格の違いを見せつけ圧勝発進!!

ア式蹴球男子

※写真は後日掲載させていただきます

 石川県は能登島の地にてユニオンドリームチャレンジカップ2014が開幕した。日本のトップレベルの大学が集まるこの大会、ワセダは予選リーグ初戦で金沢学院大を終始圧倒する。着実に得点を重ね9-0の大勝で初戦をものにすると同時に、見事好スタートを切った。

 前後半35分の試合を一日に2節消化する今大会の予選リーグ。主力を温存し控え組の選手中心で初戦の金沢学院大に挑んだ。地元大学に格の違いを見せつけ前半から終始試合を優位に進めるワセダ。先制点は11分、左からのクロスのこぼれ球に反応したMF佐藤飛天(スポ2=清水エスパルスユース)がPA内で左足を振り抜くと、ボールはサイドネットに突き刺さった。さらに追加点を決め2-0で迎えた32分、中央でFW西本八博(スポ2=岐阜・多治見北)が落としたボールにFW武颯(スポ1=横浜F・マリノスユース)が遠目の位置から直接ミドルシュート。狙い澄まされたボールは右ポストを叩きネットに吸い込まれ武自身この日2点目を記録。リードを広げたワセダは相手に決定機をつくらせず3-0で前半を折り返す。

 後半開始からMF今来俊介(商1=神奈川・桐光学園)を投入するとワセダの怒涛(どとう)のゴールラッシュが始まる。41分、中央を今来がドリブルで駆け上がり相手守備陣の裏へ絶妙なスルーパスを通す。完璧なタイミングで武が抜け出すと相手GKをかわしハットトリックを達成。「得点などで結果を残せるようにしたい」と今大会に意気込む武は言葉通りに結果を出して見せる。その後も着実に得点を重ねると、途中出場のMF堀田稜(商3=浦和レッズユース)が62分、63分と立て続けに得意のドリブルからゴール。ケガからの順調な回復を証明する切れ味抜群のドリブルで相手守備陣を一網打尽に切り裂いた。高い位置から相手攻撃の芽を摘んでいた守備陣はカウンターで背後の広大なスペースを突かれる場面もあったが大事には至らず、無失点で試合を進める。そしてそのまま試合終了のホイッスルを迎え、終わってみれば9-0の大勝。大会の行方を左右する大事な予選リーグ初戦を勝利で飾り、ワセダは連覇へ向けて順調なスタートを切った。

 大事な初戦であると同時にレギュラーメンバー入りへのアピールの場となったこの試合。「後期の関東リーグ(関東大学リーグ戦)にアピールしてメンバーに食い込んで行きたいと思っています。」とDF鈴木準弥(スポ1=清水エスパルスユース)が語るように格下の相手ながら各選手の高いモチベーションが試合を通して見られた。この姿勢はチームに競争をもたらしワセダを更なる高みへ導く。大会優勝、そしてその先にある後期関東大学リーグ戦優勝という大きな目標を目の前に、彼らの活躍は不可欠となるであろう。ワセダのこれからを決定づける奮闘に注目していこう。

(記事 桝田大暉、写真 橘高安津子)

ユニオンカップ第1試合
早大 3-0
6-0
金沢学院大
【得点者】(早)11佐藤、15、31、40武、47山下、48今来、56熊本、61、62堀田
早大メンバー
ポジション 背番号 名前 学部学年 前所属
GK 21 岸浪卓志 社2 東京・早実
DF 27 永井あとむ スポ4 FC東京U-18
DF 22 鈴木準弥 スポ1 清水エスパルスユース
DF 28 熊本雄太 スポ1 東福岡
DF 樫尾和明 スポ2 名古屋グランパスU-18
DF →40分 恩田雄基 スポ3 埼玉・西武台
MF 山下翔平 商4 ヴィッセル神戸ユース
MF 17 佐藤飛天 スポ2 清水エスパルスユース
MF 19 仲谷将樹 社1 石川・星稜
MF →35分 今来俊介 商1 神奈川・桐光学園
MF 鈴木崇文 文構2 東京・早実
FW 西本八博 スポ2 岐阜・多治見北
FW 32 武颯 スポ1 横浜F・マリノスユース
MF →56分 堀田稜 商3 浦和レッズユース
 監督は古賀聡(平4教卒=東京・早実)
コメント

今来俊介(商1=神奈川・桐光学園)

――後半から途中出場でしたがどのような気持ちで臨みましたか

ハーフタイムのときに自分たちはAチームのサブとしての出場なので、トップチームの選手に追いつくためにはまだまだチャレンジすることが足りないという話をされていたので、試合に出たら積極的にチャレンジして起点になったりボールを奪ったりできればいいなと思っていました。

――後半から真ん中から崩して攻撃する形が増えた印象でしたが、ご自身でなにか意識されてたことはありますか

相手のプレッシャーがあまり来なかったので積極的にボールに関わっていこうという気持ちでいました。

――ご自身でもゴールしましたがいかがですか

ボールを受けてから簡単にパスをつなげて自分がまた出ていくという一番簡単なかたちで得点が奪えて、ワセダとしてもいいゴールの形だったのでよかったと思います。

――守備で0点に抑えたことに関してはいかがですか

相手のレベルがあまり高くなかったので0点に抑えることは当然とした上で、少しの隙でピンチを招いたりしてしまったのでもっと気を引き締めていきたいと思いました。

――きょうの試合でチームや個人として具体的な課題は見つかりましたか

短い時間の中で自分の力をアピールするためにはまだまだ攻守にわたってチャレンジする気持ちが足りないと思いました。

――最後に今大会の目標をお願いします

ワセダの代表としてこのフェスティバルに参加しているので、やはり優勝できるように頑張りたいと思います。

DF鈴木準弥(スポ1=清水エスパルスユース)

――試合を終えて全体の感想をお願いします。

相手のレベルもあったんですけど、その中で勝てたことは良いと思うんですけど、その中でミスも多かったので結果としては良かったですけど、内容としては完璧と言える内容ではなかったと思います。

――最終ラインからサイドや裏へロングフィードを展開する場面が多く見られました。試合を組み立てる上で意識したことはありますか。

きょうは結構自分たちディフェンスラインに対してそんなプレッシャーがこなくて、いいボール状況をつくりやすかったので、その中でも自分はキックを武器にしているので、相手の守備もしっかりした組織ではなかったので裏をどんどん狙っていこうという意識があって、全部上手くいったわけではないですけど、狙えたのは良かったと思います。

――ボールを保持する試合展開の中、ディフェンスラインが高い位置にありました。守備陣で心がけたことはありますか。

こういう試合は自分たちのミスから(相手に)スピードに乗られて一発でやられるというシーンがたまにあったり、きょうの試合でも自分たちのミスからピンチを招くとこが何回かあって、そういうところで無駄な失点をしないようにということを心がけながらやりました。

――攻守の切り替えやバランスに関してチーム全体で話し合ったことはありますか。

まだまだ攻守の切り替えが遅いということと、ボールのところだけ攻守の切り替えをするのではなくて、全員が攻守の切り替えをするということで、いまは切り替えをしていないということはないんですけど、ボールに近い選手しかしていなくて、逆サイドの選手だったり後ろの選手だったりボールからちょっと離れた選手の攻守の切り替えが遅くなってて、そういうところをチームとしてしっかり認識していこうと話しました。

――この大会での目標や抱負をお願いします。

自分はまだAチームではないので、チームとして優勝というのはもちろんなんですけど、個人的には、自分はAのサブとして試合に出てて、そこでアピールして後期の関東リーグ(関東大学リーグ戦)にアピールしてメンバーに食い込んで行きたいと思っています。

FW武颯(スポ1=横浜F・マリノスユース)

――きょうの試合を振り返って

いまAチームでやってますけどその中ではトップチームではないという中で、点差は開きましたけど個人としてもっと決められた場面もありましたし、守備でもプレスバックのところが課題なので、そういう部分をもっとやっていかなきゃいけないと感じました。

――格下との相手でしたが試合前のチームの雰囲気は

まずは攻守の切り替えのところでしっかりやるっていうのと、きのうのミーティングでも自分たちは守備の部分が課題と分かったので、そこのプレスバックやオンとオフの準備をみんなで共有して試合に入りました。

――その守備面ですが完封となりましたがいかがでしたか

まだまだですね。何点か決められてもおかしくない場面もありましたし、そういうところをなくして完封にしたかったので。シュート打たれて危ない場面もありましたし、このレベルの相手にはもっと圧倒しなくちゃいけないと感じてます。

――一方攻撃面ではシュートシーンも多かったですが

シュートは多かったですが前半にもう2本、後半も2本くらい決められたと思うのでまだまだです。関東大学リーグ戦(リーグ戦)では少ないチャンスを決め切らなくちゃいけないので。あとはクロスの入りや裏への動きだしは数が多くて良かったです。

――一方MF山下翔平(商4=ヴィッセル神戸ユース)の得点を演出するワンツーなど味方を生かす場面もありましたが、そういったプレーへの手応えはいかがですか

裏抜けたりもできるんですけど、個人的にワンツーとかでチャンスを演出するのも得意としてるんで、そういうところを意識しつつ得点も狙っていきたいと思います。

――きょうはかなりの猛暑でしたが体のケアなどはいかがですか

まあまだリーグ戦の開幕までは時間がありますし、ケアはしますけどもっと体を追い込んで試合が近くなってきたらうまく調整したいと思ってます。

――大会はまだ3日間ありますが意気込みの方をお願いします

連戦続きますけど、トップチームが出る試合に出場して、得点などで結果を残せるようにしたいです。