MF築地育のWEリーグ・ノジマステラ神奈川相模原への2025シーズン加入が内定!

ア式蹴球女子

 WEリーグ・ノジマステラ神奈川相模原(ノジマステラ)は27日、MF築地育(スポ4=静岡・常葉大橘)の加入内定を発表した。同時に「2024年JFA・WEリーグ/なでしこリーグ特別指定選手」としても認定されている。ア式蹴球部女子(ア女)からプロ・WEリーグクラブへの加入内定は、今季初だ。

早慶女子クラシコでジャンプする築地

 昨シーズンに引き続き、ア女の背番号10を背負う築地。ミッドフィールドを主戦場とし、強靭なフィジカルに高い身体能力、並外れた戦術IQでチームを支えている。身長は決して高い方ではないが、空中戦では持ち前のジャンプ力で無双状態。ウイングの選手の足にピタリと収まる、正確なサイドチェンジも強みの一つだ。得点力も高く、昨季はアンカーを定位置としながら公式戦32試合の出場で10ゴールをマーク。「上手さ」と「強さ」を併せ持つ、現大学女子サッカー界屈指のMFである。

早慶女子クラシコでドリブルをする築地

 小学生の時に本格的にサッカーに打ち込むようになった築地は、地元・静岡のサッカー強豪校である、常葉橘中学校に入学。実力者ぞろいのチーム内ですぐに頭角をあらわすと、高校生の時にはU16日本女子代表のメンバーに選出される。第3回デッレナツィオーニトーナメントに帯同し、全4試合に出場した。高校2、3年生の時には、全日本高等女子選手権大会にスタメン出場を果たす。早大入学後も激戦状態の中盤のメンバー争いに名を連ね、1年目から公式戦43試合に出場、全日本大学女子選手権(インカレ)の優勝メンバーに。本格的にチームの核となった昨年は、ア女がシーズンを通して戦う関東大学女子リーグ(関カレ)のベストイレブンにも選出された。今季は最高学年として、ピッチ外でもチームを引っ張る立場を担う。

関カレ前期7節東京国際大戦で戦況を見つめる築地

 内定先のノジマステラは、昨シーズンのリーグ戦で 12位。2017年に全日本女子選手権(皇后杯)準優勝、2018年にはなでしこリーグ1部(当時の国内女子サッカー最上位リーグ)で3位入賞と実績こそあるものの、近年はリーグ、カップ戦共に苦戦が続いている。一見ネガティブな状況とはいえ、ルーキーにとってこれは追い風ととれなくもない。勝たせる選手を求めるクラブでこそ、築地はきっと真価を発揮する。ア女でのサッカー生活も最終年を迎え、次なる戦いの舞台を定めた築地。その飽くなき向上心は新たな環境の下でも尚一層、育まれていくはずだ。

(記事 大幡拓登、写真 熊谷桃花、渡辺詩乃、荒川聡吾) 

※内定発表に際して行ったインタビュー記事が、近日公開予定です。