24日、J2・横浜FCがMF小倉陽太(スポ3=横浜FCユース)の2024シーズン加入を発表した。3年生のため再来期からの加入となるが、今季の早大からはプロ内定第一号となった。
早大を経てユース時代を過ごしたクラブに帰還した小倉
ボール奪取能力に長け、チームのバランサーとして中盤の底に君臨する小倉。本職はボランチだが、状況に応じてセンターバックを務めることも可能なユーティリティープレイヤーだ。大学入学直後から頭角を現し、選抜メンバーにも何度も名を連ねてきた。今シーズンは開幕前に負ったケガの影響で出遅れはしたものの、復帰後は安定感のあるプレーを披露。替えの利かないア式の頭脳として、チームを支えている。
プロ入りが決まった瞬間を「めっちゃビックリしました」と振り返る小倉。横浜FCへの練習参加は1度もなかったというが、大学入学後からの継続的な活躍と成長が認められ、目標としていたプロへの挑戦権を獲得した。今はまだ大学3年生と早期での内定が決まったが、慢心はない。「中盤でボールを奪うところは強みにしてやっていきたい」とプロでの活躍を見据えている。
的確なポジショニングが持ち味の小倉。今季はチームが苦しむ中でもその存在感は絶大だ
横浜FCは2001年よりJリーグに加入。昨シーズンはクラブ史上初めて2年連続でJ1の舞台を経験するなど、J1定着を目指し挑戦を続けるクラブである。昨季は序盤の苦戦が響き、最下位でJ2へと降格。悔しい思いをした昨季から心機一転、今シーズンは22節終了時点で2位につけるなど、目標のJ1昇格に向け好調を維持している(上位2クラブがJ1へと自動昇格)。
確かな技術と落ち着きで攻守ともにチームを支える小倉
「プロ1年目が大事。1年目から大学1年生の時のように遠慮せず、自分のプレーを出してチームに貢献したいです」。ついに手にした夢の舞台に立つ権利、意気込みは十分だ。早大入学後も1年時から自分のストロングポイントをいかんなく発揮してきた小倉。幼き頃から慣れ親しんだ横浜の地で、再び躍動する日もそう遠くはないだろう。
(記事 栗田優大、写真 宮島真白、水島梨花)
◆小倉陽太(おぐら・ひなた)
2001(平13)年5月3日生まれ。183センチ。横浜FCユース出身。スポーツ科学部3年。関東大学リーグ戦で、1部通算41試合出場1得点。