関カレ7連勝!優勝へ王手

ア式蹴球女子

 関東大学女子リーグ戦(関カレ)をここまで無敗で勝ち進んでいるワセダは、昨季全日本大学女子選手権3位、関カレ4位の武蔵丘女子短大を相手に油断のできない試合を迎えた。強雨の悪天候の中での難しい試合であったが、前半でFW福沢真菜美(スポ4=北海道・室蘭大谷)とMF大宮玲央奈(スポ4=浦和レッズレディースユース)が2得点し、後半では55分から途中出場したFW小野田莉子(スポ3=宮城・常盤木学園)が追加点。相手にはGK三田一紗代(社3=京都精華)のナイスセーブで得点を与えることなく3―0で開幕7連勝を収めた。

 悪天候に見舞われ両校にとってプレーが難しいコンディションの中でキックオフ。関カレ優勝のためには負けられない試合であったが、立ち上がり早々の8分、大宮からのパスに福沢が抜け出して先制点を決める好調なスタートとなった。続く18分にはMF権野貴子(スポ3=宮城・常盤木学園)が左サイドを突破し、そのクロスにダイレクトで大宮がボレーシュートを叩き込む。対する相手も個人技を中心に抜け出し積極的にシュートを打つも三田が弾き、得点は許さず2―0でワセダがリードしたまま前半を終えた。

ダメ押しの3点目を決めた小野田

 雨もさらに強まりボールが止まることが増え、試合展開がうまくいかずに始まった後半。浮かせたパスでつなげて裏を狙うプレーを続けるも点を奪うことができないままであったが、FW川原奈央(スポ1=兵庫・日ノ本学園)との交代で入った小野田が70分にコーナーキックのプレーからのこぼれ球を押し込み3―0。そのまま失点も許すことなく3―0で勝利した。

ボール奪取へ相手選手と競り合う正野

 「雨も強く最悪のコンディションの中で思うようなプレーができず、状況判断の早さが問われる試合だった」と福沢が述べているように、今回の試合は普段のワセダのサッカーとは違った印象を受ける試合であった。ゲームがつくれない難しいコンディションの中でも、選手それぞれが高い意識で臨み勝利をつかんだ試合であった。この勝利により2位の日体大との勝ち点差は4で首位をキープ。残すところあと2試合、次節の関東学園大戦でワセダが勝てば関カレ優勝が決まる。関カレ4連覇のためにも次節の試合はワセダらしいサッカーで勝利を目指す。

(記事 中澤奈々、写真 辛嶋寛文)

ア式蹴球部女子

関東大学リーグ戦第7節
早大 2-0
1-0
武蔵丘女子短大
【得点者】(早)8福沢 18大宮 70小野田
早大メンバー
位置 背番号 名前 前所属 学部学年
GK 三田一紗代 京都精華 社3
DF 石田みなみ 静岡・常葉学園橘 スポ4
DF 千葉望愛 浦和レッズレディースユース スポ4
DF ◎4 千葉梢恵 宮城・常磐木学園 スポ4
DF 13 大島茉莉花 鹿児島・神村学園 スポ3
MF 権野貴子 宮城・常磐木学園 スポ3
MF →71分 正野可菜子 兵庫・日ノ本学園 社2
MF 渡井汐莉 鹿児島・鳳凰 スポ4
MF 高木ひかり 静岡・常葉学園橘 スポ2
MF 10 大宮玲央奈 浦和レッズレディースユース スポ4
MF →88分 松川智 大阪桐蔭 スポ2
FW 福沢真菜美 北海道・室蘭大谷 スポ4
FW →71分 一原梓 宮城・常磐木学園 スポ3
FW 11 川原奈央 兵庫・日ノ本学園 スポ1
FW →52分 小野田莉子 宮城・常磐木学園 スポ3
コメント

DF千葉梢恵主将(スポ4=宮城・常磐木学園)

――きょうの試合を振り返ってみていかがでしたか

試合というか、あまりサッカーというサッカーにはならなかったゲームだったかなと思うんですけど、一人一人前に行くというか、勝ちたいという気持ちがたぶんみんなあって、それが、ゴールにつながったので良かったなと思いました。

――悪天候の中の試合となりましたが、何か気をつけたことはありますか

バックパスを避けるということと、大きくボールを蹴るということの2つだけを意識しました。

――相手チームの印象はいかがでしたか

雨だったのできょうはあまり特徴が出てなかったと思うんですけど、結構パスを回したり個人技のうまい選手が11人揃っているという印象でした。

――次節に向けての意気込みをお願いします

次の関東学園大は代表の選手が何人かいて、攻撃力もあるので、しっかり無失点に抑えてまた次も勝ちにいきたいと思います。

MF渡井汐莉副将(スポ4=鹿児島・鳳凰)

――試合を振り返っていかがですか

本当に優勝に向けて大事な一戦だったので、勝てたことは本当に良かったと思います。こういうサッカーができない状況でも、しっかり点を取って勝てたことは良かった点だと思います。

――大雨の中での試合となりました

やっぱりどうしてもああいう中で蹴り合いになるので、自分のところ含めて中盤がしっかりセカンドボールを拾って、オープンスペースをうまく利用して攻めれたらと思っていました。

――後方からパスを供給していく中で意識したことは

まずは浮かせるということが第一条件で、その中でも裏に蹴ればイーブンになって止まるパスも増えてくるので、そういうボールは意識していました。

――これで関カレは7連勝です

失点はもうしてしまったので、もう失点はこれ以上しないように、減らせるようにってことは大前提で、その中でインカレに向けてもっともっと高めていかなければいけない部分もあるので、そこはチームでも意識してやっています。

――次節の相手の関東学園大にはどんな印象をお持ちですか

しっかりFWも収められますし、パスでつないできて、守備に関しても前からガンガン来るなという印象です。

――次節に向けて意気込みをお願いします

まずは勝つということを実行していきたいですし、自分もチームのために貢献できることをやっていきたいと思います。

MF大宮玲央奈(スポ4=浦和レッズレディースユース)

――雨の降る難しいコンディションでしたが、試合を振り返って

サッカーにならない状況でしたけど、しっかり3点とって勝てたのでうれしいです。

――きょうのゲームプランは

試合前から雨が強くなると思っていたので、前半に先に点を取って後半に入ろうと思っていました。

――監督からの具体的な指示は

特に具体的な指示はなかったんですけど、バックパスはこのコンディションだったので、なるべくしないようにと指示はありました。

――次の試合に向けての抱負をお願いします

相手は関東学園大ですが、しっかり気持ちを切り替えて皆で関学戦に向けて頑張っていきたいです。

FW福沢真菜美(スポ4=北海道・室蘭大谷)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

雨も強く最悪のコンディションの中の試合ということで思うようなプレーはできませんでした。ただ、相手も同じ状況なのでこのようなコンディションの中でのベストプレーができるように心掛けました。状況判断の早さが問われる試合でした。このような経験はなかなかないので、一つ良い経験ができたかなと思います。前半で点を取ることができて良かったです。

――ご自分の得点を振り返っていかがですか

あまり覚えてませんが、うまく相手の裏に抜けて落ち着いて決めきることができました。久しぶりのゴールなのでうれしいです。

――今回は裏のスペースをお互いに狙いあうシーンが多く、本来の早大のサッカーとは違うように見えました。試合を通

してのやりにくさなどはありましたか

かなりやりにくかったです。ドリブルしてもパスしてもボールが止まってしまう。ドリブルするにしても一回浮かしてからという状況でした。浮かしてからのドリブルなどの足元の技術は武蔵丘女子短大の方がうまかったので、そこら辺がなかなかうまくいきませんでした。ただ、ハーフタイムにコーチから教わって、うまく対応できたのでその辺は良かったです。

――関カレ1位でここまで来ていますがチームの印象はいかがですか

この前日体大に負けて、ここから切り替えようと話していました。アップから盛り上げていましたし。試合の中でも声を出すことを意識してきて、ここまで良い雰囲気で試合に臨めているので継続していきたいです。

――次戦に向けての意気込みをお願いします

次戦は関学大戦ですけど、早大らしいサッカーで絶対負けないように頑張りたいです。