降りしきる雨の中行われた全日本大学選手権(インカレ)準々決勝。対戦相手に西の強豪・阪南大を迎えた。前半は一進一退の攻防を繰り広げスコアレス。しかし迎えた後半その均衡は破れ、先制を許してしまった。その後一時は同点に追いつくも、その直後のディフェンスでのクリアミスを拾われ、そのまま追加点を許し再びリードを許す。イレブンも懸命に得点を狙うが、あと一本が出ない。そして鳴り響いた試合終了のホイッスル。苦しすぎる幕切れ――。悔しさをピッチに残したまま、選手たちはその場から立ち去った。
最初のチャンスは阪南大。5分にゴール前20mでFKを与えてしまうが、ここはGK松澤香輝副将(スポ4=千葉・流通経大柏)が弾いてしのぐ。ここからなかなかシュートまで持っていけない時間帯が続くが27分、ワセダに決定機が訪れた。ミドルレンジから山内寛史(商2=東京・国学院久我山)がシュートを放つと、その跳ね返りに素早く反応し二次攻撃を展開。しかしこれも好守に阻まれ、こぼれ球をMF田中太郎(商3=静岡・藤枝東)が詰めるもネットを揺らすまではいかなかった。その後は互いに好機を演出できないまま試合が進み、0-0で前半を折り返す。
同点弾を含む最多4本ものシュートを放った近藤貴
後半スタート直後から強気の姿勢を見せ付ける。MF近藤貴司(教4=三菱養和SCユース)、DF田中進之介(スポ4=湘南ベルマーレユース)らがゴールに迫り得点の匂いを感じさせたが、点数に結びつかない。それでも流れはワセダに傾いたと思われた。しかし52分、自分たちのミスから一瞬の隙を与えてしまうと、まさかの先制点を許し0-1とされる。ここからワセダはFW上形洋介(スポ4=東京・早実)とFW宮本拓弥(スポ3=千葉・流通経大柏)を投入。この交代で攻撃に厚みを持たせたのが功を奏したのか。79分には、上形からのパスを受け取った近藤貴が左足で確実に沈め1-1とした。だが、喜ぶのも束の間。同点弾のまさに直後、ディフェンスのもたつきからボールを奪い返されるとそのまま決められ1-2。これで勢いを殺されてしまったワセダ。終盤の反撃もわずかに及ばず、まさかの敗戦。準決勝へ駒を進めることはできなかった。
すべてを出し切ったが、あと一歩届かなかった
勝利の可能性も好機も十分にあっただけに、それをつかみ切れなかったことが悔やまれる。振り返れば、今季1つもタイトルを獲得することができなかった。勝負の世界は結果が求められる。この日をもって引退となった4年生はことし1年、思い描いた成果を残せなかったかもしれない。それでも純粋に勝利を、そして『1st』を追い求めた姿。その背中を見た後輩たちに、抱いた強い思いを残せたはずだ。「優勝してタイトルを獲ってほしいという思いはもちろんありますし、後輩たちには頑張ってワセダに優勝をもたらしてほしい」(MF近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスU-18)。受け継いだ意志と期待を背負って、来年誓うは日本一。逆襲はここから始まる。
(記事 佐藤凌輔、写真 辛嶋寛文、芦川葉子、高柳龍太郎)
スターティングメンバ―
全日本大学選手権準々決勝 | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | 1 | 0-0 1-2 |
2 | 阪南大 |
【得点者】(早)79近藤貴 (阪)60重廣、81八久保 |
早大メンバー | ||||
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ポジション | 背番号 | 名前 | 学部学年 | 前所属 |
GK | 1 | 松澤香輝 | スポ4 | 千葉・流通経大柏 |
DF | 5 | 新井純平 | スポ2 | 浦和レッズユース |
DF | 2 | 奥山政幸 | スポ3 | 名古屋グランパスU-18 |
DF | 3 | 田中進之介 | スポ4 | 湘南ベルマーレユース |
DF | 18 | 平澤俊輔 | スポ2 | JFAアカデミー福島 |
MF | 6 | 園田慎一郎 | 社4 | 東京・早実 |
FW | →91分 | 鈴木裕也 | スポ1 | 埼玉・武南 |
MF | ◎10 | 近藤洋史 | スポ4 | 名古屋グランパスU-18 |
MF | 24 | 田中太郎 | 商3 | 静岡・藤枝東 |
MF | 7 | 近藤貴司 | 教4 | 三菱養和SCユース |
FW | 14 | 山内寛史 | 商2 | 東京・国学院久我山 |
FW | →74分 | 宮本拓弥 | スポ3 | 千葉・流通経大柏 |
FW | 19 | 中山雄希 | スポ2 | 大宮アルディージャユース |
FW | →70分 | 上形洋介 | スポ4 | 東京・早実 |
◎はゲームキャプテン 監督は古賀聡(平4教卒=東京・早実) |
コメント
MF近藤洋史主将(スポ4=名古屋グランパスU-18)
――いろいろな思いがあるとは思いますがこれで最後の試合となりました、いまの率直なお気持ちは
勝てなかった申し訳なさと、みんなの期待に応えようと気持ちを出して胸を張って戦ったと言える充実感と、その二つです。
――試合前のゲームプランは
相手の個人の質や攻撃の質は高いものがあると思っていたので引いては絶対に守れないと思ってましたし、海野(MF海野洋介、社4=千葉・流通経大柏)だったり、試合に出れない後輩たちが映像を見て分析して伝えてくれていたので、みんなの気持ちを背負って最初の笛が鳴った瞬間から走り続けて、相手にプレッシャーをかけ続け強くゴールに向かうという覚悟をもって試合に臨みました。
――MF園田慎一郎(社4=東京・早実)選手とのダブルボランチということで、相手の攻撃を警戒してバイタルエリアを絞るという意図もあったのでしょうか
そうですね。前節(○3-1岩教大)すごくバイタルに入れられて、彼(園田)が途中から入ったことで前向きにボールを奪う回数も増えましたし、きょうの相手にも走り切ってプレッシャーをかけ続け、守備から攻撃ということで、園田がボランチで良かったと思います。
――前何度かチャンスがあったなかでゴールを奪えたのでは、と思いますが前半の攻撃を振り返って
チャンスはすごくありましたしセカンドボールを前向きに拾った後だったり、CKのところでチャンスがあったので、シュートにいく場面は少なかったですが、より相手の守備の仕方を見た攻撃ができたらよかったかなと。裏への対応が甘い部分があったので、そういったところを突いていけたらなと思ってます。
――同点に追いついてからすぐ勝ち越しを許してしまった部分はチームの隙が出たという感じですか
そうですね。あそこで相手の取り返そうというエネルギーに対し自分たちが対応できず失点してしまい、それまで続けていた守備がそこではできなかったというのはすごく悔いが残ります。
――試合終了のホイッスルを聞いたときの瞬間のお気持ちは
いや正直何も出てこなかったというか…。鳴った瞬間は頭に出てくるとかはなかったです。
――引退の実感は
負けたことは(実感は)ありましたし、そこから整列したり挨拶したりするなかでいろんなことが出てきました。
――今季一年間を振り返ってことしのチームはいかがでしたか
苦しいときも一人一人が苦しんでチームを前に進めようとしてくれたなと感じますし、そのおかげで自分自身も頑張れたなと思います。
――完全燃焼していますか
きょう負けてしまって優勝というのは結果として報告できなくて悔しい気持ちはあります。ただみんなが本当に期待してくれてるなかで、そのために自分の持ってるすべてをこのピッチで出そうという思いでやっていたので、その点に関して悔いはないです。
――近藤洋選手はこれでサッカーは第一線から退くことになります。これまで続けてきたサッカーに対して何か特別な思いはありますか
小さいころからサッカー中心の生活を送ってきたので、いろいろあったなかでサッカーを通じて成長できたなと思います。好きなサッカーを続けさせてくれた親に感謝したいと思います。
――「大学に入ってから人間的に成長した」と何度も話されてましたが、改めてこの4年間での成長を振り返って
1年生で入ってきたころから未熟な人間でしたし、主張だけはするような人間でしたけど、古賀監督(古賀聡監督、平4教卒=東京・早実)はその主張を受け入れてくれながらも自分に対してカベをつくったり、成長できる働きかけをし続けてくれたことによって自分はここまで成長できたと思いますし、そういったことに関して1年生から4年生までを振り返ってみると、すべてが何か自分の成長につながっていて濃い4年間をすごしました。その環境をうくってくれた監督、また先輩や同期、後輩も含めて感謝したいと思います。
――古賀監督はどんな存在でしたか
入った当時は全然自分と合わなくて、なんだよ、と思ったんですけど、学年が上がっていくなかで本当に成長させてもらったことにすごく感謝しています。サッカーのことに関して言えば、監督の目指すサッカーを本当の意味でピッチで自分たちが体現できれば必ず優勝できるという自信はあったんですけど、監督の目指すサッカーの理想に対して、まだまだ自分たちが表現できなかったというか、追いつけなかったというか…。そのカベ、レベルに届かなかったことが悔しいです。
――4年生は引退となりますが同期はどんな代でしたか
本当に仲が良くて、4年生になって一人一人がリーダーシップをとって戦ってくれたことは主将として自分自身にとっての大きな助けになりましたし、本当に苦しい時期もありましたけど、同期が前向きにいつもやってるところに助けられました。本当にこの代で良かったと思います。
――最後に来季のチームに向けてメッセージをお願いします
優勝してタイトルを獲ってほしいという思いはもちろんありますし、後輩たちには頑張ってワセダに優勝をもたらしてほしい。特に、リーグ(関東大学リーグ戦)。またインカレ(全日本大学選手権)では優勝してほしいという思いがあります。そのなかでも一人一人接してきたなかで、自分がまたワセダのア式蹴球部を外から見たときに、「この選手こんなに成長したんだ」と思えるような選手が一人でも多くいたらうれしいなと思います。
GK松澤香輝副将(スポ4=千葉・流通経大柏)
――試合を終えてみて、いまのお気持ちはいかがですか
チームの力になれなかったことが、一番悔しいです。チームを救うことができなかったので、チームのみんなや応援してくれる方々に申し訳なく思っています。
――試合内容についてはいかがですか
前半からワセダらしさを出せて、守備でも攻撃でも阪南大相手に力を出せたと思っていますし、試合全体を通しても相手を押し込むシーンだったり、自分たちのアグレッシブさというのは出せたので、そういったところは良かったと思いますが、力を出せた中で負けてしまったということは非常に心残りです。
――失点のシーンについてはいかがですか
1失点目は自分のゴールキックからの流れだったので、最後の最後は不運なかたちでの失点でしたが、それも相手に押し込まれようとも最後は体を張って守らなければいけないですし、2失点目はこのピッチ状況ということはありましたが、自分自身の力を信じ切れなかったというか、あの場面でキャッチじゃなくて、弾くことを選択してしまった自分に対してすごく後悔をしています。シュートも自分の近くに飛んできたので弾くことも難しいというか、遠くに弾けなかったシュートだったので、キャッチすれば問題無かったのですが、あそこにこぼしてしまったら、相手はそこを狙ってきますし、2失点目は自分の責任だと思っています。
――個人的に全体を振り返っても悔いの残る試合といった感じでしょうか
きょうの試合は全部自分の責任だと思っていますし、もっと練習しとけばとかそういった後悔はないですが、もっと自分を信じればよかったという後悔のほうが大きいので、いろいろと悔いの残る試合だったと思います。
――大学サッカーは今試合で終わりとなってしまいましたが、この4年間を振り返ってみていかがですか
選手としての成長はもちろんですが、人間的な成長がこの4年間多くあったなと思います。そういった選手としての成長も人間的な成長も、古賀監督(古賀聡、平4教卒=東京・早実)のおかげでそういったところが成長できたんじゃないかと思います。2年目から試合に出させてもらいましたが、1年目でインカレに出られない悔しさだったり、3年目で自分のパフォーマンスが全く上がらずにチームを救うことができなかった悔しさだったり、2年目でインカレ優勝したときの嬉しさよりもそれ以外の悔しさのほうが自分の中では多くあるので、やり残したことはないですが、悔しい思いが残4年間だったと思います。
――ラストシーズンはどのような1年でしたか
今シーズンは副将としてチームを前に進めようと意識して取り組みましたが、タイトルを取れなかったことを副将として責任を感じていますし、もっと選手として成長することができれば、こういった場面でもチームのピンチを救うことができたのではないかと思うので、その部分はもっと成長できればよかったなと思っています。ただこの4年目は、自分の中で人間的な成長があったなと思っています。精神的にも大人になったなというか、副将としてチームを前に進める働きを意識し続けたことによって、自分自身の成長につながったというか精神的な部分でタフになったと思うので、苦しいことは多かったですが、人間的に成長できた1年間だったと思います。
――今後の目標をお願いします
今後もサッカーを続けようとは思っていますし、まだチームは決まっていないですが、プロサッカー選手として次のステージで戦おうと思っているので、まずはプロになることですが、プロになるだけでは何もチームに恩返しはできないとおもっているので、プロになって試合に出て活躍できるようにしていきたいと思います。
FW上形洋介(スポ4=東京・早実)
――試合前チームではどのようなことを話しましたか
ミーティングの中でも後輩たちが4年生の為にと一人一人口々に言ってくれて率直にうれしかったですし、このメンバーで日本一取りたいという気持ちがあったので…。きょうの試合に勝って優勝するという意識づけを監督もしてくれました。
――ベンチスタートとなったこの試合、どのような思いでピッチを見つめていましたか
ケガをしてから中々コンディションが上がらなくて、前の試合はベンチに入ることもできなくて悔しい思いをしながらピッチを見ていたんですけど、きょうベンチに入れてもらえたということで試合に出たらチームの勝利の為にやるだけだと思っていました。なかなか点が入らない状況で仲間を信じて見守ることしかできなかったです。
――途中投入の際、古賀聡監督(平4教卒=東京・早実)からはどのような話がありましたか
特に指示はなくて、「やってこい」ということでした。監督とは長い付き合いですし、監督の求めていることはわかっていたのでその一言に込めた思いを強く感じました。
――MF近藤貴司(教4=三菱養和SCユース)選手が見事なゴールを決めてくれました本当にこのチームは貴司が引っ張ってきたので…。最後、決めるのは貴司だったなと思います。
――一度は追いつきながら失点があまりにも早すぎたと思いますが
そうですね…。点を取った後にもう一度締め直したつもりだったんですけど、やっぱり隙があったのかなと思います。
――全日本大学選手権(インカレ)でゴールを決めることは叶いませんでしたが
チームに直接的に結果という形で貢献することができなくて、本当に悔しい思いをしたので…。この思いを悔しいで終わらせることなくこれからにつなげていくしかないと思います。
――今季は無冠に終わってしまいました
このインカレ(全日本大学選手権)に臨むにあたって、いまだ無冠で絶対に獲らなければいけないと。4年生は特にそういう思いで、何かを残す為にやるという強い思いもあったんですけど、結局今回も叶わず…。結果としては何も残すことができない形となってしまって情けない気持ちでいっぱいです。
――これで引退となってしまいました
振り返ればうれしいことよりも悔しいことや苦しいことが先に鮮明に出てくるんですけど…。本当にそういう思いがあったから自分の夢を追い続けることができたと思うし、そこで満足してしまっては成長もなかったと思います。そういう時期は本当に苦しくて仕方がなかったですけど、これからもサッカー人生は続くので振り返ったときにこの経験が良かったと言えるようにやっていくしかないのかなと思います。
――この4年間をこれからのサッカー人生にどのようにつなげていきますか
サッカーのうまさとかではなくて、戦う気持ちであったり最後まで諦めずにどんなかたちでも戦い抜くということを強く教わったので、生涯を通してうまさとか格好つけるのではなく一生懸命やって、みんなやお客さん、支えてくださる人の心を動かせるようなプレイヤーになっていけたらなと思います。
――後輩に伝えたいことはありますか
一人一人夢や目標があると思うんですけどそれを強く思い続けて、苦しいこともありますが目標に辿り着くため、夢を叶えるために支えてくださる方々はいっぱいいるのでその人たちを思い浮かべれば頑張れると思います。そういうことをワセダでは教えてもらうことができます。個として素晴らしい選手はたくさんいるので、いまはうまくいかない選手でも最後まで諦めずにエンジのユニフォームに袖を通してワセダを背負って戦えるような選手に一人一人がなってもらいたいです。
――最後に、一緒に戦ってきた4年生のみなさんにメッセージをお願いします
4年間一緒に戦ってきた仲間なので、最後負けている状況でも仲間一人一人の顔を思い浮かべて走ることができましたし、苦しい時期もみんなで支えあってここまでやってこれました。最後結果は出なかったですけど、頼もしく素晴らしい仲間に出会えたので…。ここで本気でサッカーをすることはなくなってしまいますけどこの仲間は一生物です。これからも後輩たちに何か残せることを自分たちの代でやっていけたらなと思います。
MF近藤貴司(教4=三菱養和SCユース)
――試合を終えていまのお気持ちは
自分たちがやってきたことであったり積み重ねてきたことは自信を持って出せたと思いますしいままでやってきたことは間違えじゃないというのを結果で示すというか、インカレ(全日本大学選手権)を優勝して終わりたかったので、本当悔しい思いだけでいっぱいです。
――2回戦(○3-1岩教大)から中1日でのきょうでしたが、きのうはどのような練習であったりお話がありましたか
監督(古賀聡、平4教卒=東京・早実)からはリーグ戦(関東リーグ)が終わってからの3週間をオフシーズンと捉えてやってきたんですけど、その中で勝ち抜いた、例えば中山(FW中山雄希、スポ2=大宮アルディージャユース)は公式戦初スタメンであれだけ良いパフォーマンスを見せたことはチーム内の競争は間違ってなかったということでうれしい面があったという話と、ひろし(MF近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスU-18)やまつ(GK松澤香輝副将、スポ4=千葉・流通経大柏)や自分からはもう一度チームとしてまとまりを持って、関東勢が流通経大と自分たちだけなのでその関東代表を背負いながら、きのうは紅白戦でチーム内外でそういう思いを背負いながらやっていました。
――相手の阪南大というのは2年前の総理大臣杯で戦った以来の再戦でしたが、意識していた選手はいましたか
攻撃陣の個々の能力が高いのは分かっていましたし、自分のサッカー人生の中で2年前の阪南大が一番強いと感じていたので、きょう戦えるということでやっぱり勝って悔しい思いを晴らしたかったんですけど、相手の個の能力にやられてしまいました。
――前半はセカンドボールを収められないまま、終始一進一退の展開となりました
自分たちのプレッシャーに対して相手も嫌がっていましたし、ただ自分たちもセカンドボールを拾って攻撃というのはほとんど出せなかったので、前半はやってる側としてもうまくいかないなという感じで、そのまま前半を0-0で折り返したという感じです。
――後半は少し押し込まれる展開から相手に先制点を許してしまいました
相手も点を取りにきたので少し攻撃に比重を置いてきた中で、自分たちもボールを取ったらカウンターにいけるというのはスカウティングの段階から分かっていたんですけど、相手のゴールを決めたいというのが自分たちの守るという思いよりも上回ってしまったのかなと思います。
――そこから点を奪いにいった中で、近藤貴選手のゴールが生まれました。そのシーンを振り返って
洋介(FW上形洋介、スポ4=東京・早実)が粘ってくれたボールがたまたま流れてきて、相手DFも滑ってくれてGKもなぜか前にでてきたので、イメージ通りのゴールでした。
――ゴールを決めた瞬間に感じたことは
まだいけるという風に思ったのと、チームとしてまとまりがあったのでそれをもう1点取りにいこうという思いで、ベンチに向かいました。
――その直後に失点してしまいました
危ないというのは分かっていたんですけど、まあ運がなかったといったらそれまでなんですけど、スリッピーだったので難しかったとは思うんですけどこぼれたところに相手の反応も速かったので、相手の方が上手(うわて)だったのかなと思います。
――試合終了のホイッスルが鳴った瞬間にはどのようなことが思い浮かびましたか
このチームでやるのも終わりなんだなというのと、支えてくださる方や特に両親には特に感謝しているので結果というかたちで残したかったんですけど。申し訳ないという感情が入り乱れていました。
――いまの時点で、ワセダでの4年間でどのようなものを得たと感じていますか
この4年間ものすごく長くて充実していたような感覚があって、1年目から試合に出られたこともそうですし、たくさんの先輩や後輩、同期といった人と出会えていろんな価値観に触れることができたので、サッカー選手としてもそうですし人としても色んなことを吸収して成長できたのかなと思います。
――そして最後の1年間というのはその中でどのような位置付けになりましたか
やっぱり一番は4年生として結果を出さなくてはいけないという立場になって、うまくいかないことの方が多かったんですけど、そういった経験も今後のサッカー人生に生かせるかどうかは自分次第だと思うので、チームのみんなには申し訳ないですけど教訓としてやっていけたらいいのかなという風には思います。
――サッカー選手としての競技人生はこれからも続いていきますが、これからをどのように捉えていますか
いま自分自身に足りないのは決定的な仕事をすることなので、きょうは点を決めましたけどその後もミドルシュートやチャンスはあったので、そういったところで次からいく世界は結果を残していかなければ終わってしまうので、とにかく自分自身の価値を高められるように、入ったチームで結果を出せるようにやっていきたいと思います。
――最後に、これからワセダを背負っていく後輩たちに向けて一言お願いします
きょうの試合もそうですけど、ピッチ内外においてワセダらしく戦うことが一番だと思うので、そういったものを次4年生になる人が中心となってやっていけば絶対に結果は出ると思いますし、結果を出して初めて評価されると思います。苦しい時期も絶対に訪れると思うんですけど、それを乗り越えてこそうれしいこともあると思うので、とにかくがむしゃらにチームが良い方向に、チームが結果を出せるように頑張っていってほしいです。
MF園田慎一郎(社4=東京・早実)
――3回戦敗退という結果になりましたが、いまの率直なお気持ちを教えてください
終わってしまったなという感じで、正直とても悔しいです。
――久々のスタメンでしたが試合前にはどのような思いでしたか
きょう監督(古賀聡監督、平4教卒=東京・早実)がスタメンで使ってくれたことやみんなが送り出してくれたことに対して、頑張ろうという気持ちでした。
――スタメンに起用されたのは何か戦略的な意図があったからですか
相手がすごい攻撃的だというのもありますし、ここで4年生が踏ん張る姿を見せてチームを進めていくという2つの理由があったからかなと思います。
――相手の阪南大に対して、スカウティングの段階ではどのような対応をしようと話されていましたか
スカウティングでも個人的にも、この前の慶大戦を見た感じでは技術も高くて自由を与えてしまったらどんどん前に来てゴールを狙われてしまうチームだと思いました。なのでワセダらしいサッカーというかいままで自分たちが積み上げてきたものを出して、前からプレッシャーに行ってボールを奪って速くゴールに迫るという部分を徹底してやっていこうと確認して話していました。
――ではスコアレスだった前半を振り返っていかがですか
まず入りの10分を共有してワセダらしさをどんどん出していこうとしていました。そして最後の5分、10分もみんなで確認しながらワセダのサッカーをやり続けられたと思います。
――ハーフタイムではどのようなことを話し合われましたか
洋史(MF近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスUー18)がもっとゴールに迫るプレーを増やしていこうと言っていていました。その中でも前半にやっていたことはやり続けて引かずに前から行こうということを確認しました。
――その修正点は後半にはうまく出せましたか
相手も選手を代えてきてギアを上げてきた中で、引かずに行けましたし少ないチャンスをものにできました。でも地力の差があったというか、やり切った中での敗戦だったと思います。
――得点した後にすぐに失点してしまいましたがそのシーンを振り返っていかがですか
みんなの中で得点した後は気を付けなければいけないということは確認していたのですが、ボールを持った相手選手がフリーになった瞬間に迷わずに打ってきて、そのこぼれ球を詰められてしまいました。本当に一瞬のミスというか、この勝負のかかった試合で、そのシーンを防いでいればという悔しさはあります。
――同点になったことで気の緩みがあったのでしょうか
いや、気の緩みは無かったと思うのですが、自分たちの隙と相手の勝負強さがあったからだと思います。
――1年間戦ってきた中で、このチームの一番の課題は何だったと思われますか
ボールを奪うためにハードワークをしつつ、そのエネルギーを攻撃にもっともっとつなげていく必要があったと思います。最後になるにつれての一体感はどんどん出てきましたが、それをもっと早くから出すべきでしたし、体現すべきなのは4年生だったと思うので課題は4年生にあったと思います。
――個人的にこの1年を振り返っていかがですか
この1年間は最後の年でしたし、ワセダや古賀さんに対する思いや、いままで一緒にやってきたみんなへの思いも持って一緒にやってきたつもりです。なので出た試合は本当に気持ちを出して戦おうと思っていました。いろいろなことがありましたが、みんながいたからこそ人として成長することができた1年だと思います。
――引退を迎えるいま、4年間全体を振り返って思うことはありますか
4年間全を振り返ると本当に苦しかったです。すごい苦しくて苦しくて何度も押しつぶされそうになりましたが、その中で家族や同期のみんながいてくれましたし、自分に関わってくれた先輩や後輩も含めて、本当に感謝しています。
――ア式蹴球部に入って得たものはありますか
大学に入ってサッカーを続けるか続けないかを悩んでいた中で、ア式蹴球部に入るという選択をしたのですが、いま思えば入って良かったと思います。その一瞬一瞬や出会えた仲間が一番大きな得られたものです。
――4年間を通しての個人的なベストゲームを教えてください
きょうの試合ですね。早慶戦とかいろいろありますが、きょうの試合は自分のためというよりはスタメンの11人のためであったり、きょう出られない人のためであったり、監督やスタッフのためであったり、家族であったり、そういう人たちの思いを自分の体に乗せてやりました。監督がいつも「自分の体は自分のためにあるのではない」ということ言うのですが、本当にそれがわかったというか、その意味を知ってそのために戦おうと思えた試合でした。結果的には負けましたけど、4年間だけでなくてサッカー人生の全てが詰まった試合だと思います。
――後輩へ一言お願いします
本当に頼もしい後輩たちなので、また新たにチームづくりが始まると思うのですが、一番大切な部分を決してぶれないようにしてほしいです。きょうの試合の自分のプレーを見て何か後輩たちが感じてくれれば一番うれしいですし、ワセダにいることは自分が思っているよりも幸せなことだと思うので、そのことや仲間の大切さに気付いて一日一日、一瞬一瞬を大切に過ごしていってほしいです。
――最後に4年間、共に戦った同期へメッセージをお願いします
4年間いろいろなことがありましたが、なんだかんだずっとそばにいてずっと共にしていたのが同期で、大学生活の全てと言っていいと思います。同期は16人しかいないのですがその時間は濃くて大切なものです。このつながりはこれからもなくならないですし、お互いに切磋琢磨していける仲間だと思うので、またこれからもよろしくお願いしますと言いたいです。
DF田中進之介(スポ4=湘南ベルマーレユース)
――いまの率直な感想をお願いします
優勝が無くなってしまって非常に悔しい気持ちで一杯です。
――きょうの試合、チームのテーマは
相手はキックのうまい選手もいますし、ゴールに迫れるアタッカーも多くて、相手に自由にやらせたら自分たちに勝ち目は無いと思っていました。なので、チームを通して前からボールを奪いにいって相手に自由にプレーさせないようにということを意識しました。
――ディフェンスのミスから2失点目につながってしまいましたが、あの場面を振り返っていかがですか
あの場面は得点が動いたあとで難しい時間だったんですけど、自分個人としてはあそこは蹴り出すよりも近くの園田に出して早い攻撃につなげたほうが自分たちの攻撃に勢いが出るんじゃないかと思って決断してプレーしました。ただ、精度の部分であったり仲間との共通意識の部分でミスになってしまって、相手に勢いを与えるようなかたちでボールを失ったことが2点目につながってしまったんだと思います。
――ア式蹴球部で過ごした4年間を振り返っていかがですか
このような環境でサッカーできたっていうのは非常に幸せなことだったと思います。その中で自分たち4年生が結果を出し切れなかったっていうのは、多くの支えてくださった方の期待を裏切ってしまったのかなと思います。
――出場機会の増えた最後の1年間は
多くの試合に出ることができて、いままで支えてくださった方に少しでもプレーを見せられたんじゃないかなと個人的には思っています。また、後輩たちに自分のような一般入試の学生でもワセダだったら4年目に試合に出られるんだっていう姿を見せられたっていうのも自分の1つの意義であると思います。
――これまで共に戦ってきた同期に一言お願いします
いままで多くの仲間とサッカーしてきましたけど、大学時代の仲間もかけがえのない存在だと思っています。これから離ればなれになってしまうとは思うんですけど、1人1人の活躍に期待していますし、自分もそれに負けないように頑張っていきたいと思います。
――最後に、後輩たちにメッセージをお願いします
後輩たちに自分から伝えたいことは、ア式に存在しているっていうことの意義だったりっていうのをもっともっと考えてほしいと思います。早稲田大学のサッカー部がこれからどうなっていくのかっていうのをそれぞれが考えて行動していくことが、今後のワセダのサッカーにつながると思うので、1人1人が主人公として頑張ってもらいたいと思います。
MF奧山政幸(スポ3=名古屋グランパスUー18)
――きょうの試合を振り返っていかがですか
試合入る前に、二年前の総理大臣杯で阪南大に負けたことを思い出しました。その時は本当に圧倒的な差を見せつけられて負けました。その相手に対して自分たちがどれだけ成長したか、チームは違いますけど証明できるいい機会でした。自分たちらしさは存分に出せたと思いますし、下を向く必要はないと思うんですが、結果として負けたことは認めるしかありません。結局関東大学リーグ戦(リーグ戦)でも出た勝負弱さがまた出てしまったということで、またこのチームの弱さを感じました。
――阪南大と戦うにあたって意識したことはありますか
慶大戦を自分は見ていて、引いて守るだけではやられるだけだと思いました。だからこそ自分たちの前からボールを奪いに行く姿勢を90分間やり続けようと、この2日間やってきました。
――きょうの試合の改善点はどのように考えていますか
まずは得点直後の失点です。リーグ戦の専大戦(●2-3)でもありました。もっと流れを読んだ戦いも必要だったと思います。そして数多くシュートを打ちながら得点が奪えないこと。ことし通しての課題ですが、その二点は改善できましたが、し切れていないなと思います。
――奥山選手はセンターバックとしての出場でしたがご自身意識したことはありましたか
相手のツートップが一つのチャンスを絶対に逃さない選手でしたし、左サイドバックの選手もいいキックを蹴る選手でした。ただ、それにびびってラインを下げるのではなく、前に押し出していこうというのはDF陣で共有できていました。そこに関しては意識的にできました。
――ことしのチームを振り返っていかがですか
本当に悔しい思いをたくさんしたチームだと思います。総理大臣杯も出れなかったですし、天皇杯もユースチームに負けました。本当に苦しい時間を長く過ごしたチームでした。ただ、その苦難があったからこそ、自分たちは強くなれました。逃げずに向き合ってきたからこそ、きょうのように自分たちらしいゲームができるようになったと思います。
――ことしのチームができたこと、できなかったことを踏まえてらいねん意識したいことはありますか
ことしのチームは4年生中心となって、自分たちの強みに磨きをかけて、ゴールを奪いにいく姿勢というのは人一倍強いチームだったと思います。できなかったところとしては、ボールを簡単に失ってしまうというか、ボール状況に応じてこまめにポジションを変えつつ全員でボールを運んでいくということができませんでした。どうしても、ロングボールで前に運ぶ展開が多かったです。リーグの慶大戦(●0-1)でもわかりましたが、引いたサッカーをされると手も足も出なくなってしまう。そういったところは意識的に改善していきたいと思います。
――人と人の間でボールを受けられることを意識されるということですか
そうですね。下がって守るのは簡単ですが、それではいつかやられるので、自分たちが積み上げてきた強みの部分をらいねん更に高めて、より高い位置でボールを奪える守備をベースとして、より中盤を使えたサッカーができればいいなと思います。
――この試合で引退となる4年生への思いを聞かせてください
苦しい思いをしたシーズンの中で四苦八苦しながら、チームがブレそうになったときも前進できたのは4年生のおかげだと思います。洋史くん(MF近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスUー18)、松くん(GK松澤香輝副将、スポ4=千葉・流通経大柏)といった首脳陣のチームを背負って戦う姿勢を見て自分も感動しました。だからこそ、4年生ともっと戦いたかったです。4年生と笑って終わりたかったなという思いも強いので、きょうの結果は悔しかったです。
――奥山選手自身として、今シーズンはどんなシーズンでしたか
ことしはセンターバックとボランチ二つのポジションをやらせてもらえました。しかし、勝負どころで勝負強さを出し切れないというのはチームとしても自分個人としても反省しなければいけません。長く、みんなの口から勝負を決める個の力という言葉があったと思いますが、そういった力を自分自身で付けることが必要になると思います。
――らいねん最終学年として意識していることはありますか
自分が在籍している間に成し遂げられていないリーグ優勝が最大の目標になると思います。OBの方々が望んでいるのはリーグを取ることなので、まずはそこに向けて頑張ります。全日本大学選手権に関しても1年生の頃に日本一を経験しましたが、それ以外は悔しい思いを味わっている訳で、やはり自分たちが最上級生になるので、自覚と責任を持って優勝の景色を下級生に見せられるようにやんなきゃいけないと思います。
――来シーズンへの意気込みをお願いします
ことしは悔しい結果に終わりましたが、無駄にしてはいけないと思います。この悔しさを糧にもっと努力して一人一人が自分と向き合ってより自分を伸ばしていくことがチーム力になると思います。切り替えるのは難しいですが、また前を向いてやっていきたいと思います。
DF金澤拓真(スポ3=横浜F・マリノスユース)
――今大会はチームにとっても、ご自身にとっても悔しい結果となりましたが、振り返っていかがですか
チームとしては90周年を迎えた中で、大会前の時点でも結果が振るわなかった中で、4年生含めてこのチームが一つになってこの大会に懸けて準備してきたので、今回もこういった結果に終わってしまったことにすごく残念ですし、そこに自分個人も全く試合に関われなかったので、そういったところで本当に自分個人もチームとしてもふがいない結果になってしまったなと思っています。
――先制点を取られて、追いついてもまた離されてと、今シーズンを象徴するような試合だったのではないかと思いますが
まさに得点直後にまた失点してしまったということが本当にポイントかなと思っていて、自分たちの中でも勝負の時間帯として、前後半の立ち上がりとああいった得失点直後の時間は得点が動きやすいということで、気を引き締めてやっていこうと共有していた中での失点だったので、そういった意味でもまだまだ勝負強さだとか、きょう90分間を見ても自分たちが勝てたかもしれないですし、メンタル面での弱さというものが出たのかもしれません。
――ご自身の一年間はいかがでしたか
2年生の時の1年間で試合に出れて、3年になるに当たって本当に自分がチームの中心としてやっていこうと思って入っていった一年でしたけど、試合出場も半分以下ですし3年という学年もまだまだ4年生に引っ張ってもらっていた学年だと思うので、そういった自分自身の力の無さと学年としてのエネルギーの小ささというのがこういったチームの結果としてつながってしまったと思っています。あした以降自分たちが最上級生になりますけど、その中で自分自身もチームを引っ張るだけの力があるかと言ったらまだまだ足りない部分も多くあると思います。学年で見ても腹を割り切ってやれるだけの決意を新たにしなくてはいけないと思っています。
――今度は自分が引っ張っていく立場になることに対しての意気込みはいかがですか
自分自身主将をやる気でいますし、そういった意味でチーム全体を引っ張っていくものというのを自分の中で見つけなくてはいけないと思っています。それは試合に出ることもそうですし、ピッチ外での自分の姿勢や立ち振る舞いでチームを導けるものを、あした以降から表現していきたいです。また、ことし結果が出なかったことに対してもう一度全員で振り返る必要があると思うので、組織としてどうあるべきか、人間としてどうあるべきかを突き詰めてきましたが、それを踏まえて結果が出なければ意味がないと思うので、もう一度結果を出すために何をすべきかということに一人一人が向き合ってシーズンに入っていきたいなと思います。
――これで引退となる4年生についてはいかがでしょうか
苦しい時間が長かったですけど本当にもがき苦しんで、行動を起こして引っ張ってくれたのは間違いなく4年生でしたし、本当に4年生がいたからこそ最後にチームとしてあるべき姿ができあがったと思います。自分自身もそうですけど、特に1年生だったり後輩たちはすごく感じるところがあったと思うので、今後いまの4年生が築き上げてくれたものに、リセットではなくどれだけ上積みできるかというのが来年以降の結果に結びつくと思います。ことし一年間残してくれたものをしっかり認識して上積みするものを自分たちで考えてやっていきたいなと思います。
MF田中太郎(商3=静岡・藤枝東)
――いまのお気持ちはいかがですか
率直に悔しいです。ここで終わるチームじゃないと思っていましたし、個人的にもこの1年間迷惑をかけ続けていたので優勝したいという気持ちが強かった分、悔しいです。
――きょうの試合を振り返ってみていかがですか
このピッチということで、お互い割り切った試合をしていて、お互いの良さも出ていたし、お互いの良さを消そうともしていたし、お互いプレッシャーも激しい試合だったと感じていますが、最後のところで向こうのシュートの精度が良くて弾き切れなくて押し込まれてしまったり、最後の個の部分というのはFW陣のほうが上回っていて、そこが最後の2―1というスコアの差になったかなと感じています。
――個人的には今試合はどのような試合でしたか
満足したプレーができたとは決して言えないですを勝利できなかったという結果が全てなので、全然だめでした。
――阪南大の印象はいかがでしたか
実際にやっていて相手の球際は激しかったですし、一人一人魂のこもったプレーをしていると感じました。
――今シーズン1年を振り返ってみていかがですか
個人的にはケガばかりしてしまってチームには何もできていないですし、ほとんど貢献できていないという気持ちでいっぱいですが、チームとしては立ち上げのときからこれまで多くの経験をしてきて、ひとりひとりが人間的にもサッカー面でも大きく成長した1年だったと思います。
――次のシーズンからは最上級生となりますが、どういった1年にしていきたいですか
来年から何か新しいことを始めるわけではなくて、自分たちには先輩たちが築き上げてくれたものがあるので、それを自分たちがどれだけ発展させていけるかだったり、より高く積み上げていけるかということが部員一人一人がやるべきことだと思っているので、ひとりひとりが頂点を目指せるチームになれるようにやっていきたいです。
FW宮本拓弥(スポ3=千葉・流通経大柏)
――きょうの試合を振り返っていかがですか
負けて、本当に悔しいです。
――相手は阪南大でしたが意識したことはありますか
阪南大は本当にうまいです。関西の強豪ということで簡単に自分たちが支配できるとは思えませんでした。そんな中で後半途中に出ました。前半は相手の攻撃によく耐えられていたと思います。
――準々決勝でしたがチームの雰囲気はいかがでしたか
本当にあとは勝つだけという感じでした。勝つ準備はしてきたので、あとは結果という雰囲気でした。
――宮本選手は途中出場でしたが意識したことは、ありましたか
やっぱり流れを変えること。そしてビハインドだったので点を取ることを意識していました。一点は取れましたが。得点した後にすぐ失点してしまうのは専大戦の反省を生かしきれなかったなと思います。
――今シーズンを通していかがでしたか
関東大学リーグ戦は自分たちより強いチームには勝てなくて、弱いチームには勝てた。当たり前の結果だったと思います。
――来年は最終学年ですが自身の目標、チームの目標を聞かせてください
得点を取るのが自分の目標です。一試合一点とりたいです。ただ、まずはチームを勝たせること。前に進める働きができたらいいなと思います。
――来シーズンやっていきたいことはありますか
自分たちはもっとワセダの強みを追求していかなければいけないと思います。
――最後にらいねんへの意気込みをお願いします
ことしなんのタイトルも取れなかったので自分たちの代では全部のタイトルを取るという気持ちを持ってやっていきたいと思います。
DF新井純平(スポ2=浦和レッズユース)
――2失点目のシーンというのを思い返してみていかがですか
得点直後で、気が緩んでいたというわけではなかったと思うのですけれど。得点した後とか失点した後とか、立ち上がりとか。そういう大事なというか、集中力が切れがちなところでああやって失点してしまったということはチームとしてそこの時間帯のところの意識とかは結構やってきていたのですけれども。こういった公式戦のとこで意識してやってきていたところができなくなってしまったというのはまだまだ日頃の意識というかそういった面で甘かったのではないかなというのは感じます。
――大きく蹴ってそこからリズムをつくりたいという意図が見えていた立ち上がりだったと思うのですが
そうですね。相手が前線にいい選手がいっぱい揃っているという情報は知っていたし、逆に相手のディフェンスラインの裏への対応というのがあまりよくないというのは知っていたので。自分たちの強みを出すという部分でも1回前に蹴ること、裏へ落しておくことで相手が返してきたボールを奪って押し込むこととか。その部分では意識していたところではあります。
前半は集中して守備ができていた中でハーフタイムのチーム内の雰囲気というのはどうだったのでしょうか
決して悪いという感じではなくて。自分たちがやろうとしているサッカーというか。守備の面でもいい感じにできていたので。前半終わったところでは結構いい雰囲気がつくれていたのではないかなと思います。
――新井選手もスライディングタックルでボールをクリアする場面などかなり守備でも力が入っていたように思うのですが
きょうは厳しい戦いになるということは分かっていましたし。自分の持ち味がなかなか出せなくても守備に重きを置くことも必要だと思ってやっていたので。ディフェンスとしてそういった対応のところはよくできていたのではないかなと感じます。
――いい状態で迎えた後半のあの時間帯、どうしても守備の面での弱さがでてしまったのではないでしょうか
相手が広げてきて、そこから速さを出してきていた中で自分たちが後手になってしまったというのは一つありますし。失点シーンでもそうですけれど、相手に少しでも隙を与えたらシュートを打ってくるのは分かりますし。自分たちの集中力が欠けたというわけではないですけれど、まだまだ詰めが甘かったのではないかなと思います。
――ビハインドの状態でも最後まで選手全員の気持ちというのは欠けなかったと思います
スタンドの方であったり、ウルトラスの人たちであったり、諦めずに応援してくれる方々がいる限り自分たちはピッチに立つ権利があるわけで。最後まで、笛が鳴るまであきらめずに勝利をつかみにいくというのは当たり前なわけで。試合の途中であきらめていたら負けるのは確実ですし、チーム全体として前に、という部分で最後までゴールを狙い続けて勝ちにいくこと、その面では最後まで戦うということはできていたのではないかなと思います。
――よく口にしている『速さと強さ』の部分ではきょうの試合はどうでしたか
ワセダの速さとか、前をうかがう姿勢というのはきょうの試合を通してもできていたと思うのですが、失点シーンを振り返ったときに相手が最後決断してなりふり構わずシュートを打ってきたときに、1点目に関しては最後に詰められた形なのですけれど。そういった部分で自分たちの強みよりも相手の方が上回っていたから負けてしまったわけで。自分たちがやってきたことというのは間違っていたわけではないと思うので。もっともっと上を目指してというか、やることは変えないでその中で質というか、基準を上に持って行かないとこれから勝っていくことというのはできないのではないかなと思います。
――きょうの敗戦で4年生は引退となってしまいました。4年生への思いというのはありますか
自分は2年で試合に出ている身として、勝利をもたらして4年生に優勝を届けたかったですけれど。それができなくて…。残念です。
――1年間試合に出て、インカレ(全日本大学選手権)でも主力として試合に出場してという1年だったと思うのですが、充実度という部分ではいかがですか
試合に出ることが目的ではないですし。その中で質だったり、目標というのを達成していかないと何の意味もないと思うので。充実してたかしていないかで言ったらどちらかというのは言えないのですけれど、その中で自分がチームを勝たせられた試合が何試合あったかというのを見るとまだまだ全然少ないと思うので。もっともっと自分は成長していかないとチームを勝たせることはできないと思いますし、それができる存在にならないと自分はいけないと思っているので。そこに関してはまだまだ自分自身足りないというのはありますし、もっとやらないといけないなというのは思います。
――来季に向けてスキルアップしていきたい部分は
いつも言っていますけれど攻撃の面での自分の持ち味の良さというのをさらに成長させるというのもそうですが、ディフェンスの選手としてポジショニングの部分やセンターバックが上がって裏を取られても自分がそこでゴールを守ることとか。そういった最後の面でまだまだ守れていないというか。そういった面もあるので。攻撃もそうですけれど自分はディフェンスなので。最後やられるというところで自分が守れるような選手になっていきたいなというのは思います。
――学年リーダーとして引っ張ってきた1年だったと思うのですが来季はさらに重要な立ち位置になると思います。来季に向けての目標を聞かせて下さい
自分自身3年になるわけで。いままでとは違って下級生ではないので。もっともっと、プレーの面でもそうですがピッチ内外問わず自分がこの組織を動かせるような存在になっていかないといけないと思いますし。周りへの促しなどの部分で自分でも足りないところが多くあると思うので。リーダーとしてやることはたくさんありますし。プレーだけでなくてそういったところを成長させていかないといけないのではないかなというのは思います。
FW中山雄希(スポ2=大宮アルディージャユース)
――試合を終えていまの率直なお気持ちをお聞かせください
本当に悔しいの一言です。まだまだ自分の力のなさを痛感した試合でした。
――きょうの試合を振り返ってみていかがですか
やっぱり阪南大は強かったなという印象が一番大きくて、FWとして決めるチャンスがあっただけに本当にまだまだ自分の甘さというか、先ほども言いましたが力のなさや無力さを痛感しました。
――阪南大の具体的な印象はいかがでしたか
阪南大のエネルギーだったり勢いもすごかったですし、その中でも自分たちも強いエネルギーを出したのですが勝ちきれなかったので、来シーズンの優勝に向けてもっと高めていかないといけないと思います。
――後半の失点シーンをそれぞれ振り返ってみていかがですか
1失点目に関しては、前半を通して全員体を張って守っていた中で失点してしまったのですが、その後はエネルギーをもってやっていけたのでよかったと思います。2失点目した後も、4年生を中心に諦めずに戦った姿勢をみせていたのですが、結果的には逆転や同点に追いつくことができなかったのですごい残念ですし悔しいです。
――後半MF近藤貴司(教4=三菱養和SCユース)選手のロングボールを抜け出してシュートを打とうとしたときに、相手キーパーに防がれてしまいましたがそのシーンを振り返ってみていかがでしょうか
相手の裏の対応がよくないということで後半からどんどん裏で走って、貴司くんからすごいいいボールがきたんですけどあそこで決めきれなかった自分の甘さというのを痛感しました。あそこで決めていれば試合状況も変わっていたと思いますし、勝てたかもしれないので自分の力の弱さが出たと思います。
――インカレという大舞台の出場を通して何かご自身の中で得られたことはありますか
自分自身こうやって大舞台をあんまり経験したことがなかったのですが、多くの人から支えられているということを痛感しました。結果で恩返しをしたいと思っていたのですが阪南大に負けてしまったので、それを来年につなげてチームとしても個人としてもいい結果を出せるように励んでいきたいと思います。
――ケガは大丈夫なのでしょうか
まだ診察していないので何とも言えませんが大丈夫だと思います。
――きょうで引退となる4年生の先輩方に一言お願いします
自分は4年生が本当に大好きで、4年生ともっと試合や練習をしたかったです。4年生がいたから自分も頑張れたところもあって、4年生が引退してしまうのは本当に寂しいんですけど、4年生のために来シーズン結果を出さないといけないと思っているので必ず雪辱を果たしたいと思います。
――最後に来季に向けての豊富をお願いします
来シーズンに入るまでには、あしたからでも強くなって自分がチームの勝利に導ける存在となるように頑張っていきます。
DF平澤俊輔(スポ2=JFAアカデミー福島)
――まずきょうの相手の阪南大は得点力のあるチームでしたが、事前のスカウティングではどのような話をしていたのですか
相手の前線の選手はこの質が高いですし、個人で見ると自分たちより相手が上だということはスカウティングで分かっていたんですが、自分たちの持ち味である前からのプレッシャーで相手に対抗して、前から奪って攻撃につなげていこうというのはスカウティングでありました。
――きょうは雨の影響も考慮してか、いつにも増して前線にボールを上げていこうという意識が強かったように見えました
雨というのもありましたが、前の選手に預けて厚みを加えていくのが自分たちのサッカーだと思うので、そういったものをみんなで体現しようとした試合だったと思います。
――前半はワセダが体現したいサッカーかある程度できていたのではないかと思いますが
そうですね。前半終わってハーフタイムでも洋史くん(MF近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスU―18)を中心にこのままやり続ければ絶対にチャンスがくるという声があったので、前半の部分では自分たちの目指すべきサッカーというものをできたとは思います。
――後半は点が一気に動く展開となりましたが、振り返ってみていかがでしょうか
1点相手に入れられてからは本当にオープンな展開というか、カウンターのし合いにはなったと思うんですけど。自分としてはあの相手の先制点がすごい痛かったなと感じました。
――今シーズンは先制点を取られると苦しい展開になることが多かったですが、その意味でもきょうの試合は象徴的な一戦だったのでは
貴司くん(MF近藤貴司、教4=三菱養和SCユース)のゴールで追いついてこれからだっていう時に、得失点直後は一番気を引き締めなければいけない時間帯だと思う中でああいった失点を喫してしまって。本当に最後の最後まで課題が残ってしまった試合だったかなとは思います。
――平澤選手はインカレではスタメンということで、関東リーグ戦(リーグ戦)後からコンディションを上げてきていたのでしょうか
リーグ戦が終わった段階でもチーム内で競争をしてきましたし、そういったものが自分を成長させてくれたと思っています。後期などに悔しい試合が多かった中で自分もそのような思いで練習に臨んでいたので、それがスタメンというかたちでは表れましたけど、まだまだ試合の中で自分の力を出して勝利に導くということはできていなかったので、本当に悔しい大会になりました。
――自身の今季を振り返ってみていかがでしょうか
前期は試合に絡ませてもらっている中で、やっぱり自分の力が少し足りないって思う時もありましたし、なかなか通用しない部分もあった中で、そういった悔しさもありながら4年生には常に練習から声を掛けてもらいましたし、アドバイスもあった中で一年を通して少しは成長できたかなとは自分の中でもあります。
――この大会で4年生は引退となりますが、4年生に対する思いは
4年生が本当に下級生に気を配ってくれる4年生でしたし、自分もピッチ内外問わずに成長を促してくれる人が多くいて。だからこそこの大会で4年生を本当に勝たせてあげたいという思いがあった中で、ピッチには立っていましたけど自分が何もできずに終わってしまったのに悔いが残ります。
――来季以降は自身が主軸となってチームを引っ張っていく立場になると思います。来季への気持ちは
その点に関しては自分もそのつもりでやっていかないといけないというのはすごく感じていますし、自分の中でもそういったレベルに達していないというか、まだまだ成長できると思っているので、この大会を通して悔しい思いをしてきたので、そういったものを来季につなげてことしの4年生の分も戦いたいと思います。
FW山内寛史(商2=東京・国学院久我山)
――きょうの試合を振り返って
自分としては勝てたかなって思います。自分のチャンスはありましたし。1点目も偶然というかこっちのミスですけどクリアが(相手に)当たってゴール前に行っちゃって、そこの差で負けたっていうのが阪南大に負けたところなのかなっていうのはあります。個人としても全部出し切れずに終わってしまったので悔やみきれないっていうのが自分の感情です。
――きょうはどのような気持ちで試合に臨みましたか
自分が点を取って勝とうっていうのは試合前からずっと思っていました。また、チームとして前からプレスに行く中で少しでも緩めれば相手は自由にボールを動かしてきますしそういうところを意識してきましたけど、チーム全体の中であまりはまらないというか、自分の中で乗り切れないで終わってしまったのでそれは自分の準備不足というかモチベートし切れていなかった部分があるのかなって思っています。
――惜しいシュートが多かったですが
相手の守備に関しては全然脅威を感じませんでしたし、貴司君(MF近藤貴司、教4=三菱養和SCユース)とか洋史君(MF近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスU-18)とかと良い雰囲気をつくったときにはシュートまでいけましたし得点までいけると思ってやっていましたけど、結局惜しいだけで終わって結果は残せなかったことに関しては自分の力不足だと思っているのでこれからやっていくしかないと思っています。
――今日は雨も強く降っていましたが
監督(古賀聡、平4教卒=東京・早実)の方から試合前にこういう天候は自分たちのアドバンテージだっていう話がありましたけどその通りだと思っていて、相手も割り切って今日は蹴ってきた部分はありますし自分たちのやりやすい試合展開だったので、そこに関してはそれでもなお勝てなかったっていうのが自分たちの力の無さだと思います。
――4年生は今日で引退してしまいますが
4年生最後の試合で自分が先発で出ておきながら出し切れなかったっていうのが現実なので非常に申し訳ないですし不甲斐無いです。
――今季を振り返って
今季得点はきょねんより取りましたけど大事なところで1点も取れずに勝てる試合で点を取って勝ったっていうのがことしの自分の得点であったりプレーの内容だと思うので、きょうみたいに勝つか負けるか分からない、予想では相手の方が強いんじゃないかみたいな試合で得点を取って勝つっていうのができないのが自分の現状なので、そこの課題は技術が足りないのかメンタルが足りないのかまだ分かんないですけど、今シーズン練習はまだありますし来シーズンもそこに向き合ってやっていかないと、現状で満足していると終わってしまうと思うのでそこに関してはいまから考えてやっていきたいと思います。
MF鈴木裕也(スポ1=埼玉・武南)
――途中出場になりましたがどんなことを意識してピッチに入りましたか
負けている状況でピッチに送ってもらったということで。自分自身では同点に追いつくためのゴール、