への切符を勝ち取ることができるか。今季の取り組みが試される重要な一戦を迎える。

(記事 佐藤拓郎、写真 芦川葉子)

関東女子選手権2回戦
早大 5-0
2-1
日本航空高
【得点者】(早)13千葉梢 14、15、43権野 20山本 64杉森 73正野
早大メンバー
位置 背番号 名前 前所属 学部学年
GK 山田紅葉 東京・十文字 スポ1
DF 石田みなみ 静岡・常葉学園橘 スポ4
DF 千葉望愛 浦和レッズレディースユース スポ4
DF →42分 大島瑞稀 宮城・常盤木学園 社2
DF ◎4 千葉梢恵 宮城・常磐木学園 スポ4
DF 13 大島茉莉花 鹿児島・神村学園 スポ3
MF 権野貴子 宮城・常盤木学園 スポ3
MF 渡井汐莉 鹿児島・鳳凰 スポ4
MF →HT 松川智 大阪桐蔭 スポ2
MF 高木ひかり 静岡・常葉学園橘 スポ2
MF →53分 正野可菜子 兵庫・日ノ本学園 社2
MF 10 大宮玲央奈 浦和レッズレディースユース スポ4
FW →HT 杉森愛希 東京・十文字 スポ1
FW 瀬口七海 兵庫・日ノ本学園 スポ3
FW →HT 福沢真菜美 北海道・室蘭大谷 スポ4
MF 18 山本摩也 スフィーダ世田谷 スポ2
コメント

MF権野貴子(スポ3=宮城・常盤木学園)

――試合を終えての感想をお願いします

初戦から大量得点というか、7得点を取って勝つことができたのは良かったと思います。個人としても関カレではなかなか点が取れていなかったので、ここでハットトリックできたことはすごくうれしく思っています。

――高校生相手の初戦でしたが、臨むにあたって意識された点はありますか

相手は高校生ということで元気の良い、勢いのあるプレーをしてくると思っていました。その勢いに負けずに、落ち着いて自分たちのサッカーをしようと意識していました。立ち上がりはやはり相手の勢いもありましたし、ピッチもあまり良くなかったので大きいプレーを心掛けていましたね。

――前半から得点を重ねましたが、その後の試合運びはいかがでしたか

前半は5点取れて試合内容も良かったと思いますが、後半の入りや勝っている中での戦い方が良くなかったですね。

――3回戦へ向けて

トーナメントなので負けたら終わりですし、今回のメンバーに入れなかった選手への気持ちを持って絶対に勝ちたいです。