今節も複数失点 攻めてはゴール前での迫力を欠き敗戦

ア式蹴球男子
JR東日本カップ2021 第95回関東大学リーグ戦 第22節
早大 0 0-1
0-1
2 順大
【得点】
(順大)8’白井海斗、58’白井海斗

 前節の拓大戦(○2−0)を完勝で制した早大。全日本大学選手権(インカレ)の出場権を手中に収めるべく勝利が欲しい一戦、関東大学サッカーリーグ(リーグ戦)22節に順大を迎えた。前々節から中2日の試合が続いている早大は、開始早々の8分に失点。その後もボールを保持しながらも得点を奪いきれない時間が続くと、58分には追加点を献上。その後も交代選手を中心に順大ゴールへ迫るがゴールネットは揺らせず。0−2で完敗を喫した。なお他会場の結果を受け、1部リーグの残留が決定した。

正確なロングフィードを見せた小倉

 前節から中2日で迎えた今節だが、スタメンの変更はなし。「拓大とのゲームの内容があまりにも良かった」(外池大亮監督、平9社卒=東京・早実)と、前節の戦いぶりを最大限に評価し、同じメンバーでのキックオフとなった。試合開始早々に試合は動いた。8分、ロングボールで起点をつくられると、MF白井海斗(4年)がドリブルで持ち運び、右足を一閃。豪快なミドルシュートをゴールにねじ込まれ、先制を許す。それでも「前半の途中からリズムを取り戻した」と指揮官も評するように、DF鈴木俊也(商3=東京・早実)、小倉陽太(スポ2=横浜FCユース)から放たれる正確なフィードで敵を押し込み、ゴールへ迫る機会を増やす。43分には「チームの中のエネルギーを注入したかった」(外池)と、MF田中雄大主将(スポ4=神奈川・桐光学園)、平野右京(人2=兵庫・滝川)を投入。前半ながら攻撃的な2枚替えを決行し、ピッチにメッセージを送る。

 後半に入り、さらにボールを保持する時間が長くなった早大。前半途中に投入された2名が積極的なプレーを繰り返し、敵陣へと攻め込んだ。しかし、次の1点も順大であった。58分、ロビングボールの応酬となると、順大がセカンドボールを高い位置で回収し、左サイドに展開する。ボールを受けた白井がワンツーで中央に侵入すると、落ち着いてゴールに流し込み、この日2点目。早大は主導権を握りながらも追加点を献上してしまう。その後、FW奥田陽琉(スポ2=柏レイソルU18)、MF光田脩人(スポ1=名古屋グランパスU18)と攻撃的な選手を投入するも、決定的な場面を演出できず。「持たされている部分があった」とMF杉田将宏(スポ4=名古屋グランパスU18)。堅固なブロックを敷いた順大守備陣を脅かすには至らず、試合終了のホイッスルが鳴り響いた。

積極的な仕掛けで存在感を見せた平野

  「前回できていたところができないゆえの失点がある。積み上げるべきところを積み上げられてない」と杉田。前節の快勝を受け、メンバー変更なしで臨んだ一戦であったが、開始早々や選手交代直後に失点を喫してしまった。積み上げの至らない点が未だ残ることは明白であろう。一方で他会場の結果を受け、1部リーグの残留が決定した。また、他大学の結果を受け、残り2戦において1勝以上、もしくは2分けでインカレ出場権を得ることができることが決まった。

  残る2戦は流通経大と法大。ともに早大よりも上位につけており、難敵であることは確かだが、前期リーグの対戦で両者から勝利を収めていることはポジティブだ。「この苦しかった経験を経た中で、次に進める時間が我々にはある」と指揮官。さらに「これからは上を向いてチャレンジしていくだけ」と田中。もはや求められるものは、残された2試合で勝利をつかむことだけである。今節の敗戦を糧に、着実に『1を積み上げ』ることが出来れば、自ずと道はひらけるだろう。

(記事、写真 橋口遼太郎、写真 青山隼之介)

早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 31 上川 琢 スポ4 湘南ベルマーレU18
DF 12 森 璃太 スポ2 川崎フロンターレU18
DF 4 小倉 陽太 スポ2 横浜FCユース
DF 5 鈴木 俊也 商3 東京・早実
DF 6 大西 翔也 スポ4 浦和レッズユース
→75分 20 光田 脩人 スポ1 名古屋グランパスU18
MF 13 平松 柚佑 スポ2 山梨学院
→61分 9 奥田 陽琉 スポ2 柏レイソルU18
MF ◎14 田部井 悠 スポ4 群馬・前橋育英
→57分 7 山下 雄大 スポ3 柏レイソルU18
MF 17 植村 洋斗 スポ2 神奈川・日大藤沢
→43分 10 田中 雄大 スポ4 神奈川・桐光学園
MF 30 杉田 将宏 スポ4 名古屋グランパスU18
MF 19 安斎 颯馬 社1 青森山田
FW 28 駒沢 直哉 スポ1 ツエーゲン金沢U18
→43分 26 平野 右京 人2 兵庫・滝川
◎=キャプテン
監督:外池大亮(平9社卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦1部 順位表
順位 大学名 勝点 試合数 勝 分 負 得点 失点 得失差
1 明大 39 21 11 6 4 34 28 8
2 流通経大 35 20 10 5 5 43 31 12
3 駒大 34 20 10 4 6 42 35 7
4 法大 32 21 9 5 7 39 33 6
5 筑波大 29 21 9 2 10 33 29 4
6 国士舘大 29 21 8 5 8 33 33 0
7 順大 28 22 7 7 8 28 29 -1
8 早大 27 20 8 3 9 26 30 -4
9 桐蔭横浜大 27 22 7 5 9 34 40 -6
10 拓大 26 22 8 2 12 29 42 -13
11 立正大 25 22 7 4 11 24 30 -6
12 慶大 24 22 7 3 12 29 36 -7
※10月30日終了時点
コメント

外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)

――この試合結果をどう受け止めていますか

満身創痍だったなというところの中で、なんとか奮い立たせて前節良かった部分をベースに戦いたいなとは思っていました。ゲームでみんなの頑張りはあったのですが、やはり順天のひとつの能力というか。そこの部分に打ち勝てなかったなという。悔しいというか、そこは認めざるを得ないなと思います。

――満身創痍というお話もありましたが、中2日が続いた中でメンバーの変更はありませんでした。その決断の敬意を聞かせてください

逆に拓大とのゲームの内容があまりにも良かったので、そこで踏ん張れたメンバーたちをまずリスペクトしてあげたいなというところがありました。我々は早慶戦とか今シーズンいろいろなことがあった中で、ひとつたどり着いたものだったと思うので。そこをベースに自分たちがどうこの後の残留やインカレを決める戦いに臨むべきかなと思った時に、当然自分たちが理想的に攻撃的にというものがあったと思うのですが、ただ自分たちが今一番大事にしなきゃいけないのはそこなのではないかなと思って。安斎や駒沢は1年生ながら3試合連続でスタメンで出ていますし、当然コンディション的には苦しいものでした。ただ、そういう経験ができるというか。そういう挑戦がある権利は彼らにあるかなと思ったので。慶応戦で7人くらい代えて臨んだ中では、そういうことも考えうるかなと思っていたのですが、改めて我々が大切にしなければならないことはこっちだなというのがあったので。そういう判断をしました。

――試合内容を振り返ってください

なんとかコンパクトに守備をして、というところに関してはみんなの頑張りはとてもあったと思います。やはり順大は特にFWのボールの収まりが良くて。今までの順大っぽくないかたちになっていました。やはり選手それぞれの距離感だとか、ひとつひとつのクオリティのところは非常に高いなというところで、そこの隙を突かれてあの時間に先制をされてしまったというのは、なんとかゼロで前半は帰ってこようというところがあって。そうすれば向こうはより焦るし。ウチの狙いというか、引き込んでカウンターというところの手立ても交代メンバーを含めてあったので。それをなんとかやっていきたいなというゲームプランだったのですが、そこはなかなか難しくなってしまったなという感じです。

――前半をゼロで行くのがひとつ明確なプランにあったということですか

はい。そこが出来なかったけれども、前半の途中からリズムを取り戻したりして、少しかたちも生まれていたので、そこに関しては後半しっかりと仕切り直せればと前半中に早めに交代をしましたし。そういったところのメッセージはみんな汲んで戦ってくれていたので。後半はここからギアを入れていこうというところで失点をしてしまったので、状況は同じような状況だったかと思うのですが、ああいったところで1人で守るのではなくて2人でとか、2人で守らなければならないところを3人で、というところをかたちとして出せなかったので。やはり順天相手には簡単ではないなという反省というか、そういう振り返りになります。

――最初の交代が早くなった部分にはどういった意図がありましたか

植村と駒沢が当然だいぶ疲労していました。やはりこれまでのようなプレーはできていなかった部分がありました。彼らは彼らなりに頑張っていましたが。そこは逆にサブのメンバーたちの、キャプテンであったり平野はパーソナリティも非常にある選手を出して、チームの中のエネルギーを注入したかったという意図です。

――攻め立てた中でゴールが奪えなかった理由はどこにありますか

やはり結局、最後は個人のクオリティとか判断の思い切りの良さとか、そういったところとか、そこにかぶせていくつながりというか。そこでしかないと思います。そこが少し今日は突き抜けられるところまで持っていけなかったなと思います。

――この一戦で残留は決まりました。ここについてはどうお考えでしょうか。目指すところはここではないという思いもありますか

いや、ただ、今シーズンまた改めて難しいというか、簡単ではない状況の中でさらにこの厳しさを増したリーグ戦というところにおいて、上ばかりを見ていられるポジショニングではないと思うので。ただ、そこの部分はある意味後輩たちにとっては大きな成果だと思うし、それは20試合戦ってきてのひとつの成果だと思います。逆にここからはインカレに向けてというところで、上を向いてゲームができるので。こういう上にも下にもある厳しい環境というのでこの何試合がやってきて、だからこそ得た成長とか、学びみたいなものは、とてつもなく重たいものでしたが、あったので。なんとかこういう試合を乗り切って自分たちの手でそれをつかみ取りたかった、という思いは正直あります。

――ある意味では他力でということになりました

でも、リーグ戦なので。我々が2試合少ない中で進んでいるというのはまたこれも現実だったりするので。今日の敗戦は受け止めつつ、20試合を消化した中でしっかりと残留を決めて。ここからもう一個、この苦しかった経験を経た中で次に進める時間をいただいたというか。我々にはあるので。この2週間で終わらせずに12月25日までをしっかりとイメージして活動していきたいなと思います。

――この敗戦を受けて、1週間何を積み上げていきたいですか

まずはみんな疲れていると思うのでしっかりとリフレッシュして。本当にサッカーをやりたい、プレーをしたい、相手に勝ちたいというモチベーションをしっかり生み出すためのリフレッシュをして。そこに必要な競争をもう一回新たに生み出して。時間はないですけど、流経、法政と間違いなくとてもいい相手だと思うので。そこに向かっていきたいなと思います。

MF田中雄大主将(スポ4=神奈川・桐光学園)

――今の率直なお気持ちお聞かせください

きょう勝てば、インカレが決定していたな状況だったので、悔しい負けでした。しかし、一つ残留は決まって、いかに上を向いてチャレンジしていけるかが問われてると思うので、この後から切り替えてやっていきたいと思います。

――前半の終盤から出場されましたが、どんな役割を求められていましたか

後ろに重たくなっている傾向があったので、自分がつなぎ役となって、前にいけるかが重要だったと思いますし、前半からその部分はいけたかなと。後半も全体的には、支配できてたと思いますけど、失点してしまって、厳しくなったなと思いました。1点ビハインドのまま、チャンスを迎えて決めていれば、また流れも違っていたと思うので残念だったと思います。

――キャプテンとして、今後チームをどう率いますか

今までは、現実を見て、最悪の状況を想定しながら進んできた部分もありましたが、これからは上を向いてチャレンジしていくだけだと思うので、ポジティブな気持ちを持って前向きになれるかが重要だと思うので、そういった雰囲気を大切にしていきたいです。

――ご自身の現状にはどのような思いがありますか

プレイヤーとして、ゲームの最初から出たい気持ちはありますが、最高のパフォーマンスが出せているかというと、そうではないと思います。そのなかでもチームが勝つために自分がどう役割にまわるかも問われていると思います。スタメンに対する気持ちを切らさずも、そこに執着することなく、自分のすべきことを全うするのが、自分にとってもチームにとってもいい結果につながると考えています。

――次の1週間はどんな準備をしていきたいですか

前回とメンバーがあまり変わらず、気持ちと体が噛み合わなかったところがあるので、まずはリカバリーして、そのあとはもう一度厳しい練習を積み重ねて、勝つ準備をしていきたいと思います。

杉田将宏(スポ4=名古屋グランパスU18)

――今の率直なお気持ちお聞かせください

悔しい敗戦だったと思います。チームとして勝てばインカレが決定していて、連勝ができていないなかで、今回はその意気込みで臨みましたが勝てず、自分たちの力不足を感じました。正直、前回できていたところができない故の失点があるなど、積み上げるべきところを積み上げられてないところはまずいと感じました。

――具体的にできなかったのはどのような部分ですか

自分自身、締めるプレーや、失点のシーンは位置的に近くはなかったですが、チームメートに対する寄せの声がけだったり、そこにいた選手も詰めが甘かったり、戻りきれなかったり、という部分があり、自分も含めてそういうのがあるようでは戦っていけないですし、一つ一つの練習から意識しなければならないと思います。

――攻撃の面での、ご自身の役割は何でしたか

自分は裏抜けやチームへの献身が求められていましたが、決定的なシーンをつくることや、怖さなどはまだなかったので、もう少し自分に厳しく追い求めなければならないと思います。裏抜けに関しても、周りからの声もありましたし、自分の感覚としても孤立している感覚がありました。もっとチームとコミュニケーションをとって、連動していけば、自分にとってもチームにとっても良い結果につながると思っています。

――次戦に向けて、どういった準備をしていきたいですか

1つでも勝てば、インカレが決まるので、勝ちにこだわって、そういう雰囲気を自分から出していければなと思います。また、きょうはシュートが少なく、ゴールへの姿勢を、もっとチームとして求めなければならないと感じています。次の相手も強敵が続くので、そうした姿勢を貫いていきたいです。相手も強敵なので、よりしっかりと意識して向かっていきたいです。

―― どんなイメージで試合に望みましたか

まずは、守備からかたちを作ろうと、そしてそのなかで自分に求められていたのは、裏抜けやFWのサポートなど、前で関わり続けてゴールを目指すことでした。その意識はありましたが、ゴールまではいかず、そこはまた練習からこだわっていきたいと思いました。 

――攻めていたなかで、得点まであと一歩足りなかったのはどういった部分でしょうか

相手がブロックを組んでいて、多少持たされている部分があったと思いますが、崩し切るためには、そのなかでもコンビネーションや個の力で一枚剥がすことが必要だと思うので、そういう部分もチームとして大事かなと思いました。