関東大学サッカーリーグ戦 2部 第7節
2025年5月11日(日)14:00 Kickoff
@国学院大・たまプラーザ
試合結果
チーム | 前半 | 後半 | 合計 |
---|---|---|---|
早大 | 1 | 3 | 4 |
国学院大 | 0 | 0 | 0 |
得点者
前半
32分 柏木陽良
後半
10分 鈴木大翔
12分 高橋作和
23分 森田大智
前節は産能大を相手に迎えて、劣悪なピッチコンデイションの中、1点差ゲームを制したア式蹴球部(ア式)。今節はアウェイに乗り込んで国学院大との一戦となった。序盤から相手を押し込むも点が入らない中、試合が動いたのは32分。DF佐々木奈琉副将(社4=新潟・帝京長岡)のクロスをMF柏木陽良(スポ3=鹿島アントラーズユース)が決め先制する。そして、後半。55分DF伊藤稜介(スポ2=ジュビロ磐田U18、以下伊藤稜)のクロスにFW鈴木大翔(スポ3=ガンバ大阪ユース)が合わせて 2点目。さらに直後の57分、柏木のスルーパスにMF高橋作和(法3=東京・国学院久我山)が反応しそのまま流し込む。そして68分にはMF森田大智(スポ4=熊本・大津)が技ありのコントロールシュートを決めたア式。終わってみれば大勝となり、暫定ながら首位に立った。

先制点を決めた柏木
序盤、ペースを掴んだのはア式だった。6分、相手のハイボール処理からボールを奪った鈴木がそのままシュートを打つも枠を捉えられず。直後の7分には伊藤稜のクロスからこぼれ球をMF西凜誓(社3=名古屋グランパスU18)が折り返すもクリアされる。22分には柏木から佐々木、西と繋いで西がクロス、これに鈴木が詰めるもシュートを打てず。攻勢を強めるア式は32分、MF山市秀翔主将(スポ4=神奈川・桐光学園)が相手の守備の穴をついたスルーパスを佐々木に供給。佐々木が持ち上がり、クロス。これを鈴木がスルーし、柏木が抑えの効いたシュートを放つ。これがゴールに吸い込まれ先制に成功する。追加点をとりたいア式は42分、ルーズボールから伊藤稜、柏木と繋いで最後は高橋がシュートを放つも相手DFに阻まれる。チャンスは作るものの追加点を奪えず、1-0で前半を折り返す。

追加点を決めた鈴木
後半もア式ペースで試合は進む。まずは46分、柏木がペナルティエリア手前でファールを受け、FKを獲得する。これを柏木が直接狙うもゴールには繋がらず。49分、左サイドから伊藤稜がクロスを上げ、これに鈴木が合わせるもシュートは枠を捉えられない。なかなか追加点が奪えないア式だったが、55分。相手の隙をついてボールを奪った左サイド高橋から伊藤稜へ。この伊藤稜のクロスに鈴木が頭で合わせて追加点。直後の57分には右サイドで形を作り、柏木のスルーパス。これに反応した高橋がゴールを決める。ダメ押しと行きたいア式は62分、高橋に変えて森田、西に変えてMF久米遥太(政経2=東京・早実)を投入する。その6分後の68分、中央、相手バックラインの前でボールを受けた柏木が運び左サイド森田に繋ぐ。これを森田がコントロールしカットインからの右足のシュートを放つ。キーパーが一歩も動けないほどの素晴らしい弧を描きゴール右隅に吸い込まれ、4点目。ここから試合はオープンな展開に。71分には久米が抜け出して、キーパーまでかわすもシュートを打てず。81分、相手に左サイドからのクロスを中で折り返されるも、これはGK雨野颯真(スポ2=群馬・前橋育英)がガッチリとキャッチ。また85分には相手の左サイドからのコーナーキック。一本目のシュートを雨野が弾くもこれを詰められてしまう。しかしここはア式DF陣の体を張った守備でなんとか防ぐ。終盤はやや押し込まれる展開も我慢強く弾き返し続け、戦い抜いたア式。4試合連続クリーンシートとなり、暫定ながら法大を抜いて首位に浮上した。

リーグ戦初ゴールを決めた森田
ここまで7試合を終え、未だ負けなしのア式、次節の相手は3位駒大。関東一部昇格のためには勝たなければならない一戦だ。2試合連続のアウェイとなるが、序盤から相手を圧倒し勝ち点3を狙いにいく姿勢を期待したい。
(記事 安田直樹 写真 荒川聡吾)
兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)
ーー3連戦最後の試合でしたが、国学院戦に向けてどういう準備をしてきましたか
相手の特徴をアナリスト、学生コーチ、大人スタッフが分析して、しっかり相手に対応できるような準備をしました。また、中4日あったので、戦術的な落とし込みもしましたが、思っていたよりも相手が引いて守ってきたこと含め想定とは違った部分もありました。それでもそこに関しては前半ほぼピンチもなかったですし、(先制点の)崩し方もきれいな形だったので、チームとしては狙ってる形を出せたかなと。ただ4点取った後に残り15分ぐらいでメンバー交代をしていく中で、今後怪我とか出た時にどうなるかなというところを見ましたけど、やっぱりまだまだ駄目だな、まだ足りないなっていうところがありました。そういうところでは、この試合後のトレーニングマッチで、俺はいつでも行けるっていうギラギラしたのを見たいな、と思っています。
ーー前半を1対0で折り返しましたが、どちらかというと一点しか取れなかった、という感覚の方が強いですかね
そうですね、入りのところは、チームとしてボールを動かすというより、とりあえず前に前にという形でした。でもそこの使い分けという点では相手が来ないのだったら、もう少し動かしてもよかったかなとか、少し真面目すぎるがゆえに一辺倒になってしまったというところはありましたね。もっと相手を見てやれば「今、動かした方がいいよね」とか相手はファイブバックで完全に待ち構えてたので、その中でどういう通し方するのかっていうのは、もっと対応できたかなとは思います。だからこそ、あれだけ相手が消極的になったら、もう少しやり方はというか、もっと押し込んだ展開にできたのかなとも思ってるので。まあ、1点で満足はしてないけど、難しい部分もあったのかなっていうところですかね。
ーー今季ここまで引いて守ってくるチームに当たらなかったかなと思いますが、振り返ってみてどうでしょうか
実際当たってなかったとは思います。ただ、ファイブバックで守られたら結構崩すのが難しいので、その中で相手をわざと食いつかせたところから、1点目のあのいい崩し方ができたと思うので、そこのところは収穫かなと思いながらも、ただまだ再現性がそんなに多くは出なかったんで、もっともっと再現性がある攻撃をできたらなっていうところでは、もう一回積み上げないといけないなと思います。
ーー来週は昇格に向けて重要な一戦・駒大戦です。意気込みをお願いします
どこといっても、もう関係ないというか、勝つだけなので。そこに対してどう積み上げられるかということをチームとして、どう対応していくかというところが大事かなと思うので。そこのところの積み上げや、特に本質の部分の戦いに駒大戦は絶対になるので、しっかりと競るところ、その後の球際セカンドの回収、運動量というところですね。そこら辺をもう一歩っていうところをもう一回トレーニングで落とし込みながら、やっていきたいなと思います。
西凜誓(社3=名古屋グランパスU18)
ーー先発はいつぶりでしたか
去年の立教戦アウェイ(24年シーズン第21節)ぶりなので、本当に半年ぶりくらいですね。
ーー2試合途中出場があってからのスタメンでしたが、今週に向けてはどういう準備をしてきましたか
連戦ってのもありますし、復帰してからいつでも出れる準備ってのはしてました。ギリギリまでスタメンかどうかわかってなかったんですけど、いつでもスタメンでも行ける準備は自分の中でしてたので、ほんとに久しぶりのスタメンでしたけど出れたことがまずは良かったかなと思います。
ーー国学院大相手にはどういう準備をしてきましたか
昇格してきたチームですけどリーグ戦の結果見れば力あるのはわかってましたし、こういったアウェイのピッチ状況で、なかなか想定とは違ってうまくいかない部分も多いかなっていう風には試合前からわかってました。そういった中で、自分たちがやるべきこと、特に三原則の部分、球際・切り替え・運動量で相手を上回れば絶対に勝てるとは思ってたので、もうほんとに当たり前のことを当たり前にっていう意識で試合に挑みました。
ーー前半はどう振り返りますか
試合の入りとかは、このグラウンドだったり、雰囲気に慣れるところで、少し固いゲームになったかなっていう風には思ってます。徐々にやっていくうちに、相手のやり方だったりやピッチに慣れていって、ボールを持ってゴールに向かっていくシーンは多くなったと思いますけど、なかなか決定的なチャンスを作れなかったっていう印象はありますね。
ーー後半にかけては何か修正した点はありましたか
前半以上に、自分たちのやりたいサッカーをやり続ければ、絶対にチャンスは来るっていう風に思ってました。焦れずにやり続けた結果相手にスキが生まれて、自分たちが後半3点決めることができたと思います。
ーー今シーズンここからへの意気込みをお願いします
昨シーズンずっと試合に出させてもらった中で、昇格っていう目標を達成できなかった悔しさを、自分が一番出てたからこそ持ってると思います。今年こそ昇格とか日本一っていう目標の達成に向けて、自分が先頭に立ってやっていかないかないといけないと思いますし、長期離脱明けで、なかなかまだコンディションはうまく上がってきてないなっていう風に思いますけど、そういった中でもやれること、やるべきことをしっかりやって、試合に出続けて、チームを勝たせ続ける活躍ってのをしていきたいなっていう風に思ってます。
高橋作和(法3=東京・国学院久我山)
ーーどういう準備をして試合に入りましたか
特に3連戦だからとか気にせず、一戦一戦なので、いつも通り勝つためにいい準備をしました。
ーー前半の感触はどうでしたか
グラウンドもあまり良くなかったこともあって、思うようにボールを動かせなかったところはありました。自分たちの流れじゃなかった中で1点取ってリードで終われたっていうのは良かったなと思います。
ーーゴールシーン振り返っていかがですか
左サイドで試合出てますけど、ゴール前にチャンスがあったら、別に右でも顔出すっていうのは意識してますし、いいボール来たので久しぶりに決めれてよかったです。
ーースタメン出場が続いていますが手応えはありますか
いや、まだまだだなと率直に感じます。もっと上を目指すなら、ゴールとかアシストという結果もそうですし、もっと長い時間試合に出たいっていうのもあるので。攻守において、チームの中心になるぐらいの活躍ができればなと思ってます。
ーー来週に向けての意気込みをお願いします。
駒澤ってことで強いと思うので。みんなでいい準備して、上行くためには、ほんとにその一つに勝ち続けるしかないので。必ず勝てるようにいい準備をしたいです。
秋山虎之亮(法2=湘南ベルマーレU18)
ーー3連戦、フル出場が続いていましたが、この試合に向けてはどういう準備をしてきましたか
この3試合無失点が続いているので、後ろとしては絶対に点を取らせないっていうところは、意識としてありました。結局ゼロで抑えれば負けることはないので、あとは早大の攻撃陣も本当に素晴らしい選手が揃ってるので、絶対取ってくるっていうのはもう信じて。後ろも絶対やらないという気持ちでした。
ーー前半は1ー0という形でしたけども、感触としてはどうでしたか
少し持たされてるかなっていう感じはありましたが、そこまで危ないシーンも作られてなかったですし、後ろとしてはやらせないでいけました。また後半は0ー0の気持ちで、後ろは引き締めてやっていこうっていうのはありました。
ーー後半は3得点でしたが後ろから見ていて変わった点はありましたか
よりゴールに向かうところ、そこが点に直撃したのかなと思います。あと、2点目と3点目は時間帯的にも連続得点で、サッカーって流れのスポーツでもあると思うので、流れこっちに向いたかなというのもありますし、そこでしっかり仕留めてくれたからこそ4点取れました。だけど、この4点を満足として捉えるか、まだ取れたシーンあったよねと捉えるかで、今後成長って変わってくると思うので、自分たちはまだまだやれたよねっていう認識を持ってやっていきたいと思っています。
ーー4試合連続のクリーンシートになりました、守備が改善した要因はどういうところにあると考えていますか
準備のところだと思います。自分は身長もないですし、身体能力がそこまで高いわけでもないですし、相手のフォワードは大きい選手が多いです。だけど、そこに対して予測だったり、いいポディショニングだったり、マークの形だったり、そういう部分で上回っているからこそ、うまく組織的に守れていると思いますし、そこが(クリーンシートが)続いている要因なのかなと思います。
ーー来週は駒大戦になります。来週に向けての意気込みをお願いします
来週もセンターバックとしては絶対ゼロに抑えられるところと、チームとしては必ず勝って、この流れを続けるっていうところです。駒澤さんはロングボールを結構蹴ってくるチームであると思うので、そこに対して怖がらず、しっかり競って、自分もやれるんだぞっていうのをしっかり示せる試合にしたいなと思っています。