あまりにも痛すぎる敗戦から1日。降りしきる雨の中、アミノバイタルカップ2014(アミノ杯)7、8位決定戦が行われた。総理大臣杯全日本大学トーナメントの出場権を逃したワセダは慶大と対戦した。図らずも早慶戦となったこの一戦。過酷なスケジュールの中、両校ともサブメンバーを中心とした布陣で試合に臨んだ。ワセダは後半に2得点を奪い試合の主導権を握ると、守備ではGK後藤雅明(スポ2=東京・国学院久我山)がPKを2本とも止める大活躍。2―0で完封勝利を収め、最終戦を勝利で締めくくった。
「アグレッシブさや挑戦する姿勢が出てこなかった」とMF近藤洋史主将(スポ4=名古屋グランパスU-18)が語るように、前半はなかなか攻撃の起点をつくることができない。奪った後もボールロストが多く、セカンドボールを収められない時間帯が続く。それでも全員で守る意識は欠けていなかった。22分、右サイドから慶大にクロスを上げられると、飛び出したキーパーとゴールの間に相手プレーヤーが入り、ヘディングシュートを許す。だがここはDF金澤拓真(スポ3=横浜F・マリノスユース)が身体を張ったディフェンスでボールをかき出す。攻撃では33分、FW山内寛史(商2=東京・国学院久我山)がPA付近で相手DFと一対一のシーンをつくる。ドリブルで右に切り返しシュートを放つも、ここはキーパー正面。スコアレスで前半を折り返す。
初先発でゴールという結果を残した中山
雨が強まり、ピッチもぬかるみ始めた後半。ワセダは49分、ディフェンスの背後にパスを通され突破を許すと、相手を倒しPKを与えてしまう。しかし後藤が見事にコースを読み、このPKをセーブ。土俵際で何とか踏みとどまる。すると61分に待望の先制点の瞬間が訪れる。右サイドからのクロスに反応したFW市村一貴(文3=神奈川・桐蔭学園)がボレーで合わせ、ゴールネットを揺らす。さらに63分にはゴール前に抜け出したFW中山雄希(スポ2=大宮アルディージャユース)が「必ずここで決めてやる」という強い決意とともに左足で流し込み追加点を奪う。ロスタイムに再び慶大にPKを与えるも、ここも後藤が好セーブを見せゴールを死守し、タイムアップ。戦力の底上げが求められる中、サブの選手たちの躍動で90分間戦い抜いたことは大きいはずだ。
2本のPKを止めた後藤
「証明しろ」。古賀聡監督(平4教卒=東京・早実)は前日の試合後、選手たちにこの言葉を授けた。今大会で痛感した実力不足、技術、メンタル面での課題。それでも選手たちは『1st』を目指し続けなければならない。支えてくれている人たちの期待を背に受け、戦わなければいけない。残されたタイトルを全て制することで、誇りを、実力を証明しよう。エンジのイレブンは新たなスタートを切った。
(記事 市川祐樹、写真 辛嶋寛文)
スターティングメンバ―
アミノバイタル順位決定戦 | ||||
---|---|---|---|---|
早大 | 2 | 0-0 2-0 |
0 | 慶大 |
【得点者】(早)51市村、63中山 |
早大メンバー | ||||
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ポジション | 背番号 | 名前 | 学部学年 | 前所属 |
GK | 16 | 後藤雅明 | スポ2 | 東京・国学院久我山 |
DF | 12 | 八角大智 | 社3 | 千葉・流通経大柏 |
DF | 18 | 小川弘志 | 教4 | 広島なぎさ |
DF | →87分 | 奥山政幸 | スポ3 | 名古屋グランパスU-18 |
DF | 4 | 金澤拓真 | スポ3 | 横浜F・マリノスユース |
MF | 25 | 小長谷勇太 | 人3 | 静岡・清水東 |
MF | ◎24 | 海野洋介 | 社4 | 千葉・流通経大柏 |
MF | →84分 | 近藤洋史 | スポ4 | 名古屋グランパスU-18 |
MF | 27 | 佐藤飛天 | スポ2 | 清水エスパルスユース |
MF | 8 | 田中太郎 | 商3 | 静岡・藤枝東 |
FW | →77分 | 武颯 | スポ1 | 横浜F・マリノスユース |
FW | 17 | 市村一貴 | 文3 | 神奈川・桐蔭学園 |
FW | 11 | 山内寛史 | 商2 | 東京・国学院久我山 |
FW | 19 | 中山雄希 | スポ2 | 大宮アルディージャユース |
◎はゲームキャプテン 監督は古賀聡(平4教卒=東京・早実) |
コメント
MF近藤洋史主将(スポ4=名古屋グランパスU-18)
――きょうの試合にはどういったスタンスで臨みましたか
自分たちがまだ足りないっていうのを認識した上で、この試合の中でも成長するチャンスっていうのはありますし、どちらがこの試合で成長しようとしてるかが結果に表れると思ったのでそういうところを共有しました。この試合で成長する姿勢で臨んで負けたら全く意味がないので、そういったところを意識して臨みました。
――きのうの敗戦から切り替えることはできましたか
切り替えというより、気持ちで切り替えられなくても試合はやってきますし、きょうも試合があってこれを無駄にしたら成長できる一日を無駄にしてしまうので、切り替えというよりは次に向けて顔を上げてやっていくという感じですね。
――スターティングメンバーは普段控えの選手が多かったですが、ベンチから見ていてサブ組のプレーはいかがでしたか
やっぱりまだまだ前半とかで自分たちのアグレッシブさや挑戦する姿勢っていうのが出てこなかったと思います。そういうところを練習だけでなく公式戦で出していかないと、成長のスピードは速くならないので、そういう部分がチームの課題だなと感じました。
――途中出場する際に意識した部分は
押されてたので、チームとして押し返して流れを取り戻そうと意識してました。
――きょうでアミノバイタルカップ2014でのワセダの試合が終わりましたが、あしたからどういった部分を高めていきたいと考えてますか
自分個人としては、チームの勝利に貢献できていない力のなさをすごく感じたので、自分が本当の意味での絶対的中心とならなくてはいけないと感じました。
――絶対的中心というのはゴールやアシストという結果を残すということでしょうか
そうですね。得点だったりアシストだったり。今シーズン得点を取れてないのはチームにとってもマイナスだと思いますし、前線の選手が点を取れるようなパスを出すのもそうですけど、結局自分自身が点を取らなくては苦しい時にチームを勝たせることはできないと思うので、自分が点を取るっていう部分を磨いていきたいと思ってます。
――来週は関東大学リーグ戦(リーグ戦)の専大戦が待ってますが意気込みをお願いします
自分たちの目標としてリーグ戦優勝っていうのとインカレ(全日本大学選手権)優勝っていうのを立てていて、その誓いだけは達成しなくてはいけないという思いに満ち溢れているので、そういった意味で次の専大戦はすごく大事な試合になると思います。どんなかたちであっても勝利したいと思います。
MF海野洋介(社4=千葉・流通経大柏)
――きのうの敗戦からどう切り替えて、どういった意気込みでこの試合に臨みましたか
負けていい試合というのは1つもないので、そういった意味で絶対に勝たなくてはいけない試合には変わりないですし、きょう出ていたメンバーがこの遠征を通してほとんど試合に出ていなかったメンバーが出ていたので。この大会で選手層の薄さというのが自分たちの課題として浮き彫りになった中で、自分たちがどれだけできるのかというのを証明できるように。そういったことを一人一人が意識してやっていこうと思っていたと思います。
――キャプテンマークを巻いての出場になりました。ご自身ではどういったプレーをしようと心掛けて試合に入りましたか
4年の自分が最上級生として、ピッチで一番ワセダらしさというのを体現しなければいけないと思いましたし、自分が一番引っ張っていかなければいけないなという思いを持っていました。
――前半は両チーム攻めあぐねる展開になりました。前半というのは振り返っていかがでしたか
ミスが多かったですし、まだまだ自分自身の一番いいところで挑戦しようという気持ちが足りなかったかなと思います。
――1点目のアシストのシーンは海野選手のクロスからの得点になりましたがあの場面を振り返って
あの場面は自分がボールを持った瞬間にクロスを上げられて、いい決断ができたシーンではあったと思います。ただそれまでが全然何一つできていなかったので。決断ができたことはまぁよかったかなと思います。
――1点を取った後も「もう1点取りに行こう」というような声が聞こえていました。点を取った後はどういったことを意識していましたか
この試合は勝てばいいのではなくて、それをいかに自分自身が成長できるチャンスに変えていく、貪欲に取り組めたかの方が大事ですし。その中でそういった気持ちがあれば結果はついてくると思うので。勝ちだけでなく一人一人個人が成長に変えられるかというのが大切かなと思っていました。
――海野選手自身のアピールの場としての一戦でもあったと思います。試合を通してのプレーというのはいかがでしたか
自分自身アシストはありましたけれど前半も、後半も何もできていないという印象がやはり強いので。これで自分の実力というのが分かりましたし、そこからやはり目を背けてはいけないと思います。そういった意味でこれから自分がどれだけ変わっていかないといけないかなというのが、4年生としてもそうですし、もっと圧倒的な存在になれるように練習していかないとと思います。
――今大会は残念な結果となってしまいましたが、来週は専大戦が控えています。スタメンを狙う立場としての個人の意気込み、そしてチームとしての意気込みを聞かせて下さい
スタメンでやっている選手との実力の差というのはまだまだありますし、その距離はまだ遠いので。一瞬一瞬を大切にやっていくことでしかその距離というのは縮まらないと思うので。自分個人としては一瞬一瞬を大切にしてやっていきたいです。チームとしては貴司(近藤貴司、教4=三菱養和SCユース)だったり洋史(近藤洋史主将、スポ4=名古屋グランパスU-18)や松澤(松澤香輝副将、スポ4=千葉・流通経大柏)だったり奥山(奥山政幸、スポ3=名古屋グランパスU-18)だとかレギュラーの選手に頼っている部分がピッチ内外でありますし、ピッチ外の部分でも自分たちが自立できていないと思うので。そこが変わっていかないとピッチ内でもプレーも変化していかないと思うので。本当の意味での自立というのができるように、見直していきたいと思います。
FW市村一貴(文3=神奈川・桐蔭学園)
――今試合を振り返ってみていかがですか
本戦に行けなくなってしまって、チームとしては難しい試合だったのですが、自分自身公式戦に出られるということがすごく楽しみでしたし、試合で勝てたことは良かったと思います。
――試合に向けてどのような思いや課題をもって臨まれましたか
チームとしては負けて悔しかったということもあったのですが、それにプラスで自分自身1試合も途中出場できない、負けている状況というのがたくさんあったのですが、そこで自分を出してもらえずに、ほかの選手で交代枠3枚を使われてしまったりと本当に悔しい気持ちがあったので、その悔しい思いをこの結果につなげたいと思って臨みました。
――前半無得点に終わってしまった要因は何ですか
やはり球際だったりプレッシャーの強さというのがまったく出ていなかったので、自分たちのサッカーができなかったことが1番の原因です。
――後半市村選手の1ゴールがありましたが、振り返ってみていかがですか
あの点は海野(MF洋介、社4=千葉・流通経大柏)くんがゴールサイドにいるところを見てくれて、走りこんだらそこにいいボールを送ってくれて、最後にボールを見てしっかりと面をとらえて空いているところに流せたのが良かったと思います
――ポジション争いも激しくなると思いますが、今後の抱負をお願いします
自分自身もっと試合に出たいですし、ポジションも奪いたいですし、もっとトレーニングのところからやっていかないと公式戦には出られないと思うので、帰ってからのトレーニングでしっかり積み上げてアピールして、まずは出られるように、そこから結果を出せるようにやっていきたいと思います。
DF奥山政幸(スポ3=名古屋グランパスUー18)
――きのうの悔しい試合の後での一戦でしたが気持ちはいかがでしたか
きのうは悔しい思いをして、切り替えるのには少し時間がかかりましたが、下を向いていてもしょうがないので、来週には専大戦も控えているので前を向くようにしました。目の前の試合を乗り越えるごとに成長していかなければならないと痛感したので、そういった意味でモチベーションは高く保つことができたと思います。
――相手は慶大ということでしたがいかがでしたか
早慶戦は毎回燃える一戦なのでとても特別ではあります。ただ今回は自分たちの中でもっとやらくてはいけないという空気だったので、そういう早慶戦だからという意識はありませんでした。
――スタメンは普段はサブでの登録が多い選手たちでしたがそのプレーを見ていていかがでしたか
前半は少し消極的というかもっと挑戦していく姿勢を出していくべきだなとは感じていました。ただ、後半の戦いぶりを見ていて非常に強い意志を感じましたし、なかなか試合に出ることが少ない中で普段サブとして試合に絡んでいる選手たちが、「自分たちもできるんだ」ということを示してくれたと思うので、自分もそれに負けないだけのプレーをしなければいけないという責任感も生まれましたし、もっとうまくならなければ、実力で圧倒しなければと強く感じました。
――短い時間ではありましたがピッチにも立ちましたが自身のプレーを振り返ってみていかがですか
残り時間少ない中で相手に押し込まれたときでの投入だったので、まずはチームに勢いを与えられる声掛けだったりをしていこうとは意識しました。ただ、PKを与えてしまったり、後藤(GK雅明、スポ2=東京・国学院久我山)にも助けられてしまったんですが、どういった状況でも自分のプレーでチームを勝利に導けるようなプレーを突き詰めていきたいと思います。
――久しぶりの金澤選手(DF拓真、スポ3=横浜F・マリノスユース)とCBを組むということでよろこんでいるシーンもありましたがいかがでしtか
まあ、学年も同じで見た目も同じような感じで、きょねん一年間コンビを組んできたので、普段も仲が良いので拓真と少しでも一緒にやれたことはうれしいです。普段しんのくん(DF田中進之介、スポ4=湘南ベルマーレユース)とやってますけど、誰と組んでもやれる自信はありますし、そういう意味でしんのくんも拓真も自分もその他の人も含めて毎試合スタメンが入れ替わってもおかしくないくらいのポジション争いをしていかなければ成長はこの先ないと思うので、ライバルとしてもチームメイトとしても高めていきたいと思います。
――次は専大戦ということですがアミノバイタルカップ2014を通して改善していきたいことはどんなところですか
プレッシャーのかかる状況の中でなかなか自分たちのプレーができなかったり、ネガティブなプレーが増えたりというところがありました。メンタル面はまだいまいちだと思います。自分がチームを勝たせるんだというプレーを意識していかなければいけないと思いますし、ゴールを奪うんだ、守るんだというところに特化していかないといけないと思います。それができないとこの先、力が拮抗(きっこう)している相手には勝てないと思うので、自分自身ももっと他を圧倒できる選手になって、まずは来週の専大戦で勝ちたいと思います。
――最後に専大戦での目標を聞かせてください
チームとしては勝って首位に立つこと。その中でも自分がスコアを動かせるプレーができるようにしたいです。まだ時間はあります。月曜からは全日本大学選抜の合宿にも参加させていただけるのでそこでもっと自分も成長して帰ってきて、チームを勝利に導ける選手になって絶対勝ち点3をつかみ取りたいと思います。
DF八角大智(社3=千葉・流通経大柏)
――今試合に向けて、どのような思いで臨まれましたか
成長するために臨みました。
――やってみて感じたことはありますか
個人で勝負を決めることができていないなと感じました。前々からの課題ですけど、そこがまだまだだと思います。
――どういったことを課題にあげられていますか
試合では自分が攻撃の起点になって、クロスでアシストしたりだとか、オーバーラップして攻撃に厚みを加えたりだとかはしています。守備では、相手に負けないようにチームの失点を0に抑えたりだとか、そういうことをしています。
――チームのいまの状況はいかがですか
きのう負けてしまいましたが、しっかりと切り替えてやっているので問題ないと思います。
――今試合はチームとしてはいかがでしたか
やるからには負けていい試合がないので、メンバーは変わりましたけど、いつも通り強い思いでみんなで臨みました。
――今後の意気込みをお願いします
とりあえず専大戦でスタメンで出られるように、来週のトレーニングから頑張ります。
GK後藤雅明(スポ2=東京・国学院久我山)
――今試合スタメンでの出場となりましまが、どのような意気込みで臨みましたか
アミノバイタルカップでは出場機会がなかったので、この試合でやってやろうという気持ちで臨みました。
――試合を終えて、チームとして振り返ってみていかがですか
前半は自分たちが思い描いたサッカーがあまりできなくて、大胆さが欠けていたのかと思って、後半ではみんなが共有して試合に臨んで、それが結果につながったと思います。
――何度もシュートを止めるシーンもありましたが、思い通りのプレーができましたか
はい。でも何度かミスもあったので、そういったミスを、もっと少なくしてチームに貢献できるようにしたいと感じました。
――いまの課題は何ですか
課題はもっとチームメートと関わって、安定感を出して、締めれるキーパーになることです。
――今後の抱負をお願いします
スタメンを奪いにいくことです。
DF小長谷勇太(人3=静岡・清水東)
――スターティングメンバーでの出場となりましたがいかがでしたか
きのうトップチームが負けて総理大臣杯(総理大臣杯全日本大学トーナメント)に出ることができなくなった中で自分たちサブ組が出ることになったんですけど、チームとして下向いてられないし、トップが負けた分自分らが取り返してやろうっていう気持ちや、早慶戦ということで負けられないっていう気持ちを持って試合に臨みました。
――Jrリーグで行われた早慶戦では逆転負け(●1-2)を喫してますが、そこから改善した点などはありましたか
Jrの早慶戦では慶大の細かいワン、ツータッチで動かしてくるサッカーに対し自分たちがズルズル下がってしまい、結局ゴール前に押し込められ勝負を決められてしまったので、今回はなるべく下がらずに前へファーストプレッシャーを決め、高い位置で奪って勝負を決めようという意識で臨みました。
――ピッチ状況が悪かったですが注意した点などはありますか
こういうスリッピーな状況ではタッチやパスがうまくいかないと思うので、監督(古賀聡、平4教卒=東京・早実)が言ってるように大胆な攻めやトラップ、キックを意識してやってきました。
――昨季の関東大学リーグ戦第10節・専大戦(●1-2)に出場した際に、「まだまだAチームのレベルにない」と話してましたが、きょうの試合での手ごたえは
自分の中ではまだまだです。専大のトップとやって打ち勝っていかなくてはいけないのに、きょうの試合でも個の力でやられる場面が何度かあったので、そういところを伸ばさないと上にはいけないと思います。また練習で頑張るしかないです。
――先制点の起点となるパスもありました
あのシーンはいい状況で自分がボールを奪い決断できたし、雄希(FW中山雄希、スポ2=大宮アルディージャユース)がいいタイミングで動いてくれたので、キックに自信がある分絶対通してやろうと思って蹴りました。
――これからレギュラーメンバーを脅かす存在になることが期待されますが、Jrリーグ、そして今後のリーグ戦に向けての意気込みをお願いします
自分の一番の目標はスタメンで出てチームを勝利に導くということです。自分のいまの立ち位置に満足してないですし、ここでやらなければこの先も成長できないし、絶対この立ち位置だと思うので、これから本当に覚悟を決めて全国に行けなかったこのチームを変える覚悟でやっていきたいです。
FW中山雄希(スポ2=大宮アルディージャユース)
――どういった意気込みできょうの一戦に臨みましたか
きのうの敗戦で総理大臣杯(総理大臣杯全日本大学トーナメント)に出場できなくなってしまって、支えられている人たちの期待を裏切ってしまうかたちになってしまったので。自分たちが立ち止っている場合ではないですし、きょうこういうかたちでまた成長する機会があったので。みんなできょうをまたスタートとして成長しようという意気込みで試合に臨みました。
――ご自身ではどういったプレーを心掛けていましたか
監督からも最後に「証明しろ」という一言をもらって、本当に自分自身絶対に結果を残してやるという気持ちでやっていました。けれども、やはりたくさんのチャンスがあった中で、決め切れない決定力のなさだったり自分の力のなさだったりというのを本当に痛感した試合になりました。
――前半は決定機をつくれなかった印象があります。前半の攻撃面というのはいかがでしたか
前半はやはりみんな近く近くでプレーしていて、深く広く見ることができていなかったので。前半はワセダらしさやワセダの強みを発揮できなかったというのが良くなかった原因だと思います。後半に関しては一人一人が成長するために最初から自分の殻にこもらずチームの強みを出そうという、自分が勝たせるという気持ちを持って戦えたので、その点は良かったかなと思います。
――得点の場面は左足でのシュートでしたが振り返っていかがですか
本当にいいかたちでボールが来て、ファーストタッチでいいところに落とせたので決めるだけでしたね。その前にたくさんチャンスで外していたので、シュートを打つ瞬間に、「必ずここで決めてやる」と思って。決められたのでよかったと思います。
――試合を通して中山選手が前線から相手にプレッシャーを掛けるシーンというのが目立っていました。そういった部分は意識していましたか
自分たちFWの選手が最初からプレッシャーを掛けていかないと後ろの選手たちもついてこられないと思うので。FWからのプレッシャーというのはチームとしても課題ですし、ファーストプレッシャーというところで。まだまだ自分もきょうは足りなかったと思うので、そういったところは続けてやれるようにしていきたいと思います。
――90分間試合に出場してみてプレーの手ごたえや課題などはありますか
90分通してやはりもっともっとチームに貢献するプレーだとか、自分はゴールを決めなければいけないという役割もあるので。そういうチャンスを逃したのもよくないですし、そういった課題をまた次の試合に生かせるようにやっていきたいと思います。
――中山選手は途中出場で得点を決める役割や、スタメンの座を狙う立場として大事な戦いが続くと思います。まずはこの1週間、専大戦に向けてどういった準備をしていきますか
この大会に負けてしまって、本当に必ず専大戦には勝たなければいけないですし。いままでの練習では全然足りないと思うので。今週1週間で積み上げて、自分自身ももっともっとシュート精度や、チームの勝利に貢献できるように。1週間いい準備をしてやっていきたいと思います。
FW山内寛史(商2=東京・国学院久我山)
――きのうの悔しい試合の後での一戦でしたが気持ちはいかがでしたか
優勝もなくなり、総理大臣杯(総理大臣杯全日本大学トーナメント)出場も無くなった中でみんな雰囲気は良くはなかったですがここで下を向いてはいけないということと、慶大にだけは負けられないということでやることはできたと思います。
――FW陣は厳しいスタメン争いがある中での今試合でしたがいかがですか
今回の試合はアミノバイタルカップでほとんど出場機会のなかった選手たちで編成されたチームだったのでポジション争いに勝ったということは感じませんでしたが、久しぶりに90分ピッチに立てたので、得点が欲しかったです。
――惜しいシュートもありましたが自身のプレーを振り返ってみていかがですか
シュート数が少ないですし、決められるシュートもあったので悔しい部分が残ります。第2戦の東京国際大戦(○2-0)で途中出場でチャンスがあったのに決め切れず、本当に得点を取る力に欠けてるなと感じます。
――今大会で見えたご自身の課題だったりはどういうところですか
自分はメンタル面で問題があって、パフォーマンスが安定しないので監督(古賀聡、平4教卒=東京・早実)にとって使いづらい選手です。自分がもっと上のレベルを目指すのであればそこの改善は確実に必要になるので、今大会以前から自分では自覚していたのでしたが浮き彫りになるかたちになりました。
――そういったメンタル面がシュートの精度にもつながるということでしょうか
練習ではできたプレーが試合ではできないということが多すぎるので、そこは改善していかないとこの先スタメンもないと思っています。
――専大戦に向けてスタメンを取りたいところですが現状としてのスタメン争いでの手ごたえはいかがですか
専大戦もそうですが、早慶サッカー定期戦も近いので本当にもう一度切り替えて、自分の中での長所を見直した上でエネルギーを出してやっていかないとスタメンで出たとしても結果はついてこないのでそこは見直していきたいと思います。
――最後に専大戦、早慶サッカー定期戦に向けての意気込みをお願いします
やはり専大戦はチームとして勝たなくてはいけないのでどんなかたちからでもチームの力になれるようにしたいです。早慶サッカー定期戦はきょねんも出ていましたが出場時間は限られていたので、ことしはきょねんとは違う出方をしないと自分は1年間で何も成長できなかったことになってしまうので、きょねんよりもチームに貢献できるかたちで出場したいです。