山下の決勝ゴールで接戦をものにする!

ア式蹴球男子

 4日間にわたって行われるユニオンドリームチャレンジカップ2014も3日目の折り返しを迎えた。グループリーグを2位で通過したワセダは関学大と対戦。前半はフィニッシュまでつなげることができずに苦戦を強いられる。だが後半終了間際の67分、ついにMF山下翔平(商4=ヴィッセル神戸ユース)がゴールネットを揺らし辛勝した。

 前半開始早々から攻めあぐね、逆に押し込まれる時間帯が続く。10分にはCKのクリアミスからクロスを放り込まれシュートを打たれてしまうが、ここはDF恩田雄基(スポ3=埼玉・西武台)がブロック。さらに25分、ゴール前のこぼれ球が相手選手の足元へ。DFをかわして放たれたシュートは、GK岸浪卓志(社2=東京・早実)が正面でセーブし事なきを得る。対するワセダはMF今来俊介(商1=神奈川・桐光学園)が積極的に前線に上がるなど攻撃に厚みを持たせようと試みるが、大きな得点機はなく0―0で前半終了。

攻撃陣を引っ張る武

 後半は相手ペースで試合が展開。攻められ続けた結果、ルーズボールの処理を誤りフリーでゴールを狙われてしまう。そのようなシーンが多く見られ、59分にはとうとう「自分が出てきたのを相手に利用されてファールになってしまった」(岸浪)とゴール前の混戦から相手にPKを与えてしまう。万事休すかと思われたが、ここはポストに当たりラッキーなかたちでゴールを死守。これを機にワセダの反撃が始まる。その姿勢が実ったのは66分、カウンターからのロングボールが流れた好位置に構えた山下がフリーで右足を振り抜き、ボールはゴールへと突き刺さった。「最後何としても点を取りたい」(山下)と4年生の意地が呼び込んだこの得点を守り抜き、1―0で勝利を手にした。

山下のゴールが歓喜を呼んだ

 見事白星を挙げ決勝戦への望みをつなげたこの試合。「Aチームのトップの選手をレベルの低いところでやらせるわけにはいかなかった」(FW武颯、スポ1=横浜F・マリノスユース)と語るように、勝利できたことはチーム全体として大きな意味を持つ。Aサブのメンバーにとっても今大会はいいアピールポイントの場となり、また戦力の底上げの機会ともなったはずだ。この機会を逃さずエンジ一丸となって最終日、そして後期へとつなげてほしい。

(記事 伊藤なつ実、写真 辛島寛文、栗田麻里奈)

スターティングメンバ―

ユニオンカップ
早大 1 0-0
1-0
0 関学大
【得点者】(早)66山下
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 21 岸浪卓志 社2 東京・早実
DF 28 熊本雄太 スポ1 東福岡
DF 22 鈴木準弥 スポ1 清水エスパルスユース
DF 23 恩田雄基 スポ3 埼玉・西武台
DF 2 樫尾和明 スポ2 名古屋グランパスU-18
MF 5 山下翔平 商4 ヴィッセル神戸ユース
MF 20 今来俊介 商1 神奈川・桐光学園
MF 25 小長谷勇太 人3 静岡・清水東
MF 6 鈴木崇文 文構2 東京・早実
FW 32 武颯 スポ1 横浜F・マリノスユース
FW 9 西本八博 スポ2 岐阜・多治見北
 監督は古賀聡(平4教卒=東京・早実)
コメント

MF山下翔平(商4=ヴィッセル神戸ユース)

――劇的なかたちでの幕切れでしたが振り返って

監督(古賀聡監督、平4教卒=東京・早実)もハーフタイムで話してたことなんですけど、自分たちらしさが全く出せず、支えてくれてる方や応援に来てくれてる方に感動を全く与えられてなかったと自分自身感じていたので、何とか決めてやろうと思ってたので最後決めれて良かったです。

――前半は互いに決定機まで持ち込めませんでしたが振り返って

前半振り返ってみて、自分たちのアグレッシブさが欠けてしまい相手に合わせてまったりしてしまった部分があったので、そういうのをチーム全体として変えられる力がなかったと反省してます。

――守備ではやられている印象はなかったですが

前に前に押し出していって高い位置から奪うワセダらしさが足りず、アグレッシブさがなかったと思うので、0点で抑えましたけど速い攻撃につなげられてない分、まだまだ課題が残ってると思います。

――MF今木俊介(商1=神奈川・桐光学園)とのボランチコンビの中で、今来選手が前に上がるシーンが何度かありましたがお互いの関係性はいかがでしたか

役割を特別に決めてはいないんですけど、今来が積極的に前に攻めていたので自分はそれを見て、二人とも出ないように気を付けてやってました。

――フリーの選手にPA手前からシュートを打たれるシーンが気になりましたが

ボールを持ってる相手に対して一人いって、他の選手もポジショニングをしっかり確認して最後シュートシーンにも体を投げ出してたので悪くはなかったと思います。

――勝ち越し点の場面は体力的にもきつい時間帯でしたが、その中でPAまで上がった決断が印象的でした

4年生が(メンバーで)一人しかいないというのもあった中で、ここで勝って次につなげないとチームを優勝に導くことができませんでしたし、最後何としても点を取りたいという思いがあったので、いいボールが来たのを振り抜きました。

――試合後のミーティングではどういった話をしましたか

ハーフタイムに監督が言ってた部分を出せなければ勝っても自分たちの成長にもつながらないし、いろんな人の思いをフィールドの11人がもっと表現していかないといけないという話をしました。

――この大会は4年生として何か思うところはありますか

Aサブの試合はきょうも一人だったりと少ないので、チームを勝利に導くっていうのを意識して、ミーティングなどでも話したりはしてます。

――大会も残り1日ですが意気込みの方をお願いします

ワセダらしさを全員が体現して、優勝だけをねらいます。

MF鈴木崇文(文構2=東京•早実)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

勝てたことはとりあえず良かったです。ただ、前半などはゆっくりしたテンポでワセダのサッカーができていませんでした。PKを相手が外した辺りから、やっとできてきたという印象でした。前半からもっとアグレッシブにワセダのサッカーをするべきだったなと感じています。課題の残る試合でした。

――攻めあぐねる試合展開でしたが自身として意識してプレーしたことはありますか

自分の自信を持っているプレーがサイドでパスを受けてからのドリブルなのでそういったプレーで局面を変えようと意識しました。

――積極的なドリブルで仕掛けるシーンが何度かありましたが、手応えがあったシーンなどはありましたか

後半にサイドで抜け出してFWに質の良いセンタリングを上げられたシーンが一番印象に残っています。

――後半終了間際にMF山下翔平(商4=ヴィッセル神戸ユース)選手がゴールを決め、勝ちを決めました。そのときの心境を教えてください

負けたら終わりのトーナメントの中で4年生のやましくん(山下)が決めてくれたことはうれしかったですし、きょうだけじゃなくて土壇場で決めてくれるシーンが何度かあったので、少し期待してるところもありました。本当に決めてくれてうれしかったです。

――最後に今大会の目標と意気込みをお願いします

ここに来たのは優勝するためなので、優勝が目標です。自分はまだAチームでの出場がないので、Aで試合に出て、直接チームの勝利に貢献したいです。

GK岸浪卓志(社2=東京・早実)

――負けたら優勝の可能性がなくなる大事な試合でしたが、どのようなお気持ちで臨みましたか

自分たちはトップチームではなくセカンドチームなのですが、きのう負けて迷惑をかけている分、きょうは絶対に逃せないので気持ちを入れて、引き分けではなく絶対に勝ちにいくという気持ちで臨みました。

――1―0で勝利しましたが内容はいかがでしたか

連戦の疲れも出てきていて、前半の入りは全然良くなくて自分たちらしさもなくて、後半もなかなかスイッチが入りませんでしたが、1点が入ってからは自分たちの強みが出せるようになってきました。はっきり言って、勝ったことは評価できますが自分たちのやるべきことを100%出せたかというとまだまだ課題が残ると思います。

――連戦の疲れは大きな影響を与えましたか

1試合35分ハーフなので合宿に比べればきつくないはずなのですが、暑さの影響もあって序盤はみんな体が重そうだったと思います。でもそれ以上に気持ちの面で、自分たちがやるべきことの責任を思えばもっと気持ちを入れてもう少しできたという気はします。

――序盤から激しい攻撃を受けていましたが、GKとして全体を見ていていかがでしたか

相手は裏をうかがってきたりしていたので、そこのケアと最後のシュートのところでブロックすること、自分はロングシュートとサイドを限定した時のシュートをブロックすることを意識しました。きのうのミーティングの中で切り替えや球出しのところで相手より優位に立つことを意識していたはずなのですが、そこに関しては改善はあまりできなかったです。

――ハーフタイムや給水の時間に岸浪選手がチームメイトに積極的に声を掛けている姿が印象的でしたが、具体的にはどのようなお話をされたのですが

自分たちらしさがないからもっと思いっ切りやったり運動量を上げたりしようということを伝えていたのですが、正直自分も試合中に暑くて集中力が緩慢になってしまった時間もあって、試合中での修正はあまりできなかったのですがハーフタイムになるべく喝を入れたり、もう少し自分たちのやるべきことを伝えようとしていました。

――後半にPKを与えてしまいましたがそのシーンを振り返っていかがですか

1本目で体を投げ出してシュートブロックが自分に当たってその勢いで2本目も体に当てようと前に出てしまったのですが、自分が出てきたのを相手に利用されてファールになってしまったので、もう少し冷静に1本目止めた後に下がってからでも良かった気はします。

――PKのコースは予測していたのでしょうか

そうですね。自分を信じて絶対に右に蹴らすようなPKにさせてコースは読めていました。自分を信じて読みで飛んだという感じです。

――この試合のご自身のプレーに点数を付けるとしたらいくつですか

無失点で終われたことは良かったのですが、65~70点くらいです。

――その残りの30点分は具体的にはどういう点でしょうか

最近GKとして裏のボールへの飛び出しへの対応や守備範囲を広げたりすることを意識している中で、グラウンドでボールが止まるので、きょうは後手になったりCKではっきりパンチングできなかったことがあったので、そのミスが30点分です。無失点に終われたことと何本かシュートを止められたことは良かったという感じです。

――今大会を通じて成長した点はありますか

この遠征に向かう前に、自分の準備の質を上げるということを意識していて、グラウンドがいつもと違う中で、改善はできたと思うのですが、全体としてゲームの中ならではの自分とプレーヤーとの関わりというところは少し意識的にできるようになったとは思います。でもきのうの試合での失点のミスはまだ続いているので失点にこだわるというところは継続すべきですし、収穫になったと思います。

――後期へ向けての抱負をお願いします

いまマツくん(GK松澤香輝副将、スポ4=千葉・流通経大柏)1人にずっと試合出させてしまっている状況なので、他のライバルに差を付けてマツくんに脅威を与えて後期レギュラーを取って試合に出ることを一番の目標や誓いにしているので、やっぱり自分がいいプレーをしたとか云々ではなくて、結果としてマツくんを抜いて関東(関東大学リーグ戦)に出られるように努力してきたいです。

FW西本八博(スポ2=岐阜・多治見北)

――試合を終えて全体の感想をお願いします。

みんなすごい頑張っていたとは思うんですけど、要所要所で球際のとこだったり、ちょっと走る、ちょっとポジションを修正するというところができていなくて、ゆったりしたゲームになり相手のペースのまま試合が進んでしまって、自分たちが試合を通じて最後点が入るまでなかなか自分たちのペースでできなかったかなと思います。

――後半途中まで拮抗(きっこう)した試合展開の中、FWとして何を意識していましたか。

自分はとにかくチームが守っているときや下がっているときに裏への抜け出しとかでチーム全体を押し上げて、攻めに転じるための動き出しを意識していました。なかなかそれが自分の中でもディフェンスのボールを蹴る人とタイミングを合わせるのがうまくいかなくて、自分が起点になったりということができなかったから拮抗(きっこう)した試合になってしまったのかなと思います。

――チームとして体を張った守備から少ないチャンスをものにできた点を振り返っていかがですか。

守備から攻撃につなげるということはずっとチームのベースとしてやってきたことで、それを自分たちのペースでできない中、得点に結びつけられたっていうのはすごい大きかったと思いますし、そういうことをこれからずっとやっていかなければならないと思うので、立ち上がりからチームでそういうことをやっていきたいと思います。

――この大会や後期の関東大学リーグ戦に向けた抱負をお願いします。

自分はまだ公式戦で背番号をもらったことがないですし、まだまだ関東リーグ(関東大学リーグ戦)というのは遠い所にあると思うんですけど、自分がシュートを決め切ったり残り5分のところでチームを救えるような選手になって、貢献できるように高めていきたいと思います。

DF熊本雄太(スポ1=東福岡)

――きょうの試合に臨むにあたってどのような意気込みで臨まれましたか

きのうまでずっとセンターバックだったのですが、きょうはサイドバックといくことで、攻撃参加のところを意識してやりました。

――実際に試合を終えてみて、結果についてはいかがですか

――個人的にプレーの面で意識したことはありますか

サイドバックはかけ上がることが大事なのですが、センターバックにはそれがないので、それを少し意識してやっていました。

――この試合を通して得たことはありますか

上がるタイミングとかは分からなかったのですが、上がる本数は多かったので、得たというか良かったところかなと思います。サイドバックとして対人の強さがもう少しいるのかなと感じました。

――今後の課題と意気込みをお願いします

今後は関東リーグ(関東大学リーグ戦)に向けて、レギュラー争いに食い込むためにも、日々努力してやっていくだけです。

DF鈴木準弥(スポ1=清水エスパルスユース)

――きょうの試合を通して守備陣の連携はどのような感じでしたか

最近チームとして守備のところを課題としていたので、きょうも背後のことや対応のことを意識してやった感じです。

――ゴール前で混戦になる場面も何度か見られましたが

押し込まれたときにピンチを迎えてしまうことが多くて自分たちがいい状況で守備ができなかったので、体勢が崩れてなんとかクリアするという場面が何度かありました。PKを与えてしまった場面でもゴチャゴチャしてしまったことが原因だったので、ゴール前まで行かせないことであったり、そういうところでも冷静に対応していくことが大事だなと思います。

――フリーになってしまった選手にミドルシュートを打たれる場面も何度かありました

DFラインと中盤のラインが前半は特に広くなってしまって、そこを狙われてシュートを打たれてしまったんですけど、DFラインを押し上げたり中盤の選手とうまく連携をとっていくことが大事だなと思いました。

――攻撃面ではご自身でもロングフィードなど多かったと思いますがいかがでしたか

自分の強みとしていることなのでそこはどんどん生かしていきたいと思っていますし、ワセダの速いサッカーということで自分的にはフリーになったときに、前の選手がアクションを起こしてくれるのに合わせてフィードするというのは得意としているし、チームの中で求められていることでもあるのでそこは意識したいと思います。

――最後に今後に向けての意気込みをお願いします

チームとしてはこのフェスティバルを優勝することが目標なんですけど、個人的にはチャンスの中でしっかりアピールしてAチームのメンバーとして後期の関東リーグ(関東大学リーグ戦)に出られるようにすることを目標にやっていきたいと思います。

FW武颯(スポ1=横浜F・マリノスユース)

――負けたら優勝がなくなるトーナメント戦でしたが、勝利という結果についていかがですか

まず勝てたことはうれしく思います。きのう負けてはいけない相手に負けてしまってすごくみんな落ち込んでいたし、きょうは負けたら終わりということでAチームのトップの選手をレベルの低いところでやらせるわけにはいかなかったので、勝てて良かったと思います。

――前半は押し込まれている状況でしたが

前半は、正直言って自分たちのサッカーができなくて、ハーフタイムにも怒られていました。展開を改善できないことが自分たちの課題だと思うんですけど、改善できなかったときに相手に点を取られてマイナスになるのではなくて、しっかりとゼロで抑えて自分たちの時間がくるまで耐えるという状況に持ち込めたことは良かったと思います。

――後半は積極的に声を出してチームを鼓舞する様子が印象的でした

Aチームの選手は悪いときに、改善するための声出しをするんですけど、下のチームにいくにつれて文句やマイナスの声になってしまうことが多く、メンタルも強くないので下を向いてしまうことが多いです。サッカーはミスの多いスポーツである程度は仕方ないこともあると思うので、悪いときにマイナスになるのではなくて、自分が声を出すことによって盛り上げようと思っていました。

――惜しいシュートシーンがありました

最初にオフサイドという声が聞こえて一瞬戸惑ってしまったのと、ボールが相手の頭の上を超えてきて見えなかったこともあって慌ててしまいました。しゃがんだ状態でのトラップになってしまったので、あそこでもっと冷静になって打っていれば良かったです。

――きのうの試合と比較して、改善された点はありますか

個人的にはプレスバックの部分が改善できたと思います。サイドでボールを持っている相手がボランチに当てたりとか、自分から戻ってプレッシャー掛けたり、きょうはファウルが多かったんですけど、そういうところでマイボールをもっと攻撃につなげられるようにしたいです。チーム全体としては、ミーティングで察知能力がないことについて話し合っていたんですけど、きょうは察知できていて声も多かったと思うので、そこはよくできたと思います。

――きょうの試合での課題はありますか

きょうの後半、点を取った後からはみんなハードワークができていたんですけど、前半の流れが悪い時点で、そこを改善して自分たちの時間を増やしていければもっと余裕を持てたと思います。

――ここから負けられない戦いが続きますが、次戦以降の意気込みをお願いします

負けたら終わりという状況で、次からはAの選手が出ると思うんですけど、いま自分はAサブなので、1分でも2分でも出られたら点を決めるという自分の中での目標を実現できるように、どんな状況でも点を決めてアピールして行きたいと思います。