ホームで熱戦繰り広げるも、最下位相手にまさかの黒星

ア式蹴球男子

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)第15節が行われ、前期を含めリーグ戦7連勝中と勢いに乗るワセダは、ホーム・東伏見で神奈川大と対戦した。前半は互いに決定的なチャンスをつくることができず、スコアレスドローのままハーフタイムへ突入。迎えた後半、開始直後に相手のCKから先制点を許すが、その5分後にはFW宮本拓弥(スポ4=千葉・流通経大柏)が相手のハンドから得たPKを冷静に決め、すぐさま追い付く。その後もサイドを起点に何度か決定機を演出したが、なかなかものにできない。試合終了間際にはカウンターから勝ち越しゴールを献上してしまい、そのまま最終スコア1―2で痛恨の敗北。連勝記録がストップすると共に、順位も3位まで落としてしまう結果となった。

落ち着いてPKを沈めた宮本

 ここまで鉄壁のディフェンスと、電光石火のカウンターを武器に勝利を積み重ねてきたエンジイレブン。「日頃からお世話になっている方々のためにも勝ちたい」(MF平澤俊輔、スポ3=JFAアカデミー福島)と意気込み臨んだホームゲームだったが、序盤からロングボールを多用する相手の戦術に苦戦した。DF金澤拓真主将(スポ4=横浜F・マリノスユース)を中心になんとか弾き返し続けるが、相手のエネルギーあふれるプレーに押され、自分たちのリズムでゲームを進めることができない。結局互いに得点が奪えないまま前半を折り返し、勝負の行方は後半へと委ねられた。

 「勝ち点1という選択は無かった」(金澤)という言葉通り、後半は攻撃面でアグレッシブな入りを見せる。しかし49分、相手の右CKから最後はこぼれ球を押し込まれ、先制点を決められてしまった。リーグ戦後期初となるリードを許したワセダだったが、気落ちすることなく、さらに攻勢を強めていく。54分、エリア手前からのMF堀田稜(商4=浦和レッズユース)のクロスが相手のハンドを誘いPKを獲得。これを宮本が落ち着いて左下隅に決め、わずか5分間で試合を振り出しに戻した。その後も宮本のGKとの1対1や、FW山内寛史(商3=東京・国学院久我山)のクロスバー直撃のヘディングシュートなど、チャンスをつくりはしたが、肝心のフィニッシュが決まらない。そして89分、警戒していたカウンターから相手にまさかの勝ち越しゴールを許してしまった。諦めずにパワープレーからのゴールを狙ったワセダだったが、必死の反撃も及ばず。ホームの観衆に勝利を届けることはできなかった。

ホームグラウンドでの勝利とはならなかった

 「チームとして情けない」(宮本)。選手たちは突きつけられた結果に対し、悔しさを隠せずにいた。だが、まだ戦いが終わったわけではない。優勝を目標に掲げ、激戦に勝利し続けてきたチームにとって、本当の正念場はこれからだ。次節、これまでの快進撃が決してまぐれではなかったことを、エンジイレブンは必ずや証明してくれるはずだ。

(記事 栗村智弘、写真 松本理沙)

スターティングメンバー

関東大学リーグ戦第15節
早大 0-0
1-2
神奈川大
【得点者】(早)54宮本 (神)49寺前、89鈴木
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 後藤雅明 スポ3 東京・国学院久我山
DF 新井純平 スポ3 浦和レッズユース
MF →77分 大丸瞬 教4 東京・早実
DF 奥山政幸 スポ4 名古屋グランパスU-18
DF ◎4 金澤拓真 スポ4 横浜F・マリノスユース
DF 12 八角大智 社4 千葉・流通経大柏
MF 平澤俊輔 スポ3 JFAアカデミー福島
MF 14 小林大地 スポ3 千葉・流通経大柏
MF 田中太郎 商4 静岡・藤枝東
MF →70分 相馬勇紀 スポ1 三菱養和SCユース
MF 堀田稜 商4 浦和レッズユース
FW 宮本拓弥 スポ4 千葉・流通経大柏
FW 10 山内寛史 商3 東京・国学院久我山
FW →88分 中山雄希 スポ3 大宮アルディージャユース
◎はゲームキャプテン
監督は古賀聡(平4教卒=東京・早実)
関東大学リーグ戦1部リーグ順位表
順位 校名 勝点 試合数 得点 失点 得失差
国士舘大 30 15 37 17 20
慶大 27 15 26 15 11
早大 27 15 17 15
明大 24 15 25 19
流通経大 24 15 19 13
法大 23 15 22 19
専大 20 15 18 14
順大 19 15 18 19 -1
駒大 17 15 18 23 -5
10 神奈川大 13 15 11 20 -9
11 桐蔭横浜大 12 15 16 36 -20
12 中大 11 15 10 18 35 -17
※15節終了時点
※上位5校は全日本大学選手権の出場権獲得
※6位は北信越大学リーグ2位のチームとプレーオフ
※下位2校は関東大学リーグ戦2部に自動降格
コメント

DF金澤拓真主将(スポ4=横浜F・マリノスユース)

――上位の勝ち点差を考えても、この取りこぼしは手痛いのではないでしょうか

いままでも下位のチームから勝ち点を落としてしまって実際に目標が果たせなかったっていうのもありましたし、そういった意味でも専大と明大同様に自分たちの越えなくてはいけないカベと捉えて一週間トレーニングを積んできました。そのカベを乗り越えられなかったっていうのは自分たちがまだまだ弱いという証拠だと思いますし、自分たちの優勝争いに対する危機感が相手の降格に対する危機感よりも薄かったという結果だと思います。

――神奈川大もかなり大きなエネルギーを持ってやってきた印象ですが

そうですね。一つの球際のぶつかり合いだったり競り合いだったり、そういうところから相手のこの試合に対するエネルギーっていうのは感じましたし、局所局所の競り合いや球際で上回られてしまったからこそ試合を優位に進めることができませんでした。そしてそれが敗戦につながったと思いますし、そういうところからしっかり見直さないといけないと思います。

――きょうの試合、引き分けで勝ち点1を狙うということは考えていはいなかったのでしょうか

考えてなかったですね。勝ち点3をどれだけ積み重ねられるかっていう意識でやっていた中で、勝ち点1っていう選択はありませんでした。逆にその中で冷静な判断を欠いてしまったからこそ2失点目、ああいった広いスペースで政幸(DF奥山政幸副将、スポ4=名古屋グランパスU-18)と相手の9番(鈴木翔大選手)が一対一になるような状況ができてしまったんだと思います。勝ちを目指す中でも冷静な判断ができるような心の余裕のようなものが無ければいけないかなと思いましたし、そういった意味で個人としてはメンタル面や判断の部分で課題がありました。

――失点シーンを振り返っていかがですか

スカウンティングでも前期の試合を振り返っても、カウンターとセットプレーっていうのは相手の攻撃の狙い目としてしっかりと共有して臨みました。ただやはり相手の狙い通りにことが進んでしまったのは、その前の部分での甘さだと思います。簡単にセットプレーを与えてしまったことだったり、カウンターが起こってしまうのも奪われ方だったり判断だったり、振り返らなければいけないことはそれぞれのポジションでいろいろあると思います。

――ここ数試合で国士舘大や慶大も調子を上げてきていますが、やはり意識してしまう部分はありますか

そういった上位のチームが勝ち点を落とすことは難しいのかなっていう印象を持っていますし、そんな中でどれだけ直接対決でたたけるかだと思っています。そういった意味でも今後下位のチームとの対戦が続きますけど、そこは優勝を目指すのであれば当たり前に勝ち点3を取り続けなければいけないと思いますし、上位をキープしてあとは上位の直接対決でたたくっていうのが必要だと思うので、一試合一試合勝ち点を積み重ねて上位との対決に向けて成長していきたいなと思います。

――次節に向けて意気込みをお願いします

駒大もきょうと同じようなガチガチの試合をしてくると思います。しっかりときょうの試合で出た課題をみんなで振り返って、下を向いている暇は無いと思うので前を向いてやっていきたいと思います。

MF田中太郎(商4=静岡・藤枝東)

――今回の試合を振り返っていかがですか

落としてはいけない試合だったので、個人としてもチームとしてもこの敗戦は悔しいです。

――前期の連勝と合わせて7連勝中ということでしたがチームの雰囲気はいかがでしたか

平日の練習から実際良くない雰囲気の中で練習しており、自分たちよりも下位の順位に簡単に負けてしまうような練習環境がありました。下位のチームに勢いが出てきたということもあるのですが、今週はその勢いに対応できるような練習ができませんでした。いい時の雰囲気ではなかったです。

――1週間空いての試合となりましたが自身のコンディションはいかがでしたか

前節で捻挫してしまい、またその治療が長引いたということもあり今週には100%のコンディションに持っていくことができなかったのですが、実際試合に入ってみると思っていたよりも体が動き、コンディションの問題はなかったです。

――久しぶりに東伏見のグラウンドで試合でしたがいかがでしたか

周りの雰囲気がすごくやりやすいものがあり、またベンチや観客の声もよく聞こえ、自分たちの力になりました。

――今回の試合では空中戦が多くあり、ボールが落ち着かない時間が多かったと思いますがいかがでしたか

相手が割り切ってそうしたサッカーをしてきた中で、自分たちが相手を上回ることができなかったです。

――サイド攻撃がうまく機能していたと思います。自身のプレーはいかがでしたか

全体的に左サイドでプレーする時間が多かったのですが、右サイドでプレーした際に空いたスペースを利用して決定的なチャンスがつくれればと思いました。

――チームとしての攻撃面はいかがでしたか

完全に2トップが相手のディフェンダーにヘディングであったり打ち負けたりしていた部分があり、チームとしてはFWがしっかりボールを収めてからのリズムが大事になっているので、打ち負けるとこういった苦しい展開になったのかなと思います。

――最後に、次節の駒大戦にむけて意気込みをお願いします

次節もきょうみたいな試合展開になると思うので実際にリアリティのある練習を行い、絶対勝てるようにしていきたいです。

DF八角大智(社4=千葉・流通経大柏)

――久しぶりの黒星となりましたが、試合の流れを振り返っていかがですか

自分たちが優勝するためにはここからの8試合勝ち続けなくてはいけない中で、8試合で負け続けて優勝を逃したという過去があり、ホーム・早大東伏見グラウンドでポジティブに試合に臨みました。結果が付いて来なかったことは非常に残念です。

――前半は特に相手のペースでの展開でしたが、プレーしてどのように感じていましたか

前半はもっと相手の嫌がるプレーというか、相手をいい状態でプレーさせないという力が足りてなかったなというのがあって、それが結果的に相手を優位に立たせるというかたちになってしまったと思います。

――セカンドボールへの意識はいかがでしたか

やっぱり相手のFW選手にボールを入れてしまったあと、相手がパワーを持ってボールに絡んできた中でケアやカバーは意識していたつもりでしたが、そこで奪え切れずに前へ付けられなかったことが押し込まれた結果に結びついたのだと思います。

――後半、同点に追いついてからテンポが良くなりましたね

点を取られた後にすぐに奪い返せたという点は、これまでの自分たちにはなかったのでそこは評価できるところだと思いますけど、後半最初のところで失点してしまったことはあってはならないことで、ちゃんと向き合わなくてはならないと感じています。

――きょうの試合を通して、後ろから見ていて攻撃が得点に結び付かなかった大きな要因はどんなところにあるとお考えですか

自分が思うのは、前半の戦いのところで力を出し切れず相手に優位に取られる状態をつくらせてしまったところだと思います。相手に勢いを持たせてしまったところが一番の要因だと思っています。やっぱりそこで相手を止めることができずに自分たちのペースに持ち込めなかったからこそ、相手にパワーを持たれて逆に攻められてしまったのだと思います。

――この一週間で、チームとしてはどのように立て直していきたいですか

これから勝ち続けないとリーグ戦優勝はありません。きょうの試合で負けてしまったのは自分たちが置かれてる立場と、神奈川大が置かれてる立場を考えたときに、相手はリーグ最下位ということで、後がない中で必死にプレーしてきたと思います。自分たちが優勝を目標に掲げている中で、次の試合でも足元すくわれると思うので、一人一人が優勝するために必要なプレーに対する自覚と責任を持ってしっかり準備して勝てるようにやっていきたいと思います。

MF堀田稜(商4=浦和レッズユース)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

相手が最下位ということで危機感を持ってシンプルな攻撃で押し込んでくることは分かっていました。ただ、前半のうちは受け身になってしまって相手のパワーのあるシンプルな攻撃に対して自分たちの強みを発揮できず、先制された後にやっと発揮され始めたというところで、もっとスタートからアグレッシブな戦い方ができれば良かったなと思います。

――失点のシーンを振り返っていかがですか

セットプレーという部分で絶対に相手に猶予を与えてはいけないということを全員で意識して臨んだんですけど、一つ目のボールだけに限らずおり返しのボールで相手をフリーにしてしまったところは自分たちの弱みだと思います。2点目に関しても自分たちが攻撃に人数を掛けている中で相手のシンプルなボール1本に猶予を与えてしまったという部分では、2点とも自分たちの弱みが出てしまっていたのかなと思います。

――試合中いつもに増してハードワークしている姿が見られましたが、意識していたことはありますか

相手は大きいボールを放り込んできますし、前線にはいい選手がいるので、まず自分たちの守備の部分から相手にスペースを与えないということと、低いラインからのスタートになっても攻撃に切り替わった時には自分が相手の最終ラインと駆け引きできるくらいまでランニングを起こす、ということを意識していたので、まだまだ足りないとは思いますがそういった部分がプレーに出たかなと思います。

――クロスの本数も多かったと思いますが、振り返っていかがですか

三大得点源というところで、クロス、カウンター、セットプレーというのは自分たちが磨きをかけなければいけないところであり、最後のプレーヤーとしてクロスの質や精度を上げていかなければならないと思うのですが、結局ゴールにつなげられていないので、本数だけではなくてどれだけゴールにつながったかというところを基準にしていきたいという意味では足りなかったなと思います。

――次節に向けて意気込みをおねがいします

この敗戦は取り返せないものですが、優勝を目指す上で連敗は絶対に許されないと思いますし、引き分けでもだめだと思うので、次も似たようなサッカーをしてくる駒大という相手ですけど、そこに対してより自分たちの強みに磨きを掛けて勝利を勝ち取りたいです。

FW宮本拓弥(スポ4=千葉・流通経大柏)

――リーグ戦久々の敗戦となってしまいましたが、いまの心境はいかがでしょうか

本当にこの15節に神奈川大に負けたというのはチームとして情けないというか、ふがいない気持ちでいっぱいです。

――相手は序盤からロングボールを多用してきましたが、それに対してワセダがやや受け身になってしまったのでしょうか

相手の9番(鈴木翔大選手)が起点となって、そこに打ち勝てなかったですね。そこに入れさせて負けてしまったというのが相手の強みを出させてしまったということだと思います。そこに関して言えば守備の選手だけではなくて攻撃の選手にも問題があったんじゃないかと思います。

――試合前からワセダとしてはこのような展開は予測していたということですね

はい。相手がしっかり守ってカウンターで前線の強い選手に当ててくるというのは予想されていたので、試合をやっているときはそんなに危機感というものはなかったんじゃないかと思います。

――チャンス自体はワセダ側も何度もつくれていましたが、そこで差として表れたのが9番だったということでしょうか

それもありますし、こちらもチャンスはあったのでチャンスを決めきれなかったというところがすべては良くなかったのではないかなと思います。

――前半スコアレスドローで折り返して、チーム内ではどのような修正がされたのでしょうか

まあ想定内というか、相手が最下位ということもあり、ああいうエネルギーを持ってくるのは当然のことだったので、そんなにびっくりはしなかったです。失点シーンがセットプレーで、そこに関してはうちの通年の弱みなので、その弱みで失点されてしまったということが、自分たちを余計に焦らせてしまったし、また同じ課題をつくってしまったというのが、いまの自分たちの現状としてダメなんじゃないかと思います。

――セットプレーの練習はチームとしても重点的に行っている部分なのでしょうか

セットプレーの練習は前日にやるので、その時に公式戦以上のリアリティーをつくっていこうという中で、練習ではけっこう防げているシーンでもやっぱり公式戦ではすべてがうまくいくことはないので、その対応力というところですね。やはりうちはサイズが小さいですし、きょうの相手も大きかったので、神奈川大だけでなく今季戦っていくチームにはたくさんいるので、そういうところにもうちょっとやっていかないと足下すくわれると思うので、リアリティーをつくるのも大変ですが、意識してやっていかなければいけないんじゃないかと思います。

――とはいえ、まだまだリーグ優勝は見える位置にあります。次戦の駒大戦も落とせない試合となりますが、最後に意気込みをお聞かせください

きょう負けたからといって自分たちがまだ優勝できないと決まった訳ではないので、まだまだチャンスはありますしこれからの僕たち次第だと思うので、まずは次の駒大戦で勝ち点3を取れるように頑張っていきたいと思います。

GK後藤雅明(スポ3=東京・国学院久我山)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

残り8節という中で、これからが本当の勝負であるのにそこで負けてしまったので非常に悔しいです。

――神奈川大の印象はいかがでしたか

自分たちも最下位を経験して、最下位であるときの期間、エネルギーを味わってきたので、相手も強いエネルギーを持ってこの試合に臨んでくるとは分かっていました。ですが相手のエネルギーに負けてしまったのが敗因だと思います。

――相手はロングボールから押し込んできましたが、そこの守備についてはいかがですか

相手は9番をポイントにしていて、ボールを収めてからの2枚目の関わりが相手の狙いだと思っていました。そこで何度かチャンスをつくられて、CKにもっていかれたりだとか、ボールを拾えなかったのが押し込まれた原因なのかなと思います。

――それぞれの失点シーンを振り返っていかがですか

1点目は、相手の強みであるCKで折り返したボールを取られたところで、選手のマークのずれであったり、体を張るところが緊張のせいでできませんでした。ゴール前での集中力も足りなかったので、次までに修正していきたいと思います。2点目に関しては、うちも点を取りにいこうとして前掛かりになったところを相手の速攻で、早めの段階で前に入れられて1枚交わされて打たれてしまいました。守備的な考えになりますが、遅らせるだったり、他の対応ができていれば失点を防ぐことができたのかなと思います。

――守備の面でのリスクマネジメントはどのような意識を持っていましたか

試合の準備の声掛けであったり、マークを伝えるであったりはしていましたが、本当に大事なところでできていなかったのが勝敗を分けてしまいました。

――次戦に向けて

セットプレーの重要性を全員で捉えて、次は絶対勝ち点3を取りにいきます。

MF小林大地(スポ3=千葉・流通経大柏)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

今週1週間神奈川大との対戦に向けて高めてきたのですが、なかなか自分たちの思うようなサッカーができなくて不完全燃焼という感じで負けてしまいました。

――攻撃もなかなか続かなかった印象がありましたがその点はいかがですか

単純に個人個人の技術の低さが一つ一つのパスがつながらないというような攻撃の質の低下の原因になったと思います。

――前半の途中で小林選手とFW宮本拓弥(スポ4=千葉・流通経大柏)選手がコミュニケーションを取っていた場面がありましたが何を話されていたのですか

あのときは相手のラインがすごく高かったので、裏にボールを落とすから走ってくれということをお互いに意思疎通させました。

――そういったプレーの確認などはピッチ上にいるときによくするのですか

そうですね。みやくん(宮本)ともそれを話した結果、後半自分がボールを受けたときにほぼみやくんの状態を見なくても大体ここにアクションを起こすだろうというのを感じてボールを通すことができました。ああいう感じで試合中お互いの強みを生かして話し合ったりしています。

――きょうはシュートもあまり打てていなかったように感じましたが

FWの二人が完全にマークされていてスペースもあまりない状態だったのでもっと自分たちが助けられたら良かったなと思いました。

――神奈川大と戦ってみて印象はいかがでしたか

神奈川大というチームはいま最下位に位置していてその分エネルギーをどんどんぶつけてきたので、こちらは受け身になってしまったかなと思います。

――ワセダは連勝していて調子も良かったように見受けられましたが今回でその連勝がストップしてしまいました。それに関してはいかがですか

自分たちはそんなに強くないチームなのだなと改めて感じました。いままで勝った試合でも1点差だったりして実際どちらに転んでもおかしくないゲームをたまたま自分たちがものにしているからこういう順位にいるのでもっと日ごろのトレーニングで高めていかなければならないなと感じました。

――きょうは東伏見でのホーム開催でしたが

4年生にとって東伏見での公式戦はきょうで最後でした。必ず勝利して4年生にプレゼントしてあげたかったのですが、負けてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいです。

――何か試合前にチームで話したことなどはあったのですか

今週1週間やオフシーズン中に積み上げてきたものを出していこうということを話して試合に入りました。

――後半終了間際の失点シーンを振り返っていかがですか

同点ということもあって自分たちが前に人数を掛けていてリスクマネジメントができていない中で、相手の9番(鈴木翔大選手)に結局1対1で勝負させてしまったことがダメだったかなと思います。

――きょうの試合を踏まえて修正すべき点はどこだと思いますか

自分たちはチャレンジャーなんだという気持ちでやらなければいけないと思います。リーグ戦(関東大学リーグ戦)最下位だったときの気持ちを思い出して初心に戻って戦うことが大事だと思います。

――次節への意気込みをお願いいします

監督(古賀聡、平4教卒=東京・早実)の方からきょうの試合、次の駒大、その次の桐蔭横浜大が一つの山だという話があったので、きょう負けてしまいましたがその山を次、その次と勝てるように頑張りたいと思います。

MF平澤俊輔(スポ3=JFAアカデミー福島)

――きょうの結果に対しての率直にどう受け止めますか

きょうは相手のエネルギーに負けてしまったというのが率直な印象ですね。

――きょうの敗因は何だと思われますか

この1週間、セットプレーの場面でしっかり危機感を持っていこうという話をしていて、その中で先制点をセットプレーから取られてしまい、あの場面で自分がマークしていた選手に先にボールに触らせてしまったことは、自分の責任だったとすごく感じています。

――かなり激しいゲームとなりましたが

本当に相手も気持ちのこもったプレーをしてきましたが、そこで負けていては当然試合には勝てないですし、ボランチでプレーしている自分としては、その部分でふがいないプレーをしてしまったと思っています。

――先制されてからすぐに追い付くなど、あの時間帯はかなり攻撃面でも勢いがあったように感じましたが

先制されはしましたが、自分たちは気持ちを落としてはいませんでしたし、実際すぐにPKで追いつくことができたのは良かったのですが、その後のチャンスで決め切れなかったというのが、いまの自分たちの現状だと思うので、次の1週間で修正していきたいと思います。

――終了間際の失点の場面に関しては

自分たちが前掛かりになった状態の時に、ボランチである自分を含めた守備陣がリスクを感じながらプレーしなければ、相手に一発で決められてしまうというのが怖いところですし、そこでの自分たちの弱さを露呈してしまった失点になったと思います。

――ホームグラウンドである東伏見での試合となりましたが、やはり他の会場とは違う気持ちになるものですか

そうですね、日頃からお世話なっている地域の方々も普段よりたくさん来ていただけますし、その中で本当に勝ちたい試合だったのですが、結果が伴わずに感謝の思いを伝えることもできなかったですし、これは優勝というかたちでしか取り戻せないものだと思うので、次の試合勝つためにも1週間しっかり気持ちを高めていきたいです。

――きょうは敗れてしまいましたが、これからまだまだ続いていく戦いに向けて、意気込みをお願いします

前期はひとつの負けから崩れてしまったので、それを繰り返さないようにしなければ優勝はできないと思いますし、ここで立ち直れる強さが求められていると思うので、全員で激しい競争をして、また次の戦いに備えていきたいと思います。

FW山内寛史(商3=東京・国学院久我山)

――痛恨の敗戦となってしまいました。いまのお気持ちをお聞かせください

首位争いをしている中で、下位のチームとの戦いは難しくなるという話が週初めから監督(古賀聡監督)からされていました。自分たちも気を引き締めて臨んだつもりでしたが、球際での緩みというのがどこかであって相手に負けてしまったのが一番の敗因だと思います。

――お話にもあったように、降格の危機にある神奈川大がエネルギーを持ってきましたが、試合中の印象はいかがでしたか

やることを徹底してきて、いままでは(パスを)つないでくるところ、強いFWの選手に対してはっきりと(ボールを入れるサッカーを)やってセカンドボールを徹底して拾ってきたのは下位のチームならではというか、割り切った戦い方をしてきました。自分たちは高い位置で奪ってカウンターというのを強みにしていましたが、この試合は高い位置で奪うことが少なかったです。そうなったときに攻めのバリエーションが少ないから、攻め手に欠けて得点が奪えなかったので、そこは自分たちの課題だと思います。

――立ち上がりから押し込まれて、シュートまでいけない時間帯が続いてしまいましたが

入りの部分はみんなで上げていこうと話しましたが、それでも相手の勢いが強くてのまれてしまったのは事実です。そういう部分に自分たちの気の緩みやおごりがあったと思います。

――ワセダの動きが硬く、相手のペースに合わせてしまったという印象がありますがいかがでしたか

相手が割り切ったプレーをしてきて、自分たちのペースにもっていけませんでした。いつもより攻撃の時間が少ない中で、みんな硬かったというか、連勝しているときよりも試合を楽しめていなかったなというのがあると思います。

――チーム内での声が少なかったのもそれが要因でしょうか

完全に気持ちの部分で押されていた部分もありますし、そういう面があったからこの結果になったと思います。

――連続試合ゴールも途切れてしまいました

記録もそうですが、この試合で2得点ほどできるチャンスがあった中で外してしまい、相手のFWは決めて勝ったということで、個人的にもチーム的にも負けてしまいました。切り替えて毎試合ゴールを決められるようにやっていきたいです。

――次節に向けどのような点を修正していきますか

駒大も割り切ってプレーをして、きょうみたいな試合になると思います。自分たちが高い位置で奪えないときにどう組み立てるかであったり、駒大も順位が下なので、自分たちが受けて立つのではなくチャレンジ精神をもって勝てるようにしたいです。