【連載】インカレ直前特集『CLIMAX』 第4回 DF八角大智×MF堀田稜

ア式蹴球男子

 共に4年生にして左サイドを任されているのは、DF八角大智(社4=千葉・流通経大柏)とMF堀田稜(商4=浦和レッズユース)の二人だ。八角は無尽蔵のスタミナで、堀田はスピードと縦への突破で大きく貢献。関東を制した戦士たちが、次に狙うのは日本一。そんなお二人にラストイヤーに懸ける思いと、意気込みをうかがった。

※この取材は12月2日に行われたものです。

お互いの強さ弱さというのを補完し合える関係は築けてきている(八角)

リーグ戦を振り返る八角

――このお二人の対談と聞いてどのような感想でしょうか

八角 きょねんも同じでしたよね。奥山(DF政幸副将、スポ4=名古屋グランパスU-18)と3人でしたよね。

堀田 でも、左サイドって感じですね。

――お二人の仲というのはいかがでしょうか

堀田 寮生と寮外生だからプライベートで遊ぶってことはないですね。遊ぶ機会がなかなかね。

八角 僕、友達がいないので(笑)。

一同 (笑)。

――まずは優勝という結果となった関東大学リーグ戦(リーグ戦)を振り返ってみていかがですか

八角 リーグ戦は優勝という結果で終わることができて嬉しい気持ちもありましたし、自分たちはそこを本気で目指して目標に掲げてやってきました。本当にリーグ優勝をするつもりでこの1年間やってきたので、満足できた部分もありますけどまだインカレ(全日本学生選手権)も残っているので、そういった意味でまだまだ満足し切れないという気持ちです。

堀田 これまでワセダにいてリーグ優勝の難しさというのは本当に強く味わってきていました。その中で優勝した時にどのような心境になるのかなと考えていたのですが、実際に終わってみたらやっと終わったなというか、安堵(あんど)の気持ちの方が強かったですね。それに加えて自分は(後期の)早慶戦で顎の骨折をして戦線から離脱したということで、優勝の懸かったプレッシャーのかかる試合でピッチに立つことができませんでした。なので、優勝という結果に貢献できたという実感は全くなかったというのが率直な感想です。

――後期リーグ戦に関しては8勝1敗2分だったと思いますがその結果に関しては

八角 優勝するためには勝ち続けなければいけないというのは、前期に自分たちが最下位を味わった中で常に思っていたことでした。負けた神奈川大戦(第15節、●1-2)を振り返ってみても自分のミスから失点してしまったので、そういうところを含めて勝ち切ることができなかった試合というのは4年生の責任かなと思います。

堀田 例年、特に最近は後期で失速してしまうことが多かったです。そういった経験も含めて一戦一勝ということで一つ一つの試合に意味を持って自分たちのモチベーションを上げて臨むことができたということが、結果としては大きかったなと感じます。

――後期リーグ戦でのご自身のプレーを振り返ってみていかがですか

八角 満足できるプレーというのはまだできていないですね。その中でチームとして優勝という結果を残すことができたことは評価できますけど、やはりインカレを考えるのであれば自分のパフォーマンスをもっと上げていかなければトーナメントというよりプレッシャーのかかった舞台では力を発揮することはできないと思うので、自分自身は満足していないです。

堀田 自分はやはり得点少なかったというのが一つあります。決定的な仕事が少なかったと感じていて、ある程度守備の部分ではより重点を置いてできたかなというのはありますが、守備もできてなおかつ攻撃で決定的な仕事ができるだけの体力や質というのは足りなかったなと思います。ただスピードという部分に関してはある程度自分の強さとして発揮できたのかなとは感じています。

――お互いのプレーはいかがでしたか

堀田 きょねんから縦の関係でプレーをすることが多かったのですが、攻撃で自分の強さを出すための気遣いをきょねんは意識をしてやってくれていたと思います。それに加えてことしはお互いに守備の部分で議論をすることが非常に多くなってきました。そういった意味で、守備で良い関係を築けてきたからこそ攻撃に走るタイミングも自分としては明確になってきました。八角は体力があるので自分が個で剥がせないときにはオーバーラップをしてくれたりしますし、お互いの強さ弱さというのを補完し合える関係というのは築けてきているのかなと思っています。

八角 堀田はきょねんから左サイドで組んでいて、後ろから見ていて攻撃の時は一人の力で突破してクロスを上げるという強みがあると思います。よりことしはそれがワセダの強みとして明確になったなというのがあって、自分も後ろから見ていてその姿というのは頼もしかったです。守備においても今の話にもあったように、うまくいかない時もありましたけどそれでもお互いゴールを守る、ゴールを奪うというワセダが目指すサッカーをする上で必要なことはできてきたと思います。堀田がケガをするまでは、堀田が強みを出し続けられたのは自分たちがうまくやっていけたからかなと思います。

――堀田選手は慶大戦(第19節、〇2-1)でケガをされてしまいましたがその時の正直なお気持ちはいかがでしたか

堀田 率直に、また口をケガするんだな(笑)、という感じでしたね。本当に大学に入ってからはケガに悩まされることが多かったのですが、このタイミングでまたケガするのかという感じでした。ケガをした直後はネガティブな感情が大きかったですね。

――八角選手は堀田選手の代わりに出場したMF秋山陽介選手(スポ2=千葉・流通経大柏)との連携などはいかがでしたか

八角 ことしは特に後期に入ってからはAサブの選手とAで出ている選手との差は拮抗(きっこう)してきたなというのはすごく感じていました。秋山は違った特徴を持った選手なのですが、しっかりボールを奪いにいくところであったり前に出ていくところであったり、ワセダのサッカーをしっかりできる選手なので特にやりづらいという部分はなかったです。後ろから見ていて個々の能力の差はありますけど特に問題はなかったなと思いますね。

――堀田選手は秋山選手のプレーを見ていてどのようなことを感じましたか

堀田 陽介には陽介の良さというのがありますし、自分も一緒にやっている時から自分になくて陽介にあるものや、陽介になくて自分にあるものというのを考えていました。初めのうちはアクシデントで出場することになったので、本人はなかなか自分らしさを出すことができなかったと言っていたのですが、試合を重ねるごとに陽介の強さというのはすごくいろいろなシーンで見られたので、すごく心強いなと思いましたしよくやってくれているなと感じました。

――リーグ戦の中でお互い一番印象に残っている試合はありますか

堀田 俺は前期の早慶戦(第8節、〇1-0)かな。やっぱりずっと結果を出せていなくて最下位に沈んでいて、その最下位という結果に対して自分のパフォーマンスの低さをすごく感じていました。早慶戦で自分が決めてやろうという思いが、かたちになったと思います。今振り返るからこそ言えますけど、その勝利というのが自分たちにとっては精神的にもすごく追い風になったなと思います。

八角 自分は後期の国士舘大戦(第21節、〇2-1)です。今まで1、2、3年と優勝争いをしていた中で、勝たなければ優勝がなくなるという緊張感というか、今までに感じたことのない雰囲気がピッチの上にありました。その中でみんな諦めずに、最後に山内(FW寛史、商3=東京・国学院久我山)が決めて勝ち越して勝つことができました。自分たちが今まで乗り越えられなかったカベを乗り越えた、一つのターニングポイントとなる試合だったかなと感じています。

――ことしのリーグ戦は最後まで優勝がわからない混戦だったと思いますが最終節の法大戦(〇2-1)でのプレッシャーは大きかったでしょうか

八角 一番プレッシャーに感じていたのは法大戦の前日ですね。明大が勝ったのを聞いてから寝るまでの時間は本当にそわそわしていました。勝たなければいけない、勝てば優勝だけど負けたら優勝が無くなるという最高の舞台かもしれないですけど、いざその立場になってみると今まで感じたことのないプレッシャーがのしかかってきました。試合当日はしっかりと割り切ってリフレッシュして臨めたのですが、試合前日は気負うところはありました。

堀田 グラウンドマネージャーという立場で日頃からスカウティングをしていたのですが、その週はそこで自分は貢献しなければいけないなと感じていたので、法大のこともしっかりと分析をしていました。前半を0-0で折り返した時点で正直いけるなと思っていて、法大のことを分析したからこその自信のようなものがありました。前半はたぶん周りから見ればワセダが押されているのではないかとか、ワセダらしさが出せていないのではないかということを感じられた方もいると思うんですけど、自分は相手のスタートの強さをしっかりと押さえてくれた前半だったと思っています。そういった意味で自信を持って見ていられましたね。

――終了のホイッスルが鳴って優勝が決まった瞬間のお気持ちというのは

八角 優勝した瞬間は喜びよりも安心感ややっと終わったなという感情でした。

堀田 僕も同じですかね。もっと涙が出たり抑えきれない感じになったりするのかなと思っていたのですが、終わってみると「ああ優勝できたんだ」っていう穏やかな気持ちになりました。

――堀田選手はベストイレブンにも選出されましたね

堀田 みんなが優勝してくれたおかげだなと思っています。自分の力で獲ったというよりはみんなへの感謝の方が大きいですね。ベストイレブンに選ばれたことよりも、プレッシャーのかかる最後の4試合を戦えなかったことに対する自分の情けなさという方が強く感じられました。

――今季一番成長したなと感じる選手はいますか

堀田 後藤(GK雅明、スポ3=東京・国学院久我山)かな。

八角 たしかにそうだね。

堀田 彼自身の努力だと思うのですが、リーグ戦の序盤は不安定なシーンというのも多くあった中で、そこを持ち直して決定的な場面を防ぐシーンも増えてきましたし、それを重ねてきたことで彼自身も自信を持って堂々とプレーしてくれていると思います。サッカーで唯一のGKというポジションで、彼があれだけ堂々とプレーしてくれることはチームの大きな柱となってくれていると思います。

八角 やはりきょねんまではずっと松澤(香輝、平27卒=現J1・ヴィッセル神戸)が試合に出ていて、ことし松澤がいなくなって3年である後藤が出るようになって、彼なりにプレッシャーやワセダのゴールを守る責任感なども誰よりも感じていたと思います。前期はあまり出し切れなかったと思いますが、それを受け入れた上でしっかりと乗り越えてくれたと思います。後期は本当に彼に助けられましたし、彼がゴールを割らせなかったからこそ勝てた試合もありました。今は松澤を超えるような活躍をしているのではないかと思います。

――後藤選手を含め後輩の活躍というのは刺激を受けますか

堀田 もちろんそうですね。後輩の活躍があったからこそ、自分たち4年がしっかりやらないといけないと思うことができました。

八角 やっぱりワセダは4年生が勝たせるチームだと思ってきていたので、そういった意味で下級生の活躍で勝てたというのは嬉しい反面悔しいという気持ちでした。そういった思いがあったからこそ、常に自分たちが危機感を持って毎試合臨むことができたと思います。

顎が曲がってとんでもなく腫れた(堀田)

ケガに苦しめられるもベストイレブンに選出された堀田

――リーグ戦優勝後の打ち上げはいかがでしたか

八角 普通でしたね。

堀田 結構出席率は高かったです。

――リーグ戦後のオフはどんなことしましたか

八角 何もしなかったですね。人ともそんなに会うこともしなくて。

堀田 ほんとに何もしなかったの(笑)?

八角 いつも通りの生活をして、特に何もしてないです。

堀田 俺はケガでこういう状況なので、診察とあとはずっと酸素カプセルで超音波を流すとか、とりあえず体に良いものを食べて治療するって感じでしたね。

――堀田選手はケガ後、入院をしていたと伺いましたが入院中のエピソードは

堀田 とりあえず、顎が曲がってとんでもなく腫れたので鏡見るたびに笑って吹きそうになりましたね(笑)。

――部の仲間はお見舞いに来ましたか

堀田 いや、一週間で退院したので。面会時間が午後で、練習があって来れなくて。試合の前日に、拓真(DF金澤主将、スポ4=横浜F・マリノスユース)と政幸(奥山副将が来てくれました。あとは、川井(MF川井健吾、創理4=東京都市大付)が入院した次の日に来てくれたって感じですかね。病院の人に頼みこんで、順大戦からは退院して即効応援に向かいました。

――リーグ戦優勝後は、自分たちに何かご褒美をしまし
たか

八角 特にないです。面白くなくてすみません。

堀田 俺は口を開けられなくて、おいしいものも食べられなくて・・・(笑)。

――リーグ戦優勝を果たしたことで、何か新しい世界観は生まれましたか

八角 優勝しても、そんなに変わらないなって。何が実感なのかわからなくて。金メダルとかチャンピオンTシャツとかもらいましたけど、特に変わったことがあるわけではないですし。まだシーズンが続いているというのもあると思うんですけど。そんなに大きな変化はないですね。

――試合や練習後は疲れがたまると思いますが、とっておきの癒しの方法は何ですか

堀田 俺は結構お菓子(笑)。ちゃんと飯を食べた後なんですけど。お菓子はモチベーションを維持してくれますね。疲れると甘いものが欲しくなるので。ブラックサンダーが不動です。

八角 癒されてないな・・・。試合終わって帰ってからはとりあえず1時間くらい寝ます。そして夜遊びに行きます。

――オフを一緒に過ごされることはありますか

堀田 ないですね。(八角は)一人が好きなので。

八角 友達がいないので。

堀田 好んでじゃないの(笑)?

八角 週6も一緒にいて、オフも一緒にいたら視野が狭くなるなって思うので。別に嫌いとかってわけではないのですが、遊ぼうとは全然思わないですね。

――どういったつながりの友達と遊ぶことが多いのですか

八角 僕は予定立てるのが好きではないので、一週間二週間先の予定を立てたくはないんですよね。月曜日はオフなのですが、とりあえず寝て起きて何をしようか考えて、映画行くなら映画で、基本的には一人で行きます。誰かと話したいと思ったときはフットワークの軽い人に連絡します。自分の中にフットワーク軽い人リストがあって、その人に手あたり次第連絡してって感じですかね。

――堀田選手はいかがですか

堀田 そうですね。僕もあらかじめ約束をしているというわけではなくて、オフになって「きょうは何をしようかな」となってから寮にいた人と出かけたりとかが多いですね。

最後の大舞台へ

堀田のスピードはチームに勢いをもたらす

――インカレへと話題を移したいと思いますが、リーグ戦優勝してからチームの雰囲気に変化はありましたか

堀田 雰囲気ではないのですが、自分たちが19年ぶりのリーグ制覇をすることができた中で、リーグ優勝とインカレ優勝をことができれば43年ぶりと歴史的な出来事になるということを古賀聡監督(平4教卒、東京・早実)の方から提示されて、そういった意味でも大きな歴史を変えるチャンスが自分たちの目の前にあるということがあります。でも、自分たちがサッカーで何かを変える必要はありませんし、これまで通りのスタンスでそこより高くいこうというのはあります。

八角 リーグ優勝はしましたけど、インカレが残っているということは誰もがわかっていたことで、最後は笑って終わりたいということはみんなの強い思いだと思います。そういった意味でもまだまだこのままじゃ終われないというのが自分自身の思いですし、みんなを見てもそういった思いを強く感じるので、特別自分たちがおごってサッカーをしているということはないです。そういった意味でも優勝しましたけど、特に自分たちが変えたことはないですね。

――インカレのトーナメントを見た率直な感想というのは

堀田 あんまり対戦相手のことで何か感じたわけではないですね。いよいよ始まるなっていうのがまず第一にありました。出てくるチームっていうのは各地方で結果を出してきたチームなので、気の引き締まる思いです。

八角 インカレは全国大会なので、どの山に行ってもいずれは強いチームと当たります。そういった意味で、妥当だなと思いました。

――いずれは、リーグ戦で首位争いをした国士館大と当たる可能性もありますが

堀田 さっき八角が言ってたんですけど、自分たちが勝てば首位に立てる、という大事な試合が後期リーグの国士館大戦でした。その試合に勝てた、というのもあるのですが、試合が始まる前からピッチに立つことができないという不甲斐なさというか情けなさを感じていました。もう一度インカレで対戦することができる、優勝に向けてまた争うことができるということに間違いはないと思うので、自分にもう一度チャンスが巡って来たということを考えると、自分のプレーで貢献したいなと思います。

八角 自分が出て、対戦してきた国士館大は苦手意識とかはなくて。勝った試合のほうが多くて、そういった意味でも苦手意識とかはないです。いい状態で臨めれば勝てると思うので、国士館大に当たることは良かったなと思います。

――インカレでプレーにおいて成し遂げたいことはありますか

堀田 個人的にはやっぱり得点ですね。それと決定的なアシスト。ファーストプレーとかも含めて、どんな気持ちでピッチに立つのかわくわくしますね。

八角 僕は優勝するために個人うんぬんよりもチームのために戦いたいです。

――堀田選手はケガ明けで間もないと思いますが、コンディションは右肩上がりですか

堀田 まだやっぱりプレーのほうでは戻れていないのですが、体力的な意味では戻りましたね。ケガによる恐怖心とかもいまはないので、経過としては良好なのかなと思います。

――古賀監督や金澤主将に対するプレーにかける思いというのは

堀田 古賀監督に関しては、自分のサッカー観や人生観を変えてくれた人なので、監督がいるからこそ今の自分がいるというか。単純に監督を胴上げしたいという気持ちが強いです。拓真に関しても、チームに対する思いが強いですし下級生の頃から自分たちの学年に関しては責任を取ってくれました。一度チームのことに悩みすぎて10円ハゲができるくらいだったので・・・(笑)。それぐらい自分がチームの中心だという思いでやってきてくれているので、また胴上げしてあげたいです。

八角 自分たちの代からア式で監督をなさっています。それまでは下位に等しい土壌のところから立て直してきてくださって、強いワセダという変化をもたらしてくれました。そういう指導を受けて、好きなサッカーに打ち込めてリーグ優勝ができたので本当に感謝していますし、シーズンを笑って終えたいのでまた胴上げをしたいです。拓真に関しても、堀田と重複してしまう部分があるのですが、下級生の頃からチームをまとめて引っ張ってくれていました。今シーズンに関しても、リーグ最下位に沈んだりしてチームの責任に関してもたくさん耐えてきた部分があると思います。そういった意味でも、一番勝たせてあげたいので日本一のキャプテンにしたいです。

――最後に、インカレに向けての自身の意気込みをお願いします

堀田 自分は、リーグ優勝に関しては全く大きな力になれたとは思ってなくて、みんなに対する感謝の気持ちがすごく大きいです。この気持ちを、表現できるのはインカレのピッチに立って勝利に貢献できるプレー、優勝に導けるプレーでしかないと思っています。ピッチに立っている間はチームのために走りますし、そういった部分を全面に押し出して戦いたいなと思います。

八角 自分はア式に入って一番悔しかったのが、1年の時にインカレで優勝したときで。チームとして喜ばなくてはならない立場であった中で。スタンドで眺めるしかできなかった自分の力不足や不甲斐なさをすごく感じていました。また、4年になった今、インカレを迎えるにあたって今までサッカーに打ち込む中で成長できたのは、その悔しさがあったからこそのものだと思います。今度は4年生という立場で、インカレ優勝することで下級生はその姿を見て感じるものがあると思いますし、その悔しさをバネに頑張っていってもらいたいという思いがあります。本当に自分たちがこれから頂点に立ち続けるためには、そういう悔しさも味わってもらわない限り勝ち続けられないと思うので、自分自身が悔しかった思いをインカレの舞台で晴らしたいです。そういった悔しさを下級生や出ていない選手たちに伝えていきたいです。

――ありがとうございました!

(取材・編集 大森葵、渡部歩美)

4年生コンビの活躍に期待です!

◆八角大智(はっかく・だいち)(※写真左)

1992年(平4)4月15日生まれ。身長173センチ、体重71キロ。千葉・流通経大柏高出身、社会科学部4年。3年前のインカレでは、ワセダの優勝を眺めることしかできず、悔しさばかりが残る大会だったという。「チームのために」と語る八角選手ではありますが、本人も納得のいくフィナーレを飾ってほしいですね。

◆堀田稜(ほりた・りょう)(※写真右)

1993年(平5)2月8日生まれ。身長174センチ、体重65キロ。東京・早大学院高出身。前所属・浦和レッズユース。商学部4年。後期の早慶戦で顎を負傷し戦線離脱を余儀なくされ、「優勝という結果に貢献できたという実感はない」と語った堀田選手。最後の舞台であるインカレでの復帰、そしてチームを勝利に導く活躍に期待しています!