関東大学サッカーリーグ戦 2部 第11節 | ||||
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早大 | 3 | 2-0 1-1 |
1 | 産業能率大 |
【得点】 (早大)40’山市 秀翔 45+1’伊勢 航 86’植村 洋斗 (産業能率大)56’猪狩 祐真 |
アミノバイタルカップ、早慶戦を経て迎えた前節の順大戦は、会場の照明トラブルにより試合途中での中止と、消化不良で終わったア式蹴球部(ア式)。そこから1週間、リーグ戦3連敗を止めるべく産業能率大との一戦に臨んだ。試合は序盤からア式がボールを握る展開となるが、なかなかシュートシーンをつくることができない。それでも40分、高い位置でボールを奪いカウンターを繰り広げると、最後はMF山市秀翔(スポ2=神奈川・桐光学園)が冷静に決め先制に成功する。さらに前半アディショナルタイムには、スローインの流れからMF伊勢航(社3=ガンバ大阪ユース)が左足を振り抜き、リードを2点に広げ前半を折り返す。しかし、後半は「立ち上がりから難しい展開になってしまった」(山市)と一転して押し込まれるかたちに。56分にPKを与え1点差に迫られると、その後も相手の猛攻を受ける。粘り強い守備を見せ何とかしのぎ切ると、迎えた86分。カウンターから途中出場のFW駒沢直哉(スポ3=ツエーゲン金沢U18)の折り返しにMF植村洋斗副将(スポ4=神奈川・日大藤沢)が合わせ、追加点を奪う。試合はそのまま終了。3-1と勝利し、リーグ戦4試合ぶりの白星を手にした。
先制点を決めた山市
2分にピッチ中央でボールを受けたFW鈴木大翔(スポ1=ガンバ大阪ユース)が豪快なシュートを放ち始まった今節。立ち上がりからア式がボールを保持する時間が続く。13分には最後方GK山田怜於(社4=神奈川・鎌倉)の正確なフィードから、山市が右サイドに一気に侵入し折り返すも、相手DFに当たりコーナーキックとなる。23分にはDF石川真丸(スポ3=名古屋グランパスU18)の絶妙なスルーパスに鈴木が抜け出すと、エリア内で倒されるがこれはノーファウルの判定。ア式はボールを保持し徐々に敵陣でのプレーも増えてくるが、シュートなど相手ゴールを脅かすシーンをなかなかつくることができない。それでも迎えた40分、待望の先制点が生まれる。高い位置で植村がボールを奪うと、パスを受けた鈴木は右サイドに展開。ここにいた山市が、相手DFのタイミングを外し丁寧なシュートを決め先制に成功。山市にとってはうれしいリーグ戦初ゴールとなった。さらにア式は前半アディショナルタイム。スローインからボールを回すと、エリア内に走り込んだ伊勢がターンの勢いを利用し左足を振り抜く。「最近は自分が前に飛び出していく意識は持っていて、その中でも左足が得意なので、とりあえず振ろうという感じだった」(伊勢)と思い切りの良いシュートは相手GKの手の届かないコースに飛び、前半終了間際での貴重な追加点となった。
この試合のオープニングシュートを放った鈴木。強烈なシュートに思わず会場はどよめきを見せた
ア式ペースだった前半の勢いのままにいきたい後半であったが、主導権を握ったのは産業能率大。「右サイドのFWのところのスピードが上がった」(兵藤慎剛監督、平20スポ卒=長崎・国見)と背後を狙ってくる相手の攻撃に苦しめられる時間が続く。すると55分、スルーパスから抜け出されると、飛び出した山田怜がたまらず相手を倒し、PKを与えてしまう。このPKを決められ1点差に詰め寄られる。その後は、同点に追い付くべくたたみかけてくる相手に対し、なかなか流れを取り戻せないア式。押し込まれる時間が続くが、主将のDF平松柚佑(社4=山梨学院)や山田怜を中心に集中したディフェンスでゴールラインは割らせない。82分には、コーナーキックの混戦から相手にシュートを放たれるが、これは伊勢がライン上で決死のクリアを見せ何とか難を逃れる。そんな中迎えた86分、相手ディフェンスラインの背後を突いた駒沢にパスが供給されると、ペナルティエリアまで侵入。その駒沢の折り返しに合わせたのは植村。「ゴール前に向かっていくというところを、強く言われていた」とこぼれたボールを落ち着いてゴールに流し込み、試合を決定づける貴重な追加点を奪う。試合はそのまま終了。3-1で勝利し、リーグ戦4試合ぶりの白星を挙げ、連敗を3で止めた。
追加点を挙げた伊勢
「ただ勝ったというだけ」。3-1と勝利し、リーグ戦の連敗を止めた中、試合後の兵藤監督の第一声は少し厳しいものであった。前半はチームとして試合を支配し2点こそ奪ったが、得点に直結するプレーは少なくシュート数も4本。「3点、4点と仕留め切れないところは自分たちの課題だと思う」(伊勢)と正直納得いく内容とは言えなかった。結果的に相手が前掛かりになった勢いに押された後半は、「相手にビビっちゃって、正直ボールを自分たちで保持しようともしなかったし、逃げのパスばっかりになっていた」(兵藤監督)と防戦一方とも言える展開になった。山田怜の好セーブや伊勢の体を張ったクリアがなければ同点、さらには逆転という状況もあり得ただろう。「今日の試合をしていると、(総理大臣杯では)多分負けていると思う」、「トレーニングをただやるのではなくて、何のためにパスをしているんだというところや、数センチ単位でこだわっていかないとプレーの改善にはならない」(兵藤監督)と今後の戦い、特に日本一を懸けて戦う9月の総理大臣杯に向けて課題はまだまだ山積みだ。それでも、アミノバイタルカップや早慶戦を通じて、内容が悪いながらも勝てるという勝ち癖みたいなものは徐々に養われている。兵藤監督も「春先の試合だったらこれはひっくり返されてる試合。そういうところではギリギリ踏みとどまって、3点目を自分たちで取れるようになった、一つ自分たちで乗り越えてきたところだと思う」とその面での成長を感じているという。リーグ戦の折り返しとなる中、内容的には苦しみながらも勝利した今節。チームとして改めて再確認できた課題にも向き合い、この試合をこれからの昇格や日本一への新たなるスタートとなった試合にしてほしい。
(記事 髙田凜太郎 写真 永田怜、安岡隼人)
早大スターティングイレブン
早大メンバー | ||||
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ポジション | 背番号 | 名前 | 学部学年 | 前所属 |
GK | 21 | 山田 怜於 | 社4 | 神奈川・鎌倉 |
DF | 5 | 石川 真丸 | スポ3 | 名古屋グランパスU18 |
→84分 | 30 | 藤本 隼斗 | スポ4 | 柏レイソルU18 |
DF | 6 | ◎平松 柚佑 | 社4 | 山梨学院 |
DF | 3 | 中谷 颯辰 | 基理4 | 静岡学園 |
DF | 2 | 森 璃太 | スポ4 | 川崎フロンターレU18 |
MF | 24 | 伊勢 航 | 社3 | ガンバ大阪ユース |
→89分 | 8 | 福井 寿俊 | 文構4 | 東京・国学院久我山 |
MF | 4 | 小倉 陽太 | スポ4 | 横浜FCユース |
→65分 | 11 | 小松 寛太 | 教4 | 東京・早実 |
MF | 14 | 山市 秀翔 | スポ2 | 神奈川・桐光学園 |
MF | 10 | 植村 洋斗 | スポ4 | 神奈川・日大藤沢 |
MF | 17 | 本保 奏希 | スポ2 | JFAアカデミー福島 |
→61分 | 15 | 東 廉 | スポ3 | 清水エスパルスユース |
FW | 26 | 鈴木 大翔 | スポ1 | ガンバ大阪ユース |
→72分 | 18 | 駒沢 直哉 | スポ3 | ツエーゲン金沢U18 |
◎=キャプテン 監督:兵藤慎剛(平20スポ卒=長崎・国見) |
関東大学サッカーリーグ戦2部 順位表 | |||||||||
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順位 | 大学名 | 勝点 | 試合数 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 得失差 |
1 | 立正大 | 23 | 11 | 7 | 2 | 2 | 19 | 8 | 11 |
2 | 関東学院大 | 22 | 11 | 7 | 1 | 3 | 21 | 12 | 9 |
3 | 山梨学院大 | 22 | 11 | 7 | 1 | 3 | 19 | 10 | 9 |
4 | 駒大 | 22 | 11 | 7 | 1 | 3 | 22 | 16 | 6 |
5 | 日体大 | 20 | 11 | 6 | 2 | 3 | 18 | 11 | 7 |
6 | 早大 | 16 | 10 | 5 | 1 | 4 | 18 | 15 | 3 |
7 | 産業能率大 | 16 | 11 | 5 | 1 | 5 | 17 | 18 | ー1 |
8 | 順大 | 12 | 10 | 4 | 0 | 6 | 15 | 19 | ー4 |
9 | 立大 | 12 | 11 | 3 | 3 | 5 | 13 | 19 | ー6 |
10 | 青学大 | 11 | 11 | 3 | 2 | 6 | 13 | 16 | ー3 |
11 | 作新学院大 | 8 | 11 | 2 | 2 | 7 | 9 | 22 | ー13 |
12 | 亜細亜大 | 2 | 11 | 0 | 2 | 9 | 5 | 23 | ー18 |
第11節終了時点 |
コメント
兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)
――試合全体を振り返っての感想をお願いします
ただ勝ったというだけですかね。前半も2点は取れましたけど、満足の行く内容では当然なかったですし、その中で、後半もう1個ギア上げてっていうところだったのですが、逆に相手が190㌢あるFWの選手から、右サイドのFWのところのスピードが上がったっていう中で、チームがファーストプレーで裏を取られたりっていう、速さにちょっとビビっちゃって、ディフェンスラインが下がったりだとか、全体的に後ろに重くなる傾向になって、それを改善できなかったっていうところがあります。けど、これ以上負けられなかったので、そういう部分ではしっかりと最低限はできたかなと思います。
――お話にあった通り、内容的には全く満足していないという感じでしたか
そうですね。総理大臣杯で日本一を狙うっていう上では、 今日の試合をしていると、(総理大臣杯では)多分負けていると思います。やっぱりあと1カ月ちょっとしかない中で、勝つには勝ったけど、本当にそれでいいのかっていうところを追求していかないと、あっという間に(総理大臣杯が)始まっちゃういます。総理大臣杯を取れない限り、今年の早稲田の状況だと日本一を取るチャンスが全部なくなるので、厳しい言い方かもしれないですけど、もう一つ、変化を付け加えないといけないのかなと思います。
――前半はボールは保持できているけど、相手のゴールに迫るプレーができていないといった点がまだまだ課題なのかなと感じましたが
このぐらいの相手のプレスの強度だったらもっともっと外せると思いますし、その中で、いつもやっている関わりのところも、ちょっとしたパスのズレだったりっていうところがあって、最後シュートまでいかない、動き出しの質が良くないのでもう1個崩せないっていうところもありました。これはトレーニングでしか解決しない部分も当然ありますし、トレーニングをただやるのではなくて、何のためにパスをしているんだというところや、つける足っていうのを数センチ単位でこだわっていかないと、プレーの改善にはならないと思います。ゴール前とか特により厳しい状態で、パスが一つずれるだけでシュートまでいけないっていう状況か常にあり得るので、それを日頃の基礎練からやっぱりもっともっと追求しないと、こういうプレッシャーがかかった状態では質が下がってしまいます。そこはもうトレーニングをするしかないですね。
――後半相手が選手や戦い方を変えてきた中で、ドタバタしてしまい修正し切れなかった部分もあったと思います。今後、試合中に状況に応じて修正をしていく上で、ピッチ内ではどのようなことが求められると思いますか
まずは相手にビビっちゃって、正直ボールを自分たちで保持しようともしなかったですし、逃げのパスばっかりになっていたので、結局後ろ向きのパスばかりになって相手のプレッシャーを受けて、 また蹴らされてっていうかたちが多くありました。やはり前を向ける時にしっかり前を向いて、サッカーの基本というか、プレッシャーが来ても別にパスだったりファーストタッチで外せるし、 サポートの質で改善や突破ができると思います。そういうトレーニングを2月から積み重ねている中、相手の守備が良ければ(ボールを)取られることもあるので、それは全然いいと思います。ただ、それをやろうとしなかったので、そこはやっぱりメンタリティのところなので大学生にすべてを求めるのは難しいかもしれないですけど、日本一を取るチームはそういうところでもブレないと思うので、自分たちがやってることをもっともっと自信持たせるために、トレーニングから何ができるっていうのを、こっち側もしっかりと落とし込んでいかないといけないかなと思います。
――もっとチャレンジしてほしいという感じですかね
そうですね。サッカーはミスのスポーツなので、正直完璧にやれなんて少しも思ってないです。ただやっぱりプレーの中で、自分の意図だったり意志っていうのがないプレーが後半は多かったですし、ただボールを保持するためにバックパスや相手にとっては何も怖くないようなプレーの選択が多くなったのかなっていうところでした。そこのミスの質のところはやっぱり改善しないといけないです。チャレンジしてのミスなのかというところだったり、やろうとしてるのかっていうところですかね。
――内容的には満足いかない中でも、アミノバイタルカップや早慶戦通じて、勝ち癖は徐々についてきてるのかなと思いますが、そこについてはいかがですか
強いチームは内容が悪くても勝つっていうのが第1条件ではあると思います。アミノからほとんど負けなしっていうところではあるので、粘り強さは出たのかなっていうとこもありますし、春先の試合だったらこれはひっくり返されてる試合だと思います。そういうところではギリギリ踏みとどまって、3点目を自分たちで取れるようになった、一つ自分たちで乗り越えてきたのかなっていうところだと思います。
――リーグ戦3連敗を止めて、4試合ぶりの勝利となりました。前半戦が終わって、ここから後半戦の戦いとなりますが、昇格に向けてどのように戦っていきますか
自分たちが思い描いている勝ち点とは離れているのですが、やるしかないですし、自分の中では前半戦は耐える戦いの方が多いのかなっていう中で、今、最低限のベースの上に今後何を積み重ねていけるかっていうところまでは来ました。ここからのトレーニングの質と量で、もっともっと勝てるチームに変身できると思いますし、この勝利をしっかり続けながら、内容を改善していくっていうのを続けていければなと思います。
MF植村洋斗副将(スポ4=神奈川・日大藤沢)
――試合全体を振り返っての感想をお願いします
前半は立ち上がりからハイプレスでいき、うまくハマったシーンや決定機も何本かありましたし、そこで自分を含め決め切れていたらもっと試合は楽に運べたと思います。ただ前半しっかりと1点を取って、前半の内に追加点を取れたというのはチームとして良い方向に行っていると思いますけど、後半立ち上がり含めなかなか自分たちの時間をつくれなかったというのはあるので、うまくいかない時にどう自分たちのサッカーをやっていくのかというのは今後の課題ではあります。それでも最後、自分が点を決めて3-1で勝てたというのは良い勝利だったかなと思います。
――前半シュートシーンこそ少なかったですけど、ボールを保持する時間が長かったという点で手応えはありましたか
ところどころ間にボールを刺されたりしましたけど、プレッシャーをかけて切り替えのところだったり強度の部分で上回れていたので、そこの部分では相手を圧倒できたのかなと思います。
――後半は早々に失点を喫するなど難しい展開となりましたが、自分たちや相手を含めてどのようなところが変わったなという印象でしたか
シンプルに相手が勢いを持ってきたのかなと思いますし、そこで自分たちが飲まれて自分たちのサッカーを見失って結構簡単に蹴ってしまい、その流れで失点してしまったのでなかなか自分たちの方向に進むことができなかったです。そこは今週1週間良い積み上げをして次に向かっていければなと思います。
――流れからの得点は久しぶりだと思いますが、得点シーンを振り返っていかがでしたか
前半トップ下でやっていてチャンスを決め切れなかったですし、後半からボランチに入って、ボランチの役割としては守備も攻撃をコントロールすることもそうですけど、片割れはゴール前に向かっていくというところを、監督含め強く言われていました。そこをスプリントしてボールがこぼれてきて決めれたので、練習の成果が出たと思いますし、個人的にもPK以外で点を取れたというのは良い方向で進んでいけるのかなと思います。
――前節が試合途中での中止ということで、難しい入りになったのかなと思いますがそこについてはいかがですか
前回も相手が3バックで、ハイプレスをかけるというところでは前節も自分たちのサッカーができていたと思います。試合途中での中断だったので、難しい部分はありましたけど、でも自分たちとしては決してマイナスなところはなかったので、今日の勝利につながったと思います。
――リーグ戦4試合ぶりの勝利、3連敗を止めたという意味でも大きな勝利になったと思いますが
連敗している中で、今日の試合も監督から「もう負けられない」というところは言われていました。自分たちの目標としているところは昇格や日本一というところなので、そこに向かって今日の勝利は大きかったと思いますし、これからの試合も一つ一つ負けらない試合だとは思うので、勢いをつけてやっていければいいなと思います。
――これで前半戦が終わりました。ここから後半戦となりますが、自身のプレーも含めてどのように戦っていきたいですか
もう一つ一つ大事で負けちゃいけないと思います。勝つというところを目標としてやりつつも、まだまだ自分たちは成長段階ではあるので、毎日の練習を積み上げていって、自分たちのやりたいサッカーをして、総理大臣杯もありますしリーグ戦での昇格もあると思うので、それに向かってみんなで協力してやっていければなと思います。
MF伊勢航(社3=ガンバ大阪ユース)
――試合全体を振り返っていかがでしたか
前半は結構自分たちのペースで進んでいた中で、2点取れたことは良かったですけど、3点、4点と仕留め切れないところは自分たちの課題だと思います。後半は見てても分かる通り、ずっと押し込まれている展開で相手の勢いに飲み込まれてしまったところがあるので、自分たちで打ち返せるようなパワーをつけていくことが大事かなと思います。
――得点シーンは豪快なシュートでしたが自分が狙っていたかたちでしたか
シュートに関しては最近自分が前に飛び出していく意識は持っていて、その中でも左足が得意なので、とりあえず振ろうという感じでした。たまたま相手に当たってコースが変わっていいシュートになったかなと思います。
――ご自身のプレーの手応えはいかがでしたか
今までずっと小倉君(陽太、スポ4=横浜FCユース)と植村君(洋斗、スポ4=神奈川・日大藤沢)に助けられている部分が大きい中で、徐々にですけど自分の特徴を出せてきていますし、今日の試合でも守備でも攻撃でもチームを助けられるプレーができたと思うのでそこは良かったと思います。
――早慶戦に出場できなかったことの悔しさとかはありましたか
正直めちゃくちゃありました。『紺碧の空』をみんなで歌っている時も悔しいものがありましたし、心の底から勝利を喜べなかったです。使われないのは自分の力不足なので、ちゃんと自分にベクトル向けて、そこから早慶戦の後、2試合連続スタメンでできていることは早慶戦の時ベンチで90分間見ていたのがいいエネルギーになっていると思います。
――今日は得点もして勝利もできて喜べましたか
あんまり得点を決めるキャラじゃないので(笑)。その分レアな得点をできて、守備でもゴールを防げて、あのプレーも得点と同じくらい重要だと思っているので、その2つの重要なプレーを自分でつくり出せたのは良かったと思います。
――今後の試合への意気込みをお願いします
次の試合の山学戦は小倉君が累積で出れないです。(小倉君が今まで)中盤の核で頑張ってくれていたので、その分も頑張ってやりたいですし、連勝していかないと1部昇格を狙ったり、日本一っていう目標は絶対成し遂げられないので、そこにもっと自分が貢献できるように頑張っていきたいと思います。
MF山市秀翔(スポ2=神奈川・桐光学園)
――試合全体を振り返っていかがですか
前半たくさんチャンスがあった中で、自分のゴールと伊勢君(伊勢航、社3=ガンバ大阪ユース)のゴールで点を決めれましたけど、もっと点を決められたと思いますし、後半立ち上がりから難しい展開になってしまったりとか、もっと前半の内に点を取れていれば後半の入りも変わってきたのかなと思います。やっぱり後半の入り、2-0で一番危ない点差って言っていた中でのあの入り方だったので、もう少しそこはチームとして考えないといけないなと思います。
――後半は相手の時間が続く中、ピッチ上でどんなことを考えていましたか
相手のサイドが弱点だと思っていたので、自分がランニングで深さと幅をとってやらないといけなかったのですが、うまく連携が取れなかったので、もっとしっかりっていうところですね。
――前半からその背後へのランニングを狙っている印象でしたが、そこは意識していましたか
そうですね。相手が3バックで、早慶戦も相手が3バックだったのであまり良い印象を持っていなくて、どういうふうにやろうかなって考えていた中で、今日はいい感じで試合を進められたのでそこは個人として成長できたところかなと思っています。
――得点という結果を残しましたが、個人としての手応えはいかかですか
本当に早慶戦で(個人として)悔しい思いをして、まあやってやるぞっていう気持ちで人一倍練習に向き合ってたと思いますし、そういうものが一つ一つ積み重なってこうやって結果に出てくれたことはうれしいですけど、まだ1点なので満足することなく次も点を取りにいきます。
――後半監督からかなり多くの指示を受けていたように見えましたが、どのようなことを伝えられていたんですか
落ち着いてボール持って相手を剥がせれば怖くないからということは言われました。あとは戦術的な細かい指示や、サイドで持った時に一人は絶対幅をとって、サイドで崩してくれみたいなことを言われました。
――リーグ戦4試合ぶりの勝利になりました。この一勝は大きなものになったのではないでしょうか
今日は前半戦最後の試合で、(ここまで)勝ち点もうまく積み上がってない中で、この試合は勝ち点3だけにこだわってやろうという話が試合前に兵藤さん兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)からもあって、そこに対しては全員が向き合えてたと思います。それでもやはり試合の内容とかゲームの運び方だったりとか、そういうところはまだまだ課題だらけなので、そこはしっかり締めていかないとダメだなと思っています。
――最後に今後の意気込みをお願いします
関東リーグ初ゴールになったので、この勢いのまましっかり点を取って、来週の山学はアミノで自分たちが食った分相当な勢いでくると思うので、そこを受身にならずに、自分たちもチャレンジャー精神で頑張っていきたいです。