【連載】インカレ直前特集『CLIMAX』 第5回 MF秋山陽介×MF鈴木裕也

ア式蹴球男子

 19年ぶりの関東大学リーグ戦(リーグ戦)制覇という偉業達成には、下級生の活躍が不可欠だった。今季、Aチームに定着しサイドハーフとしてチームの推進力となった2人の2年生、MF秋山陽介(スポ2=千葉・流通経大柏)とMF鈴木裕也(スポ2=埼玉・武南)に、これまでの戦いを振り返ってもらった。

※この取材は12月2日に行われたものです。

「小学校から一緒」(秋山)

鈴木裕とのエピソードを語る秋山

――この組み合わせを見て、まずどう思いましたか

鈴木裕 まず地元が同じということと、あとは試合のときにぼくと陽介で交代するので、そのあたりですね。

秋山 小学校から一緒で、まああとは裕也が言ったようなとこですね。

一同 (笑)。

――秋山選手の印象は

鈴木裕 守備はもちろんですが、攻撃にも貢献できていてすごいなと思います。ドリブルも上手くて、素晴らしい選手だと思います。

秋山 (笑)。

――鈴木選手の印象は

秋山 ひとつひとつのプレーに技術の高さが見えて、特にドリブルでは推進力がすごいなと思います。うまいし。あと、運動量が群を抜いているなと。

鈴木裕 ちょっと、照れるな(笑)。

――サッカーから離れたところではいかがでしょうか

鈴木裕 夜に遊んでることが多いです。(笑)

秋山 ないない(笑)。勝手なイメージじゃん(笑)。

鈴木裕 陽介は・・・いつも笑っているイメージですね。

秋山 裕也はこう見えて、こう見えてというかめんどくさいです(笑)。かまってちゃんじゃないですけど、みんなにちょっかいを出したがります。

――みんなでいるのが好きなのでしょうか

秋山 ただ、ちょっかいを出すわりには意外とひとりが好きみたいで・・・。寮でも絡みに来るときはたくさん来るのですが、来ないときにはひとりで部屋でずっと何かをやってたりするので・・・。

鈴木裕 まあ大事だよね。

一同 (大爆笑)。

――練習が休みの日は何をしていますか

鈴木裕 授業があるので授業に出て、たまに整骨院に行って、という感じですね。

――体のケアに努めていると

鈴木裕 そうですね。ケガしないように。

――秋山選手は

秋山 ぼくも所沢で授業があって、そのあと東伏見でも授業があって、そのあとに軽く体を動かしてという感じですね。

鈴木裕 ああ、でも日曜の夜は寮で見かけないです。

秋山 (笑)。

鈴木裕 日曜の夜は、自分は寮でゆっくりしてるんですけど、陽介は見なくて・・・(笑)。

秋山 いや、ないない(笑)。勝手なイメージじゃん(笑)。

――試合や練習の合間でのリフレッシュに関しては

鈴木裕 ぼくらはずっとしゃべってます。いつものようにしゃべってますね。

――誰が中心となって会話は進みますか

鈴木裕 準弥(DF鈴木、スポ2=清水エスパルスユース)とか、あとは颯(FW武颯、スポ2=横浜F・マリノスユース)とかが話していて。

秋山 とりあえず準弥をいじりますね。パンチパーマなので、触ると喜ぶんですよ(笑)。

――スタッフだと誰とよく話しますか

鈴木裕 トレーナーの智子さん(前田智子、スポ4=福島・会津)ですね。ケガをしている時期があったので、そのときによくしてもらいました。

秋山 特にいないです(笑)。

鈴木裕 スタッフと話さないもんなあ(笑)。

「2年生になってもっとチームの勝利に関わっていきたいと考えるようになった」(鈴木裕)

笑顔で応じる鈴木裕

――インカレで優勝すれば43年ぶりの二冠です

鈴木裕 チームで常に言い合っていることなので、みんな知っていますね。

――プレッシャーはありますか

鈴木裕 プレッシャーというよりかは、楽しむという気持ちのほうが大きいです。

秋山 43年ぶりがどうだとか言うよりかは、負けたらこのチームでサッカーができなくなるので、絶対に負けたくないなと思います。

――リーグ戦では最後まで目の離せない展開が続きました。その末につかんだ優勝だと思いますが

秋山 前期の早慶戦がターニングポイントですね。

鈴木裕 連敗を脱出できたので、やはり早慶戦から変わりました。

秋山 自分たちが求めていたかたちがやっと出せた試合でした。そこからやらなければいけないことが明確になったんじゃないかなって。

――後期はいかがだったでしょうか

鈴木裕 後期は一戦一戦が重要でしたね。

秋山 一戦一戦、負けたら首位から離れるという状況だったので、常に目の前の戦いを見ていました。

――リーグ優勝を達成されましたが、キープレーヤーを挙げるとしたら誰ですか

秋山、鈴木裕 拓真くん(DF金澤拓真主将、スポ4=横浜F・マリノスユース)ですかね。

――やはり主将ですか

鈴木裕 主将ですね。

秋山 やっぱり主将です。主将はすごかったなあ。

――具体的にはどのような

秋山 リーダーシップや統率で、プレー以外の面でもチームを引っ張っていたので、やっぱり主将ですね。

鈴木裕 プレーでもいちばん体を張ってチームを守り続けていたので、やっぱり主将です。

秋山 ずっと勝っていた時期があって、そのときチームは浮かれていたのですが、拓真くんだけ地に足が着いていてミーティングで檄を飛ばしていたのはすごかったですし、もう一度引き締まることができたと思います。

――やはり4年生の存在は大きい

秋山 そうですね。

鈴木裕 拓真くんについていきます(笑)。

秋山 (笑)。

――2年生となって後輩ができましたが

秋山 後輩ができたことできょねんよりは責任感が増したと思いますが、それほど大きなものは感じていません。先輩たちがぼくらのやりやすい環境をつくってくださっているので、良い意味でマイペースにできています。

鈴木裕 ぼくはきょねんから試合に出させてもらっていたので、2年生になってもっとチームの勝利に関わっていきたいと考えるようになりました。

――おふたりはどのようにチームに貢献できたとお考えでしょうか

秋山 最初は途中交代のメンバーでしたが、後期からスタメンになりました。途中交代のときは守備を求められることが多かったように思いますが、スタメンになってからは攻撃にも参加することが増え、その分守りで持ち味を出せなかったのかなと思います。

鈴木裕 堀くん(MF堀田稜、商4=浦和レッズユース)がケガをしてしまう前まではボランチでの起用でしたが、堀くんが抜けてしまってからはサイドハーフをすることが増えました。途中出場が多く、そのときには誰よりも動くことを考えていました。状況によってプレーを変える難しさがありましたが、そこも柔軟に対応できるようになったかなとは思いますが、もっともっと直接的に貢献できるようにインカレではゴールだったりアシストだったり結果で示したいと思います。

――堀田選手のケガによって役割が大きく変わったと思いますが

秋山 率直に、自分にとってはチャンスだとは思いましたが、チームのことを考えると痛いなと思います。チャンスではあるのですが、その分自分が代わりにスタメンになって、やらなきゃいけないなと強く思うようになりました。それだけチームの中心選手ですし、特に今季は調子が良かったので。

――堀田選手とは違うタイプの選手だとは思いますが、そのあたり古賀監督からどのような指示を受けていますか

秋山 とにかく自分らしいプレーを心がけるように言われていて、堀くんは縦に速く仕掛られるのですが、ぼくは周りと関わって違った速さを出していこうと意識しています。

鈴木裕 ぼくは途中から入るので、最初から出ている選手より走って守備でも攻撃でも選手たちをカバーすることが求められていると思います。やはり運動量という部分を意識していますね。

――最後にインカレでの抱負をお願いします

鈴木裕 スタメンで出たい気持ちはありますが、いまのところは途中交代で出るメンバーなので、途中交代で出たら得点に絡むプレーでチームを勝ちに導けるように頑張ります。

秋山 このままスタメンで出られるように頑張って、試合ではアシストやゴールで直接的にチームが勝つプレーをしていきたいです。

――ありがとうございました!

(取材・編集 菖蒲貴司)

『1st』でポーズをとってくださいました!

◆秋山陽介(あきやま・ようすけ)(※写真左)

1995年(平7)4月13日生まれ。身長170センチ、体重64キロ。千葉・流通経済大柏高出身。スポーツ科学部2年。ケガで離脱した堀田稜選手(商4=浦和レッズユース)に代わってスタメンに選出されている秋山選手。守りが評価されてのことですが、ピッチの外では同期の鈴木準弥選手(スポ2=清水エスパルスユース)をイジり倒すなど攻める場面も多いそうです。インカレでは、これまであまり見られなかった『攻め』の秋山選手が見てみたいものです!

◆鈴木裕也(すずき・ゆうや)(※写真右)

1995年(平7)7月14日生まれ。身長174センチ、体重71キロ。埼玉・武南高出身。スポーツ科学部2年。ア式蹴球部のメンバーでカラオケに行くと、マイクを離さない鈴木選手。それほどに歌うことがリフレッシュになっているとのことです。他人が入力した曲も歌い上げてしまうそう。途中交代で献身的な動きが多い鈴木選手ですが、インカレの舞台では観客の目をつかんで離さないようなプレーに期待です!