先制される難しい展開も松尾・駒沢弾で逆転勝利! 総理大臣杯出場へあと1勝に迫る

ア式蹴球男子
試合結果

「アミノバイタル®」カップ2024 第13回関東大学サッカートーナメント大会

2024年6月25日(火)9〜10位順位決定戦 1日目 vs専修大学
15:00 Kickoff @中央学院大学つくし野総合グランド

試合結果

チーム 前半 後半 延長前半 延長後半 合計
早大 0 1 1 0 2
専大 1 0 0 0 1

得点者

前半

11分 相手

後半

30分 松尾倫太郎

延長前半

5分 駒沢直哉

 「アミノバイタル®」カップ(アミノ杯)4回戦にて明大相手に7失点の大敗から中2日、残り2枠の総理大臣杯行きの切符を争う9〜10位決定戦が始まった。ア式蹴球部(ア式)の初戦の相手は関東3部リーグで現在首位を走る専大、カテゴリーは下とはいえ3回戦では1部に所属する駒大を破っており注意が必要な相手との対戦となった。11分に相手のロングスローが起点で先制点を与えてしまう。すぐに同点に追い付きたいア式だったが相手の好守もあり得点機を決め切ることができず、前半を1点ビハインドで折り返す。後半も苦しい時間が続いたが、75分にDF石川真丸(スポ4=名古屋グランパスU18)のクロスをMF松尾倫太郎(人4=千葉・八千代)が頭で合わせて同点に追い付く。逆転を狙うア式だったが、決定的な一打を打ち込むことができず、試合は延長戦に突入。延長前半5分、相手ゴール付近でフリーキックを獲得。MF伊勢航主将(社4=ガンバ大阪ユース)の蹴ったボールにFW駒沢直哉副将(スポ4=ツエーゲン金沢U18)が頭で合わせて逆転に成功する。その後は一進一退の攻防が続きながらもア式守備陣が要所を締める守りを見せて失点は許さず、延長戦の末2―1での勝利となり夏の全国大会・総理大臣杯出場へあと1勝となった。

110分間指示を出し続けた増田

 立ち上がりからカウンターとロングスローを軸に攻め込む相手に対してやや苦戦するア式。11分、ロングスローを一度は外へクリアしたものの再度拾われ、クロスを上げられる。最後は密集の中で押し込まれて先制点を与えてしまう。すぐに追い付きたいア式は15分、左サイド石川から中央に入ってきたMF佐々木奈琉(社3=新潟・帝京長岡)へパス側たり、さらに佐々木から右サイドを駆け上がるDF西凜誓(社2=名古屋グランパスU18)にボールが繋がり決定機が訪れる。しかし、シュートはわずかに枠を捉えることができなかった。22分には伊勢がミドルレンジからのシュートを試みたが、キーパーに阻まれてしまう。さらに45分には西のクロスから最後はMF本保奏希(スポ3=JFAアカデミー福島U18)が詰めたが、相手DFの好守備に阻まれまたも得点には至らず。前半を0―1で折り返す。

同点弾を決めた松尾

 ア式は攻守のバランスを取るべくMF谷村峻(スポ3=FC東京U18)を投入、試合を落ち着かせつつ同点、さらには逆転を狙っていく。50分、エリア内で伊勢の横パスをMF成定真生也副将(スポ4=神奈川・日大藤沢)が合わせるも、シュートは枠を外れる。62分には、代表離脱から合流後初の先発出場となったDF林奏太朗(スポ1=サガン鳥栖U18)の縦パスから本保が抜け出すが、上手く合わせることができない。さらに65分、伊勢のコーナーキックに駒沢が頭で合わせるも枠を捉えることができず。それでも75分、左サイドから石川がクロスを上げると、途中出場の松尾が頭で合わせて同点に追い付く。そのままの勢いで次の1点を奪いたかったア式だが、90分間で勝ち越すことはできず。試合はアミノ杯二度目の延長戦に突入する。

勝ち越しゴールを決めた駒沢

 延長戦開始直後の95分、本保の仕掛けから相手ゴール付近でフリーキックを獲得すると、伊勢のボールにエース駒沢が頭で合わせて逆転に成功する。その後は途中出場のMF久米遥太(政経1=東京・早実)の仕掛けを中心に相手ゴールへ迫ったが、追加点は奪えず。それでも最後まで粘り強い守備を見せて試合を締めたア式、この1点を守り抜き2―1での勝利となった。

 

 「難しい試合だった」と小澤雄希コーチ。直近1週間で3試合目、大量失点をした試合から中2日と感覚が空いていなかったこと、早い時間に先制を許したこと、この試合を難しくする要素は多くあった。それでも焦らず自力で逆転勝利をつかんだのは、シーズンが始まってから積み上げてきた自分たちのサッカーを要所で発揮することができたからだと言える。いよいよ次戦の亜大戦、勝てば全国大会、負ければ終わりの大一番を迎える。重圧のかかる一戦ではあるが、チーム全員で自分たちらしく戦い抜いてほしい。

(記事 和田昇也、写真 渡辺詩乃)

メンバー情報

早稲田大学 メンバー

スタメン

ポジション 選手名 背番号
GK 海本慶太朗(スポ2=大宮アルディージャU18) 21
DF 増田健昇(スポ3=横浜FCユース) 3
DF 石川真丸(スポ4=名古屋グランパスU18) 5
DF 西凜誓(社2=名古屋グランパスU18) 12
DF 林奏太朗(スポ1=サガン鳥栖U18) 22
MF 佐々木奈琉(社3=新潟・帝京長岡) 2
MF 伊勢航(社4=ガンバ大阪ユース) 7
MF 本保奏希(スポ3=JFAアカデミー福島U18) 11
MF 成定真生也(スポ4=神奈川・日大藤沢) 20
MF 高橋作和(法2=東京・国学院久我山) 32
FW 駒沢直哉(スポ4=ツエーゲン金沢U18) 9

【監督】兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)

サブ

ポジション 選手名 背番号
GK 北村公平(文構4=神奈川・桐光学園) 16
DF 笹木大史(商3=東京・早大学院) 13
DF 佐久間真寛(商3=静岡・藤枝東) 31
MF 谷村峻(スポ3=FC東京U18) 6
MF 東廉(スポ4=清水エスパルスユース) 8
MF 松尾倫太郎(人4=千葉・八千代) 15
MF 久米遥太(政経1=東京・早実) 28
MF 山田皓生(社2=群馬・前橋育英) 33
FW 瀧澤暖(スポ3=北海道コンサドーレ札幌U18) 23

交代出場

選手名 背番号 交代時間 交代相手
東廉 8 37分 佐々木奈琉
谷村峻 6 46分 高橋作和
松尾倫太郎 15 63分 成定真生也
久米遥太 28 104分 本保奏希
笹木大史 13 108分 西凜誓

試合後インタビュー

小澤雄希コーチ
――試合を振り返っていかがでしたか
 正直難しい試合でしたけど、この2日間監督もいない中でどうしようかって話を4年生幹部含めて話して、変えられるのはもう意識で変えられるところしかないって話だったので、 その一つ一つのところを出した結果が2点取って勝ったという結果だったと思うので、そこは評価していいかなと思うし、選手をそこは褒めたいなと思います。

――ビハインドで前半を折り返しましたがハーフタイムではどのような指示をされましたか
 基本的にはチャンスは作れたので。そこは継続的にやるというところと、相手の狙いがあったと思うので、そこの狙いをどう対応すればいいのかの部分。基本的にはリスク管理のところなんですけど、そこをちょっと修正はしました。

――ここからまた中2日で全国大会出場をかけての試合となります、次へ向けてのコメントをお願いします
 まだ終わってないですし、その試合に勝たないと意味がないと思うので。ましてや監督がその日に帰ってくるっていう話なので、監督を喜ばせられるように(ベンチ入りできる)20人だけじゃなくて(大会に登録されてる)30人、それ以外の部員全員で戦いたいなと思います。なので僕の使命は全員で勝たせることだと思うので、出てる選手以外の選手も上手く巻き込んでやっていきたいなと思います。

FW駒沢直哉(スポ4=ツエーゲン金沢U18)
――試合振り返っていかがでしたか
 応援部員含めて全員でつかんだ勝利だなと思います。

――前半ビハインドで折り返しましたが、ハーフタイムではどのように試合を捉えていましたか
 別にやりたいことがやれてなかったわけではなかったけど、自分たちのミスもあっての失点だったので、そこをまずはその失点はなくそうという話はしました。攻撃に関しては、今シーズン無得点で終わった試合はないですし、そこに対しては自信はあるので絶対取り返せるから、まずは守備からもやっていこうっていう話をしました。

――延長は運動量の面で勝ってたように見えましたがいかがでしたか
 そうですね。ああいう展開になると気持ちの勝負っていうところがほんと大きくなると思うので、そこは今日(兵藤慎剛)監督いなかったんですけど、小澤(雄希)コーチがほんとにチームをうまくまとめてくれて、信じてプレーできたのが今日の勝利に繋がったと思います。

――ゴールシーンはどう振り返られますか
 よく言ってますけど、難しい試合っていうのはセットプレーだったり、ああいう一瞬が大事になる中で、いいボールが来たので決められました。

――次が全国大会出場をかけた試合になります、次戦に向けてコメントお願いします
 次勝たないと今日の勝利も全く意味ないですし、前の試合はすごいぐっとくるような敗戦をしちゃいましたけど、 全国出場できれば、その明治大学にリベンジするチャンスも自分たちでつかめますし、今年掲げた日本一っていうところを掴むには、次の試合絶対勝たないと日本一への挑戦っていうのは終わってしまうよで、全員で認識してメンバーとか関係なく全員でやっていきたいと思ってます。