【連載】インカレ直前特集『CLIMAX』 第2回 DF新井純平×GK後藤雅明×MF小林大地

ア式蹴球男子

 19年ぶりに関東大学リーグ戦(リーグ戦)を制覇したア式蹴球部。その原動力となったのが、リーグ戦全試合に出場を果たしたDF新井純平(スポ3=浦和レッズユース)、GK後藤雅明(スポ3=東京・国学院久我山)、MF小林大地(スポ3=千葉・流通経大柏)だ。山あり谷ありの7か月間を戦い抜いた三人に今シーズンの振り返りと全日本大学選手権(インカレ)への思いを伺った。

※この取材は12月2日に行われたものです。

「ここで満足しちゃいけない」(新井)

これまでの戦いぶりを振り返る新井

――関東大学リーグ戦(リーグ戦)を終え、今はどのような練習をされているのですか

新井 練習内容は特に変わりません。その中でも今はオフシーズンとして捉えていて走りの強度は上がっていますが、やることは変わらず同じことをやっています。

――リーグ戦を優勝で終え、チームの雰囲気はいかがですか

後藤 リーグ優勝はしましたけど皆その現状には満足せず、全日本大学選手権(インカレ)を獲ろうという気持ちでお互いを高め合っている雰囲気があります。

――インカレに向けアピールする時期かと思いますが、各選手のモチベーションはいかがですか

新井 インカレに向けてだけでなく、リーグ戦の中でも(アピールすることは)必要なこととしてやってきました。一週間おきに試合がある中で、結果的には(シーズンを通して)出る選手があまり変わりませんでしたが、各選手が危機感を持ってやってきたので、モチベーションの部分はあまり変わらないと思います。

――シーズンを通して高いモチベーションが維持されているということでしょうか

新井 そうですね、そう感じています。リーグ戦を優勝したことでまたあの歓喜の瞬間を味わいたいと思えるようになれたと思います。そこに対してのモチベーションは一人一人高くなっていると思いますが、あまり変わらないですね。

――優勝の瞬間からしばらく時間が経ちましたが、今の心境はいかがでしょうか

新井 たぶんここで満足しちゃいけないという思いが強いです。優勝したからこれでOKではなく、ここからどれだけ勝ってインカレを優勝できるかや来年からどれだけ連覇することができるか、ことし出場を逃した総理大臣杯など含めて自分たちはこのままじゃいけないという思いともっと上を目指さなきゃいけないという思いがあります。だからこそ(あの時は)実感がわかなかったのだと思います。今もうれしいことはうれしいですが、あまり喜び切れないものがあります。これからだなという感じです。

後藤 自分自身は笛が鳴った瞬間は優勝した実感がなく、後味が悪いもやもやした感情がありました。その試合(法大戦、○2-1)での自分のパフォーマンスがあまり良くなかったのでうまく喜べなかったのが本音です。閉会式でメダルを受け取って初めて優勝したんだなという感じがありましたが、年間を通して自分のプレーにあまり満足できなかったので、自分の求める部分とのギャップになにか物足りなさを感じていました。このチームが求め続けているのは常に頂点に立つことなので、やっとスタートラインに立てたという意味で違う視点を持つことができました。

小林 優勝したことで自分を取り巻く環境が変わるかなと思っていましたがそんなことはなく、いつもの日常と変わりませんでした。(法大戦の)次の日はオフだったのですが、朝からグラウンドに出て動いてインカレに向けて新たにスタートを切った感じでした。うれしかったのはその瞬間だけのことで、次の日から気持ちの切り替えをしていました。

――優勝の後、ご家族や友達など周囲の反応はいかがでしたか

後藤 優勝したことをニュースとかで聞いた友達とかは一緒に喜んでくれたり、おめでとうという言葉を掛けてくれました。そういったことで優勝を実感できてうれしかったですね。

新井 同じようにおめでとうと言ってくれる人は多かったです。家族もおめでとうと言ってくれましたが、その(優勝の)中で自分はなにができたかをもっと考えろと言われました。今後プロを目指してやっていくなかで、もっとこうした方がいいというのを父は話してくれました。家族もあまり満足していないなというのが伝わってきましたね。

小林 高校時代の友達からおめでとうと連絡が来ました。それに対して、自分がこの優勝にどれだけ貢献できたかなと考えたときに全然自分は力を出せていなくて、後藤やヒロ(FW山内寛史、商3=東京・国学院久我山)たちの力のおかげで優勝できたと思います。なので連絡が来たことはうれしかったですが、あまり喜べなかったですね。

――優勝の瞬間に近藤洋史前主将(平27スポ卒)と松澤香輝前副将(平27スポ卒=千葉・流通経大柏、現J1・ヴィッセル神戸)が駆けつけていましたが、なにか言葉を交わされましたか

新井 うーん、多少。

一同 (笑)。

新井 マツくんとはちょっと話して、おめでとうとは言ってくれましたが、年が近くてより応援してくれている分(ぼくたちに)求めているものは大きいなと感じました。「ここからだ」とか、「次はインカレだ」という言葉を掛けてくれたので優勝で満足というような言葉ではありませんでしたね。同じようなことを考えているんだなと思いましたし、おれたちに求められているのはこれだけじゃないと強く感じました。

後藤 洋史くんとはあまり話しませんでしたが、マツくんとは久しぶりに会って、プロではどうなのかという個人的な質問ばっかりしました。「最後はインカレを獲ってほしい」だったり、「日本一のGKになるように」という応援の言葉をいただきました。本当にがんばりたいですね。

小林 ぼくもマツくんとしか話してないですけど、おめでとうと言ってくれて、ぼくもプロ志望なので「プロの世界はそんなに甘くないぞ」と言われました。リーグ戦優勝という結果は残しましたが、もっともっと強くなれという言葉を掛けられました。

――やはり古賀聡監督(平4教卒=東京・早実)からも次のインカレが大事だというお話だったのでしょうか

新井 試合の前から「この試合に勝ったからっておまえらが歴史を変えるわけではない」という話がありました。そこからどれだけ常に1位を狙い続ける土壌ができるかということを常に言われていたので、自分たちもそこで満足することはなかったです。監督から求められているものもさらに高いものがありますし、それだけで満足というような言葉掛けはありませんでした。

――優勝記念Tシャツはいつ頃から用意されていたのですか

後藤 ちょっとわかんないですね、あんまり(笑)。

――選手の皆さんはなにも知らされていなかったのですか

新井 そうですね。

小林 チャンピオンTシャツがあることは知ってたかな。

新井 まあ勝ったらあるだろうなとは思ってたね(笑)。

小林 結構あれ着るの憧れだったんだよね!

新井 おれもおれもおれも!あれは着たかった。

――受け取っていかがでしたか

新井 あれは本当に着たかったので。あれはうれしいよね。

小林 あれはもう宝物です。

――優勝に際して、周りの方からや自分へのご褒美はありましたか

新井 いやー、特にないね。あ、友達に飯に連れて行ってもらいました!

小林 おれも友達に連れて行ってもらったわ。

――優勝を決めた後に打ち上げがあったそうですね

一同 (笑)。

新井 ほとんどの部員が集まったんですけど、全員が集まってたくさんの人とコミュニケーションを取る機会はなかなかないのでいい機会でした。関東優勝をみんなでわかち合える機会となりましたね。楽しかったし。

後藤 シンプルにたのしかったですね(笑)。

――だいぶ盛り上がったようですね

新井 相当盛り上がりましたね(笑)。

――優勝までの試合を振り返り、「この試合は大きかったな」といった、印象に残っている試合はありますか

新井 おれはやっぱり前期の早慶戦(○1-0)ですね。あそこは自分たちが最下位からはい上がり始めた瞬間というか、やっと原点に立ち戻れた試合だったので本当に大きかったと思います。あともう一試合は後期の国士舘大戦(○2-1)です。あの時間帯(83分)でヒロが決めてくれて勝ち点3を取れたのが優勝に向けて大きかったと思いますね。

後藤 まあいっぱいあるんですけど、前期の早慶戦は印象に残っています。6試合勝ちがない時でチームがどん底に落ちている中で勝ち取った一勝で、全員が待ち望んでいた勝利だったのですごい印象に残っています。あと、個人的には後期の中大戦(○2-0)です。ちゃっかりベストヒーロー賞に選ばれちゃって(笑)。

一同 (笑)。

後藤 後期の流通経大戦(○1-0)や国士舘大戦も印象に残っています。ミヤくん(FW宮本拓弥、スポ4=千葉・流通経大柏)やヒロが決めた時は鳥肌が立ち、本当にうれしかったです。

――ベストヒーロー賞に選ばれた試合のインタビューでは「チームが勝てたことが一番」というお話をされていましたが、内心は「よっしゃー」というお気持ちだったのでしょうか

後藤 「よっしゃー」というのはなかったですけど(笑)。

新井 でも「来るな」とは思ったでしょ?

後藤 いや、「来る」だなんて本当に思っていなかったんですよ!

新井 絶対に思ってたって。

後藤 本当にそういうのはなくて。あそこでチームが勝てたのは良かったですね。

――小林選手はいかがでしょうか

小林 前期の早慶戦はもちろんなんですけど、後期の流通経大戦と国士舘大戦、順大戦(△1-1)が印象に残っています。後期を戦っていく上で自分たちが首位争いにいた中での試合を勝ち切れたりしたからこそ優勝できたと思っています。

――数々の重要なゴールを決めた同学年の山内選手の活躍をどのように見ていますか

新井 あいつが活躍する度に自分は同じ学年なのになにもできていないと悔しい気持ちもあります。でも同期の活躍は本当にうれしいですし、ヒロに対する期待も膨らみます。あいつに置いていかれることなく、ポジションとかは関係なく、自分も常に結果を残し続けられる存在にならなきゃいけないなと思いますね。同期として、ヒロだけでなく後藤のファインセーブもそうですし、俊輔(MF平澤俊輔、スポ3=JFAアカデミー福島)や大地のボールを奪いに行くというなかなか見えにくいことにおける二人の活躍も感じています。やっぱり同じ3年生として全体がお互いに切磋琢磨(せっさたくま)してさらに成長して、もっと自分たちが引っ張っていけたらなといういい刺激になりますね。

後藤 自分もうれしい反面、悔しい思いもあります。2年の時に自分がケガをしている時にあいつがハットトリックをしたシーンが印象に残っています。その時は「おれもまだまだできるんじゃないか」とか「やってやらないと」という思いでリハビリをがんばれました。お互いが刺激し合える関係です。チームのために本当に働いてくれているので、自分自身もがんばらないといけないと思います。

小林 めっちゃ頼もしいです。高校までは自分が点を取ってヒーローになりたいと思っていましたが、大学ではヒロが活躍してくれるので、自分は影の立役者に回ろうと控えめに。

後藤 絶対嘘じゃん。

一同 (笑)。

小林 ちょっと待って(笑)。もちろん得点は狙っているけど、ヒロと被ったときはヒロに譲りますね。後期の早慶戦でのスルーも前までなら(譲らずに)自分が撃っていたと思うんですが、ヒロが積み上げてきた信頼によって、スルーという判断が生まれたんだなと思います。

――シーズンを通して、ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか

新井 おれはもうダメでしたね。きょねんもシーズンを通してずっと(試合に)出ていたんですけど、きょねんの方がずっと自分の強みを出せていたと思います。数字でもアシストがことし一つしかないので、そういった面を含めてまだまだ全然成長できていないなと感じます。自分が勝利に導いたこともほとんどなかったので、リーグ戦での自分の評価は相当低いです。

――新井選手の強みである攻め上がりに関して、昨シーズンよりも攻撃参加するタイミングや回数が減ったような印象がありますが

新井 減っているというのは確かにありますね。チームが勝つために徹底して守るという面で、やっぱりいままでだったら(前線に)行っていたところを抑えてリスク管理しようかなということで回数は減っているのかなと思います。試合では必ず一回は上がってボールが来る中で、どれだけ自分が結果を残せるかというところが一番大事だと思っています。ことしも全試合に出ましたけど結果を残せていないというのは自分の実力不足ですね。

――昨年に比べ、回数よりもここぞという機を見て前線に上がっているのですね

新井 そうですね。昨年はカバーリングとか守備への意識がまだまだ薄かったと思うので、そこに関しては今季に成長したのかなと思います。

――お二人はいかがでしたか

後藤 全体的に見たら、自分は1人の選手として成長できた一年だったと思います。でもシーズンのスタートが本当に悪くて、チームに迷惑を掛けた部分もありました。なので年間を通じてよかったかと言えばそうではないです。

小林 リーグ戦が始まる前のオフシーズンの練習試合で自分が結構点を取っていて、調子がいいなと、リーグ戦でも得点やアシストをばんばんいれておれが勝利に導くという感じで開幕しました。でも実際にやってみたら、そんな簡単な舞台ではなかったですし、結果的に1点も取れなかったので自分自身にはまったく満足していないです。

――後藤選手と小林選手は今季からスタメンとしてシーズンを通して戦い切りましたが、心境面やプレー面で昨年との違いはありましたか

後藤 自分自身は昨年の前期にベンチ入りしたのですが、そこからケガをしてずっと直接試合に関わることはありませんでした。なので全てが新鮮でしたね。

小林 昨年は自分のポジションが全然定まっていなくて、サイドハーフやボランチ、FWをやったりとどのポジションで自分が勝負していくかが明確になっていませんでした。ことしはシーズンを通してボランチで勝負できましたし、そうすることで自分がやらなきゃいけないプレーが明確になって、シーズンの中で成長できました。それが試合に出続けられた要因だと思います。

――ボランチで勝負していくことになったきっかけはあったのでしょうか

小林 シーズンが始まる時に瞬くん(MF大丸瞬、教4=東京・早実)が調子を落として、ぼく最初は一番上のチームではなかったのですがそこに入っていって、点を取って監督の信頼を勝ち取ることができたと思います。運もありましたね、たまたまだと思います。毎週毎週瞬くんや裕也(MF鈴木裕也、スポ2=埼玉・武南)がいいパフォーマンスをして、いつスタメンが変わってもおかしくない状況だったので、そういう危機感の中で毎日練習できたのは自分にとってすごいプラスでしたね。

――後藤選手はリーグベストイレブンに選出されましたが、まさかといった感じだったのでしょうか。それともある程度は予想していたのでしょうか

後藤 なんとなくは思っていました。サブの岸浪(GK岸浪卓志、社4=東京・早実)と約束して、あいつはJr.リーグのベストキーパーになっておれがリーグ戦のベストキーパーになると2人で約束決めて臨んだのが後期でした。それを成し遂げられたのがすごくうれしくて、先輩のキーパー陣や同期の2人と後輩、キーパーコーチなどいろんな人に支えられてこの賞を取ることができました。感謝したいなと思いますね。

――お二人は後藤選手の受賞に関していかがでしょうか

新井 すごいなと(笑)。

小林 実際後藤に助けられた試合が何本もあったので、ベストイレブンという結果は当然ですね。

新井 おれも入ると思っていました。後藤しかいないだろって。さっき約束って言っていたじゃないですか?それについて岸浪は怒っていました。こいつ結構その約束をみんなの前で言うんですけど、かっこいいように聞こえても、岸浪は「おれがJr.リーグで満足しているみたいで嫌だ」みたいな(笑)。

小林 そういうことね(笑)。

――岸浪選手からなにか言葉を掛けられましたか

後藤 (ベストイレブンを)獲った時は一緒に喜んでくれました。あいつもいろいろなところで支えてくれたから感謝しないといけないなと自分自身感じていて、またこれからお互いを高め合っていくいいライバルだなと思っています。

――リーグ戦では最少失点を達成しました

新井 失点に関する意識は前よりも高くなったと思います。自分たちはセットプレーに弱みを抱えていて、そこでの失点が多い中、岸浪がチームに対して強く促してくれたのが自分たちにとってすごくよかったです。だからこそ最後は意識が高まって、セットプレーでの失点が減ったと思います。DFライン全体でも自分がさっき話したように守備の意識が強まりました。自分の強みを出すことを考えつつ、チームが勝つためにだれが最善な選択なのかを含め、守備に対する意識は全員が強くなったと思います。

後藤 うちはなかなか点が取れないチームな分、守備への意識がみんな強くて、今シーズン試合を重ねるにつれて1点を守り切る力や2点目を与えないところが結果に結びついたのかなと思います。

小林 トレーニングの中から1点に対するこだわりをみんなが持っていたからこそ、ああいう結果になったと思います。11人全員が本気で守備してくれるので、そういったところが最少失点につながったと思います。

「3年はみんなで集まるのが好き」(後藤)

休日の過ごし方について語る後藤

――休日は何をして過ごしていますか

新井 休日は寝てるな。休日は寝てない(笑)?

小林 月曜日が休日じゃないですか。俺は2、3限に授業があるので授業に行って帰ってから寝るかな(笑)。

新井 何で寝るの(笑)?

小林 睡眠とパフォーマンスって関係してるからさ。

後藤 常にね、気を遣うんだよね。

小林 まあ、遊ぶとしたらオフ前の日曜日の夜に飲んだりしますね。

後藤 ドライブ行くじゃん。

小林 あ、行くか!たまにドライブに行きますね。

――どこに行かれるのですか

小林 この前軽井沢に行きました、後藤ともう一人の友達と(笑)。

――ドライバーはどなたがされるのですか

小林 後藤です。

――運転はいかがでしょうか

小林 めっちゃ安全です。

後藤 毎回俺が運転なんですよ。こいつずっと座ってるだけ(笑)。

一同 (笑)。

小林 俺寝ないじゃん!

――その三人でドライブに行かれることは多いのですか

新井 あれはたまたまでしょ?

小林 そうだね。

新井 まあでも、そのもう一人の友達もワセダなんですけど、俺の高校のときの友達でもあり、ごっちゃんの地元の友達でもあって。

後藤 純平とそいつの三人で飯食いに結構行ったりしてますね。

新井 誕生日プレゼント交換とかね。

後藤 この前行ったんですよ。

新井 そうだね。この前プレゼントいただきました。

――プレゼントは何をいただいたのでしょうか

新井 beatsのスピーカーですね。

――結構お値段しますよね

新井 いや、多分安いんですけど。

後藤 やめろよ(笑)。値段は関係ないだろ(笑)。

一同 (笑)。

――後藤選手はどのように休日を過ごされますか

後藤 別に何もしてないです。

一同 (笑)。

後藤 家で寝てるくらいです。

新井 多分月曜日寝てるっていうのは、眠すぎちゃうからなんですよ(笑)。

後藤 いや、違いますよ(笑)。それは関係ない(笑)。

一同 (笑)。

後藤 同期のみんなとか色んな人とご飯食べに行ってるんです。

――新井選手はどのように休日を過ごされますか

新井 あ、最近映画多い!

後藤 映画最近観るよね。

新井 自分たちの同期は結構映画が好きなので。

後藤 夜行くよな。

新井 夜か?

後藤 夜じゃない?

小林 いや、俺知らないわ(笑)。

新井 大地あんまり映画観ないもんな。俺、雄希(FW中山雄希、スポ3=大宮アルディージャユース)とかとよく行く。

――最近は何を観られましたか

新井 最近はヒロイン失格ですね!

――仲の良さそうなエピソードもたくさんありましたが、3年生同士仲の良いグループなどはあるのですか

新井 そんなにきっぱり分かれているわけではないですが、何個かグループは多少あるのかなという感じですね。でも学年みんなで飲みに行ったりとかもします。

後藤 3年はみんなで集まるのが好きなんだよね。

新井 そうそう。

小林 リーグ終わった次の日3年生みんなで飲みに行きました。

――そういった企画は誰がするのですか

新井 MF佐藤飛天(スポ3=清水エスパルスユース)っていうすごいやつがいるんです。

小林 お祭り男(笑)。

新井 いつも学年ミーティングとかで真面目な話をしているんですけど、それが終わってお疲れってなったときにお祭り男がいつも「ちょっと待って。そろそろ集まりしないの?」と言うことはありますね。

――最近ラグビーの五郎丸歩選手(平20スポ卒=現ヤマハ発動機)のルーティーンが流行っていますが、みなさんにもルーティーンはありますか

後藤 最近継続して行っているのは、風呂出て音楽聞いてストレッチしてヨーグルトを食べるっていうことです。それは毎日やっています。他にはこれといってこだわりはないですね。

新井 俺は試合前はテンションの上がる音楽を聞くこと。あとは、インナーは絶対に迷彩柄。

――小林選手はいかがですか

小林 俺は全くないです。

新井 あれ?半袖は?

小林 あー、試合前は絶対に半袖を着ます。

――長袖は着ないのですか

小林 はい、動きにくいので。どんなに寒くても半袖を着ます。

「このチームのみんなで歴史を塗り替えたい」小林

インカレへの意気込みを語る小林

――昨年のインカレは阪南大(●1-2)に敗れて終わってしまいましたが振り返っていかがですか

新井 昨年追いついて逆転されて負けてしまったと思うのですが、あのときよりいまは絶対に成長していると思っていますし、そういった面も含めてあの悔しさをバネに頑張らなければならないと思っています。同じことは絶対に繰り返してはいけないと思っているので、あの悔しさを忘れずにことし戦っていきたいなと思います。

後藤 自分自身はスタンドで観ていた側だったのですがそれでも十分悔しさを味わったので、その悔しさを今回のインカレのピッチで表現してなんとしても優勝したいなと思っています。

小林 試合に負けて悔しかったです。でも次の日から学年が一つ上がるので、それを意識してらいねんは俺の年にしようと思ってやっていました。

――インカレがいまの4年生と一緒にプレーできる最後の機会となりますが

新井 最近ではないのですが、HPに4年生の思いというのがあがっていたと思います。そういったものも見た中で4年生の中でも試合に出られる人、出られない人がたくさんいるのですが、それを関係なしにいろいろお世話になっているので、出られる選手も限られている中、結果で恩返ししたいなということは思っています。自分はレッズユース出身なのですが、堀田くん(MF堀田稜、商4=浦和レッズユース)と西山くん(DF西山航平、スポ4=浦和レッズユース)にはすごくお世話になったので共に頑張りたいなと思っています。

後藤 本当に4年生にはいつも支えられてきたので感謝の気持ちを持ってプレーして最後に優勝して全員で喜びたいです。

小林 4年生みんな大好きなので、4年生のために優勝したいです。絶対に結果を残します。

――注目している大学や挑みたい大学はありますか

新井 関西学院大学です。

――その理由は

早関定期戦で2―0から逆転されて負けてしまったので。あと、すごく得点力のあるFWがいるので、関西リーグで圧倒的なチャンピオンになっていますし、気にはなっています。 

後藤 そうだよね。総理杯(総理大臣杯)も取ったしね。

新井 あと鹿屋(鹿屋体育大学)とか。

後藤 春先にぶちのめされたね。

新井 うん。その二つは個人的に気になっています。

――後藤選手も同じですか

後藤 そうですね。関東リーグ以外だったら関西学院大と鹿屋とかですね。

――小林選手はいかがですか

小林 鹿屋とやってみたいです。春先に試合をしたのですが、本当に何もできずに完敗したので、あれから自分たちがどれだけ成長したのかっていうのを証明するためにも鹿屋とやって勝ちたいです。

――最後になりますが、インカレへの意気込みをお願いします

新井 必ず優勝したいです。

後藤 優勝してシーズンを終わらせたいと思います。

小林 インカレ優勝することができれば43年ぶりの結果となるので、ことしこのチームのみんなで歴史を塗り替えたいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 松本理沙、桝田大暉)

仲の良さが表れる素敵なポーズを取ってくださいました!

◆後藤雅明(ごとう・まさあき)(※写真左)

1994年(平6)5月24日生まれ。身長190センチ、体重84キロ。東京・国学院久我山高出身。商学部3年。リーグ最少失点の立役者となった後藤選手。ベストヒーローに選ばれた話を嬉しそうにしていたのが印象的でした。インカレでの活躍にも期待です!

◆新井純平(あらい・じゅんぺい)(※写真中央)

1994年(平6)11月12日生まれ。身長173センチ、体重64キロ。埼玉・大宮南高出身。前所属・浦和レッズユース。スポーツ科学部3年。持ち前の攻撃力に加え、さらに守備意識が高まった今季の新井選手。インカレの舞台でも右サイドを躍動してくれること間違いなしです!

◆小林大地(こばやし・だいち)(※写真右)

1995年(平7)3月19日生まれ。身長172センチ、体重66キロ。千葉・流通経大柏高出身。スポーツ科学部3年。ボランチに定着し、ゴールをおぜん立てするラストパスにも磨きがかかった小林選手。その相手を翻弄(ほんろう)するプレーでチームを43年ぶりの二冠に導いてくれるでしょう!