不本意な結果で終えた関東大学リーグ戦(リーグ戦)前期最終節から中2日、ワセダの次なる戦いは天皇杯東京予選。本大会出場権を得ればJリーグのチームとの対戦機会が得られるこの予選。1回戦の相手、FC東京U-18は世代別代表経験者やトップチームでの練習参加をしている選手を擁する。前半は終始FC東京U-18のペースで試合が進み、29分に先制点を許してしまう。後半は前半と打って変わり、ワセダの猛攻が続いた。しかし、相手GKの好セーブもあり無得点に終わり0-1で敗戦。ワセダは初戦敗退となり次のステージへ進むことはできなかった。
前半は相手の技術の高さに圧倒される場面が続く。序盤から何度もワセダゴールを脅かされる中、29分、DF田中進之介(スポ4=湘南ベルマーレユース)の裏に蹴られたボールに反応した相手選手に先制点を奪われてしまう。その後も相手がポゼッションを高め、ワセダは攻め手が見つからない。セカンドボールも常に相手が先手で奪い、このままチャンスらしいチャンスはほとんどなく前半を終える。
先制点を決められたイレブン
一発勝負のトーナメントで勝つしかないワセダは、後半、積極的に相手ゴールへと向かう。MF堀田稜(商3=浦和レッズユース)の負傷によって先発の座をつかんだMF田中太郎(商3=静岡・藤枝東)の果敢なプレーが目立つ中、ワセダは50分にゴール正面近くからのFKを獲得。これをMF近藤洋史主将(スポ4=名古屋グランパスU-18)が蹴ったが、惜しくもボールは左ポスト下を通り過ぎてしまう。しかし、確実にワセダペースであり得点の匂いは大いにあった。69分にはペナルティエリア外から、MF奥山政幸(スポ3=名古屋グランパスU-18)がこぼれ球に反応しシュート。しかしこれはキーパーの好セーブに逢ってしまう。続く、70分にもFW上形洋介(スポ4=東京・早実)ペナルティエリア内からシュートするもこれもキーパーの好セーブに阻まれる。その後は決定機が無く試合が進む展開に。そして、ラストプレー。ワセダはFKもモノにすることができず試合終了のホイッスル。0-1での敗戦。FC東京U-18は歓喜の輪、ワセダは落胆の表情を隠せなかった。
積極的なドリブルで相手ゴールに迫った田中太
公式戦での勝利が遠のいているワセダ。ここの所、得点力も低く苦しい試合が目立つ。「全てがうまくいかない状況」(近藤洋)と言うようにチーム状況が良いとは言い難い。しかし早慶戦が迫っている中、落ち込んでばかりいられない。「この状況を楽しみたい」(田中進)のようにポジティブな意見も見受けられる。今後、1年生を含め、チーム全体の底上げがワセダにとって必要だろう。最大の目標であるリーグ戦優勝のためには、ここで変わるしかない。
(記事 出口敬太、写真 芦川葉子)
スターティングメンバ―
天皇杯東京都予選一回戦 | ||||
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早大 | 0 | 0-1 0-0 |
1 | FC東京U-18 |
【得点者】(F東)29蓮川 |
早大メンバー | ||||
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ポジション | 背番号 | 名前 | 学部学年 | 前所属 |
GK | 1 | 松澤香輝 | スポ4 | 千葉・流通経大柏 |
DF | 22 | 新井純平 | スポ2 | 浦和レッズユース |
DF | →56分 | 八角大智 | 社3 | 千葉・流通経大柏 |
DF | 4 | 金澤拓真 | スポ3 | 横浜F・マリノスユース |
DF | 3 | 田中進之介 | スポ4 | 湘南ベルマーレユース |
DF | 13 | 西山航平 | スポ3 | 浦和レッズユース |
DF | 2 | 奥山政幸 | スポ3 | 名古屋グランパスU-18 |
MF | ◎10 | 近藤洋史 | スポ4 | 名古屋グランパスU-18 |
MF | 7 | 近藤貴司 | 教4 | 三菱養和SCユース |
MF | 8 | 田中太郎 | 商3 | 静岡・清水東 |
MF | →76分 | 中山雄希 | スポ2 | 大宮アルディージャユース |
FW | 9 | 宮本拓弥 | スポ3 | 千葉・流通経大柏 |
FW | 15 | 上形洋介 | スポ4 | 東京・早実 |
◎はゲームキャプテン 監督は古賀聡(平4教卒=東京・早実) |
コメント
MF近藤洋史主将(スポ4=名古屋グランパスU-18)
――厳しい結果を突き付けられましたがいまどういったお気持ちですか
全てがうまくいかないっていう状況です。
――いまはまだ冷静には試合を振り返れていませんか
いやもう全く。全然うまくいかないというか、全てがうまくいかないという感じですね。
――前半の立ち上がりから相手に押し込まれてしまいましたが要因は
自分でもよく分かんないんですけど…。前からいこうっていう意識はありましたし、気持ち的にもモチベーションが低かったわけではないですし試合前から高めてやりましたけど、その中で全然うまくいかないというか、全てが自分たちの悪い方に流れてしまいました。
――それは相手がうまかったのか、自分たちがミスしてしまったのかどちらでしょうか
相手がうまかったとは思わなかったですけど、自分たちがうまかったとも思わないです。
――ハーフタイムの修正点は
もっと前にいかないと駄目なので、前にエネルギーをかけようと話しました。
――後半セカンドボールを拾えてきてようやく攻撃のかたちができてきましたが、その中でも得点が奪えなかった要因は
個人の実力と言ってしまえば実力です。決めるシーンはたくさんあったので。
――近藤洋選手自身がシュートを打ったりFKを蹴る場面もありましたが個人のパフォーマンスに関しては
全然自分が思い描いているプレーとは全くかけ離れています。
――チーム状態が非常に良くない中ですが、いま何がチームに必要だと思いますか
毎試合勝てなくて、次の試合はなんとか勝利したい、自分が勝たせてやろうという気持ちを持ってやってるんですけど、全然うまくいかなくて…。なんか悪い方に行っちゃってる感じですね。
――専大戦(●0-3)からきょうまでの3日間で切り替えの方は
切り替えてましたし、練習やってましたし。試合だとうまくいかないんです。
――アミノバイタルカップ(アミノ杯)で総理大臣杯への出場権を逃してからきょう負けてしまったこの10日間で、シーズン前掲げていた3つの目標(アミノ杯、総理大臣杯優勝、Jリーグ相手に一勝)が達成できなくなってしまいました。いまのお気持ちは
全然うまくいかない感じですね。
――アミノ杯の法大戦(●1-2)からきょうまでの10日間のトレーニングで成長した点は
何が成長なのかっていうのはよく分かんないというか。この試合でも結局勝てず成長できなかったわけで、どう成長したのかというのは、ないというか分かんないですね。
――試合後のミーティングではどういったことを話しましたか
自分は言葉が全然出てこなくて。何を言ったらいいのか分からず、言葉が出ませんでした。全然駄目っていうのはやってる自分たちが一番分かりますし、それを変えようと努力してはいるんですけど、悪い方向に流れがいってしまって。監督(古賀聡監督、平4教卒=東京・早実)からは、もがいてもがいてもがくしかない、と言われました。きょうは勝つべきチームでない、と言われました。
――これから早慶サッカー定期戦が控えてますが、チームとして何を伸ばしていくべきなのかを教えてください
勝ててないのが現状で勝たないといけないので、それはもう勝つために普段からやるしかないし、サッカーやってるので、サッカーで勝つために必要なことを伸ばしていくしかないと思います。一人一人そういう部分を伸ばさないといけないと思います。
GK松澤香輝副将(スポ4=千葉・流通経大柏)
――きょうの試合に向けて、どのような意気込みで臨まれましたか
天皇杯の本戦にに長い間出ていないということもあったので、周りの期待は本戦に出ることということにありましたし、自分たちもJから1勝ということを掲げていたので、ここで負けるわけにはいかないという気持ちで臨んだのですが、自分たちの成長のためにも、勝つしかないと思って臨みました
――試合を終えてみていまの率直な気持ちはいかがですか
申し訳ない気持ちでいっぱいというか、多くの人の期待を何度も何度も裏切って、チームメイトだったりそう言った人たちの期待に応えられない自分たちの力のなさ、不甲斐なさをものすごく感じています。
――失点もありましたが前半の試合内容を振り返ってみていかがですか
前半は高校生相手に当たり負けしている選手も多かったですし、競り合いの部分でも球際の部分でも何度か負けたり、相手に何度も押し込まれたり、前半は自分たちの強みを一切出すことができなかったです。自分たちのやりたいことを簡単に相手にやられてしまったな、という前半だったと思います。
――チームが勝つために必要なことは何ですか
まだその答えというものは、はっきりとはしていないですけど、とにかく自分の課題と向き合って、空いている時間があればその課題に向かってトレーニングしなければならないですし、練習以外の時間でいかに自分を追い込めるか、そういうことが大事だと思います。また、こういう苦しい状況だからこそ、もっともっと自分たちで苦しんでもがき続けて、そういったことを乗り越えて答えを見つけ出すしかないと思うので、何をしたらいいという答えはいまは出てこないですが、ただ歯を食いしばって必死にやっていくしかないと思います。
――きょうの試合を通して感じた、ご自身の反省点は何ですか
リスク管理というところであったり、背後のボールの処理で何度かピンチがあったので、自分自身の準備不足やリスク管理がまだまだできていないのかなと感じますし、失点シーンとかもそうですし、ああいうピンチを自分ひとりの力で防いでいかなければならないと感じました。その中で、見方を動かすプレーだったり、鼓舞してチームを奮起させて、促しあったりという影響力がまたまだ足りないと思いますし、そういったリーダーシップというものがぼく自身足りないからこそ、前半のようなああいったプレーが出てしまったのかと思います。
――チームに自分に求められている役割はそういったリーダーシップなのですか
もちろんリーダーシップをとることも大事ですが、自分が副将として求めている副将像というものが、チームを背中で引っ張る、背中で示せる選手だと思っているので、自分がこのチームで1番練習して、それに、ついてこさせるくらいの影響力を仲間に与えることだと思いますし、自分が1番練習して結果を残すことができれば、それをみているチームメートはあれくらい練習すれば結果を残せると思ってくれると思うので、仲間にやらせることはもちろん大事ですが、自分が本当にオフの日も授業の合間でも時間があれば、もっと練習してもっと自分を追い込んでいくことが、いま自分に求められていることだと思います。
――次の試合早慶サッカー定期戦となりますが、意気込みをお願いします
勝ちしかないというか、勝たなかったらこのチームは終わりだと思うので、そのくらいのプレッシャーをかけて、そこがチームが変わるきっかけとなるように、そして勝てるように準備していきたいと思います。
FW上形洋介(スポ4=東京・早実)
――まさかの敗戦となってしまいましたが試合を終えていまはどういった心境ですか
チームも負けが続いていたし、自分自身FC東京の下部組織でやらせてもらっていた分きょうの試合へのモチベーションというのは高かったですし。けどやっぱり前半は一人一人のプレーが消極的だったし。それが実際に結果につながってしまったと思うので。相手が高校生というのはありましたけれど自分たちのプレーができなければ相手がどこであろうと勝てないというのが本当に証明されたと思うので。そこをやはり伸ばしていく必要があるのかなと思います。
――3―4―3という相手の中盤を厚くしたフォーメーションに対し、苦戦した印象があるのですが前半はどういったことを意識していましたか
専大戦の前半というのはワセダらしさを出して守備にもいけたのですけれど。きょうはそれ以上にいかなければ自分たちの成長がないという、そういう話をしていた中で全然できなかったですし。少し相手の布陣が変わった中で、ファーストが決まりにくい状況で、中盤でも相手の選手の寄せが速いだとか、そういうところで後手を踏んでしまったというか。自分たちの目指しているサッカーから少し離れてしまっているのかなというのをやりながらも感じていたのですけれどそれを前半の中で修正できなかったのが改善点です。/p>
――前半は同じFWの宮本拓弥選手(スポ3=千葉・流通経大柏)とプレーの部分で被ってしまっていた印象もあります。後半の中盤以降は縦の関係性になっていいかたちも作れていたと思うのですがツートップの関係性についてはいかがでしたか
前半はやはりなかなか自分たちのサッカーができない中で相手に主導権を握られて進められて。なかなかボールを受けられるようなところがなくて。でもその中でもFWがもっと強引にでもボールを引き出しにいく必要があったと思いますし、やはりその部分でツートップ2人とも少しボールを一緒に待ってしまったり、一緒に引き出してしまったりというか。お互いがお互いをしっかり見ていなかった部分があったと思うので。後半は2人の距離感というのも意識しましたし、ある程度宮本が競ってくれて、勝ってくれるので。そのこぼれ球をしっかりと収めて、前で起点になれればなと思ってやって。後半はうまく修正できたと思うのですけれども。実際に得点につながらなかったので、何も意味がないですね。
――きょうの試合を通してDF金澤拓真(スポ3=横浜F・マリノスユース)選手がかなり大きな声でチームを鼓舞していた印象が強くあります。その中で特に後半は金澤選手以外の選手が声掛けをするとか鼓舞するという姿があまり見られなかった印象があったのですが
普段から拓真(DF金澤拓真)は結構リーダーシップをとって、チームを引っ張ってくれていますし。その中でも後半はある程度自分たちのサッカーができていたので、そういう盛り上げるような声を出すようなタイミングがなかった感じはしますけど。少しみんなゴールに焦りすぎていた部分もあったと思うので。まず1点取りにいくというそういう意思をチームとしてもっと固めるためにも、一人一人が感情をもっと表に出してやることが実際にゴールにもつながったのかなと思うので。そういうところが課題だと思います。
――ここ数試合得点が取れないという中で、点を取るために何が必要であるとお考えですか
実際にきょうも、前半の入りが悪くて。きょうの試合はアミノバイタルカップ2014の国士舘大戦(●0―2)に似ているなというのがあったのですけれど。後半、あれだけ攻めた中で得点が奪えないので。これでゴール前までいけないとなるとかなり致命傷ですけれど、ゴール前まではいけているので。最後の部分、シュートもそうですけれど何気ないパス1本を右足に付けるのでなく左足に付けるだとかそういった細かい部分をもっともっとこだわっていくことが実際に得点につながると思いますし、自分もきょうチャンスが1個あった中で思い切りよく振りぬいたのですけれど。あれが入るか入らないかというのは自分の中で練習量が足りていないから入らなかったのだと思ったので。自分ももっとシュートを打ち込んで、やっていくしかないなと思いますね。
――特に前半はくさびのパスやスペースへの動き出しというのも少なく、チャンスをつくれなかった印象があります。その部分はいかがでしょうか
前半は自陣でボールを回すことが多かったですし、常に相手陣地でプレーすることだったり、相手陣地でプレッシャーを掛けることだったりというのがワセダらしさというものだと思うので。実際にきょうは前半、自陣でプレーすることが攻撃も守備も含めて多かったので。もっともっと後ろの人が自分たち前線を見て、前線も後ろを信じて動き出していかなければボールも前にいかないですし。そういうところで前半は後ろも前も少し迷いがあったと思うので。それが押し込まれてしまった原因かなと思いますね。
――この敗戦で早慶戦までしばらく間が空くことになりました。上形選手自身、ここから早慶戦までどういったトレーニング、高め方をしていきますか
自分はゴールを獲ってなんぼの選手だと思いますし、ゴールがなければ自分の存在価値はないと思います。実際にいま、ゴールというかたちでチームの勝利に貢献できていないですし、そこの部分だけとことん磨いて、点を取るというのは自分の強みでもあるので。時間があればゴールに向かってシュートを打ち込んでいきたいと思いますし、トレーニングの中でもシュート1本にこだわって、やっていくことが結果にもつながってくると思うので。すぐ結果は出ないと思うのですが、自分自身の調子が悪いわけではないですし、自分自身に対して自信はあるので。自分を信じて、花が開くときというのを待って努力し続けるしかないのかなと思います。
DF田中進之介(スポ4=湘南ベルマーレユース)
――天皇杯予選に加え、相手は高校生といつもとは違う状況での試合でしたがどのような気持ちで臨みましたか
ピッチの上では年齢は関係ないですし目の前の相手に勝つということを意識して臨みました。
――きょうの試合を振り返っていかがですか
前半のところでチームとしてやりたいことが出せずに相手が主導権を握っていたのかなという印象です。後半は自分たちにやりたいことが少しずつできたんですけども、やはりそれでは勝てないのかなと思いました。
――序盤から相手の9番(蓮川雄大)が積極的にボールに関わっていましたがどのような対応を心がけていましたか
彼は高さと速さがあって、その速さを出させないために新井(DF新井純平、スポ2=浦和レッズユース)をなるべく相手の9番の近くでプレーさせてスピードに乗らせないこと、高さに対しては自分が空中戦で戦うことを意識して守っていました。
――失点シーンについてお聞かせください
失点シーンは中央で洋史(MF近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスユース)と相手の選手がボールにチャレンジしていて、そのボールが相手方向にこぼれて行って、相手が判断早く前方に蹴りだしてそのボールが自分と松澤(GK松澤香輝、スポ4=千葉・流通経済大柏)の間のオープンスペースに流れました。そのオープンスペースに対して相手の9番が新井と自分の間に立っていて、自分と9番がそのボールに対してチャレンジする形になったんですけど、自分のポジショニングであったり予測であったり、反応であったりその点で相手に先手を取られてキーパーと1対1になってしまい失点したという形だと思います。
――前半と後半でワセダの攻撃への姿勢が大きく変わったと思いましたがハーフタイムの指示というのはどのようなものがありましたか
指示としては自分たちは勝者に相応しくないと監督(古賀聡監督、平4教卒=東京・早実)に言われました。というのはひとつのボールに対するチャレンジで強さであったり、ひとつのコンタクトに対してワセダと相手のどちらが優れていたかといえば相手で、そういった点で負けていて監督に相応しくないと言われました。そういった点を一人一人プライドとかがあると思うので後半発揮したんですけども改善しきれなかったのかなと思っています。
――後半は終始攻め込みましたが得点には至りませんでしたがその点についてはいかがでしょうか
いまのワセダは少し硬いのかなと後ろから見てて思います。本当にワールドカップを見ててもゴールが決まるのは大胆な決断であったり、ちょっとした遊び心であったり、そういったものが必要だと思います。自分たちはいま一つの方法にこだわるというか、宮本(FW宮本拓弥、スポ3=千葉・流通経大柏)に当てたり、上形(FW上形洋介、スポ4=東京・早実)が裏へ抜けたりとそういったところにすがりたくなるのもわかるんですけど、相手の予想通りに攻撃してしまっているので、相手との駆け引きがサッカーの楽しさだと思っているのでちょっといま結果が出なくて焦っているところがあると思うんですけど、もう一度サッカーを楽しめればいいかなと思っています。
――なかなか勝てない試合が続いていますけれども今後、早慶サッカー定期戦も含め勝っていくためにはどのようにしたら良いとお考えですか
個人としてはこの困難な状況というのが楽しみで、実際にこのような組織でこんな苦しみを味わえているのは自分くらいだと思っているので、この苦しみを乗り越えた時に一体どんな景色が見えているのだろうかというのは自分自身楽しみにしているので、その将来を描いて達成できるように頑張っていきたいと思っています。
DF奥山政幸(スポ3=名古屋グランパスU-18)
――いまの率直なお気持ちは
下のカテゴリーである高校生負けてしまい、前半は自分たちは何もすることができず不甲斐無い戦いをして自分たちの弱さに気づかされました。今シーズンアミノバイタルカップ(アミノ杯)も負けて専大戦(●0-3)も負けて様々な負けを味わって屈辱的ですし、なんて言っていいか分かんないですけど、心に突き刺さる重い敗戦だと思います。
――2試合連続でボランチ出場となりましたがいかがでしたか
前半のところで相手が4枚いて、洋史くん(MF近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスU-18)と自分がプレッシャーかけることができず何本かカウンターのかたちをつくられてしまい、あそこで自分たちが流れを持ってくる力が必要だと感じました。そんな中で後半は自分と洋史くんで縦の関係性を保つことで相手を押し込めたので、そういったのをもっと試合の流れの中で判断できる選手になっていかないとけないと思います。
――前半見ていてやはりセカンドボールを奪われるとワセダにとっては苦しい試合展開となる印象を受けました
< p>相手が前からプレッシャーに来なかった分自分たち二人が下がってしまい、蹴ってきて自分たちが低い位置にいたためにセカンドを拾えずカウンターを受けるシーンが何本もあって、あそこで前に出ていく力が必要でしたし、きょうは状況判断がうまくできてなくて、もっと試合の入り方とか気をつけなくてはいけませんでした。課題ばっかりが見えた試合でした。
――以前ボランチで出た際に、「ボランチで出たからには得点もねらっていかなくてはいけない」と話してましたが、きょうはシュートも打ちましたがいかがでしたか
負けてた状況の中で前に関わっていこうとは思ってましたし、シュートで終われる場面もあったんですけど、結局一本もゴールに入れることができず、アミノ杯の法大戦(●1-2)でも2本打って両方とも入らなかったんですけど、なんも成長してないなと思いました。この悔しさを忘れてはいけないと思いましたし、練習の中から意識することでしたゴールする力というのは付いていかないと思うので、逃げることなく自分の課題と向き合って成長しないといけないと思います。
――いまのチームには何が足りないと思いますか
単純に技術とか戦術とか足りないところはあると思いますけど、一番大きいのは精神的なタフさとか気持ちの強さという、サッカーやる上で一番肝心な部分が足りないと思います。きょうも前半、専大に負けて危機感がある中であのようなプレーしかできなかったですし、自分たちが目指すべき基準がまだまだ低いのかなと感じました。プレッシャーがかかった中で自分たちの力が出し切れないというのがいまの現状なので、それをこの夏で改善していかなくてはいけないと感じました。
――この10日間で多くのタイトル、目標を失ってしまいました
こんなに負けが込んできて厳しい状況なのは間違いないですけど、ここで折れるほどの目標なら元々立ててないですし、もう一回最大の目標であるリーグ優勝(関東大学リーグ戦優勝)に向けて自分たちがやってきたことを信じるしかないと思います。多分ここまで積み上げてきたものが足らなかったからこのような結果になってしまったと、試合に出てる選手もそうでない選手もどこか逃げてる部分があったと思うので、もっともっと自分自身真正面から向き合って課題を克服したり長所に磨きをかけていきたいと思います。
――いま話していたリーグ戦優勝に向け、ここが本当に変わるべきターニングポイントだと思います。今後のトレーニングに向けての意気込みをお願いします
< p>きれいごとを並べる前にまずはやるしかないと思うので、まず無我夢中でがむしゃらにやるしかないと思いますし、その後にいろいろ考えていけたらと思います。この後の行動から何か変えていけることはあると思いますし、ここで変わらないと後期のリーグ戦が開幕する9月に変われることができないと思うので、個人個人が自分の課題から逃げずに真正面からぶつかることが必要だと思います。自分自身もたくさん課題が見つかった前期の戦いだったので、その課題を自分にぶつけてもっとタフな選手になるよう努力します。
DF新井純平(スポ2=浦和レッズユース)
――勝負事に絶対という言葉はないと思うのですが、高校生相手にまさかの敗戦となってしまいました。試合を終えての感想はありますか
自分は久しぶりに途中交代したのですけれど、本当に前半から自分のプレーができなかったというのが正直な感想で。何て言うんだろう。自分の力不足だったなというのが終わってはっきりと見えたというか。練習でも試合でもまだまだ足りないなというのが印象です。
――前半から中盤の競り合いで負ける部分、パスを回される部分も多かったですが試合の入りはどういったことを意識していましたか
相手がパスでつないでくる中で、大きく蹴って前線に出してそこから自分たちの得意とするボールを奪って前向きに、前に前にいくというサッカーをやりたかったところなのですが、競り合いも強くてなかなか自分たちのペースに持っていけなかったですし。流れが悪い中で相手の前線の選手というのは速さもあって、ゴールへの強さというのを出されてしまって。自分たちがやりたいサッカーを相手に多くやられてしまったという感じです。
――新井選手も守備に追われるシーンが多かったですね
本当に自分の実力不足で。やはり球際のところだとか奪われてプレスを掛けにいっても全然ボールに触れなかったですし競り合いのところでも負けていましたし、何一つ相手に勝るとことがなかったのではないかなと思います。
――MF近藤貴司(教4=三菱養和SCユース)選手とのコンビネーションもかなり少なかったですが攻撃参加の面はどうだったでしょう
なかなか自分たちの攻撃ができなくて。貴司くん(MF近藤貴司)がいいボール状況でボールを受けることも前半はほとんどなかったので。きょうに関してはそういったいい時のかたちが作れなかったのではないかなというのは感じます。
――今季からスタメンに定着し、フル出場を続けていた中できょうの試合は途中交代となりました。ベンチからどういった思いで試合を見つめていましたか
交代を告げられた瞬間は悔しい気持ちしかなかったのですけれど、ベンチで見ていた中で、自分がそこで下を向いていたら駄目だと思いましたし、最後まで出ている人を信じて鼓舞することしか考えてなかったです。
――DF金澤拓真選手(スポ3=横浜F・マリノスユース)が前半からかなり声を出してチームを鼓舞していた中で、後半は金澤選手以外の選手の声掛けや鼓舞というのが少なかった印象があるのですが
やはりアミノバイタル(アミノバイタルカップ2014)から露呈していたところなのですけれども、メンタル面のところの弱さというか、1点決められた後に盛り返せないというのが自分たちの弱さなのではないかなというのがあって。失点することもありますし、そういった中で下を向かないで、切り替えるというか。その事に対しての追及はしないといけないとは思いますけれどそこで下を向くのではなくて、終わってしまったことなので次に点を取るためにどういったことをしなければいけないのかというところがまだまだできていからこういう状況にあると思うので。自分としても周りを変化させる声掛けや、プレーというのがまだまだ全然できていないと思うので。そういったところをもっとやっていかないといけないと思います。
――最近の何試合かは苦しい状況、得点が取れないという試合が続いています。この5試合でチームとして変化したところというのはあるのでしょうか
変化したところというのは多少あると思うのですけれど、その変化がやはり小さいからこういった結果、勝てないとか点が取れないということにつながっていると思うので。そういった面では悔しいという思いもありますけれど、その悔しさを変化させないと、悔しさをプレーで示せていないからこそこういった結果になってしまったと思うので。変化の大きさというのが小さいのではと思います。
――1点を取り、勝つためにいま必要なことは何だとお考えですか
やり方というのは変えている場合ではなくて。自分たちがいままでやってきたことをもっと信じて、それに対して自信を持って全体が攻めていかないと。やっぱりどこかに迷いがあるからいい時の自分たちのサッカーというのができないと思うので。そういった面では自分たちの強み、磨いてきたサッカーを一人一人が信じてやっていって。練習していくしかないと思います。
――きょうの敗戦で早慶戦まで2週間ほど間が空くことになりました。新井選手自身がここからどう自分を高めていくか、意気込みを聞かせて下さい
ケガ以外でサイドバックが交代というシーンは自分の中であまりなくて。本当に悔しいっていうか。プレーで自分のよさを全く出せないことに苛立ちというか、歯がゆさを感じて。きょう終わってしまったことに対して下を向いている場合ではないですし。早慶戦まで時間がありますけれど、自分はこれが実力ですし。相手がこういうチームの時に出せないのが本当にいまの自分だと思っているので。でもこれは変わるというか、変えるしかないと思うので。またあしたから、気持ち新たにというか前を向いて練習していくしかないと思うので。本当にこの悔しさをエネルギーに変えてあしたからやっていきたいですし、早慶戦で必ず勝利できるように努力していきたいと思っています。