MF田部井悠のザスパクサツ群馬への来季加入が内定!

ア式蹴球男子

 17日、J2のザスパクサツ群馬がMF田部井悠副将(スポ4=群馬・前橋育英)の来季新加入内定を発表した。FW加藤拓己(スポ4=山梨学院)、GK上川琢(スポ4=湘南ベルマーレU18)、MF田中雄大主将(スポ4=神奈川・桐光学園)に続き、今季の4年生から4人目のプロ内定となった。

右サイドを駆け上がる田部井

 豊富な運動量を生かした、攻守においてのハードワークが武器の田部井。また、プレーもさることながら、チームに対し好影響を与えられる点も持ち味のひとつ。副将を務めた今季は、チームに対する要求や声かけ、そしてポジティブな雰囲気の醸成に力を注いだと話す。「ピッチでチームのために走る姿など、勝利に対する思いが伝わる選手。一緒に出ていても、見ていても。本当に勇気付けられる選手」と、主将の田中も太鼓判を押す。

 前橋育英高時代に、全国高校サッカー選手権で優勝。双子の弟、MF田部井涼(4年、法大)とともに『田部井ツインズ』として一躍時の人となった。しかし、大学での歩みは順風満帆なものではなかった。度重なる負傷で、満足にサッカーの出来ない日々が続いた。今季もシーズン前半戦は故障に苦しめられたが、6月の関東大学リーグにおいて復帰。奇しくも法大戦が復帰戦となり、『田部井ツインズ』の共演が話題となった。その後は安定して出場機会をつかみ、右サイドの職人として存在感を示した。

ピッチ中央に侵入する田部井。今季はゲームキャプテンも務めた

 他の選手が続々とJ内定を決める中、最後のアピールの場として迎えた全日本大学選手権(インカレ)。「インカレでJリーグを目指すと覚悟を決めた。最後の大会として自分の全てを懸けたい」と臨んだ大舞台において、田部井は輝きを放つ。攻守に積極的なプレーで、チームの掲げる『DRIVE』の姿勢を体現。14分には貴重な先制ゴールをもたらした。チームは惜しくもPK戦の末に敗れたが、田部井は69分にピッチを退くまで、その存在感を遺憾無く発揮していた。ザスパクサツ群馬スカウトは「大学生活最後の試合で得点を決める勝負強さ」(早稲田大学ア式蹴球部ホームページより)を評価。インカレの舞台での得点が、夢のピッチへの挑戦権をもたらした。

果敢なシュートも持ち味だ

 ザスパクサツ群馬は2005年にJリーグに加入。2017年にはJ3降格を余儀なくされるなど苦しい戦いが続いた。J2を戦った今季は、J3降格圏と勝ち点差3の18位でシーズンを終えた。16日に、浦和レッズで指揮を取った経験を持つ大槻毅氏の新監督就任が発表され、新たな指揮官の元で臨む2022シーズンとなる。また、DF畑尾大翔(平25スポ卒)GK山田晃士(令3社卒)、DF阿部隼人(令3社卒)といったOB選手が2021シーズンには在籍しており、来季は正田醤油スタジアム群馬での共演が実現する可能性もある。

 新指揮官の元、新たな船出となるザスパクサツ群馬。地元・群馬県出身の田部井が、正田醤油スタジアム群馬に歓喜を、チームに勝利を、そして街に活気をもたらす。

(記事、写真 橋口遼太郎、写真 山崎航平)

◆田部井悠(スポ4=群馬・前橋育英)

1999年(平11)年6月25日生まれ。173センチ、66キロ。前橋育英高校出身。スポーツ科学部4年。豊富な運動量と右足の精度、鋭い切り返しが武器。ポジションは右サイドハーフ。

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