【連載】早慶クラシコ 第7回 3年生対談 中谷颯辰×平野右京×藤本隼斗

ア式蹴球男子

 仲が良いという3年生の3人。今季は激しいレギュラー争いを繰り広げている。初の早慶戦を前にして今の自分をそしてお互いどう分析するか。

※この取材は8月26日に行われたものです。

「個人個人がどれだけ粘り強くやれるか」(中谷)

早関定期戦では先発出場した中谷

――今季のここまでを振り返って手応えはいかがですか

藤本 個人としては去年に比べて出場機会が増えたものの、前期の関東リーグはあまり良い結果とは言えなかったです。そこからけがをして戻ってきた後、3バックでウイングバックをやったりして、少しずつチームに貢献できてきたかなと思います。

平野 自分は結構苦しんでいるシーズンかなと思います。スタメンでもあまり出られず、結果を残しているかと言われたらそうではないですし。トップを支える身としてもメンタル状況は正直きついです。ただその中で良いパフォーマンスをしていかなければならない、という覚悟や責任というのはもってやっています。

中谷 去年に引き続きシーズン開幕から出場させてもらって、チームとして勝ちきれなかったりミスが多かったりと良くない状態が続きました。以前から自分が出ている時に勝てないということが多く、今季は自分の中で一つ上の意識を上げたつもりだったんですけど、結果としては良くないものが多かったです。シーズン途中から大君(平瀬、スポ4=サガン鳥栖U18)や監物(拓歩、スポ4=清水エスパルスユース) が戻ってきて出場機会が限られてきましたし、アミノバイタル杯の関東予選では3バックで出場のチャンスをもらったものの、自分が出るとどうしても不安なのかなと。ただ、後期開幕は出場できなかったんですが、個人としては成長している部分もあります。ただそれをどうチームに馴染ませられるかが今の課題かなと思います。

――チーム全体として前期に苦しんだ要因は何だったのでしょうか

平野 4年生の意思と下級生の意思がうまく噛み合っていないというのが原因だと思います。ただここが噛み合えば早慶戦も良い感じに弾みになって、後期は勝てていくんじゃないかと思っています。あとはやっぱりどれだけ監督やスタッフを信頼して、自信を持ってプレーできるかが鍵になってくると思います。

藤本 4、3年生の中にはプロ内定選手も多く出ていて、実力的には他大学には一切劣っていないと思うのですが、それでも勝てなかったのはやはり勝ち癖や本当に勝ちに向かう姿勢、気持ちの部分が足りていなかったからかなと思います。

中谷 勝てる試合や十分にやれているような試合でも簡単に落としてしまうことが多かったと思います。監督が言っているように早稲田は守備から入るチームなので、センターバックとしてそういう後ろのもろさは感じているところではあります。もちろん前が点を取れていないのもそうですが、守備のチームとしてまずは守備をしっかりしていきたいです。またチームとしてだけでなく、個人個人がどれだけ粘り強くやれるかだとも思っています。

――出場しない時間も少なからずあったと思いますが、自分の中で足りていない部分を感じることはありましたか

平野 まあおもろさ、ですね。

一同 (笑)

藤本 だいぶ面白いけどなその答え(笑)。

平野 自分の中で面白さは欠如していると思います。ピッチ外でははっちゃけるタイプなんですが、ピッチに入ると面白さがなくなるんで。

藤本 結構本気じゃん。冗談かと思った(笑)。

平野 結構本気。あいつおもろ、と思うくらいの面白さは早慶戦でも後期も出していきたいなと思ってます。

藤本 この後喋りづらいな(笑)。自分に足りなかったのは、自信かなと思っています。去年あまり出場していなかったので、中心として出場するということをシーズン初めには全く想定していませんでした。なので臆病になってしまったというか、小さくなってしまったのは試合に出続けるかどうかに影響したのかなと。

中谷 自分は、試合になった時に迷いみたいなものがありました。シーズン初めはビルドアップをチームの目標に掲げていたんですが、試合になるとパスをつなげなかったり、相手にボールを持たれたりとうまくいかないことが多くて。結局大きく蹴ってしまって、(ビルドアップを)したいのにできないという試合も多かったと思います。自分がビルドアップが得意にしているのもあって、チームとしてだけでなく自分も迷っている部分がありました。

――ビルドアップに関してうまくいかなかった原因はどう分析していますか

中谷 公式戦になると、ビルドアップは始めの10、15分で割り切ってやることが多いんですが、その10、15分で相手に流れをつかまれてしまうことがほとんどでした。本来であればその10、15分で相手をどれだけ押し込めるかが重要なので、そこはもっとこだわりたかったですね。

藤本 まずつなぐというコンセプトを持ちながら、つなぐことに長けた選手が多くなかったのかなと思います。その上で、出ている選手が共通のイメージを持つことができなくて、ただパスを回したり近い選手につけたりを繰り返して、結果的にプレッシャーを受けてしまう、というパターンでした。

――ちなみに藤本選手はつなぐプレーとそうでないプレー、どちらが得意ですか

藤本 断然つなぐプレーですね。右京みたいに速くないんで。足元でつないでテンポを作ってというタイプです。

――平野選手は

平野 自分はスピードというか、推進力が強みなので。森璃太(スポ3=川崎フロンターレU18)の左バージョンだと思ってくれれば良いです(笑)。ぜひ注目してください! 

「最近監督から『攻めろ!』と言われることが多い」(藤本)

後期初戦東京国際大戦ではゴールを決めた藤本

――3バックにシフトしたアミノバイタル杯ではカテゴリーで劣る相手に完敗を喫しました。その時の心境を聞かせてください

平野 僕は応援団長をしてたんですが、単純に悔しかったです。その前の城西大戦(7月10日、○2-1)で途中交代したときは良い手応えがあったのですが、専大戦(7月13日、●0-2)ではトップの選手たちが負けていくのを見て、もどかしさや悔しさを感じました。あの2時間は声が枯れるほど応援しました。

藤本 どちらもスタメンで出場したんですが、城西大戦は自分の中ではあまり調子が良くなかった一方で、専大戦は良い手応えがあったんです。そんな中で後半交代させられて自分はもっとできる、という感覚はあったんで、その後の失点は横から見て余計悔しかったですね。

中谷 城西大戦は割と良い出来だったと思いますし、3バックも初めてやったにしては良くできていたと思います。2戦目の専大も、カテゴリーは低いものの関東リーグでやれる実力のあるチームだと思っていて、最初からエネルギッシュな空気で(相手も)来ていましたし、前半は3バックのつなぎもあまりかたちにならず互角の展開になりました。後半も相手の勢いが落ちず、自分たちが受身になってしまったところで失点しました。ディフェンス陣としても相手が蹴ってきたところの処理や安定感に関しては改善点が多くあったかなと思います。

――後期、早慶戦に向けてチームの中で変わってきている部分はありますか

藤本 自分が思うのは、みんな勝利に向けての声かけが多くなったというところです。チーム内で勝ちに向けての意識の積み上げは間違いなくできていると思います。中断期間に走り込みも何度かして、走れるようにもなっているので、そこが前期との違いですかね。

平野 インカレに出たい、日本一になりたい、残留になりたいという覚悟は全員に芽生えているというか、練習でもそういう雰囲気は作れていると思います。

中谷 体調の問題とかもあってしばらく出場していないんですけど、東京国際大戦(8月20日、△1-1)は外から見ていて全員が走れていたし、普通に良いチームだなと思いました。上手いチームとかではないんですけど、可能性を感じるチームになったと思います。

――藤本選手は東京国際大戦で得点も記録しました。攻撃の部分で意識の変化はありましたか

藤本 最近監督から「攻めろ!」と言われることが多いんですよ。アップから試合中までいつでも言われるので、それもあってかゴールや前線でのプレーについては意識付いていますね。ゴールシーンも逆サイドの攻撃からでしたが、普段から逆サイドがボールを持ったら中に入れと言われているので、監督のおかげじゃないかと。

平野 こびるな!(笑)

――藤本選手のゴールのようにサイドでボールを持っている時に逆サイドの選手が中に絞るというのは、チームとして狙いのかたちですか

藤本 逆サイドはしっかり中まで入ってこいというのはあるので、チームとしてやってることかなと思います。  

――平野選手は藤本選手とのポジション争いをする立場ですが、どのようなところで違いを生み出したいですか

平野 難しいですね。  

藤本 違うもんね俺ら。  

平野 違いはあります。フジモンとポジションは一緒で、フジモンがどう結果残すというのは自分にとって響くものはあるんですけど、結局自分自身がフジモンと違うところを見せていくことによって、もうちょっと変われるというか自分の色は出せていけるとは思います。  

藤本 どういうところが違うの?  

平野 フジモンと?やっぱりよりアグレッシブ感があるのかなと。自分にないところはフジモン持っていて、フジモンにないところは自分が持っているところなので、そこは比較せずに結果には感化されますけど。  

藤本 結局何が違うの俺ら?  

平野 左利きとか。ユーティリティとか。そっちがユーティリティで。  

藤本 (平野は)結構スペシャリティだからね。俺、中行く系だけどそっちは縦に行くからね。  

平野 後は場面とか状況によっても使われ方とか、どう相手を破壊していくかという意味でも違うのかなと思います。  

――中谷選手はセンターバックのポジションでレギュラー争いをしていますが今の手ごたえは

中谷(センターバックは)3人ともプロ内定している選手で、関東リーグ見ても同じポジションに3人プロがいることはあまりないと思うので、これ以上ない環境ではあるので、試合に出るとかもありますけどまず一つ一つ彼らから盗めるものもあるし、自分の成長につなげていけば今後(試合に)出ることもあると思うし、来シーズンにもつながってくると思うので、ライバルとは思っていますけど彼らがプロになる理由というのは見れば分かると思うので、それを自分も盗んでやってければなと思います。  

「たまには褒めあうのもいいな」(中谷)

質問に答える中谷

――お互いの紹介をお願いします

藤本 どうします?  

平野 何でもいいよ。  

藤本 時計回り?  

平野 2人(紹介するの)ちょっとむずいもんな。  

藤本 じゃあ時計回りで。  

――それでは平野選手から藤本選手の紹介をお願いします

平野 フジモン…。  

藤本 何でも言っていいよ。  

平野 結構お世話になっているのがフジモンかなというのがあるんですけど、ボケとツッコミを重視しているというか。  

藤本 どゆこと(笑)。  

平野 僕がボケたら絶対ツッコんでくれるというのがフジモンの役であって、いつも笑顔で話しやすくて、元気が自然と出るというのがフジモンと関わっていて良いところかなと思います。  

――次に藤本選手から中谷選手の紹介をお願いします

藤本 この子はですね、とりあえず人を自分と比較しますね。なんかもう負けることが悔しいんでこの子は。とにかく自分が上に立とうとするっていう。  

中谷 お前も一緒だろ。  

藤本 まあプライベートだと颯辰と毎日2人でずっとスマブラやってて、でも全然俺に勝てないんですけど。  

一同 (笑)  

藤本 それでずっと挑んでくるのでやってあげてるという感じです。  

中谷 いやいやLINE送ってくるのそっちだから。何時からスマブラねってLINEで送ってくるんで。  

藤本 まあ、寮では1時間くらいスマブラやったりもするので。性格としては、みんなにイジられても怒らずに笑顔で返すみたいな。  

平野 うわ、分かるわ。  

藤本 という感じで、関西人っぽさもありつつです。  

――では中谷選手から平野選手の紹介をお願いします

中谷 見ての通り明るいので、学年の中でも良い立ち位置なんじゃないかなと思います。  

藤本 いつもこんなに褒めないからね颯辰。  

平野 もう笑顔がやばい(笑)。  

藤本 颯辰絶対人のこと認めないから。  

中谷 サッカーとかでも練習中に良い声出してたりして、良い雰囲気つくったりしてくれるんですけど、プレーはちょっとメンタルが弱いので、多分メンタルが強ければもっと化けれるんじゃないかなと思います。プライベートは買い物とか行ったりして、結構仲が良いです。仲良くしてあげてます(笑)。  

平野 いやこっちがです(笑)。  

藤本 俺らの代みんなそうだからな。  

平野 みんな仲良い。  

藤本 それに負けず嫌いだから。  

――買い物はどこに行かれたりするのですか

中谷 買い物は前どこ行ったっけ。原宿、渋谷みたいな。右京をいい感じにのらせてサンダルを買わせるという。  

平野 2万円使わされました(笑)。  

中谷 お前めっちゃ似合ってるでって言って、めっちゃのせたら、似合ってるかなって言って(笑)。  

藤本 右京、マジすぐ買うからな。  

平野 言われたらな、買っちゃうからな(笑)。  

――お互いの紹介を聞いてみていかがでしたか

藤本 お前(平野)は嬉しかっただけだな。  

平野 いつも聞けないんで。結構どう見られているかを僕は気にしている部分があるので、そう思われているというのはうれしいのともっとやっぱり仲良く、時には厳しくやっていきたいなと思います。  

藤本 やっぱり口に出すっていうとみんな仲良いなというのは思って、今日もちょうど話してたんですけど、(3年生は)なんか醜い争いというかお互い「俺の方がお前よりすごい」というのをずっとやっているので、そういうのもあってかお互いが言いたいこと言えるすごいいい関係だなと思いました。  

中谷 そうですね、なんか楽しいなと思いました(笑)。やっぱりいつもみんなお互いのこと下げあっているので、たまには褒めあうのもいいなって思いました。  

「全体的に伸びしろしかないですね」(平野)

左サイドで仕掛ける平野

――お互い前期のプレーに点数をつけてみてください

中谷 あーなるほど。  

藤本 なるほどね。時計回りにいきますか?  

平野 変えてみる?反対側にいこうよ。   

中谷 俺がフジってことか。お前(平野)からいけよ。  

平野 10点満点ですか?  

藤本 100点にしようよ。  

平野 100点か。うーん、(颯辰は)40点くらいじゃないですかね。ここは厳しくいくんですけど、プレー面もですけどやっぱり早稲田は人間性という部分があるので、そういった部分では見られ方とかは低かったのかなという、チームにどれだけ貢献できたかというのは低かったのかなと思います。なのでちょっと厳しく40点かなと。  

中谷 えーフジか。50点で。前期は国士舘と拓殖くらいしか出てないんですけど。その時4バックなのでサイドバックで、国士舘戦とかロングボールがフジのとこ飛んできてて、その中でちょっとまだ空中戦の処理とかはあれだなと、まだ慣れてないところあるなと思っていたので、伸びしろもまだ出始めたところだなと思ったから、その伸びしろも含めて50点で、後期つけたら今のところは70点くらいかなと。  

平野 おー上がりましたね(笑)。  

藤本 上がったね。ありがとうございます。  

中谷 やっぱりウイングバックになって、守備というよりは攻撃の方でバランス取りつつ徐々に上がっていくというイメージだから、あまり守備を意識せずにビルドアップのところとかでそこに専念できている分、気持ち良くプレーできているのかなと思って、だからこそ自分の中でも良い気持ちになって良いプレーが出てる、攻撃にいけるとかそういうところがあるので、今は70点くらいいけるんじゃないかなと思います。 

藤本 じゃあ俺の右京は、何試合出た?  

平野 1試合。  

中谷 どれ?  

平野 東洋、東洋。  

中谷 逆転されたやつ?  

藤本 あー東洋か。  

中谷 お前出てから入れられたやつか。  

平野 言うなよ。  

藤本 右京はじゃあ30点で。  

平野 うわ、低っ。  

藤本 あえてここは。伸びしろも込みで。あれ、じゃあ右京去年の方が出た?  

平野 去年の方が出てるな。  

藤本 去年もっと出てて、右京は実際に試合出たら攻撃で縦突破してクロスまでやり切れる選手なので、もっと活躍する場面はあっても良かったのかなと思うんですけど、ポジション適正というか、サイドバックやるかサイドハーフやるかみたいなところでも右京の中で違うと思うので、そこが結構明確というかポジションが定まってきたら、右京もやりやすくできて、もっと結果にもつながるのかなと思うので、後期はもっと出てくれるだろうという期待も込めて30点で。  

――平野選手は昨年の明治戦ではサイドハーフでの起用もありましたが、ご自身としてはサイドバックとサイドハーフどちらの方がやりやすいなどありますか

平野 結構サイドハーフだと、やっぱり一発で裏に抜けるとかそういう部分があるんですけど、どっちのポジションにしろ良さがあって、サイドバックだと駆けあがるという部分が特徴として出てくるのかなというのがあるので、ポジションによって特徴があって(どちらをやるか)決めれないというのは正直あるんですけど、攻撃的な選手なので前目のウイングバックだったりサイドハーフというのが自分の中では適正なのかなと思います。  

――お互いの点数を聞いてみていかがですか

平野 全体的に伸びしろしかないですね。  

藤本 妥当な評価だと。  

平野 みんなあんまり出ていない、ずっと出ている選手たちじゃないので、これからだな。  

藤本 そうですね、これから4年生に上がるまででみんなで出れたらなという感じです。  

――最近ハマっていることはありますか

藤本 俺言うことあるわ。  

平野 お前、自己啓発本やん。  

一同 (笑)  

藤本 本読んでます。全部読んで自己啓発本を、それで結構生活習慣とかも変わって朝散歩とかもしているんですけど、朝7時に起きて散歩して、本読んで勉強してみたいな、結構良い生活送れているんで、本ですねハマっているのは。  

――具体的に刺激になった言葉や本はありますか

藤本 一番響いた本で言うと外国人の方が書いたモーニングメソッドみたいな本なんですけど、朝をどれだけ大切にするかみたいな本で、やっぱり朝大事だなというのを感じたので、結構それを実践して朝の生活は心掛けています。  

平野 僕も一応本はハマっています。  

藤本 誰に影響されて?  

平野 いやいや自分でですけど(笑)、本と後はアニメです今は。ちょっと被るかもしれないけどジョジョとか。  

中谷 俺ジョジョはずっと見とるもん。  

平野 古参ブルな。3部が好きです。エジプトって3部やんな。あ、2部か。2部です。ダービー兄弟が出てきて。  

中谷 うわ、俺ハマってることないな。  

平野 サウナとかちゃうん?  

中谷 あ、サウナは最近行ってます。小松(寛太、教3=東京・早実)とかに連れてってもらっています。サウナは最近入るようになりました。元々お風呂が好きなんですけど、サウナは毛嫌いしてたんですよ。でも入ってみたら。  

藤本 ミーハーってことでいいですか?  

中谷 まだミーハーです。  

――先程から3年生は仲の良い学年だという話がありました。御三方も仲の良い様子が伝わるのですが、ほかに仲の良い選手はいらっしゃいますか

藤本 1人ずつ? 

平野 俺が仲良いってこと? 

藤本 結構全体的には仲が良いですけど別に誰かというのは。やはり、カテゴリーもあってか結構Aチームという…  

中谷 全員じゃないやん。

藤本 えっ。  

中谷 全然全員じゃなくなってるじゃん。 

藤本 3年のAチームは結構仲が良いですね。

中谷 Bもいれば全然仲が良いんですけど。  

藤本 Bも仲が良いです。一緒にいる時間が長い分、結構話すので。璃太、洋斗(植村、スポ3=神奈川・日大藤沢)、平松(柚佑、スポ3=山梨学院)、全員ですね。特に仲が良い人は、寮では森璃太と結構一緒にいる感じです。買い物行ったりとかも璃太、平松とですね。

中谷 俺は寮だと植村。植村がもうずっと俺の部屋にいるので。だから、まぁめんどくさいなくらいで。寮外だと右京と小松。小松は車も持っているので仲が良いのは小松ですね。ドライブとか行っています。右京とかも一緒にいます。 

――他学年で仲の良い人はいますか

中谷 上も下も結構ありますけど。

藤本 自分は雄大君(水野、スポ4=熊本・大津)。水野雄大君と山下雄大(スポ4=柏レイソルU18)は結構遊びにいくくらい仲が良いです。下だと最近は安斎とかと筋トレやったりとかですね。 

中谷 上とは遊びにはいかないですけど、西尾(颯大、スポ4=流通経大柏)とはよく話します。下は、基本舐められているのでお前とか言われて。結構下はみんな仲が良いです。伊勢とかは大阪出身というのもあるのでよく話したりします。研磨とかは部屋横なのでちょっと邪魔したりしています。 

平野 自分は先輩と仲が良いというよりは後輩連れてご飯行くとか。自分がボケに行って笑かすみたいな。オフでめちゃくちゃ絡むというのはないですけど、グラウンドとかでは後輩と連んでる方が多いですね。先輩怖いっすよ。  

一同 (笑)

――怖い先輩とかいらっしゃるんですか

藤本 いるか?  

平野 はい! 山下雄大君は怖くて。 

中谷・藤本 (笑) 

平野 ここでは言えないことを言われたので(笑)。あれは恐怖ですね。 

藤本 ボロクソ言われてるからな。  

――藤本選手は山下選手と仲が良いとのことですがどうですか

藤本 自分はもともとレイソルで一緒なんですけどもともとああいう性格というか、ヤンチャな感じなんで。右京は結構言われるキャラというか。キャラ的にも言われちゃうタイプなんですけど、自分は結構普通の会話を笑い合いながらするくらい先輩という感じではなく友達として話しています。  

「早慶戦は自分が入部する時の1番の憧れ」(平野)

笑顔で答える平野

――早慶戦はどのような舞台ですか

平野 単純に憧れという部分が強いです。早慶戦は自分が入部する時の1番の憧れでした。そこを目標にやってきた部分があります。そういう部分が自分では強いです。  

藤本 自分は去年とかは全然メンバーに入れそうということもなく下のカテゴリーでということでした。今年に入って早慶戦に出れるチャンスがある中だったら(昨年)見ていた側としてはすごく出たいと思っていました。憧れですね。出れたら気持ちいいんだろうなと。  

中谷 自分も去年は早慶戦前の試合は出ていたんですけど、結局早慶戦は出れずじまいで。出れそうで出れないという部分はあるなと思います。出たいという気持ちはとてもあります。いろいろなOBであったり、観客が盛り上がっている。言うなればダービーみたいな。他の大学では経験することはなかなかないと思います。そのような熱い試合には出たいなと思います。  

――昨年度は出場されていないピッチの外から見ていては

平野 去年は目の前に芝があるという状態でした。自分は担架っていう直前で落とされた人がやる仕事をしていました。一歩前に出れば芝が踏めるという状況でその一歩が近いようで遠い。単純に悔しかったです。出場することの重みも感じました。 

藤本 おととしは盛り上がったイメージはなくて、去年はスピーカーもあって盛り上がっていました。去年は出れる様子もなかったので、悔しいという感情はなく、ただただすげぇカッケェなという感じで見ていました。あんまり感情移入していないというか、絶対早稲田勝てと思っていた側ではなかったです。それでも、自分に響いた部分はあったしここで出たいなという気持ちにもなっていました。  

中谷 1年生の頃は、Aにはいましたけど論外なところでした。去年も出れそうで出れなかったところはありました。試合にも負けてしまいました。リーグ戦だったので、残留もやばいという状況になったので悔しいなと思うと同時に自分が出ていたらどうだったのかななどいろいろな感情が試合が終わったあとにありました。やはり来年は出たいなと当時思っていたという記憶があります。今年の目標の1つとして早慶戦に出るということがあります。今、3バックでかなり固い先輩がいますけどそこは貪欲に自分もチャレンジして出れたらなというのが今の思いです。  

――早慶戦は10年ぶりの敗北という結果でしたが

平野 去年は絶望。早稲田の静まり返った感じを本当に近くで感じました。絶対に負けられない部分がありますし、運営面でも主体的にやっている部分があります。慶応にはないものを引き出せている感覚もあります。運営面やクリエイティブの部分でも慶応より絶対に面白くしてやろうと思います。何を言ってるか分からないけど(笑)。 

中谷 どの部分でも負けたくないということだよね。  

平野 どの部分でも負けたくないです。  

藤本 自分は慶応受験で落ちているのでそういう因縁も込めて絶対に負けられないなという感じです。

中谷今、慶応は2部で分からない部分が多いです。去年はリーグ戦で対戦していたので、良い選手などをわかっていましたが今年はあまり情報がありません。なので、難しい戦いにはなると思います。やはり去年負けて、控え室の雰囲気というのは。仕事をしてくれていたマネジャーだったりの顔を見て負けられないなということを強く感じました。出る選手、出ない選手関わらず全員がその瞬間だけはゴールに向かわないと勝てないなと思いました。チーム全体として方向性を合わせていけば勝てると思います。  

――ズバリ、早慶戦の注目選手は誰ですか

中谷 自分は監物で。1、2年の頃から一緒にAでやって来ました。監物は2年の時、リーグ戦はずっと出ていたのですが早慶戦は出れませんでした。3年もいろいろあって出れませんでした。今年が初の早慶戦に出る機会です。自分もずっと一緒にやって来て脳震盪という部分で関わっていた部分もあります。頑張ってほしいですし、一緒に出たいということで監物を注目選手に挙げたいです。 

藤本 西尾颯大で。西尾颯大は自分が1年の頃からBで一緒にFCに出ていました。1年の頃からかなり仲良くしてもらっています。Aチームまで一緒に上がって来た見たいな同じ道筋で来ているので颯大が早慶戦で活躍してほしいです。FCの時からめちゃくちゃ良い選手だと思っているので活躍してくれるだろうなと。
 

平野 まぁ、自分ですかね。  

一同 おぉ〜。  

藤本・中谷 (ハモって)絶対に言うと思った!(笑)  

平野 そういうのは置いといて。
 

藤本 真剣にじゃないの?  

平野 それもそう。俺を見てくれというのはあります。ピッチでもSNSなどピッチ外でも。誰かと挙げるなら大君です。自分が先輩にめちゃくちゃ言い寄られたというのがあった時にその夜に唯一メールをくれました。気にすんなよみたいなメールをくれました。そのように精神的に支えてくれた先輩なので頑張ってほしいです。応援したいです。  

――早慶戦への意気込み

平野 破壊します。  

藤本 お〜。破壊しちゃダメだろう。今年は今のところメンバーに入れるか入れないか分からないです。でも、チャンスはあります。去年は全くチャンスがなかったですし、来年もこのままいくとチャンスがあるとは限らないので。チャンスをもらえたら絶対に活躍して目立ちたいなと思います。 

中谷 まずは出たいなというのが1つあります。出れるかは分かりませんが、出れる立ち位置にはいると思います。そこを貪欲に狙いつつ、チームとしても勝利を目指していきたいです。  

――今後の個人目標を教えてください!

藤本 自分は少しずつ試合にも出させてもらっています。もし、試合に出れなくても自分は上級生になっていきます。出れなくても声であったり、チームビルディングで支えたいと思っています。そのようなところでも試合に出て活躍するのはもちろんですし、それ以外の部分でも人間として成長していけたらなと思います。  

中谷 後期リーグが始まりました。前期はずっと勝てていない中で監督は4年という言葉を言っていましたが自分としては3年が頑張っていくしかないなと思っています。3年のミーティングでもそういった話が出ています。来年は自分達の代です。学年、カテゴリー関係なく試合を目指して、チームの勝利を目指して活動して頑張っていきたいです。後期もっと良い成績を残せば、インカレも目指せると思います。3年生はもっと引っ張って頑張っていきたいです。  

平野 来年は、自分たちが4年生になるということがあります。来年の自分たちの立ち位置は今の自分たちが決めると思います。覚悟や責任といった言葉が練習中から出ます。そのような志をもって、日々の練習や試合で戦って自分たちの将来を作れたらなと思います。  

――ありがとうございました!

(取材・編集 髙田凜太郎、水島梨花 編集 大幡拓登 写真 前田篤宏、水島梨花)

早慶クラシコに向けた意気込みを書いていただきました!

◆中谷颯辰(なかたに・そうしん)

2001(平13)年9月12日生まれ。179センチ。静岡学園高出身。基幹理工学部3年。前回の対談でスマブラにハマっていると答えてくれた中谷選手。藤本選手ともやると言っていたように今でもスマブラにハマっているそうです!

◆平野右京(ひらの・うきょう)(※写真左)

2001(平13)年10月15日生まれ。172センチ。兵庫・滝川高出身。スポーツ科学部3年。サウナが好きな平野選手。ヘビーユーザーだそうですが、一度サウナの中で脳震とうを起こして倒れてしまった経験があるそうです!

◆藤本隼斗(ふじもと・はやと)(※写真右)

2002(平14)年2月25日生まれ。172センチ。柏レイソルU18出身。スポーツ科学部1年。自己啓発本をよく読んでいるという藤本選手。読んだ内容をノートにまとめることでアウトプットすることが大事と語ってくれました!