ようやく決まったトドメの一発。日大に4発完封勝利!

ア式蹴球男子

 関東大学リーグ戦の第16節が行われ、前節はリードを守り切れず引き分けに終わり、これ以上の勝ち点の取りこぼしを避けたい早大は、ホーム・東伏見に日大を迎えた。前節から中3日のミッドウィーク開催で行われた一戦は、立ち上がりから早大がボールを握る展開になるが、なかなか決定機を生み出せない。それでも、21分にMF鈴木裕也副将(スポ4=埼玉・武南)のゴールで先制すると、今季初のスタメン出場となったFW岡田優希(スポ3=川崎フロンターレU-18)も前半のうちに2得点。試合終了間際にはFW武田太一(スポ2=ガンバ大阪ユース)も公式戦初ゴールを決め、4-0で快勝した。

 この日の早大は、立ち上がりからFWが相手DFの背後を狙う動きをみせたが、素早いスライドが徹底された日大の守りを前に、流れの中からはなかなか好機を生み出せない。逆に日大MF金子拓郎(2年)の突破で、左サイドを崩されて肝を冷やすシーンもみられたが、試合を先に動かしたのは早大だった。21分、自陣でのスローインから、シンプルなつなぎで左サイドを崩し、MF相馬勇紀(スポ3=三菱養和SCユース)がクロス。ゴール前にいち早くポジションを取っていた鈴木裕が頭で合わせて均衡を破った。さらに、その1分後には、相馬がプレスバックしてボールを奪いカウンター。FW石川大貴(スポ4=名古屋グランパスU-18)がボックス手前までボールを運び、左に開いた岡田にボールを預けると、ドリブルで切れ込んで右足を素早く振り抜く。ボールは鮮やかな弾道を描き、ゴール右上に吸い込まれた。ここ数試合、リードを奪った後の試合運びに課題を残していた早大は、「受け身になったらやられるというのがあったので、攻撃も守備もアグレッシブにと意識していた」(DF杉山耕二、スポ1=三菱養和SCユース)。すると34分、石川の中盤でのポストプレーから、岡田がドリブルで前進し、再びボックス手前まで持ち込むと、自らシュートコースを空けて再び右足を一閃。「自分の武器をいいかたちで出せた」と岡田。先発起用に2得点という結果でこたえ、存在感を示した。前半終了間際、日大MF谷川大(4年)にボックス内に侵入されるが、GK笠原駿之介(法2=埼玉・早大本庄)の好セーブでしのぎ、3-0で前半を終えた。

今季リーグ戦初先発で先制点を決めた鈴木裕

 しかし、後半に入ると、思うような試合展開にはならなかった。なかなかゴールに迫ることができない中、63分に相手のミスからボールを奪い、石川のパスから岡田に決定機が訪れたが、GKに阻まれる。その後、日大がボールを握るシーンも増えてきた中で、ややプレスの連動性を欠いてしまっていた早大は、引いて構え、守勢にまわった。70分、中盤からスルーパスを通されるが、DF冨田康平(スポ3=埼玉・市浦和)がカバーに戻り、食い止める。73分には、ボックス手前からミドルシュートを放たれるが、わずかに枠の左へ逸れた。流れの悪い時間帯を耐えしのいだ早大は、選手交代もしながら、徐々に積極的な姿勢を取り戻す。79分、MF秋山陽介(スポ4=千葉・流通経大柏)のパスに相馬が抜け出してシュート。わずかに枠を外れるが、久々に日大ゴールを脅かすと、その後も攻め続け、迎えた87分だった。右サイドでロングボールに反応した武田が抜け出し、中途半端な位置取りをした相手GKの動きを見逃さなかった。右足でコントロールショットを沈め、ダメ押しに成功。そのまま無失点で試合を終え、久々の快勝となった。

岡田も今季初先発。スタメン奪取に向けて猛アピールした

 同じ轍は踏まなかった。得点後に勢いを失うことなく攻め続け、後半に訪れた苦しい時間帯も、割り切った対応でしのいだ。それでも、「リードしてからの試合運びは、まだまだ拙い部分があった」(岡田)。攻撃力に難を抱え、リーグ最小得点で下位に沈む日大を相手に、付け入る隙を与えてしまう場面があったことも事実だ。中2日で迎える次節の相手は拓大。後期に入ってから未勝利と苦しんでいるが、昇格の可能性を残すために並々ならぬ覚悟で臨んでくるはずだ。首位・国士舘大を追随するためにも、確実に連勝を収めたい。

スターティングイレブン

 

(記事=守屋郁宏 写真=大山遼佳/大島実咲/森迫雄介)

 

 

関東大学リーグ戦
早大 4 3-0
1-0
0 日大
【早大得点者】22鈴木裕/22,34岡田/87武田
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 16 笠原駿之介 法2 埼玉・早大本庄
RB 2 安田壱成 スポ4 ベガルタ仙台ユース
CB 4 ◎鈴木準弥 スポ4 清水エスパルスユース
CB 20 杉山耕二 スポ1 三菱養和scユース
LB 17 冨田康平 スポ3 埼玉・市浦和
CMF 32 栗島健太 社2 千葉・流通経大柏
CMF 10 秋山陽介 スポ4 千葉・流通経大柏
RMF 14 鈴木裕也 スポ4 埼玉・武南
LMF 7 相馬勇紀 スポ3 三菱養和SCユース
MF →79分 今来俊介 商4 神奈川・桐光学園
CF 8 石川大貴 スポ4 名古屋グランパスU-18
FW →70分 武田太一 スポ2 ガンバ大阪ユース
CF 19 岡田優希 スポ3 川崎フロンターレU−18
FW →85分 梁賢柱
(リャン・ヒョンジュ)
スポ1 埼玉・東京朝鮮高
◎=キャプテン
監督:古賀聡(平4教卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦2部リーグ順位表
順位 校名 勝点 試合数 勝 分 負 得点 失点 得失差
1 国士舘大 39 16 12 3 1 35 14 +21
2 早大 33 16 10 3 3 46 20 +26
3 中大 30 16 9 3 4 35 27 +8
4 拓大 24 16 6 6 4 26 15 +11
5 東農大 24 16 6 6 4 25 19 +6
6 神奈川大 19 16 4 7 5 28 29 −1
7 青学大 19 16 5 4 7 24 33 −9
8 東京学芸大 18 16 4 6 6 24 26 −2
9 立正大 18 16 5 3 8 20 34 -14
10 東海大 17 16 4 5 7 20 27 -7
11 日大 12 16 2 6 8 13 25 -12
12 朝鮮大学校 8 16 2 2 12 14 41 -27
※第16節終了時点
※上位2チームが自動昇格
コメント

DF安田壱成(スポ4=ベガルタ仙台ユース)

――無失点で終わりましたが、守備面を振り返っていかがですか

前節は2点を取った中で、後半の時間帯に2点を取り返されてしまって、「やっぱり自分たちはまだ守備の面で課題があるんだ」と思いながら、きょうの試合に向けてやってきました。短い時間ではありましたけど、その成果が0という結果で表れたかなと思います。

――前半を振り返っていかがですか

最初はうまくいかなかったんですけど、1点取ってからは自分たちの流れになって、そこからは自分たちのサッカーができたと思います。やっぱり2点リードしても、前節は追い付かれましたし、3点目をどれだけ早い時間帯に決め切れるかが重要だと思っていたので、その3点目を前半のうちに取れて良かったと思います。

――後半に関しては

後半最初の時間帯は、相手に押し込まれる時間帯が続いたんですけど、自分たちは守備でしっかり耐えることに集中して、その後武田(FW太一、スポ2=ガンバ大阪ユース)がワンチャンスをものにしてくれました。でも、後半の最初から、前半の途中のように自分たちがアグレッシブにボールを奪いにいって、ゴールに向かう姿勢をもっと出せていたら、もっといいゲームができたのかなと思います。

――「きょうはきつかった」とおっしゃっていましたね

そうですね。やっぱりリーグ戦って一週間のうちに一試合あるっていう流れなので、一週間のうちに三試合やるっていうのは、なかなかないので。コンディション調整は難しいですけど、そこはまあ、気合で何とかしていきたいと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

きょう(首位の)国士舘が勝って、まだ勝ち点6差があります。でも、(直接対決のある)最終節まで優勝の可能性はあると思うので、来週もしっかり勝って、離されないようにしていきたいと思います。

FW岡田優希(スポ3=川崎フロンターレU-18)

――2得点とも岡田選手らしいナイスゴールでした。振り返っていかがですか

2発とも自分の強み、自分の武器をいいかたちで出せたと思っています。ただ、3点目、4点目を取るチャンスがあったので、そこで決められなかったのは悔しいですね。

――立ち上がりから相手の最終ラインの裏を狙うアクションが多かったように思います

そうですね。理由としては、相手の守備陣形的にサイドバックとセンターバックの距離が大きかったというのもあります。あとは、これまで自分がベンチで試合を見てきて、序盤に相手が受け身になっている時間帯での動き出しとか、アクションとかが少ないのかなと考えていましたし、今までチームとして足りていなかったことをすることは先発へのアピールにもつながるとも考えていたので、その辺りは意識してプレーしていました。

――前節は引き分けに持ち込まれましたが、今節はしっかりと勝ち切りました。結果についてはいかがですか

結果としては良かったですけど、もっと点は取れたと思いますし、リードしてからの試合運びは、まだまだ拙い部分があったと思います。4点目を取るまではずっと相手に支配されていましたし、自分たちが受け身に回ってしまったりだとか、隙が多かったりだとか、さらに強い相手とやったらこれではやられてしまうかもなという場面もあったと思うので。相手が変わったときにやられる可能性がある、そういう火種はまだ残っていると思うので、そこは自分もチームに対して伝えていかなければと思います。

――次節は14日に拓大との対戦です。意気込みをお願いします

中2日でいつもより時間がないので、しっかり回復するということと、前期対戦したとき(◯1-0)のイメージとしては、自分たちとがっぷり四つの試合だったというか、やっぱり個人の良さをしっかり出してくるチームだと思います。その部分で負けないというのが、自分たちの良さの一つだと思いますし、短い時間の中では、自分たちの良さを伸ばすというよりは、自分たちの足りない部分だとか連携でうまくいっていない部分を修正していく方がいいと思うので、そういうところをしっかりやっていきたいです。

GK笠原駿之介(法2=埼玉・早大本庄)

――試合を振り返って

前節(東農大戦:△2-2)は自分のミスもあって引き分けになってしまったので、きょうは失点されず良かったです。自分が無失点に抑えれば絶対に負けることはないので、無失点にしたいという思いをもって試合に臨みました。

――DFへのコーチングで意識したことはありますか

前節はディフェンスラインが下がってしまって、ボールへプレッシャーにいけず、2失点につながってしまいました。きょうは必ずボールへプレッシャーにいけるように最終的なラインの位置を決めて、これ以上は下がらないようにとコーチングをしました。あとは、相手のシューターに対してもしっかりプレッシャーにいけるようにコーチングをすることで、失点を防ぎました。後半最後の方は足が止まってしまって危ないシーンもありましたけど、最初の方はできていたかなと思います。

――中3日でどのようにコンディションを整えましたか

フィールドプレイヤーに比べて走ることは少ないので、疲労感はあまりなく、体調だけは崩さないように過ごしました。

――次節に向けて意気込みをお願いします

自分たちは首位とかなり勝ち点が離れてしまっているので、必ず勝たなければなりません。コンディションを整えて勝てるように頑張ります。

FW武田太一(スポ2=ガンバ大阪ユース)

――リーグ戦初出場となりましたが古賀聡監督(平4教卒=東京・早実)からどのような指示を受けてピッチに入りましたか

守備の戦術面の話と、あとはもう「(攻撃面で)やってこい」と言われました。

――見事に初得点を挙げました。振り返っていかがですか

味方のパスがずれたと思ったんですけど、相手DFが完全に自分の方を見ていなかったので、スピードを出したら振り切れるなと思って、突破したらフリーになりました。そこで相手GKがよろけているのが見えたので、あとはもう打つだけでした。

――前節の結果を踏まえて、チーム全体としてきょうの後半の入り方は意識していましたか

いや、前半が良かったので後半もこのままいくだけだという話をしていて、前から強くプレスをかけるのと、(相手を)ハメてボールを奪うっていうことを、チームの中で共有しただけですね。あんまり前節云々の話はしないで、前半の自分たちのいい流れのまま戦おうとしていたので、自分もそれに乗っかるだけでした。

――ゴールシーン以外にも献身的なポストプレーが目立ちました

自分の高さは生かさないといけないので。相手のCBは基本的に大きいですけど、そこで負けるわけにはいかないですし、自分は身体の強さが武器だと思っていますし、競って前に落とすことが役割だと思っています。

――今後に向けて意気込みをお願いします

毎試合いい準備をして点を取るだけだと思っています。次も出れるかは分からないですけど、結果を出せば来年以降にもつながると思うので、出番があれば点を取ってアピールしたいです。

DF杉山耕二(スポ1=三菱養和SCユース)

――CBのポジション争いが激しくなっていますが、その中で2試合連続でスタメン出場となりました

自分の中で今は調子がいいなとも思っているんですけど、大桃くん(DF海斗、スポ2=新潟・帝京長岡)がいたり、熊本くん(DF雄太、スポ4=東福岡)が復帰してきたりして、さらにし烈になってきているというところで、自分は出せる限りのパフォーマンスをし続けて、それでどうかというところだと思っているので、引き続き頑張っていきたいと思います。

――きょうの試合を振り返るといかがですか

ここ最近、自分が出た試合は、青学戦(第13節:●3-4)は逆転負け、東農戦(第15節:△2-2)は最後に追い付かれてしまってというように、失点が多かったので、0で終われたということは自分の中で自信になっています。

――リードを奪った後の戦い方としてはいかがでしたか

そこはチームとして共通意識を持っていましたし、準弥くん(DF鈴木主将、スポ4=清水エスパルスユース)を中心に後ろからいい声をかけて、どんどん前線に押し出せたと思います。受け身になったらやられるという気持ちがあったので、前から積極的に、攻撃も守備もアグレッシブにと意識してやっていました。

――後半の立ち上がりから中盤にかけて、思うように前にいけない時間帯もあったかと思うのですが

自分が右サイドバックの選手と右サイドハーフの選手をうまく押し出せなくて、ちょっと引いて守ってしまった時間はありました。それ以降は、(相手の)FWとサイドハーフの選手をうまく動かすことで、そこからギアをまた一つ上げて、どんどん押し出していくということを意識してやりました。運動量的に結構厳しいものがあって、最後はいろんなところにスペースが空いたりというのはあったと思うんですけど、積極的にやれたのは良かったかなと思っています。

――やはり中3日で体力的に厳しい部分もありますか

そうですね。全体的にきつかったと思うんですけど、きょうは絶対に落とせないというモチベーションがあったので、全員でやれました。

――中2日で次の試合も控えますが

コンディション等あるんで、ここからケアだったりをして、万全の状態で、全員でまた試合を迎えられたらと思っています。