最終戦に勝利するもグループリーグ敗退

ア式蹴球男子

 痛恨の引き分けによりグループリーグ突破が厳しくなった埼玉工大戦(△2-2)から5日間、雨天により順延されていたインディペンデンスリーグ(Iリーグ)・国際武道大戦が行われた。試合は実力で勝るワセダが猛攻を仕掛ける展開に。MF清水大志(創理4=東京・早大学院)のヘッドで先制すると、FW臼倉宏(文構1=東京・暁星)を中心に前半だけで一挙4得点を決める。しかし後半は相手の守備に苦しみ1点のみと沈黙。また他チームの結果からグループリーグ突破はならなかった。

 圧巻のゴールラッシュだった。開始早々PA右でFKを得ると、これを清水が豪快に頭で合わせ先制する。さらに6分にも相手守備陣のミスを見逃さなかった臼倉が押し込むと、その後も相手陣内でゲームが続いていく。ディフェンスラインからの裏へのフィードなどで押し込むと、26分にはFW牟田翼(基理3=佐賀・鹿島)がゴール。その2分後にはスルーパスに反応したDF木下諒(社2=JFAアカデミー福島)のマイナスの折り返しがMF鈴木崇文(文構2=東京・早実)の足元へ。これを豪快に叩き込み、完璧な流れから4点目を奪った。その後も終始相手を圧倒。危険な場面をつくらせず、前半を4-0で折り返す。

攻撃陣を引っ張った臼倉

 「相手が二度とサッカーをしたくなるくらいに叩きのめそう」(臼倉)。さらなる追加点を目指したワセダだが、後半は相手の堅守に苦しめられる展開に。前半と違い裏へのスペースを消してくる相手に対し、なかなかボールが収まらない。単純に裏を狙ったボールもことごとく跳ね返され無得点のまま時間が過ぎていく。それでも73分、競り合いから裏へとこぼれたボールに牟田が反応。GKとの1対1をかわしネットを揺らした。これで勢いに乗りたいエンジイレブンはMF鈴木裕也(スポ1=埼玉・武南)のドリブル突破を中心に猛攻を仕掛ける。しかし最後まで追加点を奪うには至らず試合終了。格下相手に後半は1得点のみという結果に、選手たちはがっくりと肩を落とした。

ドリブル突破で推進力をもたらした鈴木裕

 試合後は多くの選手たちから「悔しい」という言葉が聞こえた。格下との対戦だっただけに後半の試合内容には多くの課題が残ったと言える。またグループリーグ敗退が決定し、今季のIリーグが終了してしまった。「目標を達成することができなかったのは自分たちが駄目だったからかなと思います」(鈴木裕)。全体の戦いぶりを見ても、勝ち切れず引き分けなどで勝ち点を取りこぼしたのが大きな仇となってしまった。しかしまだ戦いは終わりではない。関東大学リーグ戦(リーグ戦)後期に向け、「リーグ戦に1分、1秒でも早く上がれるように」(臼倉)と選手たちも気持ちを切り替えている。Iリーグで活躍したFW武颯(スポ1=横浜F・マリノスユース)らがトップチームで戦う姿は大きな刺激となっているはずだ。憧れのリーグ戦の舞台に向け、サッカーはこれからも続いていく。

(記事 増山祐史、写真 高柳龍太郎)

スターティングメンバ―

Iリーグ第12節
早大 5 4-0
1-0
0 国際武道大
【得点者】(早)3清水、6臼倉、26,、73牟田、28鈴木崇
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 1 岩井稜 文3 静岡・藤枝東
DF 5 山本有一 人3 神奈川・桐蔭学園
DF 4 恩田雄基 スポ3 埼玉・西武台
DF 3 日高裕介 スポ3 横河武蔵野FCユース
DF 2 木下諒 社1 JFAアカデミー福島
MF 7 安田壱成 スポ1 ベガルタ仙台ユース
MF 6 鈴木裕也 スポ1 埼玉・西武台
MF 10 清水大志 創理4 東京・早大学院
MF 8 鈴木崇文 文構2 東京・早実
DF →69分 山本新太郎 スポ1 ジュビロ磐田U-18
FW 9 臼倉宏 スポ1 東京・暁星
FW 11 牟田翼 基理3 佐賀・鹿島
 監督は竹谷昂祐(平26スポ卒=ガンバ大阪ユース)

グループリーグ終了時の勝ち点【24】7勝3分2敗

コメント

MF清水大志(創理4=東京・早大学院)

――試合を振り返って

入りで自分たちの強みである攻撃の厚みの部分は出せたと思うんですけど、後半までそれを持続できず、守備を修正してきた中でそれに対応できなかったのが悔しいです。

――先制点の場面を振り返って

いいボールが飛んできたので、そこに飛び込んで決めるだけでした。

――前半はいい守備からいい攻撃につなげられてましたが攻撃面はいかがでしたか

前半の部分で相手を押し下げて、相手を一人抜いたりすることができてたと思います。ただ後半もそれを持続できなかったのがやっぱり反省点です。

――後半攻撃が単調になっている印象でしたが、原因はどこにあると考えてますか

自分が攻撃陣を引っ張れなくて、自分の姿勢や声でアクションを起こせなかったという点と、ハーフタイムで修正して相手が押し下がった中でそのまま蹴ってしまってたので、もっと前のスペースを使って崩したり、前半以上のアクションを起こせてたらなとは思ってます。そういうところは次の課題というか、これから取り組んでいくべきところだと思ってます。

――試合後のミーティングの内容は

自分に対しての厳しい言葉ですね。岩井(GK岩井稜、文3=静岡・藤枝東)からの厳しい追及だったり、相手が攻め方を変えてきた中でそれに対応してさらに点を取らなくてはいけないという話をしてました。この結果に満足してないというところは、少しずつですが良くなってきたかなと思うミーティングでもありました。

――これでグループリーグは終了しましたが、残りの期間に向けての意気込みをお願いします

いろんな思いが自分の中でありますけど、関東(関東大学リーグ戦)に絡んで親を呼んで、自分がどういうところでサッカーをしてきたかというのを証明したいと思います。どんどんステップアップして親をよろこばせるシーズンにしたいと思います。

DF恩田雄基(スポ3=埼玉・西武台)

――グループリーグ最終戦ということでしたが、どのような気持ちで臨まれましたか

関東リーグ開幕直前のこの時期に、ここにいることに対して悔しい気持ちはありましたが、Iリーグ(インディペンデンスリーグ)でワセダを代表して出ているので、そこに対しての誇りと責任というものをもって、きょうの1試合を個人的にもチームとしてもこれから前に進める試合にしようと、いつもとは変わらないですけど、きょうの1試合に今まで積み上げてきたものを出して勝とうということを、みんなで共有して試合に入りました。

――特にプレーの面で意識したことはありましたか

自分自身、対人のところで相手のFWをつぶすだとか、そういったところが強みだと思っているので、そこで貢献できればと思ったのですが、あまりそういった場面がなかったので、きょうの試合に関しては、後ろで裕介(DF日高裕介、スポ3=横河武蔵野FCユース)と話しながら、お互いにいい状況で守備をしてそれを攻撃につなげていこうとしていました。

――何本も高い精度のフィードが見られていましたが、そこに関してはいかがですか

いいときはいいけど悪いときは悪い、ということが自分の課題で、そこのキックの精度というのは、もう一回自分と向き合って練習していこうと思っています。

――試合内容について、前半入りから得点を重ねていましたか、振り返ってみていかがですか

前半の入りはみんなでいこうという意識で入って、実際にプレーも自分たちのやりたいことができて、流れとしては点も入って良かったのですが、そのあと前半の終わりとか中盤あたりから、特に後半は結果としても1点しか入っていないですし、内容を見ても相手が自分たちが裏を狙ってくるところに対して、ラインを下げて対応していく中で、それに対して中にいる自分たちが気付いて、やり方を変えるであったり、裏に蹴った後もそこでの厚みというところの運動量であったり、悪くなったことをみんなが感じていたとは思いますが、そこで変えられるプレーを自分も出し切れなかったですし、全体としても課題かなと思います。

――後期開幕も直前ですが、今後の意気込みをお願いします

自分自身背番号をもらっているにも関わらず、ベンチに入ったこともなく、Aチームに居続けられることもできていないですし、まだまだやらないといけないことはたくさんあるので、そこに対してはひとつひとつやっていって、後期は試合に絡んでいくことと、自分自身学生スタッフもやっているので、そこでの取り組みと関東リーグ(関東大学リーグ戦)に出るという2つの面で自分が示してこのチームを成長させていければと思います。

FW牟田翼(基理3=佐賀・鹿島)

――まずきょうの試合はいかがでしたか

そうですね。うまく言えないんですけど、自分の持ち味を出し切れなくて、満足のいく試合ではなかったですね。

――チームとしてはシュート本数も多く、チャンスも多かったと思いますが、どのように試合に臨んだのでしょうか

Iリーグ(インディペンデンスリーグ)で上に進む可能性としては低くなっていたんですけど、大差で勝てばまだ望みがある状況だったので、10点以上取るようにという気持ちで、大量得点で勝ちにいこうという気持ちで入っていきました。ですが、後半エネルギー不足というか最終的には1点しか決めることができずに、という感じですね。

――裏へのボールの抜け出しが目立ちましたが、チームとして意識していたことなのでしょうか

そうですね。裏に抜け出すことがまず大前提としてあって、ゴールに直結する動きとして、それができなかった場合、セカンドボールを拾ったりから攻撃に厚みを加えていこうとしていました。

――とすると後半裏への動きに対応され出してから、変化をつけることができなかったということなんでしょうか

厚みをかけようという意識はあったと思うんですけど、運動量だったり反応だったりが遅れたりしてかけきれなくて、ちょっとうまくいかなかったという感じですね。

――出したかった持ち味はどんなところだったのでしょうか

裏にいいタイミングでアクションを起こして、出てこなかったにしても、そこに相手を引き連れてスペースを空けたりとか。裏に抜ける動きですね。

――夏の練習で積み上げたものを出し切れたでしょうか

出し切れはしなかったとは思いますけど、着実に積み上げている部分は間違いなくあって、チームとしても自分としても成長は少しずつ出てきているとは思うので、これからも続けていきたいなと思います。

――成長できた点を挙げるなら

自分個人としてはフィニッシュのところが、きょう2点取れたというところもありますし、Iリーグであまり点を決めることができていなかったのでその点が自分としては良かったと思います。あと、チームとしてボランチのところだったり、相手にくさびを当てさせないようなポジショニングというのをいますごく意識してやっていて。先週のTRAUM CUPとかで毎試合ごとに成長することができています。きょうそれを出し切れたかというと、ちょっとまた何ともいえないですけど、練習からもそういうところを意識していて、だんだんとチーム全体でもすごく意識できているので、そういうのがうまくいくともっとボールを奪う回数も増えていくと思います。

――ここでグループリーグは終了となります

やっぱり勝ちきれなかった部分ですね。みんな『勝ち』っていうのはこだわっていたんですけど、そんな簡単にはいかないなと思いましたね。やっぱり自分たちの実力もまだまだでしたし、グループリーグとしては終わってしまいますけど、次また勝ち続けるだけだと思います。

――次につながる収穫は見つけられましたか

夏これだけ厳しいトレーニングを積んできた中で、きょう90分走りきれたかというと多分全員がそうではなかったと思うんです。そういう運動量の部分だったり、さっき言った通り積み上げた部分を発揮しきれなかったというのがここ2試合もそうだと思います。それが発揮できれば、間違いなくいい試合をできると思うので、『出し切る』というところをこれから表現していきたいです。

MF鈴木裕也(スポ1=埼玉・武南)

――試合内容を振り返っていかがですか

前半の立ち上がりは点がどんどん入って、まあまあだなと思ったんですけど、終わりごろになるにつれてみんなの足が止まってきてだんだんと自分たちのサッカーができなくなってきて体力面が課題だと思いました。

――前半はゴールラッシュでしたが、どのような戦略だったのでしょうか

相手がそれほどプレスが速くなかったので、積極的に相手の背後を狙って裏に飛び出していこうという感じでした。

――後半に入りなかなか点を奪えない中で意識していたことはありましたか

自分たちはディフェンスの裏をずっと狙っていたんですけど相手もそれに慣れてきたので、そこで自分が裏ではなくて足元で受けてためをつくって2次攻撃、3次攻撃につなげるというところを意識してやりました。

――試合後のミーティングではどのようなことを話し合いましたか

自分たちがAチームに上がって関東リーグ(関東大学リーグ戦)で活躍するためには課題が多くてまだまだその域に達していないので、努力して成長していかないといけないという話がありました。

――鈴木選手個人のプレーについての振り返りをお願いします

自分はまだ復帰明けで体力面にまだまだ課題があるので、もっと走り込みとかを自主トレーニングでしていかなければいけないと感じました。あとはゴールに直結するパスだったり自分自身がゴールを決めてチームを楽にさせられるようにしていかないといけないと思います。

――復帰明けというのは何かケガをされていたのでしょうか

4月くらいからいろいろなところをケガしていてなかなか試合に出る機会がなくて久しぶりの試合になりました。今シーズンは本当にケガに悩まされました。

――久しぶりの試合ということで、試合勘の方はいかがでしたか

トレーニングで試合の感触は養っていたので、試合勘には問題はなかったです。

――グループリーグが終わりましたが、全体の総括をお願いします

自分たちはIリーグ(インディペンデンスリーグ)の優勝を目標に掲げて全員で練習から頑張ってきたんですけど、その目標を達成することができなかったのは自分たちが駄目だったからかなと思います。努力が足りなかったと思います。

――後期シーズンへ向けての抱負を教えてください

Aチームに上がって関東リーグの試合に出ることを目標としているので、練習からもっともっと努力をして積み重ねていくしかないと思います。

FW臼倉宏(文構1=東京・暁星)

――試合を振り返って

前半いいかたちで攻撃ができてたんですけど、後半強度が落ちてしまいました。得点にも表れてるように後半は走り切れなかった難しいゲームでした。

――前半の得点だけでなくほとんどのチャンスにも絡んでましたが攻撃面での手応えは

個人的な話をすれま、いくつかのチャンスの中で1点決めて2つアシストをするかたちになったんですけど、その他にもたくさんチャンスがったのでそれを決め切れなかったのは悔しいです。

――格下との対戦でしたがチーム内で意識することなどはありましたか

試合前のアップとかミーティングでは、やってやるぞという意識を持ってかなり気持ちも入ってましたし、前半強い強度での立ち上がりをみせれたというか、ポジティブな印象を漂わせていたかなと思います。

――ハーフタイムの指示は

前半4-0ということで、相手が二度とサッカーをしたくなるくらいに叩きのめそうと。まだまだできるんじゃないかという話をしました。

――後半はなかなかチャンスをつくりだせませんでしたが原因は

前半あれだけワセダらしさを発揮できて押し込んだ中で、相手も守備を押し下げたり選手を変えたりと点を取らせないようにしてきたので、後半自分たちの体力だ落ちてきたのもありその部分が如実にピッチに表れたんじゃないかなと思います。

――途中から左サイドに移りましたがプレー面での意識は何か変えましたか

あの時間帯で1点取った後左サイドになったんですけど、自分は元々左サイドの選手でまずは守備を意識しました。あの時間帯は点を取られたらまずいし取られたくなかったので、まず守備から入って、その中で逆サイドの清水くん(MF清水大志、創理4=東京・早大学院)が余りがちだったのでそこにボールを振ったりしようと思ってました。攻撃面では鈴木裕也(MF鈴木裕也、社1=埼玉・武南)が前線に上がっていってボールがいったときに、こぼれ球だったりを2枚目が拾うという意識でやってました。

――試合終わって不完全燃焼のような雰囲気でした

ハーフタイムで10点(取る)っていう目標ができてたんですけど後半1点しか取れず、自分らの目指した目標が達成できないことがすごく残念でした。

――これからは関東大学リーグ戦(リーグ戦)が始まりますが意気込みをお願いします

前期目指してたんですけど後期はメンバーに入れず悔しい思いもしました。でも追加登録もあるので、リーグ戦に出られるよう1分、1秒でも早く上がれるようにトレーニングしていきたいと思います。残り4カ月間しか4年生と一緒にプレーもできません。その中でチームに新しい風を吹かしたいなと腹に据えてやってるので、残り4カ月でチームの底上げをしていくことを目標にしていきたいと思います。