早稲田大学 1ー2 九州産業大学


試合記事
早慶サッカー定期戦の敗戦から3週間、ア式蹴球部(ア式)の総理大臣杯優勝・全国制覇への挑戦が開幕。初戦の相手は九州地区第4代表の九州産業大となった。立ち上がりに先制を許すも、22分にMF久米遥太(政経3=東京・早実)のクロスをMF今西正之輔(社4=神奈川・日大藤沢)が押し込んで、同点に追い付き前半を折り返す。その後何度もゴールへ迫るも、フィニッシュに精彩を欠き追加点を奪えない。すると69分にコーナーキックから勝ち越しを許してしまい、そのまま敗戦。日本一を目指す戦いはあっけなく初戦で幕を閉じた。
トーナメント初戦の緊張感がある中で、なかなかボールが落ち着かないまま試合が進む。10分、相手のカウンターからピンチが生まれる。サイドチェンジに振り回されると、相手の右サイドからのクロスをファーで折り返されて、最後は中の選手に流し込まれて先制を許してしまう。それでもア式は両サイドアタッカーの今西、久米を中心に相手ゴールへ迫る。すると22分、MF柏木陽良(スポ4=鹿島アントラーズユース)のロブパスから久米が抜け出してシュートを放つ。このボールは相手のブロックに阻まれたが、こぼれ球を拾った久米が冷静に今西へパスを送ると、最後は落ち着いて流し込み、同点に追い付く。逆転したいア式は、直後の26分にも久米のクロスから決定機が訪れるが、柏木のシュートは枠を捉えきれず。41分にもサイドからチャンスを作るが得点は奪えず、1-1で前半を折り返す。
後半開始直後にコーナーキックを獲得すると、FW伊藤猛志(スポ4=ジュビロ磐田U18)がシュートまで持っていくが相手GKのセーブに阻まれる。55分にも柏木のクロスから久米に決定機が訪れるが、決め切ることはできない。57分には今西に、60分には伊藤猛にそれぞれ決定機が訪れるがいずれもゴールを割れず。すると69分に相手のコーナーキックからゴールを許し、勝ち越されてしまう。交代選手を入れながら同点、逆転を目指したア式だったが、失点後に放たれた4本のシュート全てがゴールを捉えきれず。最終的に前後半合わせて15本のシュートを放ちながらも得点は1のまま、追い付くことができず試合終了。夏の日本一への挑戦は初戦敗退で終了した。
どの要素を取っても「日本一」には遠く及ばない完敗だった。立ち上がりの守備、セットプレー、決め切る力、これまでチームの課題として上がった内容がそのまま試合に現れてしまった。「この試合をしてると、後期は全部負ける」と強い危機感を示した兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)。リーグ戦再開までは3週間、この代の日本一へのラストチャンスとなるインカレまでも3ヶ月を切っている。「日本一になる」と口にするだけなら、それは難しいことではない。果たしてこれまで日本一に見合った日常の取り組みができていたのだろうか。本当の意味で変わることができなければ、届かない距離にある日本一。残された時間はもう多くはない。「あの夏があったからこそ、今がある」。その言葉でシーズンを締めくくるために、ア式に関わる全ての人たちが、もう一度己を見つめ直し、「日本一」に値する取り組みを積み重ねていってほしい。
(記事、写真:和田昇也、写真:堤健翔)
| Pos. | 背番号 | 選手名 |
|---|---|---|
| GK | 21 | 海本慶太朗 |
| DF | 2 | 野田隼太郎 |
| DF | 4 | 尾崎凱琉 |
| DF | 12 | 谷岡拓 |
| DF | 14 | 池田遼 |
| MF | 6 | 神田拓人 |
| MF | 8 | 柏木陽良 |
| MF | 10 | 鈴木大翔 |
| MF | 11 | 久米遥太 |
| MF | 25 | 今西正之輔 |
| FW | 9 | 伊藤猛志 |
| Pos. | 背番号 | 選手名 |
|---|---|---|
| GK | 1 | 雨野颯真 |
| DF | 3 | 伊藤稜介 |
| DF | 5 | 金指功汰 |
| DF | 7 | 西凜誓 |
| MF | 15 | 高橋作和 |
| MF | 17 | 秋山虎之亮 |
| MF | 28 | 根木翔太 |
| MF | 32 | 金子俊輔 |
| FW | 18 | 山田皓生 |
インタビュー
兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)
ーー早慶定期戦の敗戦から20日ほど経ちましたが、ここまでの取り組みはいかがでしたか
あの試合でも失点を重ねたので、そういうところの改善も含めて色々取り組んできましたが、トレーニングマッチをやっても失点を減らせなかったので、日常のところがまだまだ足りないのかなと思います。あとは決めて当たり前のシュートを外すところも日々の甘さが出たのかなというゲームでした。
ーー試合全体を振り返るとどうでしたか
ボールを失わないことだけを目的に繋いでいるシーンが多かったです。バックパスが多すぎて、本来であればもっといい判断があるはずなのに、相手を動かすパスが出せてないことで、ボールを下げざるを得ない状況が増えて、結果として意図のないパスが多くなりすぎました。ミスが出るにしても前でミスをする、前で挑戦するというところをもっと徹底していかなければいけないと思います。意図的な前進もまだまだ足りなかったです。後期始まるまでの期間を有効に使えるかが大事だと思いますし、こういう試合してると後期全敗すると思うので、もう一度危機感持って全員で取り組んでいかないといけないなと思います。
ーーインカレまでも3ヶ月ですがチームにはどういうことを求めますか
学生が(日本一を目指す)まだ口で言ってるだけなので、本当にその取り組みが日本一へつながっているのかを常に疑って行く必要があります。もちろんトレーニングの質を向上させるところは、自分含め大人のスタッフが中心となってやらないといけない部分もありますけど、結局やるのはプレーヤーなので学生たちがそこを自分たちの課題として自分ごとにできるかというところが大事になってきます。そういう取り組みをやれてない選手に対しては、それは違うという空気感を自分たちでどうやって作っていくかも重要になってきます。これをやったら勝てるというトレーニングはないと思ってるので、厳しさと危機感を持ってやっていかないといけないかなと思います。
ーーシーズンおよそ半分が終わりました。ここまでのチームと日本一までの距離をどう考えていますか
日本一まではまだまだ程遠いと思います。シンプルに勝てないですし、強いチームは状態が悪い時でも勝てると思っているので、我慢強さだったり、最後のところで点を取る、守るというところが足りないので、そこに取り組んでいきたいです。
鈴木大翔主将(スポ4=ガンバ大阪ユース)
ーー早慶戦からここまでの取り組みを振り返ってください
日本一を目指すという目標を全員で立てて臨んだ中で、1回戦で負けるというところはまだまだ日々の取り組みに甘さがあるのかなと思います。
ーー試合を振り返っていかがでしたか
まず立ち上がりに失点をしてしまったのは、今後修正していかないといけないですし、決めるべきところで点を取れていたらもっと自分たちのペースで試合を進められていたと思います。
ーー残された期間はおよそ3ヶ月です。どういうことを意識していきたいですか
個人としてはチームを勝たせるために、攻守において結果を求めてやり続けることが必要だと思っています。チームとしてはまずはリーグ優勝を目指しているので、一戦一戦勝ちながら修正をしていって、チーム全体のレベルを引き上げていく必要があると思います。
ーーまたすぐリーグ戦が再開します
ここからの1日1日でどこまで甘さを取り除けるかが本当に勝負だと思います。自分たちはまだ何も成し遂げることはできていないですし、もう一回一人一人がメンタリティの部分から日々にこだわってやっていくことが必要だと思います。